いちごわさびの徒然草

アニメ大好き! ガンダム大好き! そんなこんなを徒然なるままに・・

映画実写版ドラゴンボール

2009-07-30 22:08:46 | アニメ・声優
            「DRAGONBALL EVOLUTION」

確か今年の春に公開されたハリウッド映画・・

口の悪い友人から
「ドラゴンボールのエッセンスを持った映画としてみると良いよ~
 だって作者の鳥山さんが
 『別次元の「新ドラゴンボール」として鑑賞するのが正解かも・・』
 って言ってるもん!」

って言ってたので、あまり興味も沸かず、気にしてなかったのですが・・
先週DVDが発売になり、TSUTAYAでも店頭に並んでいました・・
(今週のDVD売り上げでもBest10に入っていましたね♪)

そう・・ 本当に何気にです・・
TSUTAYAで何気に手に取ってパッケージの裏を見ちゃったのです・・

すると・・ 目に飛び込んできた文字列!


     「平野綾」・・


     「小清水亜美」・・


な・・ なんと! あの「ハルヒ」や「こなた」の平野綾さん
そして! 「ホロ」や「カレン」の小清水亜美さん!!

                 ※ハルヒ=涼宮ハルヒの憂鬱
                  こなた=らき★すた
                  ホロ =狼と香辛料
                  カレン=コードギアス反逆のルルーシュ



     おおおおおお! これは!! これはっ!!!




         聞きたい・・ (ぼそっ・・)




見たいじゃないのか?(爆笑♪)

まぁ・・(笑)落ち着いて! で・・ 誰の声役だろう?と見てみると・・
ブルマ 平野綾、チチ 小清水亜美・・ とな・・
写真を見ると、うんうん・・ チチの役の人、なんか可愛い・・(笑)


      見たい! (゜_。)\(--;バキ


で・・ あと、どんな人が声を当ててるのかな? カレンだから
相手はルルーシュの「福山潤さん」だったら最高だね(笑)と見ると・・

す・・すげぇ! 

ピッコロ大魔王は「ヤザン・ゲーブル(Zガンダム)」や!(大塚芳忠さん)
な・・ナレーションは「キシリア閣下(ガンダム)」♪ (小山茉美さん)

まぁ・・
主人公の悟空は・・ 「コナン」(山口勝平さん)なのですが・・
コナンは私のジャンルと異なるので・・ あまり「すげぇ!」とは思えず・・
                     (勝平さん、ごめんなさい!)

えっ?
なに?  アニメなんて、なんでも一緒だろ って?

そんな事はありません。鉄だって、線路萌え、車両萌え、駅舎萌え、
など、いろんなジャンルがあるように、アニメにもいろんなジャンルがあるのです!

まぁ・・ それは置いといて・・

ドラゴンボールの悟空って、やっぱり野沢雅子さんが第1印象ですよね・・
それを一新しちゃうって・・ というか、やっぱり、別路線?
ストーリーが別次元の「新ドラゴンボール」だから、
鳥山さんのドラゴンボールを意識させない声優さんの起用だったのかなぁ・・

それとも、映画の悪評が高かったから、それを変える戦略での声優起用かなぁ


  あっ! キシリア閣下! Dr.スランプの アラレちゃんやった!!


今までは、あまり映画のアフレコなんか、気にしていませんでしたが・・
ちょっと調べてみようかな? なんて思っちゃってます・・

えっ? それでDVDは、どうしたか?って・・

もちろんTSUTAYAさんで、DVDを借りて見ちゃいました。

     うん・・ やっぱり チチちゃん可愛いなぁ (゜_。)\(--;バキ

<第29話>一撃離脱・・ / [小説]ガンダム外伝

2009-07-24 23:30:18 | [小説]ガンダム外伝
現在「宇宙暦0079年12月19日」有名なソロモン海戦の5日前です。
既に星一号作戦(広義の意味:チェンバロ作戦も星一号の中に含まれます)
が発動され、ターゲットがソロモン、グラナダ、ア・バオア・クー、
それとも、ジオン本国サイド3? などもまだ現場には連絡されて
いない時期です。(まぁ、ワサビィはマスミン特務大尉から聞いて
知っちゃっていますが・・

サイド5の10バンチコロニーをジオン軍から奪取したグリフィン隊は
味方のエマージェンシーを受信。その緊急信号に呼応しMS隊を緊急発進!
戦闘エリアは地球と月との中間点であるサイド5(ルウム)から、サイド6(リーア)
方面に向かった、地球衛星軌道上から月方面に向かう軌道上です。
その中から敵母艦を攻撃するためセイバーブースターが飛び出しました!

