室内楽の愉しみ

ピアニストで作曲・編曲家の中山育美の音楽活動&ジャンルを超えた音楽フォーラム

田中さんがいっぱい・・

2008-05-21 23:46:22 | Weblog
劇団”円”の公演「田中さんの青空」を見に行った。
昔、ピアノをお教えしていた林真里花嬢から出演のお知らせがあったのだ。
新作で、5人の女優さんがそれぞれ一人芝居を、一見オムニバス風にしていくのだが、やがてお話が繋がって行き、「ああ、そういう事だったのか~」とガッテンさせられる。

そして最後の、青空の下でのピクニックシーンで「今日が人生で一番幸せな日だったらどうする?」というセリフが、ど~ん!と余韻となって、忘れられぬ印象を残す。人生には色んなシーンがあり、その連続が年月となって行く・・。分かっている事だけれど「そういう風に思う時あるな。のちに、またそれを思い出したり、思い出そうとして思い出せなかったりもあるな」と、ある意味、人生を語る。さすが劇団”円”と納得。

「田中さんというお名前の方は、五百円値引き」と分かり、田中さん、田中さん・・、誰か知り合いにいなかったっけ? いました、いました。お世話になっている事務所のマネージャー。早速お誘いしたら「芝居好き」という事で、「田中さん割引」を喜んで頂けました。受け付けテーブルには「田中さま」と書かれた予約チケットが束になってありました。客席には相当数の”田中さん”が集合していたことでしょう。

真里花ちゃんは、芝居が大変うまい役者さん。セリフも動作も表情も、常によどみなく完璧で、しかもどこか余裕がある。客観性を持ちながら、しかも爆発できる。初めて見た時から「うまい!」と思った。声帯も強い。声優のお仕事を沢山しているようだ。声だけで説得力のある表現ができるのは、本当にうまいんだと思う。”冬ソナ”のチェリンの声や”24”をはじめ、メジャーなお仕事をばんばんやっている。おとなになったんだな~。

「ウシャギしゃんバスにのって、ようちえん行くの」と言っていたひとが、その年頃の子供を持つ母親の役をやっているんだからなあ・・。「人生で一番いい日かもしれない」と思える日が、これからもいっぱいあるといいな~、真里花ちゃんにも。私にも。

最新の画像もっと見る