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「生誕110年 映画俳優 志村喬」展に行こう

2015年09月22日 05時38分20秒 | 映画ニュース

行かねばなりません。

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名優・志村喬の人生たどる…生誕110周年東京で展覧会
2015年09月21日 05時20分

 生誕110周年を迎えた名優、志村喬(1905~82年)の俳優人生をたどる展覧会が、東京・京橋の東京国立近代美術館フィルムセンター展示室で開催中だ。2010年に同センターへの寄贈が完了した志村の旧蔵資料を本格的に公開する初の機会でもある。

写真や書簡250点 4章構成

 黒沢明監督による30作品のうち21作に出演した志村。中でも「七人の侍」(1954年)での冷静沈着な戦略家、島田勘兵衛や、「生きる」(52年)の主人公で、残り少ない命の火を燃やす市役所の市民課長、渡辺勘治としての名演は、広く世界に知られる。

 ただ、その俳優人生は黒沢映画だけにとどまらない。生涯に出演した映画は400本を超す

 今回の展覧会「生誕110年 映画俳優 志村喬」では、志村の写真、書簡、台本など約250点を展示。企画にあたった岡田秀則・フィルムセンター主任研究員は、「全体像は意外に知られていなかったのでは」と話し、展示を通して、幅広い作品で存在感を放ち続けた志村のキャリアと人生の再発見を促す。

 展示は4章構成で、第1章は「演劇青年から時代劇俳優へ」。兵庫県に生まれ、学生時代に演劇活動を始めた志村が、映画に開眼するまでの、人、作品との出会いをたどる。オペレッタ時代劇「鴛鴦歌合戦」(39年)のビデオ展示では、志村の歌唱場面を抜き出し、歌の才能を伝える。

 第2章の「黒沢明との歳月」も充実した内容。

 志村が残した黒沢作品の脚本展示の中で、特に書き込みが多いのが、一癖ある弁護士を演じた「醜聞(スキャンダル)」(50年)。この役へのなみなみならぬ意欲がうかがえる。

 黒沢監督直筆のメッセージも貴重な資料。「酔いどれ天使」(48年)のころのものと考えられ、親身な助言が記されている。

 第3章「日本映画の〈顔〉として」では、志村自身が映画化を熱望した「男ありて」(55年)、病身を押して千利休を演じた「お吟さま」(78年)、さらにはテレビ作品など多彩な仕事を紹介。どんな役柄もものにする幅の広さを見せる写真展示「志村喬十六変化」もある。第4章では、プライベートな写真や、雑誌に寄稿した文章などを中心に紹介している。

 旧蔵資料は、2005年に亡くなった志村の妻の島崎政子さんが夫の死後も保管し続けたもの。写真、書簡を中心に約3800点が同センターに寄贈された。

 岡田主任研究員は「残された資料は、人生を語っている。大きかったのは政子夫人の存在。夫の仕事と人生をどのように残していきたいかということがコレクションから感じられる。人の遺品と人生ということを考えるにあたっても意味のある展覧会になったと思っています」と話す。

「やっぱり」と思わせる俳優…評伝を書いた澤地久枝さん

 志村夫妻と親交があり、志村家の膨大な資料(現在はフィルムセンターが所蔵)にあたった上で、評伝「男ありて 志村喬の世界」(文芸春秋、1994年刊)を書いた作家の澤地久枝さんに話を聞いた。

 敵役でもなければ、二枚目でもない。でも、やっぱり志村さんでなければ、と思わせる俳優でした。今は、スターみたいな人はいっぱいいるけれど、この人ひとり、というような人を選ぶのは難しい。志村さんは一見平凡に見えるかもしれないけれど、非凡な人でした。

 私が志村さんの映画の中で一番優れていると思うのは「醜聞(スキャンダル)」。哀れで何とも言えない味のある敵役でした。

 仕事について語るということはあまりしませんでした。でも、とても仕事を大事にした人です。(74年に)肺気腫と診断されましたが、外には明かさず、それで通しました。

 「お吟さま」の志村さんを、私は心をこめて見ました。(病身での)撮影中、休憩で控室に戻る時は階段をあえぎながら上るような状態でも、出番になったらしゃんとして出たというから不思議ですね。公の人間として行動する時は病気のせいにしないでしゃんとしなくてはいけないし、しゃんとできるということのお手本だったような気がします。

 いい仕事をして、ちゃんと一つの世界を築いて、病気を隠して、誰も志村さんが肺気腫で悩んでいるなんて思わない。そういう仕事をした人を忘れてはいけない。それで、私は映画の世界に縁のない人間ですが、その志村さんを、ちゃんと残るようにしたいと思ったんです。

 個人の資料としてこれだけ長年のものがそっくりある人は珍しいのではないでしょうか。

 (評伝を書くにあたっては)それをちゃんと読んで仕分けしていくのが一仕事でしたね。結納の時の大きなのし紙もきれいに残っていました。政子夫人は、そういうものを全部大事に持っていた。くっきり温かい、仲の良いご夫妻でした。(恩田泰子)

出演作品上映やトーク

 「生誕110年 映画俳優 志村喬」展は、12月23日まで開催(月曜休館。ほかにも休館日あり、(電)03・5777・8600)。同センター大ホールでの出演作品上映もある。上映作品は以下の通り。

 【第1期】 9月26日=「赤西蠣太」「鴛鴦歌合戦」、27日=「右門捕物帖 拾萬両秘聞」「酔いどれ天使」

 【第2期】 10月2日=「野良犬」「醜聞(スキャンダル)」、3日=「生きる」「ゴジラ」(「生きる」終映後に元黒沢映画スタッフ、野上照代によるトークイベント)、4日=「七人の侍」「男ありて

 【第3期】 10月16日=「どたんば」「総会屋錦城 勝負師とその娘」、18日=「砂糖菓子が壊れるとき」「男はつらいよ 寅次郎恋歌」

 【第4期】 11月13日=「お吟さま」「鴛鴦歌合戦」、14日=「酔いどれ天使」「男ありて」、15日=「生きる」「お吟さま

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志村喬さんが出てくると、なぜか「安らぎ」というものが感じられて、目が離せなくなります。それは黒澤映画であろうが、寅さん映画であろうが、みんなそんな気がします。今回はその出演作が選ばれていませんが、高倉健さんの主演作にも『侠骨一代』(1967)から『動乱』(1980)まで、親分役などでいっぱい出ておられますが、そこでの健さんに向けられた優しい視線は何ともいえません。

展覧会も見ますが、太字で示したDVDにもなっていない映画がぞろりと上映されます。スケジュールを調整してできるだけ多く見たいと思っています。最低でも、『男ありて』(1955)と『お吟さま』(1978)は絶対に見逃さないようにします。(『生きる』はこの10月にアメリカのクライテリオンからBlu-ray Discが出ますから、それを取り寄せるつもりです。)

ともあれ、とても楽しみ。今年の秋は、志村喬さんとともに過ごします。

公式サイト:http://www.momat.go.jp/fc/exhibition/shimura/


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