<ここまでの話>
【第1部】
<第1話> から <第24話>までのリンク

【第2部】
<第25話>子にゃんこ
<第26話>緊急信号!
<第27話>チーム戦!
<第28話>ジャジャ馬
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「・・・ おにいちゃん! まだ解んないの?
     大尉はサイド1の出身でしょ? わちゃびさんのおにいちゃん!」

えっ? おにいちゃん? えっ? わちゃび・・それって?・・ 

「ご・・伍長ぉ・・ ぅ・・ウーミン・・と言ったよな?・・
 ひょっとして・・ あの・・  あの『うみちゃん』かぁ??」

「・・・ う~ん・・ 大尉のご交友範囲は存知ませんので、
     今、ご想像されている『うみちゃん』が、どの『うみちゃん』なのか
     私には解りませんけれども・・
     多分、その『うみちゃん』だと思いま~す♪
     でね!ウーミンもね、最初は解らなかったんだけどぉ
     さっきスカーフ巻くときヘルメット取ったでしょ?
     それで確信しちゃいました♪
     わちゃびさんのおにいちゃんでしょ?!」

「って、うみちゃん・・ あのちびっこの『うみちゃん』か?・・
 その呼び名で呼ぶのは、あのサークルのメンバーだけだやもんなぁ」

複座に改造されているコックピットだが、2つの区画は区切られており、
顔はモニターでしか見えない・・ 
モニターに写る伍長はヘルメットを取り笑顔を見せてくれた・・
(可愛いじゃないか♪)
というか、街ですれ違っても、あの『うみちゃん』とは気づかないだろう・・

「何年ぶりや? 10年ぐらいか?」

「・・・ えっとぉ・・ ウーミンが小学生だったから・・もう15年ですよぉ!」

「へぇ・・ もう、そんなになるんか・・
 確かに、あの時はもう士官学校の学生やったからなぁ・・ 15年かぁ・・
 というか、小学生のがきんちょが、立派な美女になって目の前に現れても、
 解る訳ないよな! というか、逆に手を出したら犯罪やんか!」

「・・・ えっ? なんで犯罪やの?」

「そりゃ、そうやろ!小学生に手を出したら犯罪やろぉ!!」

「・・・ なに言うてんの!もう! うちはもう大人やで!・・
     あっ・・サイド1の言葉になってるね♪」

「あはっ♪そうやな・・ 同郷の人と話してると自然とそうなるなぁ・・」
  
「・・・ わちゃびのおにいちゃん・・ 会えて良かった・・」

「そやな・・ 同じ思いや・・ この戦争さえ無かったらなぁ・・」

「・・・ えへっ♪・・ 眼から汗が出てきちゃった♪・・」

と伍長はヘルメットを装着し、バイザーを閉めた・・
私はかける言葉も見つからず、前方に広がる漆黒の宇宙を眺めていた・・

サイド1・・ 1年戦争勃発時の1週間戦争で壊滅的な打撃を受けたコロニー群・・
どうして、宇宙に住むもの同士が戦争で戦わないといけないのだろう?
ジオン・ズム・ダイクンの思想は、われわれ、元サイド1居住者も賛同できる内容・・
いや、宇宙に住む人類すべてが共感し理解できる内容だ・・
だからと言って、サイド3が独立を宣言しなければ・・
また、ザビ家がサイド3を公国にしなければ・・
そして、戦争を起こさなければ・・

すべて上手く共存できるのか?は、この戦争が終わっても答えは出ないかもしれない・・
大きな矛盾は知っている・・しかし、私は地球連邦軍の士官だ・・
今は、この戦争を少しでも早く終わらせる事が大事な課題・・
と・・ 自分に聞き聞かせ、洗脳するような自分がそこに居た・・

その時!、沈黙を破るようにアラームが鳴り響く!
ヒポグリフから転送された座標に近づいたのだ!

