--Katabatic Wind-- ずっと南の、白い大地をわたる風

応援していた第47次南極地域観測隊は、すべての活動を終了しました。
本当にお疲れさまでした。

とっつき岬車両整備(2)グリスアップ

2006-09-18 | 南極だより・野外オペ
日本とは裏腹にここのところ天候が良さそうな昭和基地。
日が長くなって昭和基地WEBカメラ リアルタイム画像を見るのが一段と楽しくなってきました。
さて、渡井さんからの南極だよりです。
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2006年9月14日(木)曇り とっつき岬車両整備(2)グリスアップ

3日目は足回りの可動部のグリスアップを行った。
グリスをハブなどベアリングが入っている部分に注入するのだ。
グリスはペール缶に入っており、ノズルをグリスニップルにはめ、ペール缶についたバーを上下させて(=揉んで)、グリスを注入し中のグリスを置換する。

グリスが入っている箇所の隙間からは、最初古い黒くなったグリスが出てくるが、新しいグリスが出はじめれば置換完了。
これを工業用ペーパーで拭き取っておしまいだ。

作業は3人一組で行う。
グリスニップルはキャタの内側にも外側にもついているので、一人が車体の下に潜り込み、もう一人はキャタの外側で構える。
あとの一人はグリスを揉む係だ。
この作業は体力的にしんどい。
グリスを揉むのは真に体力勝負なのだが、他の二人も無理な姿勢でグリスニップルにノズルをあてがい古いグリスを拭き取るので、ポジションに無理がかかるのだ。
同じ作業をずっと一人では行えないので、今回のオペに参加した、森山さん、高松さん@機械、それに自分でローテーションを組んで行う。

これを1台のキャタ片側につき、上転輪4箇所、転輪7箇所、転輪のサス7箇所、ドライブスプロケ2箇所、フロントリンク周辺4箇所ほど行う。
大雑把な所要時間はキャタ片側1時間といったところだろうか。



#フロントリンク周辺グリスアップ

-----9月14日本日の作業など-----
・とっつき岬車両整備
 SM112, SM108, SM107, SM110
 フロントリンク・上転輪ハブ・転輪ハブ・トーションバー軸 グリスアップ
・CO2, CH4, CO, O3濃度分析システムチェック

<日の出日の入>
日の出  6:44
日の入  17:35
<気象情報>
平均気温-14.0℃
最高気温-9.4℃(1915) 最低気温-17.5℃(0509)
平均風速5.0m/s
最大平均風速14.4m/s風向ENE(2300) 最大瞬間風速19.4m/s風向E(2138)
日照時間 0.0時間

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オイル交換もそうだけれど、グリスアップもかなり無理な体勢が強いられるようだということが分かります。
3人で役割を交代しながらといっても、寒い中で長時間この姿勢ではかなりつらかったのではないでしょうか?
橇の掘り出しのように全身を使うつらさとはまた違って、体が固まってしまうような感じがします。

さて、実は「上転輪4箇所、転輪7箇所、転輪のサス7箇所、ドライブスプロケ2箇所、フロントリンク周辺4箇所」がちゃんと分かっていません。
転輪7箇所というのは、写真に赤の矢印をつけた転輪のハブだということがなんとなく・・。
上転輪4箇所は、上の黄色と赤の矢印のところだろうな。
ドライブスプロケというのは、スプロケットのこと?
とすると、前後の青い矢印のところがそうかな?
さて、フロントリンクというのはどれだろう??

#SM100 一番大きい雪上車(主に内陸旅行用)
渡井さんに聞こうと思ったのだけれど、調子が悪いみたいなので聴きあぐねているところなのです。
珍しく頭痛があるというのだけれど、ウイルスのいない南極で風邪を引くということはないだろうし、肩こりじゃないかな?と私の経験から思ったのだけれど、肩こりをしたことのない渡井さんが肩こりに気付くかどうか?というのが疑問。
そのうち元気になったら聞いてみよう。

書きかけのままアップしてしまいますが、分かったことがあったら追記します。

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