学生時代にバイトをしていた本屋に行った。
辞めて以来、うろちょろしていたことはあったが、本を購入したのは7年ぶりか。
金は溜まったし、二割引で購入できたのはよかったが、それ以外にあんまりいい思い出がない。
購入した本は
漫画「夕凪の街桜の国」こうの史代
漫画「働きマン(3)」安野モヨコ
小説「太陽の塔」森見 登美彦
小説「いつか王子駅で」堀江敏幸
さて、「夕凪の街桜の国」ですが、これは是非とも読んで欲しい傑作。
薄いこの本は3つの連作短編集です。
そのなかの「夕凪の街」。
これは昭和30年の広島を舞台にした被爆者の女性を主人公にした短編です。
そんなあらすじを紹介すると「重い」と敬遠する人もいるかと思います。
が、それでも読んで欲しい。
「はだしのゲン」のように直接的に原爆体験を描くのではなく、淡々と原爆の後日談(後日談というより10年50年という単位)で描いている。
私はこれを読んで泣いてしまったのだが、そのときの心からあふれ出た感情は未だかつて経験したことがないものだった。
感動ではない、怒りでもない、ただただ心揺さぶられたのです。