ポエ活

村田活彦 a.k.a.MC長老のブログ。ポエトリー・スラム・ジャパン代表。ラップスクール2期生。

秋元先生あなたはかよわき男子の代弁者なのか

2011年06月29日 08時02分13秒 | ポエトリーリーディング/詩/朗読
ノースリーブスの新譜が
Amazonさんから届きました。


もちろん
みーちゃん(峯岸みなみ)バーションである。



自分が
作詞とかポエトリーリーディングやってるからか
歌謡曲聴くのもやっぱり
歌詞にまず耳がいくのですが



なんやかんやで
秋元御大すげえなあと思うのは

AKB48の歌詞って
特に最近のシングル曲ってほとんど
男子目線の歌詞なんだよね

「大声ダイヤモンド」も「ポニーテールとシュシュ」も
「ヘビーローテーション」も「桜の木になろう」も
「Everyday、カチューシャ」も
このノースリーブスの「唇 触れず…」も。



つまり
歌い手であるAKB48メンバーたちが
聴き手である野郎どもの気持ちを代弁してるっていう

たぶん今まで
あまりなかった構図じゃないかなあ



しかもほとんどの歌詞が
「好きなんだけど告白できないヘタレ男子の心情」で

心のやらかい場所を締めつける
ってパターンですわ




寺山修司が
『戦後詩』という本で
歌手と詩人(作詞家)の関係について書いてて

『東京ブルース』という歌のなかで
「死ぬまでだましてほしかった」と言っているのは
作詞家の水木かおるなのか
歌ってる西田佐和子なのか
という問題提起をしてます。

「いつのまにか情念の主体が水木かおるから西田佐和子に変わっている」
いいかえれば
「水木かおるの『私』は西田佐和子によって盗まれている」とも。




奥付によれば
『戦後詩』が刊行されたのが1965年

そのあと
ご存知のとおり
フォークやニューミュージックの季節があり
Jポップの時代になり
いまじゃ
シンガーソングライター(SSWって書くの?)なんてあたりまえ

バンドマンやシンガーじゃなくても
モデルでも
役者でも
声優でも
CDリリースするときに
「いまの等身大の私を歌詞にしました」ってのは
よくある話で


そんな作詞家の仕事が奪われちゃってる時代に

歌い手の気持ちは歌い手が自分で書いちゃうけど
聴き手の気持ちはまだ誰も書いてないだろっていう
秋元御大の貪欲さに
くらっときます















ポエム係長あらためポエム副課長になりました。

2011年06月28日 07時57分44秒 | 日々
おはようございます。
窓の外がなんか白くけむってるよ。




ゆうべ
ひさしぶりに渋谷PLUGのオープンマイク・開口一番
顔を出してきました。


ほんとひさしぶり。
前にフリースタイル初挑戦して以来か。


とりあえずは
みんなの顔をみるのが第一。

今回もフリースタイル…とは言わないかもしんないけど
ひとまず
テキストを見ずにパフォーマンスすることに
挑戦したんだけど

自分がやろうとしていることの
十分の一、二十分の一も
できてないことを思い知りましたよ。

ただ
それもやってみて初めて
判ることだけどね。

なんかいつもこんなこと言ってますね、わたくし。





会社で人事異動があり
副課長になりました。

なので
今日からポエム副課長です。
(島耕作スタイル)



