11月19日に南極地域観測50周年記念講演会「南極の動物たち~見えてきたペンギン・アザラシの水中生態」という、講演会に行ってきました。
1年ほど前にキャノン主催の武田カメラマンと中山記者の講演会に行って以来、2度目の南極関連の講演会です。
しかもテーマがペンギンやアザラシ。
渡井さんからもたよりが届いている旬な話題なので、楽しみにしていました。
内容を書き始めると膨大になってしまいそうなので、いつもの通り?私の興味と関心にしたがって、つまみ食い的に紹介していきます。
第一部は三谷曜子先生によるアザラシの話。
三谷先生はデータロガーを用いて、海棲哺乳類の潜水行動に関する研究を行っていて、ロス海に面するマクマード基地に滞在してウェッデルアザラシの調査をされたこともあるそうです。
南極にいる鰭脚類(ききゃく類:ひれ足類)は6種類。
そのうちアシカ類は1種類で「ナンキョクオットセイ」しかいないそうです。
アザラシ類は5種類
「ロスアザラシ」
「ミナミゾウアザラシ」
「ウェッデルアザラシ」
「カニクイアザラシ」
「ヒョウアザラシ(ペンギンや他のアザラシも襲う)」
ウェッデルアザラシ以外は解氷域や浮氷帯に住んでいます。
アシカ類とアザラシ類の見分け方は2つ。
耳があって後ヒレが体の下にたくし込めるのがアシカ類。
後ヒレをたくし込めると、4本足?で歩けるのです。
耳がなくて(あるのだろうけれどもパッと見て分からない)後ヒレが真っ直ぐになっているのがアザラシ類。
アザラシは氷上では前ヒレで這うことしかできません。
そういえばアシカやオットセイのショーはあっても、アザラシのショーはないですよね。
三谷先生はデータロガーを使ってウェッデルアザラシの潜水行動の話をしてくださいました。
ウェッデルアザラシは、アザラシの中では唯一定着氷で子育てをします。
その時期の潜水行動は、浅いところと深いところに分けられ、採餌行動の時は700m以上の深さに1時間以上も潜るのだそうです。
一方、数mの浅い潜水の時には静止画像ロガーというものをアザラシの背中につけて画像を取得すると、あかちゃんが後を着いて泳いだり鼻と鼻をくっつける(nose to nose)様子が写っているのだそうです。
泳ぎの練習に付き合っているのですね。
ウェッデルアザラシはクラックや自分で開けた穴から出入りしますが、穴から底までが緩やかな坂になっているより、急激に深くまたは坂が全くないところのほうがエサ場に行くまでの時間が短縮されエネルギー消費量が少ないのだそうです。
そしてそういうところに年齢を重ねたメスがいて、エネルギー消費量の多いところに若いメスがいることも分かったということでした。
最も驚いたのは、ウェッデルアザラシの歯は生え替わらないということでした。
乳歯から永久歯にはなるだろうと思っていたのですが、それもないとのこと。
ウェッデルアザラシは海氷に自らの歯で穴を開けて海氷上に出入りをします。
穴が凍ってしまわないように穴の整備を欠かしません。
どうやらかなりの勢いでガリガリとやるらしいのです。
いくら氷のほうが歯よりも柔らかいとはいえ、歯だって次第に減ってゆきます。
そして穴を開けたり整備したりできないくらい歯がすり減ると呼吸ができず死んでしまうと言われている(断言はされませんでした)のだそうです。
今、いっぺんにアップすることの難しさを思い知りました。
今日はアザラシの話で終わりにします。
渡井さんが泊まりの野外オペに出かけていて南極だよりも届かないことだし、明日はペンギンの話がアップできるといいな。
おそらく3回か4回の連載になると思います。
1年ほど前にキャノン主催の武田カメラマンと中山記者の講演会に行って以来、2度目の南極関連の講演会です。
しかもテーマがペンギンやアザラシ。
渡井さんからもたよりが届いている旬な話題なので、楽しみにしていました。
内容を書き始めると膨大になってしまいそうなので、いつもの通り?私の興味と関心にしたがって、つまみ食い的に紹介していきます。
第一部は三谷曜子先生によるアザラシの話。
三谷先生はデータロガーを用いて、海棲哺乳類の潜水行動に関する研究を行っていて、ロス海に面するマクマード基地に滞在してウェッデルアザラシの調査をされたこともあるそうです。
南極にいる鰭脚類(ききゃく類:ひれ足類)は6種類。
そのうちアシカ類は1種類で「ナンキョクオットセイ」しかいないそうです。
アザラシ類は5種類
「ロスアザラシ」
「ミナミゾウアザラシ」
「ウェッデルアザラシ」
「カニクイアザラシ」
「ヒョウアザラシ(ペンギンや他のアザラシも襲う)」
ウェッデルアザラシ以外は解氷域や浮氷帯に住んでいます。
アシカ類とアザラシ類の見分け方は2つ。
耳があって後ヒレが体の下にたくし込めるのがアシカ類。
後ヒレをたくし込めると、4本足?で歩けるのです。
耳がなくて(あるのだろうけれどもパッと見て分からない)後ヒレが真っ直ぐになっているのがアザラシ類。
アザラシは氷上では前ヒレで這うことしかできません。
そういえばアシカやオットセイのショーはあっても、アザラシのショーはないですよね。
三谷先生はデータロガーを使ってウェッデルアザラシの潜水行動の話をしてくださいました。
ウェッデルアザラシは、アザラシの中では唯一定着氷で子育てをします。
その時期の潜水行動は、浅いところと深いところに分けられ、採餌行動の時は700m以上の深さに1時間以上も潜るのだそうです。
一方、数mの浅い潜水の時には静止画像ロガーというものをアザラシの背中につけて画像を取得すると、あかちゃんが後を着いて泳いだり鼻と鼻をくっつける(nose to nose)様子が写っているのだそうです。
泳ぎの練習に付き合っているのですね。
ウェッデルアザラシはクラックや自分で開けた穴から出入りしますが、穴から底までが緩やかな坂になっているより、急激に深くまたは坂が全くないところのほうがエサ場に行くまでの時間が短縮されエネルギー消費量が少ないのだそうです。
そしてそういうところに年齢を重ねたメスがいて、エネルギー消費量の多いところに若いメスがいることも分かったということでした。
最も驚いたのは、ウェッデルアザラシの歯は生え替わらないということでした。
乳歯から永久歯にはなるだろうと思っていたのですが、それもないとのこと。
ウェッデルアザラシは海氷に自らの歯で穴を開けて海氷上に出入りをします。
穴が凍ってしまわないように穴の整備を欠かしません。
どうやらかなりの勢いでガリガリとやるらしいのです。
いくら氷のほうが歯よりも柔らかいとはいえ、歯だって次第に減ってゆきます。
そして穴を開けたり整備したりできないくらい歯がすり減ると呼吸ができず死んでしまうと言われている(断言はされませんでした)のだそうです。
今、いっぺんにアップすることの難しさを思い知りました。
今日はアザラシの話で終わりにします。
渡井さんが泊まりの野外オペに出かけていて南極だよりも届かないことだし、明日はペンギンの話がアップできるといいな。
おそらく3回か4回の連載になると思います。