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1日1本の喫煙でも、循環器疾患のリスクは減らない

2018年05月07日 06時20分37秒 | 離煙ニュース: 科学編

いやはや、タバコというのは本当に恐ろしいものです。

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1日1本でも高い タバコの心筋梗塞・脳卒中リスク
日経Gooday 2018/5/7

 喫煙者のなかには、「禁煙は無理だが、タバコの本数を減らせばその分健康被害は減らせるだろう」と考えている人が多いのではないでしょうか。しかしこのほど発表された研究論文で、「心筋梗塞や脳卒中のリスクに関しては、タバコの本数に応じた直線的な増減は見られず、タバコの本数が1日1本であっても、リスクは1日20本吸う人の半分程度にしか減らない」という分析結果が示されました。

■肺がんの場合はほぼ直線的な関係が見られるが……

 これまで、肺がんと喫煙の関係を調べた研究では、1日の喫煙本数と肺がんを発症するリスクの間にほぼ直線的な関係が見られており、1日に20本喫煙する人に比べ、1本しか吸わない人のリスクは約20分の1(5%)になると報告されていました。

 英University College Londonなどの研究者たちは今回、1日の喫煙量が1~5本のライトスモーカーの人々の冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症など)と脳卒中のリスクを、非喫煙者や喫煙本数の多いヘビースモーカーの人々と比較しようと考えました。

 1946年から2015年5月までに行われた、比較的規模の大きな研究(論文数は55本)のデータを統合して分析し、喫煙経験のない人と、喫煙本数が1本/日、5本/日、20本/日の喫煙者のリスクを比較しました。

 その結果、男女ともに、喫煙歴がない人々と比較すると、1日に1本しか喫煙しない人でも冠動脈疾患のリスクは高いことが分かりました。

■循環器疾患に関しては、安全な喫煙量はない

 喫煙本数が1本/日のグループにおける冠動脈疾患リスクは、男性では非喫煙者の1.48倍(質の高い研究に限定すると1.74倍)、女性では1.57倍(同2.19倍)でした(表1)。20本/日のグループのリスクは、男性が2.04倍(同2.27倍)、女性が2.84倍(同3.95倍)でした。1本/日のグループのリスクの上昇レベルは20本/日のグループの46%で[注1]、質の高い研究に限定すると53%でした。女性ではそれぞれ、31%と38%になりました。

 脳卒中のリスクについても同様に検討しました(表2)。

[注1] 計算式は:(1.48-1)/(2.04-1)×100=46.15(%)

 1本/日の喫煙者における脳卒中リスクは、男性で1.25倍(質の高い研究に限定すると1.30倍)、女性では1.31倍(同1.46倍)でした。20本/日のグループは、男性が1.64倍(同1.56倍)、女性が2.16倍(同2.42倍)でした。リスクの上昇レベルを20本/日の喫煙者と比較したところ、男性では41%で、質の高い研究に限定すると64%でした。女性ではそれぞれ34%と36%になりました。

 肺がんのリスクとは異なり、冠動脈疾患と脳卒中のリスクは、喫煙本数を大きく減らしても高く維持されており、喫煙量が1日に1本であっても、リスクは1日20本のおおよそ半分程度でした。こうした循環器疾患のリスクについては、安全な喫煙量というものはなく、リスクを大幅に減らすためには禁煙が必要であることが明らかになりました。

 論文は2018年1月24日付のBMJ誌電子版に掲載されています[注2]。

[注2] Hackshaw A, et al. BMJ. 2018; 360 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.j5855(Published 24 January 2018)

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個人的にはタバコとは15年以上縁を切っているので、問題ありません。

ですが、タバコ1本でもこういう病気になるということは、他人のタバコの副流煙をちょっとでも吸ってしまえば、同じような循環器疾患になるということでもありましょう。

ますますもって、喫煙者の近くに寄らないように気をつけないといけません。


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