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古英語の名詞の性>英語にも、独仏語のように名詞に「性」があった

2025年06月21日 10時03分17秒 | 歴史的なできごと
古英語の興味深い点です。
昔の英語には他の欧州言語と同様に「名詞の性」がありました。これが、いつしか消滅して現在に至るわけですね。


古英語の名詞の性

英語史の授業などで,古英語にも文法性 (grammatical gender) があったと知ると驚く学生が多い.現代英語は印欧語族の諸言語のなかでも珍しく文法性を欠いており,むしろ例外的な言語なのだが,ふだん現代英語のみを相手にしていると,その事実に気づかない.

印欧語族の大多数の言語が文法性をもっていることは,「#487. 主な印欧諸語の文法性」 ([2010-08-27-1]) で明らかである.そして,古英語もそのような「普通の」印欧語の1つだった.


 古英語の名詞の性には,男性 (masculine),女性 (feminine),中性 (neuter) の3つがあった.語形により性の判断が付く場合も確かにあるが,原則として共時的には予測可能性は高くない.意味の基準は多少役に立つ場合があり,稀な例外(wīf "woman" が中性名詞で,wīfmann "woman" が男性名詞など)はあるものの,通常,男性を表わす名詞は男性名詞だし,女性を表わす名詞は女性名詞である.どの程度,古英語の名詞の性が予測できるのか,できないのかは,ランダムに掲げた以下の例を参照されたい.

MasculineFeminineNeuter
ǣsc "ash tree"bōc "book"ǣġ "egg"
brōðor "brother"beadu "battle"ċild "child"
cyning "king"benċ "bench"corn "grain"
dōm "doom"clǣnness "cleanness"ēage "eye"
enġel "angel"cwēn "queen"ġeat "gate"
feoh "money"dǣd "deed"hēafod "head"
hæle(þ) "warrior"dohtor "daughter"hūs "house"
here "army"ġiefu "gift"lamb "lamb"
hrōf "roof"hand "hand"land "land"
mann "man"hnutu "nut"mæġþ "maiden"
nama "name"lenġu "length"scēap "sheep"
stān "stone"sāwol "soul"scip "ship"
sunu "sun"sorg "sorrow"searu "skill"
wealh "foreigner"strengþ "strength"þing "thing"
wīfmann "woman"tunge "tongue"wīf "woman"

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