10月の凪いだ日になると、地区のおかーちゃん達はナデコ、サドマリ、カムラへと磯遊びに出かける。売店キンベイのかーちゃんも胴付き長靴を履いてタコさし棒を持って磯へ通う日々が続く。
11月以降は例年だとタコは沖の深みへと移動する、今年は水温が高いせいか未だ浅瀬でタコが捕れる。
凪いだ日の朝食後、港内で一時間ほどタコさし、タコのきもちがわかるのかタコをだまして引き寄せ棒先に乗せて捉まえるキンベイかーさん
二日続けての欠航...最近の海は週末にかけて低気圧が日本海に入り凪となり、抜けてゆき大時化になる周期...
干しタコを作るには絶好の時季、寒風が吹き荒れる中キンベイは準備してあった裏山からとってきた竹を器用に使ってタコを広げてつるしてゆく
猫用心に網がしかれ、今年もキンベイの家の軒先にはタコのカーテンがかけられた........来年の寒過ぎまで干されるタコ、今年も後がなくなってきた。
全便欠航.大時化、押し寄せる波は防波堤目がけて体当たり、高く立ち上がり砕ける波かしら
それでも冬の時化と違い重い暗さは無く全体明るい、.港湾内ではカモメの群れがゆらりゆらりと波の上.............とばかり思っていたら、何時の間にかカモメは何処へともいなくなり、風は北西へ.......
.................カモメは何処へ?
夕方温泉への海岸線途上、西から東へと坂道を降りきったとき、同乗者が沖を指差し「まあ!カモメの水兵さんだわ」と........見ると、なんと!カモメが列をなし、それが200m以上は続いていたように見えた、小型定置網のブイが見える和みの場所だった、...............島は小さいが山々が峰をなす、カモメは風の和みを見つけては移動してたのかしら..........。
今日はおとなしくお家ご飯作り、
ばば特製のアゴダシをつかって、
主食として山菜つるつるいもだんご........
茹でたいもだんごをダシ醤油でシンプルに......
さっぱりした味でフワフワつるつるの食感........しっかりとジャガイモの味わい。
3月9日......時化の前の小型定置網(ヤリイカ)
南周りの帰途、テロ沖で小船が網あげをしてるのが見えた、パンパンのこもちヤリイカが食べたくなって、漁協の荷捌き所で入港する船を待つことにした。待つ間もなく○丸がやってきてヤリイカの仕分けを始めた、漁は少なかったが透明の腹に白い卵を抱いた小さめのこもちヤリイカを13杯ゲット、まかないに持って帰ろうとするのをちょっと強引に売ってもらった.................。
一番旨いのは塩味でさっと茹でたのかもしれない、パンパンの腹をがぶり、イカのあま味が卵のとろりとプツプツが口のなかで合わされて................
昨夜の天気図から明日は海苔つみができそうとかまえて待ってた今日の朝、起きがけに窓から沖を眺める、予想とおり、波は岩裾をはく程度、まもなく8時30分~11時まで海苔つみだとオフトーク放送、朝食もそこそこに腰袋、ゴム手袋、ざる、ちょこっとのおやつ等を磯リュックに詰め準備完了......さあ行くぞと気合十分に軽トラに乗り込み出発、途中、歩いて向かってる人を拾いながら現場を目指す。道沿いは霜が降りたように白く、水溜りは氷が張ってるのが見える、青空と海をくっきりと分ける水平線凛とした空気...........気分は最高、目指す岩場を思うとわくわくする。
おなまちキャンプ場で軽トラをとめ、ごろごろ大岩小岩を踏み越え、長手への坂を登りきった平場で大汗かいて一息ついて、長手の磯に下りた............つくまでが一仕事。
船の人や後から来た人全員そろって、さあ海苔つみだ、もくもくと上手に海苔をはがす、リズミカルに指を手の甲を動かしてる、陽も高くなり潮溜まりの薄氷が溶けた頃、皆の腰袋は海苔でいっぱいに.ふくらんでいた。
売店きんべいのかーちゃん、タコトリも上手だが海苔摘みも海苔うちも上手、裏山の萱で作ったスノコに摘んできた海苔を万遍なく均等に海苔をのせてゆく、これが中々めんどう、水分を切ったスノコの海苔は数日かけて乾燥される。岩海苔の味を知っている人はこの時期になると思い出したように必ず連絡をよこす...今年の海苔はどうかね.....と海苔は口コミではけてしまう........掛け値なしに実にうまい。
子供達への読み聞かせの帰り、鱈漁の船が港を目指して波を切るのが見えた......!..今日の夕食は鱈づくしだ!..即行で車はUターン漁協の荷捌き場へ...荷捌き場は鱈であふれていた、.仕分けをする人達はなれた手つきで次々と分けてゆく....外では他の船が仕分けの順番を待っている.....今日は大漁みたいだ
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今日の夕食は鱈づくし、オスとメスの2匹のでっかい鱈は解体され、、お汁、刺身、白子の柚子酢、てんぷら、ムニエル、腹子の醤油漬けと舌を満足させ、お腹ははちきれそう..食べきれない。
美味しいものを食べた時の幸せ感..旬を食べる幸せ、そんな夜でした。
解体されたメス鱈
鱈のはらこの醤油漬け、あつあつのご飯にのせていただきます。
肝、しらこ、えら、あたま、ばばの味噌のコラボ.....なんと旨い鱈汁だこと!.
鱈のしらこは天ぷらがおいしいけど、さっと湯がいて柚子酢で食べても旨い
ばばの山の柚子はお店の柚子より香りがつよく味が濃い。
大雪の朝、朝食の前に今冬2度目の雪かき、おお汗をかいてしまった、お腹はすいていたけど、雪がさくさくとかたずけられ道がつけられてゆくのを見るのは気持ちがよい。
朝食のあと、スコップを持って駐車所の雪も除けようと、きんべいの前を通った時...あらら!!.....................タコのカーテンが無い!、ちょっと前までは確かにガサゴソと干からびたタコが寒そうに揺れていたのに.......。
秋に干されたキンベイのタコは2月の寒風に水分をしっかり飛ばして、飴色に変身、最後の仕上げにストーブの部屋でつるされていた.........。
キンベイのおかーちゃんは「もっとはよー来ればよかったに、大きいタコはもうみんな袋詰めにしてしもた」とつるされたタコを見せて、あれこれとタコの旨い干し方、食べ方をひとしきり講釈をたれる..........うんうんと聞きながら....このタコを食べたいと言ってた人たちの顔を思い出し、炙って食べたら旨いよね、合うのはお燗かなと一人会話をしてしまった.......................キンベイの干しタコは食べごろです!