ポエ活

村田活彦 a.k.a.MC長老のブログ。ポエトリー・スラム・ジャパン代表。ラップスクール2期生。

ういろう売りについて、もう少し

2006年11月25日 01時37分07秒 | ポエトリーリーディング/詩/朗読
「ういろう売り」について
もうちっとご説明したほうが良さそうなので

まずはこちらをご覧下さい。
外郎売の口上大会のサイトです。
小田原を中心に活動されているようですね。
「ういろう売り」の全文テキストも掲載されてます。

私が新宿御苑でお会いしたのも
こちらの実行委員会の方でした。
うろ覚えではありますが、そのとき伺った話によると
「外郎(ういろう)」というのは実在の漢方薬。
もともと京都にあったものが伝わり
小田原で売られていたそうな。
さて、さかのぼること今から約300年前、
のどの不調に悩んでいた二代目市川団十郎が
この薬を服したところあら不思議、すっかり治ったそうで。
そこでお礼にと小田原まで出かけた団十郎、
歌舞伎の舞台でこの薬を紹介して世に広めましょう
てな訳で、蘇我兄弟仇討ち物語の中に
外郎売りを登場させることになりました。
今でいうタイアップですな。

この外郎売りが長ぜりふで薬の効能をまくしたてるのですが
いまではその長ぜりふ自体を
「外郎売り」と呼んでいるわけです。

というわけで、朗読の練習にもなるので
まずはその長ぜりふを暗記しようと思い立ったのですが

いやなかなか進みません。
やっと1/3くらい。








渋さ知らズとういろう売り

2006年11月24日 00時31分04秒 | 音楽
勤労感謝の日。感謝感謝。
まずは朗読新ユニット“今村製作所”の練習でスタジオに入る。
午後は新宿御苑で渋さ知らズのライブ。
だって入園料200円だけで渋さ聴けるんだよ。お得でしょ。

さてさて、その御苑のライブステージ脇に並んだ屋台の中に
「ういろう売りの口上」というのぼりを見つけまして。

あの「ういろう売り」です。
「拙者、親方と申すは…」ってやつ。
演劇のひとやアナウンサーが暗記して滑舌の練習にするやつ。

なんでも「外郎売の口上大会」ってのがあるらしく
その実行委員会が広報のためにブースをだしてたという次第。

この「ういろう」ってのは実在の漢方薬だったんですね。
そんでこの口上は、薬を宣伝するタイアップ企画だったらしい。
はじめて知ったよ。

おもしろそうなのでパンフを一部100円で買っちゃいました。
外郎売の口上大会、出てみようかしらん。





Tシャツブラボー

2006年11月16日 08時28分58秒 | ポエトリーリーディング/詩/朗読
ということで、なんと、
先日詩人類 T-Shouts!のイベントでお世話になった
久米繊維工業さん
の直営サイトT-galaxy.comのトップに、
私の朗読作品(の一部)がアップされております。

こちらですよ、こちら。

びっくりです。光栄です。
立派すぎて何というか、もはや自分の作品じゃないみたいです。
ありがとうございます!

嬉しいのでしばらくこの日記を
ブログのいちばん上にしておきます。

『Tシャツのこと』のテキスト全文は
11/13分にアップしました。






桑島法子さんにインタビュー

2006年11月14日 08時29分38秒 | ポエトリーリーディング/詩/朗読
東京リーディングプレスの取材で
声優の桑島法子さんにインタビューしてきました。
桑島さんは「彩雲国物語」「機動戦士ガンダムSEED」など
アニメを中心に活躍されてるんですけど
2001年から続けられている朗読夜というライブで、
宮澤賢治作品を朗読しています。
岩手出身の桑島さんのいわばライフワーク。

お父さんの影響で賢治作品に小さい頃から親しんでいたことなど
とても熱心に語っていただいて
「まっすぐ」というか「熱」を感じるというか
賢治作品、朗読ということに
とても真摯に取り組んでるのが伝わってくる感じでした。
同行した発行人は「惚れた」と明言しております。

12月1日発行の12-1月号に掲載します。
都内書店などに配布されるので、ぜひ手に取ってみてください。





Tシャツのこと

2006年11月13日 23時54分03秒 | 作品
1.
きみはTシャツを着ている
Tシャツの下に素肌がある
素肌の下に血管と神経とリンパがある
きみはTシャツが似合う

きみのTシャツに顔をうずめる
今日いちにちの日差しの匂いがする
コットンの手触りを抱き寄せ
タグから背骨へコトコトたどる

ぼくはTシャツを語る
「Tシャツは元々アメリカ海軍の標準アンダーウェアなんだって
第二次世界大戦のあと一般に普及したんだって」
少し間を置いてきみは「戦争は嫌い」とだけ答える


2.
LOVE&PEACE、STOP AIDS、I LOVE N.Y.
デモ隊の先頭でTシャツは声を上げてきた
スローガンやプロパガンダをTシャツに預けて
人々は次第に黙りがちになった

チェ・ゲバラ、アインシュタイン、マリリン・モンロー
20世紀の有名人はみんなTシャツになった
拝啓 アンディ・ウォーホル、あなたの唯一の落ち度は
エンペラー・ヒロヒトをシルクスクリーンにしなかったことだ

開襟シャツを着たままで
その下のTシャツを脱ぐことが出来るか
この数学的命題に生涯をささげること
人類の栄光と文明の発展とはつまりそういうことだ


3.
ぼくはTシャツを脱ぐ
それを真夜中の洗濯機に放り込む
Tシャツが泡の渦に沈んで
夏の記憶がほつほつ浮かびあがる

あのひとの部屋はあのひとの匂いがした
ガラス戸越しにTシャツが揺れていた
ぼくの知らない誰かのTシャツ
あのひとはぼくの頭をくしゃくしゃ撫でて
カーテンを引き写真を伏せ目を閉じた

