厚生労働省が今国会への提出を目指している受動喫煙対策を強化する法改正案について、病児保育を手がけるNPO法人フローレンスなどは27日、飲食店も含め公共空間で例外のない屋内禁煙を求める要望書を塩崎恭久厚労相に提出した。

 要望書では、両親からの受動喫煙による乳幼児突然死症候群のリスクが4・7倍になるなど、子どもたちは「有害物質への感受性が高く、自ら逃れられない弱く無防備な存在」と指摘した。駒崎弘樹代表理事は記者会見で「受動喫煙は虐待と言っても過言ではない。立場の弱い子どもや妊婦を思いやってもらえるよう、国会議員にも働きかけていきたい」と話した。

 また、日本呼吸器疾患患者団体連合会なども同日、「現状では呼吸器疾患で苦しむ人が減らない」として厚労省の法改正案に賛同する要望書を出した。

 24時間酸素吸入が必要な慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)患者で喫煙歴のない会社員高村春仁さん(52)は「受動喫煙によって症状が進行すれば命取りになる。抜本的な対策をとってほしい」と訴えた。(竹野内崇宏)

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家庭内での喫煙も、個人的には、それが親によるものであれば、子供たちに対して受動喫煙被害を与える児童虐待だと考えています。しかし、そこまで取り締まれとは申しません。

しかし、他人の子供やCOPD患者に、それが命取りになるにもかかわらず、受動喫煙被害を与えるのは、もはや「暴行」「殺人未遂」ではないでしょうか。罰則つきの公共屋内の全面禁煙化を強く求める所以です。

ともあれ、実母が長年の喫煙・受動喫煙のせいでCOPDに罹患し、死んだ経験をもつ人間としては、看過できない現状です。個人的にも、タバコをやめて13年、近くの人がタバコを吸うと頭痛がします。それどころか、タバコ臭い人が近くに来ただけでも、三次受動喫煙を受け、気分が悪くなるのです。

このような弱者に配慮した公共屋内の全面禁煙化こそ、もっとも重要な社会福祉のひとつであるはず。安倍内閣には、タバコ権益にまみれた政治家たちのいいなりにならず、一日も早く、例外のない公共屋内の全面禁煙化の実現することをを要求します。