クリント・イーストウッド(88)が監督、主演を務めた米映画「運び屋」(3月8日公開)が、全米興行収入1億ドル(約109億円)を突破したことが31日、分かった。同監督作品としては6本目の大台突破で、ハリウッドのレジェンドに新たな勲章が加わった。

 2011年に87歳で逮捕され、前代未聞と全米を驚かせたドラッグの運び屋の実話を映画化。商売に失敗した孤独な老人、アール(イーストウッド)が、車の運転さえすればいいと仕事を持ちかけられるが、実はメキシコの麻薬組織の運び屋。麻薬取締局の捜査をかいくぐる伝説の運び屋の姿をサスペンス満点に描く。アールを追う捜査官を、同監督の「アメリカン・スナイパー」(14年)に主演したブラッドリー・クーパー(44)が演じている。

 監督としてアカデミー賞作品賞、監督賞を2度受賞したイーストウッド監督作品では「許されざる者」(1992年)、「ミリオンダラー・ベイビー」(04年)、「グラン・トリノ」(08年)、「アメリカン・スナイパー」、「ハドソン川の奇跡」(16年)に次ぐ全米興収1億ドル突破だ。

 イーストウッドが自身の監督作で主演を務めたのは08年の「グラン・トリノ」以来。一時は俳優引退もほのめかしていた名優の完全復活が、「運び屋」の大ヒットを呼んだ。88歳にしてますます盛ん、老優健在を印象づけた。

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映画賞レースからは外れましたが、これだけの人気。一日も早く観たくなります。日本公開の3月8日以前に、Blu-ray Discがアメリカで発売されたら、取り寄せることにします。

ともあれ、88歳でこの快挙。クリント・イーストウッドには脱帽です。