ニュースなはなし

気になるニュースをとりあげます

共働き」「兼業」しないと食えない? 10年後の日本がシビアすぎた

2021年12月02日 06時15分13秒 | 雇用と職のこと
> 今やAIが管理職。感情的に言い返すことも叶わず、思わず先輩を睨んだ……。


3・2・2021


生活様式や価値観が目まぐるしく変わる現代。テクノロジーの進化によって、それはますます加速度を増している。10年後、日本の未来はどう変わっているのだろうか? 我々が今から準備、そして覚悟しておくことは? 


予測される未来で、生き抜く術を探った。 

「共働き」かつ「兼業」しないと食えない“超二極化時代”が来る

イラスト/田川秀樹
 働いて収入を得る営みは、いつの時代も変わらない。しかし10年後の個人の働き方や職場の風景は大きく変化する。AIに詳しい経済学者の井上智洋氏が語る未来はこうだ。 「多くの人が『AIに仕事が奪われる』という不安を抱いていますが、あらゆる仕事を任せられる汎用人工知能技術が、10年後に実現するかはわかりません。ただ、今のAIの延長上の技術で対応できる分野では、雇用に大きな影響を及ぼす。 

 その代表例が自動運転技術で、実用化されれば、自動運転のタクシーやトラックが街を走り、人間の運転手は解雇される可能性が高い。実は政府は、’30年までに物流の完全無人化を実現するとぶち上げていますし、この10年で世界は大きく変化すると思います」

  アメリカでは既にAIによって雇用が失われている業種がある。それは金融業だ。 「すでに証券アナリストや株式などのデイトレーダー、資産運用アドバイザーの業務がプログラムで自動化されています。AIを含む、ITによる雇用の不安定化はほとんどの業種で起きるでしょう」  
   

給与面では明るい展望はない
  すでに今の時点でも、大手企業でIT化の波に乗れない中高年を対象にした早期退職実施は昨年の2.6倍。10年後は推して知るべしだ。 

 また、運良く会社に居続けられたとしても、給与面では明るい展望はないと分析するのは、人事コンサルタントの平康慶浩氏だ。 「国税庁が公表している『民間給与実態統計調査』を分析すると、過去20年間で資本金10億円未満の企業の給与は下がり続けています。  

一方、資本金10億円以上の大企業の給与は微増。今後もこの状況が変わらなければ、超エリートの年収だけが上がり続け、その他の人々は貧困層に陥る二極化が、確実にやってきます。  特に40代以上では、従来の日本企業で一般的だったメンバーシップ型雇用からの脱却が進み、定期昇給が薄れていくことになります」


どうやって生き残る?

そんな時代の生き残り策は、どこにあるのだろうか。

 「それには収入源を増やすしかありません。生活コストの安い地方に家を持って、リモートワークで本業は維持しつつ、副業、投資、夫婦や家族で働くダブル、トリプルインカムなど収入のバスケットをとにかく増やす。そうして自分たちのライフスタイルをつくるのが10年後には当たり前になっていると思います。 

 その頃には共働きがスタンダードになり、一方しか働いてない家庭は『片働き』なんて呼ばれているかもしれません」 

 中高年にシビアすぎる未来。自分の身は自分で守るしかない。  
   

【未来予想】ITスキルゼロ先輩の尻拭いをすればAI上司に睨まれ

  現在45歳のサラリーマン、素波太郎(年収500万円・妻40歳・娘4歳)をモデルケースに、10年後を「未来予想」してみた。今回は会社編。リモートワークが定着した働き方のなか、上司は人間ではないかもしれない――。

 =====  203X年3月2日、新人時代に面倒を見てくれた先輩社員に呼ばれ、久しぶりに出社した素波太郎。机に座ると、電子データをプリントアウトした書類が山積みに。 

「素波クン、データに間違いがあるそうなんだけど、全然わからなくてさ……頼むよ」 

 ITスキルがほぼゼロで出世コースから外れた先輩は、今や労働意欲もゼロ。なのに会社には毎日出勤している。労働組合の強さゆえ、皆勤者は解雇しづらい。定年退職までの日々を、指折り数えて待つ厚顔な男だ。

  先輩の尻拭い作業をしぶしぶ続けていた太郎の隣に、AIロボットがスッと接近してきた。 「素波サン、勝手に出勤しては困ります。就業規則違反になるから、早く帰ってください」 

 今やAIが管理職。感情的に言い返すことも叶わず、思わず先輩を睨んだ……。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« NHK子会社のプロデューサ... | トップ | 妊娠中に新型コロナに感染す... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

雇用と職のこと」カテゴリの最新記事