岩見太市の老いを活きる語録集

 豊かな高齢社会を創造するNPO法人「シーズネット」の活動を日記風に紹介。2010年がんを発病し、その闘病も紹介。

抜糸、入浴そして大晦日

2009年12月31日 | Weblog
 予定通りホッチキスのような針が今日の回診で抜糸して頂くことができました。
 年末休暇のためガランとしている1階のロビーを歩いていても昨日のような痛みもなく、スムーズに歩くことができました。

 食事も今日から全粥ですが、出された主食副食の半分を目安に、とにかく噛むことと、時間をかけることを念頭に対応しています。
 今のところは順調ですが、やはりその程度で満腹感になってしまいます。

 最高に嬉しかったのが術後の初風呂。湯船に入る許可も出ましたので、傷口が生々しいお腹も思い切って湯船に入れました。
 疲労感がありましたので、長湯はできませんでしたが・・・。
 頭も洗い、さっぱした気分です。

 そして、今日は大晦日。今夜はひとり静かに今年を回顧しながら、来年に備えることにします。
 どうぞ、良いお年をお迎え下さい。


命を支えてくれた分身たちとの別れ

2009年12月30日 | Weblog
 術後6日目。ぼくの体には栄養剤を補給する点滴、痛み止めの麻酔薬の流入、そして尿管などの注射や管がスタンドにつながっており、24時間ぼくの分身のような立場で命を支えてくれていました。

 ところがお陰さまで今日の回診で全て取り外して、自力による回復になったため点滴スタンドが消えました。
 
 麻酔が完全に切れていますので、お腹の縫い目に痛みが残り、歩くとズキズキと痛みを覚えることもありますが、その治療には時間の経過が必要のようですね。

 しかも、自由に動けるようになってすぐ階段で下りて、玄関フロアに行ったとこで今一番会いたいと念願していた加藤先生とバッタリ出くわしてしまいました。これも単なる偶然でしょうか?
 ぼくはただ、ありがとうございました、と頭を下げましたが、溢れ出る涙をどうすることもできませんでした。

 お腹に力を入れることができず、少し歩くと痛みが走ります。
 明日は1週間目の抜糸です。



2009年12月29日 | Weblog
 術後5日目。世間は年末ムードのようですが、病院はまだ手術が続いているようで、年末の雰囲気はありません。

 大きな手術をして頂いて順調に回復していることもあり、周りのさまざまな人々への感謝の思いが喜びの涙となって溢れ出て、自分自身が戸惑うことがあります。
 
 その最初はICUにいて喉の渇きが極限状態だったとき、麻酔科の先生がガーゼに氷の塊を入れて「しゃぶれば楽になるよ」と仰って下さったとき突然涙が滲んできたのです。
 そして執刀して下さった北海道消化器科病院外科の森田副院長が、ベッドサイドにきて「手術は順調だったよ」のにこやかに語りかけて下さったときも涙が溢れるのをこらえながら、心の中で合掌していました。

 見舞いに来て下さる方も「途中の神社で回復祈願のお参りをしてきたよ」とか、顔を見るなり「元気そうで良かった!」と心から安堵して下さったりしたとき、心から込み上げてくるものを感じます。

 外科病棟に移ってまだお会いしていないのが、この病院に導き、早期手術を勧めて下さった命の恩人とも言える同じ病院の内科の加藤先生です。
 一言、お礼を言いたいと念願しているのですが・・・。

再会の喜び

2009年12月28日 | Weblog
 外来通院していたころは点滴スタンドに尿の袋もぶら下げて歩いておられる患者さん方の姿を大変だなあ、との気持ちで眺めていましたが、今自分がその姿で病院内を歩き回っています。
 とにかく歩いて少しでも体力をつけたい、胃腸を活発にしたい、との思いです。

 お陰さまで今日は腹帯を外すことができました。
 五分粥も朝食から始まっていますが、今のところは違和感もなく食べることができています。20~30分かけて、ゆっくり噛んで、もう少し食べたいと思う時にストップをかけています。

 最近お見舞いに来て下さる方も増えていますが、何より嬉しいのは最近はご無沙汰しているかつての勤務先の渓仁会時代の仲間や、本州暮らし時代の友達、そして社会福祉協議会関係者や他のNPO仲間たちが来て下さること。
 さまざまな人間関係の再会の場も、今回の入院によって提供して頂いているのかと思うと、改めて関係者の方々に感謝したい気持ちになってきます。

 今日はシーズネットも仕事納めの日ですね。
 もう掃除は終わりましたか?
 1年間随分お世話になりました。
 
 シーズネット京都も代表としての職責を果たせず申し訳ありません。
 どうぞ、良いお年をお迎え下さい。


手術3日目

2009年12月27日 | Weblog
 世の中はクリスマスムードから一転して、何となくあわただしい歳末の光景になっていますが、ぼく自身は術後の回復に向けての努力が続いています。

