
10代の未成年に中年が群がる…「トー横」6000円で体を売る彼女たちの「衝撃の目的」(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

10代の未成年に中年が群がる…「トー横」6000円で体を売る彼女たちの「衝撃の目的」
2/26(水) 7:01配信

170
コメント170件
現代ビジネス
写真:iStock
現在、新宿の大久保公園周辺では売春の景色が大きく変化している。
歌舞伎町を中心に、夜職(風俗、水商売等)に従事する女性支援を行っているNPO法人レスキュー・ハブの坂本新さんは、この変化を新型コロナが本格化する以前の「フェーズ1」と以降の「フェーズ2」「フェーズ3」に分けて分析。その詳細は<なかには10代も…新宿・大久保公園「若年化する売春」関係者が語る「彼女らがここで体を売る」ワケ>で著したとおりだ。
【マンガ】警視庁「電話相談」の少年少女たちのリアル叫び
坂本氏によれば、大久保公園一帯の変化が顕著に見えたのは、2020年4月から2022年の夏ぐらいまでの「フェーズ2」にあたる期間だという。
この間に20代、30代を中心としたコロナで失職したセックスワーカーなどに加え、ホストクラブやメン地下、コンカフェへの推し活のために必要なお金を稼ごうとする人も混在し、そのまま「フェーズ3」に移行、現在では10代、20代でも前半と思える明らかに素人の若年層が目立ち始めた。
警視庁保安課のデータによると、大久保公園近辺で摘発された路上売春者の動機別で一番多いのは「ホストクラブやメンコンなどに使うため」という。
現在ホストクラブは店舗数、ホストの人数、料金、カリスマホストの月収とすべてが、19年前または26年前の2~3倍になっている。加えて、メンコンやメン地下など未成年でも入れる店舗が歌舞伎町に激増し、悪質な「色恋営業」で若年層からでも金を搾り取る搾取構造が出来上がっている。
そして今、トー横から流れて売春。新たな課題
2年近く大久保公園へ通っているが、ラフな格好の少女たちの存在が気になるようになっていた。
着ているものはスウェット上下だったり、だぼだぼのトレーナーだったり、普段着に近く、髪の毛もまとめてない化粧っけもない女の子たち。こういった子はメインの売春地帯である大久保公園の外周には立っておらず、1ブロックぐらい離れたところに立っていることが多い。
立っているのはまだマシなほう、地べたに座っている子も多い。特に24年の秋にそういう子が目についた。
大久保公園とトー横(東宝ビル~シネシティ広場周辺)は目と鼻の先にあるが、個人的に、大久保公園の売春問題にトー横キッズはあまり含めずに考えてきた。
街娼はトー横に立たないし、トー横キッズは大久保公園で仲間らとわいわい騒がない(たまに騒いでいる人たちはいるが)。それぞれそこに足を運ぶ目的が違うからだ。
しかしどう見てもトー横から流れてきたような層が公園付近にいる。いったいどういう理由で中学生にも見える若年層が大久保公園にいるのか――。今後はこれら未成年女性たちの背景を分析し、保護していくことも重要になる。そして買春者のモラルもおおいに疑っていかないといけない。
坂本さんが詳しく教えてくれた。
「トー横を遊ぶ場所の1か所とし、学校終わったら来て遊んで、夕方になったら帰るという子もいます。その反面、親からのネグレクトや肉体的虐待があって帰る場所がない子もいます。その、帰る場所がない子の一定数がある時間帯になると、シネシティ広場から公園のほうに流れてきます。
当時出会った彼女らの言葉を使うと『案件をこなす』といった言い方をします。話を聞かせてくれた16歳と17歳の子たちは、本番行為まではしないけど、その1歩手前の行為ぐらいまでの手や口を使った行為を、6千円から7千円で提供していると。
本人たちは『できれば辞めたい』といったことを言っていました。その6~7千円というのは、帰る場所がないから安いホテルに泊まっていて、その宿泊料金なんですよね。16、17の子が、本番行為がないとはいえ、性交類似行為を6千円や7千円で提供しているわけです。
そのような状況にある子たちがトー横から大久保公園へ流れてきたことで、一帯の相場が落ちてきてるのは事実です」
歌舞伎町には、家庭不和などをきっかけに人間関係の構築につまずき、孤独感を抱いている人が集まってきがちだ。未成年であれば仲間といることで気分を紛らわせ、成人すればホストクラブなど夜の街で埋めていく。解消先が違うだけで抱えているものは同根だ。
その孤独感につけこむ人が歌舞伎町にはいる。気がつけば売春(買春)を行っていたということが多いのは、売買春に距離が近い歌舞伎町の環境が影響している。
そして坂本さんの話を聞いていてさらに気になったのが、宿泊費以外に、リア活の相手へお金を持っていくためにトー横から公園にやってくるという話だ。
