注水は中断されたと政府が発表しているのに、実際は現場の判断で中断されなかったという。しかも、それが2ヶ月半も経って明らかになる。菅内閣は、本当に現場との円滑なコミュニケーションができていたのでしょうか。
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何が本当?「開いた口が」 政府・東電の発表 不信歯止めなし(産経新聞) - goo ニュース
2011年5月27日(金)08:00
福島第1原発1号機への「注水中断はなかった」という東京電力の発表は、政府・東電統合対策室という最高機関の公式発表を、現場の原発所長が覆すという異例の展開となった。枝野幸男官房長官は「(東電には)事実を正確に報告してもらわないとわれわれも対応に苦慮する」と責任を現場に押しつけたが、政府と東電、現場の間に大きな溝があることは明らか。政府が現場を把握できていない原発事故-。不安と不信は広がるばかりだ。
「何が本当かよく分からない。あまりの事実説明の迷走に開いた口がふさがらない。日本政府に隠蔽(いんぺい)体質があるのではと(世界に)じわじわ広がっている」
自民党の谷垣禎一総裁は記者会見でこう憤りをあらわにした。対照的だったのは、日頃東電に厳しい枝野氏。「隠したりする必然性のない話なので…」と批判を抑え気味に語った。
海水注入をめぐっては、注入による再臨界の可能性を危惧した菅直人首相の言動がきっかけで中断されたとの指摘が政府部内や野党から相次ぎ、国会でも追及された。それが第1原発の吉田昌郎所長の「独断」ならぬ“英断”にしろ、結果的に中断はなかったということになれば、首相を含め官邸サイドは免責される。
混乱が生じているにもかかわらず、官邸には東電の発表を歓迎するムードがある。「(現場判断で注水を続けたことは)問題ない。吉田さんは信用できる人。吉田さんなら(注水継続も)さもありなんだ」
政府高官は26日夕、吉田氏を称賛する形で幕引きを図った。統合対策室の発表訂正は政府の失点となるはずだが「結果オーライ」とむしろ満足げだ。
ただ、一件落着にはほど遠い。これだと事故当初に官邸サイドがしきりに流した「『原子炉が使い物にならなくなる』と抵抗する東電に、首相が海水注入を促した」というストーリーが完全に破綻する。
首相の言動が海水注入のブレーキになったという疑念自体も晴れていない。
この日の東電の記者会見でも、武藤栄副社長は首相の言動が東電側に中止圧力となったと明言する。
「(東電の)官邸派遣者が『首相が判断するという感じがある』という空気を伝えてきた」「(午後7時25分頃)首相の了解を得て、ご理解いただけるまで中止しようと合意した」
さらに武藤氏は、首相の懸念が的外れだったことも示唆する。「(真水から)海水への切り替えで再臨界になる可能性が増えることは全くない」
統合対策室の発表はどこまで信用できるのか。現場はなお、多くのことで沈黙を守っているのではないのか。情報が不完全なまま事故対応を続けるしかないのだろうか。(阿比留瑠比)
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この記事の見出しこそが、多くの国民の気持ちでしょう。だれの言うことを信じればよいのか。実務能力ゼロの菅内閣を信頼したくはないが、東電のやっていることもよく分からない。まして、野党の動きも不可解。
国民がおとなしいからこの状態で収まっていますが、他の国ならば暴動が起きてもおかしくないような政府ならびに野党を含めた政治家たちの愚かさです。
経済と国民生活の足を引っ張り続ける政府の動きに、うんざりしているというのが本音。少なくとも情報ぐらい正確に開示してもらわないと。やれやれ。
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