さすが禁煙先進国アメリカを代表する大リーグ、すばらしいことです。
**********
ヤンキース・キャンプ地に「禁煙の相談乗ります」の張り紙 MLBタバコ事情
開幕まであと10日を切ったある日、キャンプ地フロリダ州タンパにあるヤンキースのクラブハウスに、こんな張り紙がされた。「禁煙の相談に乗ります。この機会にニコチン依存から脱却しましょう」
ヤンキースのキャンプ地になぜ張り紙?
開幕まであと10日を切ったある日、キャンプ地フロリダ州タンパにあるヤンキースのクラブハウスに、こんな張り紙がされた。
「禁煙の相談に乗ります。この機会にニコチン依存から脱却しましょう」
3月22日、ニューヨーク市議会はヤンキース本拠地のヤンキースタジアムとメッツ本拠地のシティフィールドで、無煙タバコの使用を禁止する法案を可決した。ニューヨーク市長ビル・デ・ブラシオ氏が署名をすれば、新法律として施行される。無煙タバコの使用が禁止されるのは、観客だけではない。試合でプレーする選手たちも、その対象。そこで、噛みタバコを愛用する選手やコーチ、監督、チーム関係者に向けて、「この機会に禁煙しましょう」と張り紙で呼び掛けたわけだ。
現在、市の法令により、球場での無煙タバコが禁止されているのは、サンフランシスコ(ジャイアンツ)、ロサンゼルス(ドジャース)、ボストン(レッドソックス)、シカゴ(カブス、ホワイトソックス)の4都市。これにニューヨークが加わり、合計7球場で無煙タバコが使用できなくなる。アメリカでは、特に野球関係者の間では無煙タバコの一種である噛みタバコが愛飲されているだけに、選手や関係者からは、この法令に不満の声も聞かれる。
名選手の死去で使用禁止の声高まる
そもそも、なぜこういった法令が成立することになったかというと、青少年への悪影響を懸念しているからだ。
洋の東西を問わず、野球選手をはじめとするスポーツ選手は、子供たちから尊敬され、お手本となるべきだと考えられている。憧れの選手が噛みタバコを愛用していると知ったら、子供たちがそれを真似る可能性は否定できない。
メジャーリーグ機構では、2011年からチームが噛みタバコを選手に供給すること、テレビに映るところでユニフォームを着た選手が噛みタバコを持ち歩くことや使用することを禁止しているが、2014年に殿堂選手トニー・グウィン氏が噛みタバコの使用が原因とされる唾液腺ガンを患った末、54歳の若さで他界したことで、噛みタバコ使用を禁止しようという声が高まった。
日本では煙の出る通常のタバコが一般的だが、米球界では噛みタバコの方が一般的だ。タバコの葉をひとつまみ、歯と下唇の間に入れて楽しむ噛みタバコは、煙の出るタバコとは違って、副流煙による周囲の人々への影響はない。その一方で、フィルターを通さずにニコチンを直に体内へ取り入れるため、使用する本人の健康には、通常のタバコ以上の悪影響が報告されている。
ヤンキースの救援投手アンドリュー・ミラーは以前噛みタバコを愛用していたが、数年前にやめたという。「そういう法案ができたなら、それに従うしかない。だけど、噛みタバコは違法なものではないし、コンビニでもすぐ手に入るもの。法案に対する反対運動を起こそうという関係者が現れるとは思わないが、誰かが違反して罰金を科された時、どんな反応が起きるのかは興味深いね」と話している。
メジャーでタバコ規制は進むのか
先述のグウィン氏が逝去した際、当時コミッショナーだったバド・セリグ氏とメジャーリーグ選手会のトニー・クラーク専務理事は、将来的にはメジャーリーグからタバコを排除したい意向を示した。実は、健康問題の他にも、メジャーリーグではタバコ会社とはスポンサー契約を結んでいないため、無償の宣伝効果になるような扱いは避けたいというビジネス上の事情もあるとされている。
諸事情を踏まえ、今年12月に更新される新たな労使協定の中で、無煙タバコの使用について何らかの規則が設けられる可能性は高い。マイナーリーグでは1993年から無煙タバコの使用が禁止されていることもあり、メジャーリーグもその例に続くことができない理由はない、というのが大方の見方だ。
アメリカでは、一般的にタバコに対する規制が厳しい。例えば、シカゴではレストランやバー、ライブハウスなどでは、店内での喫煙が禁止されている。そのため、愛煙家はいったん店の外に出て、そこに設置された喫煙コーナーでタバコを吸わなければならない。空港でも建物内で喫煙できることは珍しく、ほとんどの場合が建物外に出なければならない。こういった世間的な風潮も、メジャーリーグに少なからず影響を与えていると言えるかもしれない。
各都市の規制を受けて、今後メジャーリーグがどのような形でタバコに関する規制を設けていくのか、気になるところだ。
佐藤直子●文
**********
紙巻きタバコ、噛みタバコ、電子タバコを問わず、薬物を体内に入れてよいことなどありはしません。それを青少年の模範たるスポーツ選手が愛好していること自体が異常なことであり、それが禁止されるのも時代の流れというものでしょう。
特に小さな子供が夢と希望をもって出かける野球場が、無煙タバコを含め完全禁煙になるのはプラス面のほうが絶対に多いはず。日本のプロ野球も見習うべきです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます