地球温暖化、どこまでひどくなるのでしょう。
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英医学誌ランセットは31日、地球温暖化による健康影響を調べるプロジェクト「ランセット・カウントダウン」の2017年版報告書を発表した。気温上昇による労働生産性の低下や感染症リスクの増加などを指摘、「すでに人々の健康にとって大きな問題となっている」と警告している。
同誌は世界保健機関(WHO)や世界銀行などと協力し、16〜30年に毎年、温暖化による健康影響を追跡してまとめる。17年版の報告書によると、00年以降、気温上昇で屋外での作業が難しくなるなどの影響で、農村の労働力が約5・3%低下。16年にはインドだけで約42万人が働いていないことになるとした。熱波に襲われる人は16年には世界で約1億2500万人で、50年には約10億人に増える恐れがあるという。
今世紀中に起こる恐れのある最も大きな健康影響としては栄養不足を指摘。世界の平均気温が1度上がるごとに、小麦の生産量は6%、米の生産量は10%下がるとしている。
日本でも影響が確認されている。デング熱のウイルスを蚊が媒介するリスクは1950年に比べて約3・8%上昇。また、温暖化の原因となる二酸化炭素を大量に出す石炭火力発電所などによる大気汚染が原因で、15年だけでも日本で約3万7千人が早く亡くなり、アジアの21カ国ではその数が80万人以上だったと推計した。
ランセット・カウントダウンのアンソニー・コステロ共同議長は「今行動しないと、大量の『防ぎ得た死』という代償を支払うことになるだろう」とコメントしている。(小坪遊)
英医学誌「ランセット」は31日、地球温暖化が世界の人々の健康に与える影響をまとめた。2000年以降、熱波にさらされる高齢者が1億人以上増えるなど、影響は既に表れていると指摘している。ドイツ・ボンで11月6日に開幕する国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)の参加国に対策強化を呼び掛けている。
同誌が世界保健機関(WHO)や世界銀行などと作る提言組織「ランセット・カウントダウン」が、同誌に掲載された研究結果をまとめた。温暖化による健康被害を監視するため、30年まで毎年、報告書を出すという。
今回の報告書によると、00年以降、極端な高温が数日以上続く熱波にさらされる65歳超の人口は約1億2500万人増加。デング熱を媒介する蚊の生息域が広がり、1990年以降、毎年5000万〜1億人の感染者を生んでいると推定した。
さらに気温上昇の影響で農村の生産力が5・3%低下し、昨年は92万人の雇用が奪われた。大雨災害の発生数は最近17年間で1.4倍に増えた。大雨に関連する昨年の経済損失は推計1290億ドル(約14兆円)に上り、99%は保険制度が未整備の途上国で生じた。こうした経済的な損失も人々の健康に悪影響を与えると分析している。
また、石炭火力発電所などから出る大気汚染物質の影響で、15年には日本を含むアジア21カ国で計80万人が死亡したと推計。再生可能エネルギーや電気自動車の普及を例に「低炭素社会へ移行する転機だ」と強調した。
共同議長を務めるアンソニー・コステロWHO局長は「対策を取らなければ、大規模に人命が失われることになる」と警鐘を鳴らす。【阿部周一】
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10月の日本の大雨も、温暖化の影響のはず。
にもかかわらず、トランプ氏は後ろ向きだし、中国やインドも非協力的。温暖化の進行を止める手立てはあるのでしょうか。
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