いまは着る人のないTシャツが
衣装ケースの奥に眠っている
大掃除のボロ布にするはずだったのに
ハサミを入れないまま畳んである

ぼくはTシャツに着替える
頭からかぶった薄暗い穴から
洗剤の香りのこの世界をうかがっている


4.
ジャングルで兵士はひとり息を殺していた
敵の靴音がそこまで迫っていた
Tシャツを脱いで木の枝に結んで白旗を作り
羊歯の茂みから一歩踏み出した

ふるさとの綿畑で兵士の母親は腰を伸ばした
Tシャツのすそで額をぬぐった
ふと呼ばれた気がして空を仰ぐけれど
そこには白い太陽があるだけだった

ヨーロッパの美しい石畳の街では
円形の広場に街中のTシャツが集められた
襟の高い服を着た男達が火をつけた
もうもうと煙が立ちこめ誰もが咳をした


5.
Tシャツはポエムだ
まっさらな生地の上に
ひとは自分を表現したがる
くちにできない恋の歌は
Tシャツの裏側にプリントしよう

いつだって脳は体に恋をしている
Tシャツを文字で埋めたがるのは
愛しい体を言葉でつなぎとめたい脳の仕業だ

本当は無地のままでいたいとTシャツは願う
詩が沈黙にあこがれるように


6.
午前5時、ブルックリンの操車場で
少年はだぶだぶのTシャツを着て叫ぶ
「ジーザスもビーナスもTシャツで踊り出すこいつがおいらのフリージャズ」
給水塔から鳩たちが一斉に舞い上がる

午後8時、東西線の中で
少女はラグラン袖を着ておしゃべりをしている
黒地にピンクのバックプリントは「BAD GIRLS GO TO ITALY」と読める
少女は飯田橋駅で電車を降りる

その小さな島はちょうど真昼
人の気配はない
砂浜にロープが張られたくさんのTシャツがはためいている
にぎやかな万国旗のようにも見えるし
賽の河原の風ぐるまのようにも見える


7.
きみはTシャツを着ている
Tシャツをパジャマにして眠っている
Tシャツの下に素肌がある
素肌とTシャツの間には何もない

ぼくはTシャツを着る
頭からかぶった薄暗い穴を抜けて
この世界におそるおそる顔を出す







Tシャツはポエムだ。

2006年11月12日 23時53分27秒 | ポエトリーリーディング/詩/朗読
ということで、詩人類 T-Shouts!のイベント第二弾、
「わたしのTシャツ着てください」大プレゼン・リーディングSP、
無事終了いたしました。
来ていただいた皆さま、ありがとうございました。
会場の久米繊維工業さま、お世話になりました。

秋葉系メイドさんあり、お笑い系ラッパーありの
ほかではあり得ないような異種格闘技戦でしたが
Tシャツコンペを制したのはそのメイドさんこと星乃きら
…いま彼女のブログ確認してきましたが
“モエロックアイドル”だそうです。嗚呼こりゃ勝てないや。
わたしも一票いれちゃったし。

私は3位でした。
イベント趣旨をあまり理解してなくて
プレゼンらしいプレゼンをしなかったにも関わらず
投票していただいて恐縮です。
嘘。本当は素直に嬉しい。自慢したい。わーい。
それも嘘。本当はくやしい。1位じゃなきゃやだ。どーん。

久米繊維工業さんのサイトはこちらこちら
さらに久米繊維工業さん直営のT-galaxy.comという
個人向け販売サイトもあります。

あと、今回のイベントのためにTシャツについて調べてるうちに
行き着いたサイトがあって、東京Tシャツ部というんですけどね。
これがすごいんだ。世の中にはこんなにもたくさん
Tシャツに熱い方々がいるのですね。知らなんだ。

ジャイアンリサイタルのツアーTシャツ私も欲しいよ。
すっげえ欲しい。







恐怖!ウォシュレットの怪

2006年11月06日 11時50分08秒 | 日々
ウォッシュレット使ってる最中に
「止」ボタンが効かなくなって

とてつもない恐怖にかられる。

何度ボタンを押しても水の放出は止まらない。
立ち上がれば個室は水浸し。

オレはこのまま一生
便座の上から離れられないのか!?
いやそれよりも
この水圧に長時間耐えていたら
自分の肛門はどうなってしまうのだ!?


20度目くらいのプッシュで
ようやく水が止まり

深い安堵のため息をついた。





Tシャツと詩のイベントです。出場します。

2006年11月03日 03時15分46秒 | ポエトリーリーディング/詩/朗読
来週土曜日11月11日、朗読イベントに出ます。

「詩人類 T-shouts!」というタイトルで
Tシャツと詩のコラボレーションという一風変わった試み。

私の出番は「わたしのTシャツ着てください」プレゼン・リーディングというやつで
つまり出場者が詩を朗読して、その中でいちばんお客さんの支持を集めた作品を
Tシャツとして商品化しまっせ、という企画。

会場はなんとTシャツ界の老舗、久米繊維工業プレスルーム。錦糸町です。
17:30開場、18:00開演。地図はこちら

詳しくは主宰・桑原滝弥のサイトにて。
いきなり胸のとこに「こゝろ」と彫ってある坊主頭の兄ちゃんの写真が出てきますが
驚かないで下さい。噛みません。