
「紙袋から液体が出ていた」という目撃情報もあるという。この男も火災で病院に搬送された可能性もあるとみて、慎重に調べている。

大阪市北区曽根崎新地1丁目の8階建て「堂島北ビル」で17日に発生し、27人が心肺停止となり、うち4人の死亡が確認された火災で、4階のクリニックを訪れた男が出火に関わった疑いがあることが、捜査関係者への取材でわかった。男が受付付近に置いた紙袋から出火したという目撃情報があり、大阪府警は放火事件とみて捜査している。

【写真】火災現場から救助される人=2021年12月17日午前10時38分、大阪市北区曽根崎新地1丁目、白井伸洋撮影
捜査関係者によると、出火時にクリニックの受付近くにいた女性が府警に、「男性が紙袋を置いたら、強い火が上がった」と説明しているという。近くにはストーブがあった。
「紙袋から液体が出ていた」という目撃情報もあるという。この男も火災で病院に搬送された可能性もあるとみて、慎重に調べている。
受付はクリニックの入り口付近にある。クリニック内にいた人は出火に気づいても入り口を通って避難することができず、多くの人が巻き込まれた可能性がある。大阪市消防局によると、心肺停止の27人はいずれも4階から搬送された。