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ザ・ゴール コミック版 |
エリヤフ・ゴールドラット 原作 岸良裕司 監修 蒼田山 漫画 |
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ダイヤモンド社 |
正月休み、本年最初に読んだ本は漫画。
『ザ・ゴール コミック版』である。
発刊当初は、読むのにあまり乗り気がせず、
しかしまあつき合いということもあるのだから、買うだけは買っておけとAmazonに注文。
他に読みたい本がたくさんあるわいと、しばらくそのままにしておいたのだが、
私の周辺のTOC関係者から聞こえてくる声は、「わかりやすい」「おもしろい」と好評なものばかり。
そんなにイイのだったら我が社の技術屋の皆さんに配って読んでもらうというのもひとつの手。
まずそのためには自らが読んで確認しておこうと、
『ザ・ゴール コミック版』を読んだのである。
「コミック版」というからには当然、元ネタとなる活字版があるわけで、
その『ザ・ゴール』は500ページを超える分厚い本なのであるが、
私は2007年と2011年のつごう2回、それを読んでいる。
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ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か |
エリヤフ・ゴールドラット | |
ダイヤモンド社 |
今から考えてみれば、「好き」で読んだというよりは、
私たちが武器とするCCPMの原点であるその内容を理解しないことには先へ進めないという、
やむにやまれぬ事情から、読まずにはおられなかったいうのが正直なところだったような気がする。
で、コミック版である。
たしかに皆さんがおっしゃるように「わかりやすい」のかもしれないが、
正直私は、「そうかなあ」と思いつつ読んだ。
原本を2回通読している私が、ダイジェスト版、しかも絵入りとくれば「わかりやすい」のは当然なのであって、
まったくもって初めて、という人にとっては、いかに漫画とはいえ、ここに描かれている内容は、それほど簡単なものではないような気がする。
漫画にすれば何でもかでも「わかりやすい」というものではなく、
ひょっとして、「わかりやすい」という気がしているだけなのではないのだろうかと私は思うのである。
ただ、現実として、本を読むのが好きでない、
あるいは読みたくても分厚い本を読むという行為に慣れてないため最後まで読み進めることができない、
という人は、世の中にゴマンといる(かどうかはわからないが少なくとも私の周りには多くいる)。
であれば、この内容を伝えたいと考えたときに、
コミックという、「(一見)わかりやすい」手段は有効なのだろうな、とも思うのである。
それになにより私自身が他人さまに伝えるときに、
エッセンスをぎゅっとコンパクトにしてくれたこのコミックは、「伝え方」という部分で良質な参考書となる。
という意味では、私にとってありがたい本であることは間違いないところである。
(あ、念のため言っときますが、いわゆるTOC信者、ではないですよ私は)
で、我が社の技術屋さんに配って読んでもらうという企ては、結局やめることにした。
(買い)与えたところで読む読まないは本人しだい。
いや、(買い)与えられた本は、たとえそれが漫画という読みやすいものだったとしても、
かなりの高い確率で読んでもらえないのが現実だからである。
『ザ・ゴール』から引用させてもらうとそれは、
どれにも共通して言えることがある。どれも常識で考えればわかるということ、それと私がこれまでに学んできたことはまったく正反対だということだ。もし、自分たちで苦労しながら答えを探すことがなかったとしたら、実行する勇気を持てただろうか。おそらくノーだろう。自分たちで苦労して学んでいなかったとしたら、自分たちで苦労して練り上げた答えでなかったとしたら、こんな途方もないことを実践してみる根性など湧いてこなかったであろう。(P.410)
とまあ、そういうことなのだろうと、私は思うのである。
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