お疲れ様です。
ももかの上埜です。
私事ですが、先日『KYOTOGRAPHIE』なるものへ行ってきました。
どうしてもこの方の写真が見たかったので・・・

ももかの施設長じゃありませんよ、まさかの一文字違いの別人です(笑)



新聞や雑誌やニュースでも取り上げられていたので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね。
見終わった後、感動や衝撃といった言葉では説明のつかない何とも言えない感情に支配された私は、
帰りの電車の中でもずっとずっと被写体となった二人の事を考えていました。
翌日、仕事に来てからも二人の事が頭から離れません。
ふとSさんの居室を訪れた時、自分が何がしたいのかを悟りました。
Sさんは、ももかに入居されてから9年になられます。
当初は元気に歩いておられました。
お箸の持ち方がとても綺麗な方で、自分でご飯も召し上がられていました。
好きな歌を繰り返し唄い、笑顔の素敵な方でした。
自分のして欲しい事、して欲しくない事もはっきり伝えておられました。
ところが、今では病気の進行により生活の全てに介助が必要になられています。
私は、ずっとそばで見てきた者として精一杯の情報を職員に伝えてきたつもりでした。
でも、何かが足りない。
私自身がSさんの人生を深く掘り下げられていない事に気付いたのです。
Sさんの過去を写真を通して知りたくなりました。
早速、Sさんの次女氏に写真を持ってきてもらえないかとお願いをしました。
次女氏は快諾して下さったばかりか、直ぐに写真にとても素敵な装飾を施して居室に飾って下さいました。

凛とした看護師時代のSさん。

美しい花嫁姿のSさん。

優しいお母さんのSさん。


全てを包み込む様な眼差しのおばあちゃんのSさん。

それらの情報は口頭では聞いていましたが、目の前にある写真はそれとは比べものにならない程活き活きと輝いていました。
Sさんの人生が瑞々しく映し出されていました。
居室を訪れる全ての人がその写真に感動し、過去に思いを馳せ、敬意を払っています。
写真の持つチカラに改めて気付かされると共に、どこをどう切り取られても後悔の無いケアを目指したいと、一瞬一瞬を大切に出来るパートナーでありたいと、そう強く思いました。