室内楽の愉しみ

ピアニストで作曲・編曲家の中山育美の音楽活動&ジャンルを超えた音楽フォーラム

終戦記念日

2010-08-16 01:25:58 | Weblog
終戦から65年。

毎年、この季節だけ、『戦争の反省と平和の誓い』が話題になるけれど、単なる歳時記のひとつ・・でいいのだろうか?

何を反省したのかを思い出す良い機会ではあるけれど、だからこその『平和憲法』であることを忘れて「アメリカに押しつけられた憲法だ」と言う人の声に同調する方が新しい考え方だ、と思ってしまう人がけっこういます。

多くの犠牲を払って反省したことを、半世紀で忘れてしまっては『大バカ』です。


8/14 にNHK で、日韓の若い人を集めて『日本のこれから』について意見を言い合う番組をやったので、途中からでしたが見ました。その中で、元・首相補佐官の岡本行夫さんが言われた「日韓併合が政治的に合意だったかどうかは別として、名前を日本名に変えさせられ、日本語をしゃべらせられて、民族のアイデンティティを失って喜ぶなんて事があるか考えてみて下さい」という言葉は、強く印象に残りました。

また、韓国の若い方の意見で「日本は『反省』と言っても、すぐにそれを覆すような政治家の発言が出てきたりするので、信用できない。反省したのなら、『もう二度と同じ過ちは犯さない』というところを見せて欲しい」というのも心に残りました。

戦前、戦中の日本人は、明らかに韓国人、中国人を見下していて、対等な関係なら当然あるべき『尊敬』を払っていなかったので、幼少期にそういった教育を受けたウチの親は「韓国人が良い感情を持つ訳がない」と思っています。


幸い、私の世代は『生まれ』による偏見がありません。漢字や仏教伝来の当時、最先端の文明は朝鮮半島経由でもたらされました。韓国で有名な日本人第5位が豊臣秀吉・・と聞くと、かつての先生に、日本は迷惑ばかりかけてきた気がします。今までに私が出逢った韓国人は、私が対等な普通の尊敬の念を持って接したことが伝わったと思います。

世界中の人々と、民族、風習の違いはあれど、お互いを尊重し合い、武力で解決しようとしない・・不戦の誓いである『日本国憲法』を誇りに思うべきです。反省の証である『九条』を変えてしまったら、たがが外れて、いずれマスコミに踊らされて、取り返しのつかない過ちの道を再びたどらない保証はありません。そのために憲法を変えにくい制度にしてきた訳で、いかに反省の念が深かったかを知るべきです。


歴史から、現代の私たちが学ぶべきこと、そして伝えていくべきこと・・ではありませんか?









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