心のつぶやき

美しいものを一枚の写真に残したい。

お通夜

2005-03-10 | つれづれなるままに

久々に急ぎの仕事が入り、残業をして帰宅すると前の
お宅になにやら堤燈らしきものが…。
よく見ると何と○○家、通夜六時からと書いてある。
え~知らなかった。一体どなたがなくなったのだろう…
と慌てて情報を求め両隣に足を運ぶ。どちらのお宅も
留守である。最近越してきたばかりの我が家にとっては、
この地区での近所づきあいという
ものがさっぱりわからない。困ったぞ…、夜も更けてきたし。
あ!そうか、隣組の組長さんに聞けばよいのだ。組長さんのお宅で、
いろいろと教えていただき、ようやく、様子がつかめた。
急いで家に戻り、香典を持ち、着替えて、通夜に出かける。

大きな立派なお宅である。庭先まで、線香の香りが漂ってくる。
チャイムを鳴らすと、ご主人と奥様が迎えてくださった。座敷に
通される。故人の前で、親戚一同が集まり、お膳を前に賑や故人
をしのんで話をしていた。とても穏やかな感じする。
亡くなったのは、このお宅のご主人のお母様だったという。
95歳でいらしたそうだ。ずっと病院に入院されていらしたという
ことで私は、今夜初めてお会いした。白い布の下のお顔は、とて
も安らかであった。良かった…。
無事にあちらの世界に帰れそうですね。今世の魂修行お疲れさま
でした。そんなことを思いながら、そのお宅を失礼した。

十数年前に、自分の父親を亡くした時のことを思い出した。
あの時は、悲しくて悲しくて、一晩中泣いていたっけ。
今はあちらの世界で何をしてるのだろう?また働きすぎてるんじゃ
ないだろうか。もうあまり無理をしないでね。今夜もお豆腐を
つまみに、晩酌してる?
今だったら私もう少し、美味しいおつまみ作ってあげられるのにね。
もう少しだけ…長生きしていて欲しかったな。
また、いつか会いたいね。父さん。
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