どうにも語呂が悪いです。











日曜日の夕方ぼくらは黒い服を着て電車に乗った

2011年06月27日 07時56分40秒 | 日々
「順番がちがうよ」と言った
「冗談じゃねえ」と言った


「3日前に会ったのに」と言った
「納得できない」と言った


「駅で降りたら本当にお通夜やってたらどうしよう」と言った


何度も
「順番が違うよ」と言った
「冗談じゃねえ」と言った
「年とってる人間が先だろう。順番守れよ」と言った


「泣いたら本当のことみたいだよ」と言って
抱き合った



「納得できない」と言った
「納得できないですよ」と言った

「納得できないことを
むりやり納得するために
こうやって集まって儀式をするんですよ」と言った



帰りの電車は
なかなか来なかった








少年は無駄とバカをめざす

2011年06月26日 10時22分13秒 | 日々
こないだ
ポエム係長の土曜ロードクショー」(USTREAMで配信中!)でも
紹介したんですが

『言葉はなぜ生まれたのか』という本を読みまして


著者の岡ノ谷一夫さんは
東京大学教授で
言語の起源を探る研究をされているらしいんですが

その発端になったのが
ジュウシマツの歌の研究で

ジュウシマツのオスは求愛のために歌を歌うんだけど
その歌は一羽一羽ちがっていて

より複雑な歌をうたえるオスほど
メスをひきつける力が強いんだって。



岡ノ谷さんいわく
複雑な歌を歌って目立つのは
敵に見つかる危険も大きい、
つまり生存のためには「無駄でバカげたこと」なんだけど

逆に考えれば
それだけ「余力がある証拠」。
「頭脳がすぐれ、体力があり余っているからこそ、
危険をおかしてバカげたことにエネルギーを使える」

一方メスは
「じゅうぶんな余力をもつオスと交尾すれば、
より生存に適した子孫を残せる」から
複雑な歌を歌えるオスにひかれる。



全国の、いや世界各国の
女子にモテたくて
バンドとかラップとか始める男子を勇気づける
すばらしい学説!




穂村弘さんのエッセイ『整形前夜』読んでたら

青信号が交通安全のための「実用品」であることを忘れて
その青さにみとれてしまうことがある

つまり、

社会というものは
生き延びるために「役に立つ」「なくては困る」もので
成り立っているのに
自分にはそれがピンとこない、

というようなことが書いてあったんですが


いやいや穂村さん、

ジュウシマツ理論でいけば
「役に立たない」「なくてもいい」ものへのセンサーが
傑出しているからこそ

穂村さんは女子にも人気だし、
まさに現代日本を「生き延びて」いるんですよね。







国レベルで起こることは、会社レベルでも起こる。

2011年06月26日 08時53分14秒 | 日々
サラリーマンの常ですが
会社のひとが集まると
そんで酒でも入ると
社内の人のあれやこれやという話題になります。


うわさはうわさに過ぎない。
でも人の口に上がった途端に
半分は本当のことのようになる。
そしてそれを
当たり前のように受け止めている自分がいる。


国会や内閣のごたごたを
新聞で読んだときと同じような感覚。


それが一種の責任放棄だともわかっている。

ハッピーエンドではなくハッピーエンドレスな日々へ

2011年06月26日 08時13分45秒 | 日々
窓の外は
どんより曇ってます。




会社の後輩の家に
何人かで集まって
そいつんちの家庭菜園で芋掘りして

軍手をはずして
ビール飲んでたら
ジーパンの後ろポケットの携帯が鳴った。

知人の
ポエトリーラッパー(こういう言い方が正しいのかわからないけど)
不可思議/wonderboyくんが亡くなったって。
あまりに突然で
どう反応していいかもわからない。



夕方、
toto(from SUIKA)のインストアライブを聴きに
タワーレコード新宿店へ

そこでジュテーム北村に会って
wonderboyの話をした。

ジュテが「あいつのアルバムまだ聴いてなかったのに」って言って
探したらタワレコに2枚だけあって
1枚ずつ買った。





記事のタイトルは、不可思議/wonderboyのアルバム
『ラブリー・ラビリンス』の2曲目
『未知との遭遇』より






BGMは『マイウェイ』シド・ヴィシャスver.でお願いします。

2011年06月24日 06時50分41秒 | 日々
ようやっと目が覚めてきた。
おはようございます。



こないだ深夜、「AKBINGO!」見てまして
やっぱ好きだわ、峯岸さん

ん、知らないすか
峯岸みなみ

こないだのAKB48選抜総選挙では15位だったけど
バラエティにはちょいちょい出てます

AKB48のグラビアとかポスターとかだと
前の方にはいなくて
後ろの方とか、出てないとかだったりするんですが
ついつい峯岸さんを探してる自分がいる。



会社で峯岸推しとか言うと
「ガチャピンに似てる」
「ミニラに似てる」

と散々に言われるんですが

「俺が惚れた女のことごちゃごちゃぬかすな」
と言いたい。


ま、似てますけどね。

けど好きになったら
そんなん関係ないんとちゃいますのん

前田さんや大島さんが可愛いのはわかるけど
クラスで1、2位の美人だけが
モテるってわけでもないでしょーが。




…と、書けば書くほど我ながらキモい。




そもそも昔から
芸能人と自分のリアル生活との区別がつかないというか
「同じ日本に住んで日本語しゃべってんだから
仲良くなれるかもしれないやん」的に
思ってるフシがある。


