ヒストリカルロマンスアワー

Historical Romance Hour

Desire

2006年03月10日 | P-Q
Desire
By Amanda Quick (1994)

Story:   
Dialogue:  
Hero:    
Heroine:  
Sensuality: 6

今回はリージェンシー時代ではなく、ヘンリー2世(在位1154-89)の頃のお話です。

ヒロインはDesireという島の所有者Lady Clare。独立した精神の持ち主で快活な性格です。

ヒーローはGareth。悪に対しては冷ややかで非情だというので有名な騎士。実はものすごく優しい性格で頭もいいという、ロマンスノベルの模範ヒーロー。

Clareは両親が亡くなってから一人で島を守る努力をしてきましたが、自分一人では限界にきたので、島や島の人たちを守るためにも、騎士と結婚しようと決心します。早速後見人に花婿の好みを書いた手紙を送り、リストに当てはまる相手を3,4人選んで送るようたのみます。
しかし後見人が選んだ相手とは後見人自身の息子Gareth一人でした。

Garethは庶子であるため土地財産を受け継ぐことができません。Clareと結婚すれば自分自身の土地を手に入れることができるのですんなりOKします。

しかし、GarethはClareが後見人に依頼した好みの男性像とはまったく違う野蛮そうなマッチョマンなので、Clareは最初は戸惑います。

全体的には、Clareが頑固にヒーローを拒むわけでもなく、ヒーローもヒロインを一生懸命説得しようとするわけでもなく、ライバルが現れるわけでもなく、ロマンスはあっさりとしています。あとは脇で殺人事件がありますが、お粗末です。

ヒーローの優しい性格というのはよく描かれていたのですが、容姿の描写が乏しかったです。ただただ「Large」「savage」という言葉をやたら使うので、ターミネーターのような体を想像してしまいます。また、どれだけ剣に長けるかとか、どのように悪者を成敗してきたかなどさんざん騎士としての名声を書いておきながら、期待させたほどヒーローは活躍しません。

あと、令嬢であるヒロインが香水を開発する仕事をしているのは信じがたいです。脇役もあまり存在感のない人たちばかりです。

これといって内容の濃いお話ではありませんでした。


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