「『リア活』というのは、リアルな彼氏のためにお金をかせぐ活動を指しているようです。彼氏がどのような環境にある人物かと言ったら、当事者と同様にトー横を居場所にしている家出少年であったり、歌舞伎町をウロウロしてる素性の知れないヒモに近い男だったりするんですよね」
2/26(水) 7:01配信

170
コメント170件
現代ビジネス
写真:iStock
現在、新宿の大久保公園周辺では売春の景色が大きく変化している。
歌舞伎町を中心に、夜職(風俗、水商売等)に従事する女性支援を行っているNPO法人レスキュー・ハブの坂本新さんは、この変化を新型コロナが本格化する以前の「フェーズ1」と以降の「フェーズ2」「フェーズ3」に分けて分析。その詳細は<なかには10代も…新宿・大久保公園「若年化する売春」関係者が語る「彼女らがここで体を売る」ワケ>で著したとおりだ。
【マンガ】警視庁「電話相談」の少年少女たちのリアル叫び
坂本氏によれば、大久保公園一帯の変化が顕著に見えたのは、2020年4月から2022年の夏ぐらいまでの「フェーズ2」にあたる期間だという。
この間に20代、30代を中心としたコロナで失職したセックスワーカーなどに加え、ホストクラブやメン地下、コンカフェへの推し活のために必要なお金を稼ごうとする人も混在し、そのまま「フェーズ3」に移行、現在では10代、20代でも前半と思える明らかに素人の若年層が目立ち始めた。
警視庁保安課のデータによると、大久保公園近辺で摘発された路上売春者の動機別で一番多いのは「ホストクラブやメンコンなどに使うため」という。
現在ホストクラブは店舗数、ホストの人数、料金、カリスマホストの月収とすべてが、19年前または26年前の2~3倍になっている。加えて、メンコンやメン地下など未成年でも入れる店舗が歌舞伎町に激増し、悪質な「色恋営業」で若年層からでも金を搾り取る搾取構造が出来上がっている。
そして今、トー横から流れて売春。新たな課題
2年近く大久保公園へ通っているが、ラフな格好の少女たちの存在が気になるようになっていた。
着ているものはスウェット上下だったり、だぼだぼのトレーナーだったり、普段着に近く、髪の毛もまとめてない化粧っけもない女の子たち。こういった子はメインの売春地帯である大久保公園の外周には立っておらず、1ブロックぐらい離れたところに立っていることが多い。
立っているのはまだマシなほう、地べたに座っている子も多い。特に24年の秋にそういう子が目についた。
大久保公園とトー横(東宝ビル~シネシティ広場周辺)は目と鼻の先にあるが、個人的に、大久保公園の売春問題にトー横キッズはあまり含めずに考えてきた。
街娼はトー横に立たないし、トー横キッズは大久保公園で仲間らとわいわい騒がない(たまに騒いでいる人たちはいるが)。それぞれそこに足を運ぶ目的が違うからだ。
しかしどう見てもトー横から流れてきたような層が公園付近にいる。いったいどういう理由で中学生にも見える若年層が大久保公園にいるのか――。今後はこれら未成年女性たちの背景を分析し、保護していくことも重要になる。そして買春者のモラルもおおいに疑っていかないといけない。
坂本さんが詳しく教えてくれた。
「トー横を遊ぶ場所の1か所とし、学校終わったら来て遊んで、夕方になったら帰るという子もいます。その反面、親からのネグレクトや肉体的虐待があって帰る場所がない子もいます。その、帰る場所がない子の一定数がある時間帯になると、シネシティ広場から公園のほうに流れてきます。
当時出会った彼女らの言葉を使うと『案件をこなす』といった言い方をします。話を聞かせてくれた16歳と17歳の子たちは、本番行為まではしないけど、その1歩手前の行為ぐらいまでの手や口を使った行為を、6千円から7千円で提供していると。
本人たちは『できれば辞めたい』といったことを言っていました。その6~7千円というのは、帰る場所がないから安いホテルに泊まっていて、その宿泊料金なんですよね。16、17の子が、本番行為がないとはいえ、性交類似行為を6千円や7千円で提供しているわけです。
そのような状況にある子たちがトー横から大久保公園へ流れてきたことで、一帯の相場が落ちてきてるのは事実です」
歌舞伎町には、家庭不和などをきっかけに人間関係の構築につまずき、孤独感を抱いている人が集まってきがちだ。未成年であれば仲間といることで気分を紛らわせ、成人すればホストクラブなど夜の街で埋めていく。解消先が違うだけで抱えているものは同根だ。
その孤独感につけこむ人が歌舞伎町にはいる。気がつけば売春(買春)を行っていたということが多いのは、売買春に距離が近い歌舞伎町の環境が影響している。
そして坂本さんの話を聞いていてさらに気になったのが、宿泊費以外に、リア活の相手へお金を持っていくためにトー横から公園にやってくるという話だ。
「『リア活』というのは、リアルな彼氏のためにお金をかせぐ活動を指しているようです。彼氏がどのような環境にある人物かと言ったら、当事者と同様にトー横を居場所にしている家出少年であったり、歌舞伎町をウロウロしてる素性の知れないヒモに近い男だったりするんですよね」