「そろそろ、お仕事の時間だ!」

「・・・ 了解です大尉!!」

元々が、セイバーフィッシュのコックピットである、器類は古く、
性能も最新式であるジムコマンドに比べ、非力だ・・
センサーの類も昔のまま・・ ステックを握る手に湿り気を感じる・・
思い出せ!昔を思い出せ! ルウム戦役でザクと戦った頃の自分を!
アラーム音と同時に即座に覚醒した五感が前方の異常を認識した。
(見つけた!)ブースターをオフにし、慣性で飛行する・・

「伍長! ビーム砲の準備は?」

「・・・ OKです!」

「よし! 軸線を合わせている、射出角Zeroで撃て!」

「・・・ えっ? ターゲットは?」

「かまわん! 撃て!」

「・・・ 了解! ビーム砲!Zero掃射 てぃ!」

大きな轟音とまばゆい閃光に包まれ、
2本の閃光が漆黒の宇宙に吸い込まれるように進んでいく!
ビーム砲の発射の反動で機体が大きく軋み、慣性で進んでいた
セイバーブースター向きが45度上方向に変わる。機体が回転しないよう
一瞬だけ推進剤をフルバーストさせ、一気に機体の方向を変える・・

こちらが放ったビームが闇の中に吸い込まれて見えなくなった・・
そう簡単に当たるものでは無い!
すると、その闇の中から幾つかの光源が発せられた!
即時にその発生位置の座標をインプットする!

太いメガ粒子砲のビーム束が10数本、セイバーブースターが前に居た
場所を貫いた! 10数本か・・ 敵は2~3隻?・・
ムサイ級軽巡洋艦は連装メガ粒子砲を3門装備している。
1隻で6本のビームが飛んでくる計算だ・・ というか・・

よく考えると敵の数を考えていなかった!
少なくとも1次攻撃のMSが8機・・ 2次攻撃と思われる熱源は4つほど・・
敵は12機以上のMS隊を有する艦隊なのだ・・
ムサイ級軽巡洋艦だけの構成であれば、4隻になる計算だ!・・
背中が急に寒くなる・・ちょいと無茶な作戦だったかもしれない

「くっそう・・ 嵌めやがったな! タゴサ艦長め!!
 うちの艦長と、どっこいどっこいや!!」

「・・・ そんなぁ・・ 大丈夫? おにいちゃん!」

「ちょっと待て・・ 考えるから!
 なぁ・・・ 生きて帰ったらデートしよな♪
 そうそう・・ タゴサ艦長には内緒やで? 2人の秘密や♪」

「・・・ えっ?!」

「生きるための目標がいるやろぉ! ほんまに・・」

「・・・ で・・でも・・ 犯罪なんでしょ? 艦長も怖いよ・・」

「大丈夫や! 所属が違うから、言えへんかったらバレへんし!
 というか、障害があるってのは、禁断の愛!って感じで
 逆に燃えへんか?」

「・・・ 昔のおにいちゃん・・こんなんや無かったのにぃ・・
     もう・・ほんまに・・ あほやなぁ♪」


見ていると執拗な敵からのビーム攻撃が放射状に続いている・・
こちらは慣性飛行中だ・・ (まだ、発見されていないか・・)
ビーム砲を撃った反動で機首が上がり、敵位置から高度を取っている、
ムサイ級軽巡洋艦は、真上より後方からの敵にはメガ粒子砲の
仰角を取ることが出来ないはずだ! また、下方の防御も弱い・・

いけるかも・・

「デート・・ OKやな! 覚悟しときや!
 ・・・
 じゃぁ・・ ターゲットスコープをオンにして!
 ビーム砲は、次弾チャージは出来てるか? 」

「・・・ えっ・・ あの・・
     ターゲットスコープオン!
     チャージあと5秒! ターゲットは?」

「目視で合わるんや・・ すぐに眼の前に獲物が見えるから・・」

先ほどインプットした敵の座標と機位座標が重なった・・
後方135度方向にバーニアを吹かす! と同時にブースターを全開にした!
大気圏内であれば、最大出力での急降下と言った所か・・

見えた! 1つ、2つ、3つ・・ ムサイ級が2つ、パプア型が1つ・・

「・・・ もう・・だめぇ・・ ああっ・・」

「おい! 伍長! 大丈夫か? !!!」

「・・・ 頭に血が集まって・・ 前が真っ赤にレッドアウト・・
     だって・・急なんだもん・・ 」

「意識はあるな? ターゲットは?ロックしたか?
 真ん中の奴に合わせろ! 合ったらすぐに撃て!」

「・・・ わぁ・・ ドンドン近づいてくる・・ すっご~い!
     ムサイ級かぁ・・ 見たの初めて!! 変な形!」

突然3隻がバラバラに軌道を変え始めた! 見つかったか?
上部機銃がこちらに向けられるのが見える・・ でも・・ もう遅い!

「・・・ これで外すような、甘い女じゃ無いからねっ♪」

目の前がムサイ級の艦色である緑色で一杯になる・・と同時に、
セイバーブースターのビーム砲から2本の閃光が、緑色の艦体中央部を貫いた!

すぐさま、ステックを引き上げ、下部バーニアを全開にし、
ムサイ級の真横をすり抜ける・・ 相変わらずGがきつい・・

「ビーム砲次弾チャージは?」

「・・・ 20秒かかります!」

「OK! すぐにチャージを!! 5秒後に反転するぞ!
 次は左舷のムサイだ! 先に巡洋艦を討つ!」

「・・・ 了解!」

「ブースターオフ! 4・・3・・2・・1・・」

前部下方バーニアと後部上方バーニアをあて
180度機体を回転させる・・と同時にブースターにフルスロットルをくれてやる!
こんなGを過去に受けたことが無い! 体が押しつぶされそうになる・・

「くっそう!・・  いっけぇ!!」

「・・・ ああっ・・ またぁ・・ だめぇ・・」

何か言おうとするが、声が出ない!!
しばらくすると、Gが緩やいでくる・・

「・・・ もう・・また、ちびっちゃった・・ 」

ん? 聞こえたぞ・・

「どうした? また?って ちびったのか?」

「・・・ ばか!! ばか!!! ちびってなんかないよ!
     って・・ 大尉! 前を見て!!! 」

ん? 前を見る・・ と・・ (くそぉ!!腹は見せないか!!)
無傷のムサイ級が前部をこちらの方向に転舵していた・・

「ビーム砲は?」

「・・・ まだ・・あと5秒ぐらい・・」

「溜まったら、何も考えずに引き金を引け!!」

どんどんターゲットが目の前で大きくなってくる・・
そして不気味なメガ粒子砲が全門こちらを向いているのも見える・・

(やばい!)5秒が長い! ・・

ムサイ級から、機銃掃射が始まった
メガ粒子砲の銃身の底部がピンク色に変化している・・

「まだか!!」

「・・・ 2・・1・・ てぃ!!」

こちらのビーム砲とムサイ級のビーム砲がほぼ同時に火を噴いた!
思わず機体をロールさせ、ムサイ級のビームを避ける・・
こちらのビームは敵ムサイ級の艦橋を貫いていた!
強烈な振動が機体を襲う!と同時にモニターがすべて沈黙した!
ビームの束の真横を通過したのだ・・ 影響を受けない筈はない・・
また、数発の機銃がコックピットのフロントガラスを破壊していた、
全体にどの程度のダメージか? 把握ができない!!
機体はムサイ級の艦橋部をすり抜ける、ブースターは? まだ全開だ!

(まだ、機体は死んでない!! なんとかなる!) 

「伍長! ウーミン! 大丈夫か?!!」

返事が無いのか? 通信が切れているのか?
強烈な電磁波が電気系統を焼いた可能性が高い・・
ただ、モニター類がすべて消えても、戦闘機のコックピットは
外が見えるのでありがたい!

(とにかく、この場を離れよう!)

ぐずぐずしていると
先ほど追い抜いた、ザクなどのMS部隊がここに到着してしまう・・

後方を振り返ると、2隻のムサイ級に赤く燃える部分を確認した、
しかし誘爆する様子は見えない・・ が、確実に「中破」以上の戦禍だろう
2隻は作戦から確実に離脱するはずだ・・ 作戦は成功だ!

その時、急に機体の振動が停止した・・
急な静けさが襲う・・ ブースターが止まった・・
うっ・・ こいつも故障か? いや・・ロケット燃料が底をついたのか??
セイバーフィッシュとは違う、大飯食らいだった事を思い出した・・

(ちっ! 航続距離ぐらい聞いておけよ!)

そんなことより、ウーミン伍長は大丈夫か?

「ウーミン!! ウーミン!!・・   ウーミン!!!」

再度後方を振り返る・・
後部コックピットにも数発の機銃着弾跡が見える・・  
8点式のシートベルトを外し、機外作業用のライン(ロープ)を腕に通した、
一連の動作で前部風防を開け、機外に飛び出し、後部風防に取り付く!
中の様子は鏡面加工のため、見ることが出来ない・・
ヘルメットのバイザーは閉めているはずだが・・
もし、開けたままであれば後部風防を開けることはできない・・
コックピット内はエアーが充填されているはずだ・・
私はヘルメットを後部風防に接地させ、風防をドンドンと叩きながら叫んでいた!

「ウーミン!! 返事をしろ!! 伍長ぉ!!!」

ん? かすかな声が聞こえる・・・ なんだ?・・

「う~ん、えっ? ここは? どこ?・・」

聞き取った瞬間に、すっかり力が抜け涙が溢れ出した・・
(うみちゃん大丈夫だ・・ 嬉しいときも涙って出るんだ・・)

「聞こえるか? うみちゃん! ワサビィだ!」

「えっ・・ 何が何か思い出せないや・・
 えっと・・ そうだ! ムサイは? ムサイはどうなったの!?」

「ああ・・ なんとか、損害は与えたよ・・
 その分、近接弾を受け、ちょっと機体がトラぶったようだ・・
 ちょっと表周りを調べるので、うみちゃんは電気系統を調べてくれ!」

「了解です・・ って、死んじゃったのかな・・ この子・・」

「いや、メインの反応炉はまだ動いている・・
 ただ排熱装置は電気系だから
 早く直さんと、反応炉を停止しなければならんだろうな・・」

「急いで見てくれ!」

と言い残し、私は機体の底部に体を流した・・
すごい・・ 耐ビームコーティングをしているとはいえ
底部の表面が焼けこけている・・ 直撃だったらお陀仏だった・・
ただ・・ 中まではやられていないようだが・・基盤がやられたかぁ・・
そんな事を感じていたとき、視界の片隅にランプが点った・・
おっ? 電気系統が直ったか?
前部のコックピットに戻りハッチを閉め、エアーを充填した。

「伍長・・直ったのか?」

「・・・ いいえ・・ 非常用の電源に自動的に変わるはずなのに
     変わって無かったですね・・ 電磁波の影響と見て間違い
     無いと思います・・ ただ・・ メインコンソールと
     サーマルセンサー、金属センサーは駄目ですね・・
     動作系はどうですか大尉?・・」

「ちょっと動かしてみるか・・」

アポジモータに直結するステックを右にあててみた・・
軽く、バーニアが噴射し体制が変わる!
次にメインロケットのスロットルを蹴飛ばしてみる・・ が反応が無い・・
やはり、燃料が底をついた可能性が高いか・・
でも、バーニアさえあれば移動は可能だ・・
エアーの残量は? あと10数時間時間は持つ!

「よし!行けそうだな!
 じゃ・・ 機位を確定させたいが・・ ん? 月は見えるか?」

太陽は明るく輝く光源なのですぐに解る、
また、地球も大きな惑星なので、常に確認できるのだが、
月だけは新月時の場合、そう簡単には見えない。
重力センサーが機能しているとコンピュータが方向を割り出すのだが・・・
今は視認しか方法が無い。

月の位置は非常に重要だ!
遭難時の心得として、まず行うことが「機位を深度0に固定する」ことなのだが・・
深度とは地球上の高度と同じと思えばよい・・
宇宙暦になり、宇宙を自由に航行するようになったが、
基本的には「深度0」が基本だ、あとは軍や民間企業に対し
航路が交差しないよう、細かな深度が規程されている・・
太陽と地球と月と自分の機位が同一平面上になっていると、そこが深度0だ。

「・・・ 大尉!ありました・・ 下方5時20分方向に月です・・」

「そうか・・ となると・・深度プラス4あたりまで流されているなぁ・・
 このままだと・・  う~ん地球の引力に引っ張られ、激突かぁ・・」

「・・・ その前に燃え尽きちゃうってばぁ・・
     あ~あ・・ 良い彼が出来る前に、おにいちゃんなんかと
     空の藻屑に消えちゃうかぁ・・
     なんて可愛そうな、うみちゃんの運命やいかに!」

「はぁ? だれが可愛そうだ?・・ というか余裕やなぁ?」

「・・・ うん♪ だって一人じゃないやん♪」

「あのなぁ・・ 遭難しているんやで?」

「・・・ ええ~・・ うそぉ!! 大丈夫ちゃうの?」

「能天気やなぁ! ほんまに!」

「・・・ だって・・ おにいちゃんは歴戦のエースでしょ?
     こんなん簡単にすいすいっと戻れるんちゃうの?」

「あんたなぁ・・ 宇宙の怖さ・・ 知らんやろ!! ほんまぁ!・・」

「・・・ でも・・ なんとかなるんやろ? おにいちゃん♪」

(こいつ・・全然変わってへんなぁ・・) 思わず口元が緩んでいた・・
と、気分も随分と楽になって、余裕が出ている自分がいた・・
冷静に天体と他の星の位置を確認し、深度0に機位を戻すようバーニアを
吹かす・・

(さてと・・戦闘区域はメインモニターが死んでいるから解らんか・・
 推測で移動することは死を意味する。 ヒポグリフには戻れない・・
 戦闘がどうなったか心配だが・・・ まぁ、母艦が襲われたら、MSは自分の
 死を意味するからなぁ・・ 敵も必死で戻るだろ・・ まぁ、ヒロ中尉達も
 応援に駆けつけているはずだし・・ ユカちゃんミィちゃんのコンビは
 最近強力だし・・ ヒポグリフは大丈夫と思うが・・
 さて・・ そんな事より、私達だ・・
 移動先が解るポイントは?・・ どこだ?・・ サイド6?・・
 いや、ラグランジュ4への移動は、月の公転に向かい合う形での移動と
 60度の角度で位置を算出するためにはコンピュータでの計算が必要だ・・
 というか、遠い・・
 じゃ、地球の引力を利用して移動するとしたら・・・
 連邦軍が集結しているジャブロー上空の低軌道上か?・・
 しかし、最後に衛星軌道に乗るための推進力が無い・・
 これでは地球に激突してしまう・・
 あとは・・ ルウムか・・ ここしかないな・・
 月と地球の間のラグランジュ1! グリフィンが居る10バンチコロニーが
 一番近い! また、月の公転を追いかけるような移動は目視でも可能だ!
 ただ・・ 地球の引力に逆らう移動になるから、アポジモータの燃料が
 どれだけ残っているかが気掛かりだが・・
 まぁ、位置的にはラグランジュに近いから、引力の影響がどれだけ出るか・・は
 やってみないと解らんか・・)

「うみちゃん! サンキュー!大丈夫や、多分助かる・・」

「・・・ うん・・ 信じてるから・・」

私は地球の引力に逆らってルウムに向かう必要があるため、バーニアを
少々強く吹かし、機体をルウム方面に流した。

常備パックから飲料水ボトルを取り出し、口に含んだ・・  生き返る・・

一撃離脱と言う言葉がある・・
たった数ヶ月前・・ セイバーフイッシュでの戦闘時は
戦闘力の差があることから、一撃&退避を原則とし、巴戦は避け、
機体の速度を実弾にも乗せるべく、高速度で敵に突っ込み
一撃を食らわせ、離脱する・・ が常道であった・・
今回も同じ戦法を考えていたが、
獲物が目の前に沢山あって、ちょっと戦禍を焦ったのか?・・
反転し、再度突っ込んでしまった
少々、機体の性能にうぬぼれていたのか?・・

