今日は満月でした。
満月の東京でも星は見えます。
星座だけが浮き彫りになっているので、あれはオリオン座だよ、と説明するのはとても楽ですが、北極星がどれだか分からなくなるくらいの満天の星空のほうがずっといいです。
南極ではもう暗い空に月や星を見ることはできないのですよね。
昭和基地WEBカメラ リアルタイム画像で見る昭和基地は、年中明るいです。
それでは渡井さんからの南極だよりです。
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2006年12月4日(月) 晴れ 卵
鳥たちにとって今は繁殖の時期の真っ最中だ。
次の世代に繋げるため、必死で新たな命を育む。
が、不幸にして卵のまま陽の目をみることができない命も存在する。
無事卵から帰っても、厳しい環境の下での新たな生存競争が繰り広げられる。
生物担当隊員によって、いくつかの魂の足跡が回収された。
#巣から転がってしまった?アデリーの卵
#ハムナ氷瀑で見つかったユキドリの卵
左側は孵化が近かったのか、羽が見える
#トウカモの卵 大きさはアデリーと同じくらい
親はちょっと離れているだけで捨てたわけではなさそうだ
-----12月4日本日の作業など-----
・O3変動解析
・11倉庫整理
久しぶりに荷台に乗る
荷台に乗ると中間食を食べたくなるのは何故だろう?
・1夏片付け
・CO2, CH4, CO, O3濃度分析システムチェック
<日の出日の入>
日の出 なし
日の入 なし
<気象情報>
平均気温-3.4℃
最高気温-1.2℃(1920) 最低気温-7.5℃(2400)
平均風速4.1m/s
最大平均風速7.8m/s風向NE(0210) 最大瞬間風速10.6m/s風向NE(0207)
日照時間 16.3時間
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沿岸のオペレーションでは、アザラシのミイラの写真をもらいました。
珍しいものかと思っていたら、けっこうあるようなのです。
また、アデリーペンギンの営巣地でも、写真を拡大してみると驚くほどたくさんの死骸があることに気付きます。
夏でも気温が高くならない南極では、おそらく数年~数十年にわたって死骸が腐敗も風化もせずに残っているのでしょう。
卵も例外ではなく、親が温めないことも、天敵に食べられてしまうことも、巣から転がり落ちてしまうこともあるのですね。
南極は、このような自然の厳しさを目の当たりにできる場所でもあるようです。
それぞれの生き物が、地球上で最も自分たちにとって繁殖しやすい場所を選んでいるはずなので、南極だからといって、他の土地よりもその生き物にとって厳しい環境であるとは言えないのだと思います。
私たちの周りでも起きていることなのだと、南極から発信されて改めて気付かされるのでした。
とはいえ私たちの周りには、自然環境による淘汰だけでなく人災によるものも多くあるのですよね。
先日も、車にひかれたタヌキに出会いました。
これはオマケだったのでしょうか、南極だよりには書いてありませんでしたが、卵をX線で見た写真が送られてきました。
#人間用のX線撮影装置に紙に包まれた卵がちょこんと載っています。
#アデリーの卵
生まれてまもなく巣から落ちた?卵の下の隙間もはっきりみえる
#ユキドリの卵
中身が片側に寄ってしまっています
満月の東京でも星は見えます。
星座だけが浮き彫りになっているので、あれはオリオン座だよ、と説明するのはとても楽ですが、北極星がどれだか分からなくなるくらいの満天の星空のほうがずっといいです。
南極ではもう暗い空に月や星を見ることはできないのですよね。
昭和基地WEBカメラ リアルタイム画像で見る昭和基地は、年中明るいです。
それでは渡井さんからの南極だよりです。
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2006年12月4日(月) 晴れ 卵
鳥たちにとって今は繁殖の時期の真っ最中だ。
次の世代に繋げるため、必死で新たな命を育む。
が、不幸にして卵のまま陽の目をみることができない命も存在する。
無事卵から帰っても、厳しい環境の下での新たな生存競争が繰り広げられる。
生物担当隊員によって、いくつかの魂の足跡が回収された。
#巣から転がってしまった?アデリーの卵
#ハムナ氷瀑で見つかったユキドリの卵
左側は孵化が近かったのか、羽が見える
#トウカモの卵 大きさはアデリーと同じくらい
親はちょっと離れているだけで捨てたわけではなさそうだ
-----12月4日本日の作業など-----
・O3変動解析
・11倉庫整理
久しぶりに荷台に乗る
荷台に乗ると中間食を食べたくなるのは何故だろう?
・1夏片付け
・CO2, CH4, CO, O3濃度分析システムチェック
<日の出日の入>
日の出 なし
日の入 なし
<気象情報>
平均気温-3.4℃
最高気温-1.2℃(1920) 最低気温-7.5℃(2400)
平均風速4.1m/s
最大平均風速7.8m/s風向NE(0210) 最大瞬間風速10.6m/s風向NE(0207)
日照時間 16.3時間
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沿岸のオペレーションでは、アザラシのミイラの写真をもらいました。
珍しいものかと思っていたら、けっこうあるようなのです。
また、アデリーペンギンの営巣地でも、写真を拡大してみると驚くほどたくさんの死骸があることに気付きます。
夏でも気温が高くならない南極では、おそらく数年~数十年にわたって死骸が腐敗も風化もせずに残っているのでしょう。
卵も例外ではなく、親が温めないことも、天敵に食べられてしまうことも、巣から転がり落ちてしまうこともあるのですね。
南極は、このような自然の厳しさを目の当たりにできる場所でもあるようです。
それぞれの生き物が、地球上で最も自分たちにとって繁殖しやすい場所を選んでいるはずなので、南極だからといって、他の土地よりもその生き物にとって厳しい環境であるとは言えないのだと思います。
私たちの周りでも起きていることなのだと、南極から発信されて改めて気付かされるのでした。
とはいえ私たちの周りには、自然環境による淘汰だけでなく人災によるものも多くあるのですよね。
先日も、車にひかれたタヌキに出会いました。
これはオマケだったのでしょうか、南極だよりには書いてありませんでしたが、卵をX線で見た写真が送られてきました。
#人間用のX線撮影装置に紙に包まれた卵がちょこんと載っています。
#アデリーの卵
生まれてまもなく巣から落ちた?卵の下の隙間もはっきりみえる
#ユキドリの卵
中身が片側に寄ってしまっています