未成年者に対し大人ができることは買春ではない
中塩智恵子著「男娼」
大久保公園には冷やかしと本気の買春客(日本人男性と、日本語が話せる在日外国人→私に声を掛けてきた2人の在日外国人はどちらも南アジア出身者)とコロナ禍緩和以降はインバウンド客(使用言語から東アジアの人が多い)がやってくるようになった。
女性たちを対面でじっと見つめながら品定めする人もいれば、うろうろ歩きまわる人もいる。冷やかしは1人ではなく団体で、しばしば歩行者の迷惑も考えずに車でやってくる者もいる。
買春する層は、日本人買春客に限っては興味本位でやってきた2~30代の層が一時期より減り、いまはいわゆる買春しそうな、いかにもな年代、40代後半~がメインだ。その40代も超えた50代や60代の大人が、未成年にお金を払って売春や売春に近い行為をさせているいびつさ。異常でしかない。
インバウンドの人らにも警告が必要だ。自国のアダルト系サイトやSNSを見て興味本位で買春に来るのだろうが、そこには想像もつかない若さの女性(未成年)がおり、児童買春で処罰される可能性も否めない。
目先の宿泊費稼ぎにわずか数千円で性的行為をする未成年者、そういった未成年者に大人ができることは何なのだろう。けして希望金額を支払い、性的行為をさせることではない。困っている未成年者を救うのと引き換えに、性的行為をする必要などまったくない。
当然のことだが、性的行為をしなくても未成年者を助けることはできる。買春者は場の雰囲気に鼻息荒くして舞い上がらず、冷静になるべきである。そこにはNPOや地元の人などが目を光らせ、怪しい行動をする買春者を監視していることもある。公園の近くには派出所だってある。
客待ちしてそうな若年層を見かけたら、声を掛けてみて彼女たちの話を聞くのが大人の役割だ。安い金で性的行為をさせる姿ではなく、自分たちの話を聞いてくれ、守ってくれる大人の姿を見せてほしい。
大久保公園周辺には(若年)女性のためのNPO法人などが複数あり、「立ち寄り所」や「シェルター(安全な臨時宿泊施設)」などを運営している。これらを必要としている未成年者や若年女性と繋がったら、連絡してみてください
・特定非営利活動法人「レスキュー・ハブ」
【参考文献】
「ホスト!立ちんぼ!トー横! オーバードーズな人たち ~慶應女子大生が歌舞伎町で暮らした700日間~」佐々木チワワ・著 講談社
「夢幻の街 歌舞伎町ホストクラブの50年」 石井光太・著 KADOKAWA
中塩 智恵子(ライター)
中塩智恵子著「男娼」
大久保公園には冷やかしと本気の買春客(日本人男性と、日本語が話せる在日外国人→私に声を掛けてきた2人の在日外国人はどちらも南アジア出身者)とコロナ禍緩和以降はインバウンド客(使用言語から東アジアの人が多い)がやってくるようになった。
女性たちを対面でじっと見つめながら品定めする人もいれば、うろうろ歩きまわる人もいる。冷やかしは1人ではなく団体で、しばしば歩行者の迷惑も考えずに車でやってくる者もいる。
買春する層は、日本人買春客に限っては興味本位でやってきた2~30代の層が一時期より減り、いまはいわゆる買春しそうな、いかにもな年代、40代後半~がメインだ。その40代も超えた50代や60代の大人が、未成年にお金を払って売春や売春に近い行為をさせているいびつさ。異常でしかない。
インバウンドの人らにも警告が必要だ。自国のアダルト系サイトやSNSを見て興味本位で買春に来るのだろうが、そこには想像もつかない若さの女性(未成年)がおり、児童買春で処罰される可能性も否めない。
目先の宿泊費稼ぎにわずか数千円で性的行為をする未成年者、そういった未成年者に大人ができることは何なのだろう。けして希望金額を支払い、性的行為をさせることではない。困っている未成年者を救うのと引き換えに、性的行為をする必要などまったくない。
当然のことだが、性的行為をしなくても未成年者を助けることはできる。買春者は場の雰囲気に鼻息荒くして舞い上がらず、冷静になるべきである。そこにはNPOや地元の人などが目を光らせ、怪しい行動をする買春者を監視していることもある。公園の近くには派出所だってある。
客待ちしてそうな若年層を見かけたら、声を掛けてみて彼女たちの話を聞くのが大人の役割だ。安い金で性的行為をさせる姿ではなく、自分たちの話を聞いてくれ、守ってくれる大人の姿を見せてほしい。
大久保公園周辺には(若年)女性のためのNPO法人などが複数あり、「立ち寄り所」や「シェルター(安全な臨時宿泊施設)」などを運営している。これらを必要としている未成年者や若年女性と繋がったら、連絡してみてください
・特定非営利活動法人「レスキュー・ハブ」
【参考文献】
「ホスト!立ちんぼ!トー横! オーバードーズな人たち ~慶應女子大生が歌舞伎町で暮らした700日間~」佐々木チワワ・著 講談社
「夢幻の街 歌舞伎町ホストクラブの50年」 石井光太・著 KADOKAWA
中塩 智恵子(ライター)