というか・・ 実弾ではない・・ ビーム砲だ・・
次弾のチャージに時間がかかる・・
あっ! 実弾ではないので、機体の速度を上げる必要もないのか!
そうか・・ 実弾は弾速が遅いので回避される可能性が高いが、
ビームは弾速が早い・・ 引き付けて撃つ必要は無いのかも・・

セイバーフィッシュと同じコックピットが、錯覚を起こしていた・・
今回の戦い方は間違いだ! こいつはジャジャ馬だけではない!
全く性格が異なる機体なのだ・・  (いかんなぁ・・)

なぜか頭が覚醒している・・ こいつの使い方が解ってきた・・

「ふっ・・とんでもないサプライズだぜ! サンキュー司令!」

                          「<第30話>帰艦・・」に続く・・・
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Copyright ichigowasabi

けいおん!「放課後ティータイム」

2009-07-23 22:05:52 | アニメ・声優
7月22日発売の「放課後ティータイム」のCDジャケットです!

またまた数日前のブログの続きです(笑)「けいおん!」で書いた、
そのアニメに関する話題。

というか・・

     待っていました・・ (^O^)/

本当に・・ 本当に首を長くして・・


     待っていましたっ! ヘ(^^ヘ)(ノ^^)ノ


あの伝説のTVアニメ「けいおん!」で劇中に出てきた
彼女達、軽音楽部の持ち歌のアルバムなんです!

アルバムの題名は彼女達のバンド名である「放課後ティータイム」!
(さわちゃん先生が勝手につけちゃいました!)

       そう!あの桜高軽音楽部!です!!

歌うのは、ゆいちゃん(豊崎愛生さん)、みおちゃん(日笠陽子さん)
りっちゃん(佐藤聡美さん)、むぎちゃん(寿美菜子さん)に、
新入生のあずにゃん(竹達彩奈さん)を入れた5人!

でねでね!! アニメの中では、聞くことが出来なかった
「カレーのちライス」や「ふでペン ~ボールペン~」を
やっと聞くことができちゃいます!!(澪ちゃんの歌詞のセンスです♪)

もちろん8話の「新歓!」で歌われた「わたしの恋はホッチキス」も
フルバージョンだし、あの名曲と誉れの高い「ふわふわ時間」は


    ななななな!! なんと 唯ちゃんがボーカル!!


(巷では澪ちゃん人気ですが・・ なんだかなぁ・・ 唯ちゃんの声に
 癒される今日この頃なんです・・
 というか・・ 唯ちゃんが豊崎愛生さんで本当に良かった!
 あの ふにゃあ~~ぁとした感覚は、絶対に豊崎愛生さんでないと
 出来ないのでは? って最近思っています♪)


でね♪ 全曲メロ譜付きとか!!
と言うことで、22日に既に全国一斉に発売になっています!!

こりゃ、買うっきゃないでしょう!!   (^O^)/

                 あああ・・・ 暴走しています(笑)


PS、桜高のモデルになっているのは、滋賀県犬上郡豊郷町の「豊郷小学校」
   なんですが、耐震性とかで取り壊しする町議会+町長対反対住民の間で
   裁判にもなった・・ あの有名な学校なんです。
   でも、今は耐震工事も終了し、5/1から図書館になって一般人も入れ・・
   そうです・・ 中に入れちゃう!「聖地巡礼」が始まっているのですね♪
   けいおん!効果で、町おこしになっちゃうかも♪ ってお話・・
   反対住民を無視して、校舎の取り壊しを行おうとした町長さん!
   ほんと、壊さなくって良かったね!

   あと・・ 唯ちゃんの通学路などですが・・ これは京都市内です・・
   こいつも、「聖地巡礼」が始まっていて・・ 3連休は多かったとか(笑)

                まだまだ、続くなぁ・・ けいおん!効果♪

ニュージーランド航空、CMの種明かし?