 今日はお腹に入っていた血を抜く管が取り外せたこと、そして院内は自由に動くことができるようになったこと、そして喜びと不安の入り混じっているのが、明日からの五分粥による食事の開始です。

 現代の医学の進歩に驚くばかりですが、社会復帰したい意欲の大切さも改めて感じています。

 手術中は眠っているので何もわからずに終わりましたが、ICUでの一晩の喉の渇きと鼻から胃への管にはとても苦しみました。
 胃の出血チェックのためとのこで、どんなに苦しくても抜くことはできないのですね。
 でも、その辛さの結果として今日があると思っています。

 もう年末年始を静かに病院の一室で過ごす気持ちはできているつもりです。
 シーズネットは明日が仕事納めですね。



手術が終わりました

2009年12月26日 | Weblog
 クリスマスイヴの正午から始った胃と腸の癌摘手術は7時間半かかりましたが、無事終わりその夜はICUで過ごしましたが、クリスマスの25日に部屋に戻ることができました。

 北海道消化器科病院の医師、看護師の方々、シーズネットはじめ多くの人たちに支えられたものと深く感謝しています。

 今日からは座位保持、歩行練習が始まって言います。

 ただ、体には4本のチューブが入ったままですが、何とかリハビリに努めて早くチューブが抜けるように頑張ります。

 多くの方々に本当に感謝です。

手術の最終準備に入ります

2009年12月22日 | Weblog
 病院の玄関にはクリスマスツリーの飾り付けがあり、テレビやラジオでもクリスマスや歳末模様を伝えています。

 ぼくはいよいよ24日12時スタートに備えて担当医、麻酔科、手術室担当など各医者や看護師からの説明を受けています。
 手術は胃と腸の双方のため6時間程度かかるようですが、術後のことを考えてお腹を切らないで腹腔鏡下でやって下さるそうです。

 今夜21時からはいよいよ絶食で、明日から24時間の点滴も始ります。
 このブログも手術前は今日が最後になると思います。
 できるだけ早めに結果はご報告したいと思っています。
 しばらくのお休みを!

 みなさん、どうぞ素敵なクリスマスを!

 手術当日の見舞いは無理かと思いますが、他は11時半から19時半まで大丈夫のようです。

外科病棟に移りました

2009年12月21日 | Weblog
 いよいよ24日の手術に備えて同じ北海道消化器科病院ですが、内科病棟から外科病棟に移りました。

 A館213号室です。

 検査は全て完了していますので、手術に備えての諸準備に入りますが、行動は比較的自由です。

 覚悟はできています。

感情の起伏

2009年12月20日 | Weblog
 病棟の窓外には小雪が舞っていますが、テレビでは故郷京都での全国高校女子駅伝の中継が放送されています。西大路通りの懐かしい光景を垣間見ることができます。

 いよいよぼくにとっては明日から運命の1週間がはじまります。
 早く過ぎ去ってほしい心境ですが・・・。

 主治医の先生はじめ病院には全幅の信頼を寄せていますが、手術の途中で新たな病気が見つかったら、末期がんだったら、社会復帰は可能なのか・・・など、どうしてもマイナスイメージで、暗いことを考えてしまいます。
 特にひとりポツンとしていると、そんなことばかりが頭を過ってしまうのです。

 この経験を前向きに活用したいなどぼくの人生の基本である「マイナスをプラス」を今こそ実践したいと念願しているのですが。

 明日手術に備えて朝胃カメラ検査をしたあと、11時に今の北海道消化器科病院南棟から、本館2階の外科病棟に移ることになります。

 大腸がんが見つかって1週間。
 いよいよ・・・です。

病室からの藻岩山

2009年12月19日 | Weblog
 快晴の土曜日。
 入院して11日目になりますが、検査、点滴、内視鏡手術など毎日治療や検査がありましたが、今日と明日ははじめて何もない入院生活になり、来週の手術に備えて気持ちの整理と体力づくりの2日間になりそうです。

 自分の病室からの見えませんが、病棟から藻岩山がくっきり眺めることができます。ゴンドラ終点の2本の鉄塔、そして山頂の鉄塔を眺めていると、何故か涙が滲んできます。
 そして、来年も何とか登りたい、という強い欲求が心の中に沸き起こってきます。

 札幌の街中は白銀の世界ですが、病室は暖かい気温です。

 お見舞いの方々から頂いた本やパズルで静かな時間を過ごしたり、たまに階段の昇降を繰り返しながら少しでも足の衰えを防ぎたいと頑張っています。