ヒストリカルロマンスアワー

Historical Romance Hour

The Year of Living Scandalously

2011年03月08日 | L

Julia London. 2010. The Year of Living Scandalously (The Secrets of Hadley Green). Pocket Books Romance.




ヒーローとヒロインはアイルランド出身。

ヒーロー、Declan O'connor(Donnelly伯爵)は良質の馬を繁殖させることで貴族の間では有名。
新しくAshwood伯爵婦人となった(←ありえない)Lily Boudineがオークションに出した馬を買うため、Hadley Green(英国)にやってきます。
が、お屋敷で伯爵婦人として彼を出迎えたのはLilyではなく、Keira Hanniganでした。

KeiraはいとこのLily Boudineの名を借り、新しいAshwood伯爵婦人として屋敷や領地の指揮・管理にあたっていたのでした。

いつもわがままで我が道を行き、これまでも散々トラブルに巻き込まれてきたKeiraにあきれるDeclanは、伯爵婦人の名をかたって人をだます手助けはしないとバッサリKeiraを切り捨てようとします。
それに対しKeiraは必死で秘密を守って欲しいと頼んだばかりか、伯爵家に代々伝わる家宝である宝石を捜す手助けをして欲しいと頼みます。
その宝石とは、Lilyが子供の頃した証言のせいで絞首刑に処せられた男性が盗んだとされているものです。
しかし、当時のことを知れば知るほどその男性は無実だったのではないかとKeiraは思い始めたのです。

                      

わがままで強引で自己中なヒロイン…。でもその美しい容貌とアイリッシュグリーンの瞳で微笑みかけられると、自分でも気づかないうちに彼女の意のままになってしまうヒーロー。

と書くと、『風とともに去りぬ』を私は連想してしまったんだけど、この↑作品のH/Hはそんなに魅力的でもなかったし、二人のロマンスも物足りなかったです。
Declanが「絶対イヤ」「やらない」とかなんだかんだいいながら、結局Keiraのためにあれこれやってあげてかわいいなぁと思ったのは後半だけ。
最後の最後までKeiraのことは、優しいところはあったけど、ロマ小のヒロインとしては欠点だらけすぎて救いようがなかったです…。

次の作品のヒロインLilyですが…。

ヒストリカル&リージェンシーファンならお気づきだと思うんですけど、この時代に女性が爵位を継ぐことはできませんよね。
しかも、Lilyは先伯爵の妻の姉妹の娘なので、男系でもなければ直系でもありません。

なので、次の作品ではヒストリカル&リージェンシーファンは、そういう結構重要な背景知識を思いっきり無視して読むことになりそうです。

その次回作。
この1作目で、KeiraとDeclanがAshwood伯爵家の盗まれた家宝の行方と、その盗みの濡れ衣を着せられ処刑された男性Mr.Scottのことなどを途中まで調べたけど、次回のLilyのお話で全容解明となるのかな…?
Mr.Scottの息子が、謎のデンマーク出身の伯爵になっていて、1作目でKeiraに会いに来ているんです。
Ashwood家を破滅させるというリベンジに燃えてる暗い男なんです。

そういう伏線があったので、私は次作も読みたいデス。
でもロマ小的にはあまり期待していません。
図書館で借ります。



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