室内楽の愉しみ

ピアニストで作曲・編曲家の中山育美の音楽活動&ジャンルを超えた音楽フォーラム

録音機材

2009-11-24 12:11:58 | Weblog
卒園式に、創作した一人一人の歌を歌ってお祝いする『鳩の森愛の詩保育園』の歌作り、合唱伴奏、お手本の録音をやっております。

昨日は、ソプラノ歌手の北川智子さんにいらして頂いて2曲、お手本の歌を録音しました。
保育園の職員の皆さん、PTA 、もちろん子供たちも、とにかく全員が卒園児24人分の24曲を覚えて歌うのに、お手本を聴いてもらうのです。

一人一人のこれからの“応援歌”となるであろう、先生たちからの一杯気持ちのこもったメッセージを基に、ずっと口ずさんでもらいたい願いをこめて作曲家たちがメロディをつけ、合唱用に譜面を作ります。だから、1曲1曲、ひとりずつの人生を背負っているような、真心の重たさが溢れているのです。

覚える方も大変だけど、録音も実は、けっこう大変ですよ。

写真は、ウチで録音に使っている機材たちです。
新・旧のMDウォークマン2台と、マランツのCD=MDデッキです。

“新”と言っても、今どきMDというだけで相当に時代からは遅れてきている訳ですが、この方法でしか出来ないので、これでやるのだ! 文句あっか  (誰に怒っているのだ?)

この“新”MDウォークマン(小型で4倍モード録音も可能なタイプ)に1万円のソニーのステレオマイクを付けて、もちろんSPモードで、メインの録音。“旧”MDウォークマンは、一応一緒に録音しておいて、“保険”とする。

伴奏と一緒に主旋律(たいていソプラノ・パート)が録れたら、それをMDデッキで流し、ステレオ・スピーカーから聞こえる音に合わせて、ハモリのパートを歌って頂き、それをまた“新”・“旧”のMDウォークマン2台で録音。

合唱の声部が、上パート、下パートの2つだけだったら、かなり簡単に行きます。まあ、うまくいけば2回で済みます。
これが、部分的に3声になったり、男声、女声を使い分けた上に、部分的に3声になったりした日にゃ、アナタ、何回、何パターン録音するやら・・・。

更に、AのMDに主旋律録音したとすれば、それを流しながら下のパートを録音するのは、BのMDで、そのBのMDを流しながらAのMDに、男声の下パートを録音し・・、「完璧ではなかったけれど、一応残しておいて、もう一度録音してみる」とどんどんトラックは増えてしまいます。・・となると、どこに、どの録音を入れたのか複雑、煩雑な事態となってきて、最終的に、AのMDに、Bの中の必要な録音だけをダビングして、そこからAの中の不必要な録音を消去するという編集作業が、そこそこ時間を要するのです。

ここまで複雑な録音&編集にならないように、作曲家も考えてもらいたいものです。いったい誰だ、こんな何種類もパート録音が必要な歌を作るのは? 「なかやまいくみ?』 ワタシじゃん!


それがねー、作曲をしている時は、どうしても《男声》だけの響きが欲しくなったり、エンディングでつい3声のハーモニーが欲しくなったり、録音の時のことを度外視して、充実した響きを優先させたい、作曲者のエゴみたいなものが、出て来てしまうんですね。録音の時の煩雑さが、うすうす分かっているのに・・。

そして、録音して、編集の時に「あ~、やっぱしね」 バカか?

うーん、それより、録音機材たちのせいかなー?

この作業は、まだまだ続く・・。あと17曲

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2 コメント

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頑張って (去年の会長)
2009-12-11 06:51:46
はじめまして…って初めてではなく、散々先生にはお世話になったのですが、覚えてらっしゃらないかと思いまして…はじめまして。

先生には、上の子「たっくん」、下の子「しーちゃん」を作っていただきました。

その2作。本人達よりも宝物にしていまして、今でも聴いています。それこそ何百回と。

鳩の詩は、ひとりひとりの宝物になります。本番までの練習段階で、それぞれの詩に愛着を持っていくことに加えて、卒園式で歌い上げた“後”から、どんどん心の中で“深み”が増していきます。

それがきっと先生が感じ取られた“重み”でしょうか。なかなかこういうものにはめぐり合えないと思います。それこそ、保育園の園長をはじめ、先生達もそう、親達にもどれだけの労を必然的に求めることか。様々な考え方の違いや、確執のようなものがある中で、みんなの気持をひとつにすること、ものすごく大変でした。実は去年…。

そんな荒波…小生を少し成長させたか。

小生は極真空手家であり、養護学校教師。音楽にはあまり関心を持ってこなかったタイプであります。思えば教員採用試験の折には、音楽実技でえらい苦労した記憶が。

でも、この卒園の詩を通して、文字通り“音楽”(音の楽しさ)に心突き動かされ、上の子の卒園の翌年、自分の仕事でもそれを伝えたいと思い、音楽の授業担当を買って出ました。拳にたこのあるごつい手で頑張ってピアノ弾いて。(笑)

だから、先生の今の苦労、すごく良く分かります。度もそれは、人の心をすごく突き動かし、感動させ、それぞれの何かを変える活動です。

「折れずに頑張ってください」

8年在籍して、昨年親として“卒園”した私ですが、エールの気持ちも込めて、そっと歌いにいきますよ。

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録音機材 (機材の持ち主)
2009-12-14 14:56:52
去年の会長さま、
コメントをありがとうございました。覚えてないなんてことがあるものですか。卒園生と同じように、お立ち台に立っていらしたお姿をよく覚えております。

誰に話しても「スゴい保育園ね。私も歌を作ってもらいたかった」と言われます。皆さんの感動の輪に仲間入りされて頂いて、いつも感謝しています。

これから数日の間に、まだまだ曲を付けなければならず、お尻に付いた火がかなり熱くなっております。 でも、頑張ります!
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