マスコミに就職したのも
「斉藤由貴さんと結婚しよう」と思ったからだったりしますから。

当時、関西の高校生だった私は
斉藤由貴と結婚しよう

そのためには、ギョーカイ人になろう

そのたまには、まず東京に行って、メディア専攻のある大学に入ろう

という思考法に従って
進路を決めたのでした。



アホですね。


でも、

いつの時代もリビドーが未来を創るのだ。








小文字でしか伝わらないことがある

2011年06月23日 06時33分19秒 | 日々
こないだ、西荻窪の本屋さんで
文庫で『三陸海岸大津波』買ってさ
吉村昭さんの

震災のあと
ちょっと話題になってるよね。


一気によんでしまったよ。


三陸海岸を
過去三回にわたって襲った津波

明治二十九年
昭和八年
そして昭和三十五年のチリ地震津波



3月11日の大震災は
四度目っていうことになるのか。

例えばこの本にも何度か出てくる
岩手県の田老町(宮古市の田老地区)
くりかえし津波に教われ
高さ10メートルのスーパー堤防で有名になったけど

今回の津波は
そのスーパー堤防も超えた




吉村氏は実際に三陸海岸を何度も訪れ
被害にあった人々から
直接話をきいてるんだけど

たとえば

「二階家の屋根の上にそそり立った波がのっと突き出ていた」
とか
「海水がふくれ上がって、のっこ、のっこと盛り上がって寄せてきた」
という証言は
強烈な映像になって
脳に残る。




以前、本を宣伝する仕事で
ノンフィクション作家の佐野眞一さんに
話をうかがったことがあるんですが

それは
ノンフィクションの書き方についての本で

佐野さんは
「大文字ではなく、小文字で書くんだ」
ということを語ってた。



実際にその土地に行き
自分の目で見て
自分の手で触れて
そこにいる人々の話を聞くこと


各地を旅して
取材を重ねた民俗学者・宮本常一の例を
出しながら

あるいは
佐野さん自身が
9.11テロの直後にグランドゼロを訪れたとき
放置された車に積もったままの灰に触れると
ベビーパウダーのようにさらさらで
指の間からこぼれ落ちた

という話をしながら。



思えば吉村氏も
「小文字で書く」ことの先人のひとり



そんで

私も
「小文字で書く、伝える」ってことを
忘れちゃいけないって
実は、肝に銘じてる。




いま朝7時過ぎ、
東北の
津波注意報のニュースが流れてる。








恋愛は身もふたもないことと見つけたり。

2011年06月21日 07時34分25秒 | 日々
職業柄、
このところ少女マンガを読むこと多いのですが


『マイルノビッチ』(佐藤ざくり)
1巻をパラパラみてたら

「成功した福笑いみたいな顔」の男
ってのが出てきて、おののく。

なんだこのぶっちゃけ感。



少女マンガに
イケメンが出てくるのはまあ、あたりまえですわね。

その真逆の存在として
いわゆるモテない男子が脇に出てくることも
あるでしょう。
アキバ系でメガネで髪は七三で、みたいな。

そういうのは
いわゆる「典型的マンガのキャラ」として
描かれてるので
ある意味、安心して読めるんだけど



「成功した福笑いみたいな顔」て。

しかもそいつは
「だけど髪型はすごくオシャレ」だったりするのだ。



まあね

少女マンガに出てくるような美形男子は
そうそういないわけで
つまり美形男子とつきあう可能性は
確率的に低いわけで

実際には
「微妙な感じの男」に告白されて
つきあうか、つきあわないかってのが
大多数の女子の大問題なのかもなあ



この身もふたもない感じがリアル。
(知らないけど)



思うに
少女マンガもバトルになってきてるのかな。

少年マンガの王道がバトルであるように
少女マンガ、恋愛マンガも
ラスボス(イケメンくん)を倒す(ゲットする)までの
バトルストーリー。



もちろん

福笑い男は
主人公にバッサリ斬られて(フラれて)
消えます