2009-07-21 05:27:21 | Weblog

数日前のブログ「目が点に・・ / やるなぁ!NZ航空♪」で動画を貼ったのだけど、

どうも、解らない人もまだ居られるようなので・・
種明かしの動画を添付しま~す!

このCMを撮影するメイキング画像ですが・・
これを見ると、

 あのCMに出ている人たちの「制服」が何?だったか解りますよね

ニュージーランド航空CMのメイキング
Air New Zealand staff have nothing to hide - behind the scenes



どうですか? 絶対に日本ではできない芸当だと思いませんか?
というか、多分・・全裸?・・とか考えちゃうと妄想がドンドン広がっちゃて♪
困っちゃって・・(爆笑!)


なんだ!これ?(その2)

2009-07-13 12:42:09 | Weblog

数日前のブログ「なんだ!これ?」で書いていた
「シマヤだしの素」味のポテトチップス・・

やっと購入できて、早速の試食 (*^o^)(^O^)ウレシーーー!!

        「シマヤだしの素」味のポテトチップス

               さて・・ お味は?



                 (≡ω≡.)

                  微妙・・



味が薄くって、いくつか食べると、なんとなく・・ だしの素? って感じで、
嫁はんも、娘も、息子も・・

               (o´_`o)ハァ・・・


ということで、面白さでは「◎」ですが、なんというか、・・

              たぶん、もう買わないと思います(大汗;)
              ごめんなさい!!(私の口には合いませんでしたっ!)

あっ・・ 作っているとこ、シマヤさんじゃないや・・ 


で・・ 気をとりなおして、次の奴・・ これはどうだ?? (^O^)/
ローソン100で見つけた、ちょっと気になった奴・・
さて、どんな感じでしょうか?(耐えれるかなぁ・・)

                小さくて見えないでしょ?
前回より、ちょっと大きくしてみましたが・・ えっ? まだ見えないって・・
見たい人は、上の小さな写真をクリックしてくださ~い。大きくなりますよ~

目が点に・・ / やるなぁ!NZ航空♪

2009-07-09 12:23:09 | Weblog
友人に航空機が大好きな人がいます・・
まぁ、鉄道が好きな人、車が好きな人、など
そこらへん?にゴロゴロしているわけで(笑)
特に、その趣味が特異性がある訳でもなく、
私も航空機は大好きなんです。

その友人から・・

「知ってる?ニュージーランド航空ってすげぇぞ!」と
連絡がありました・・
なんだろう?と中を見ると、動画のURLが・・

   目が点になりました。(  ゜ ▽ ゜ ;)エッ!!

まずはご覧ください ・・・(^^;)

Air New Zealand staff have nothing to hide



すごいでしょ? 今は民営化されているはずですが、
もともと国営航空会社!。
成田や関西国際空港にも便があり
日本ではなじみの航空会社です。
お固いどこかの国では絶対に無理ですね!!


でね・・ 知らなかったのだけど・・
ネットのニュースで、これよりもっと話題になっている奴を
見つけちゃいました!最近のニュースだったのだけど・・

   えっ? もうみんな知っているって??

私はこれには気づきませんでした・・  まだまだです・・
(ネットのニュースは結構見ているのだけどなぁ・・)

ということで、
旅客機に乗ったら、機内で放送される「安全ガイド」ですが・・

わぁ~!! (〃^∇^)o_彡☆あははははっ   ご覧ください♪

Bare essentials of safety from Air New Zealand


残念ですが・・
ボーイング737は、日本には乗り入れしていません・・(笑)

水樹奈々さん

2009-07-06 20:45:00 | アニメ・声優
アルバムでオリコン1位を獲得した『ULTIMATE DIAMOND』/水樹奈々

前に書いた 声優ユニット「Sphere(スフィア)」 に続き、
ご紹介の2回目って事で♪

今回は「みずき」さん・・
「みずき」といえば「水木の兄貴」がアニソン界では、超有名ですが、
その水木兄貴ではなく、今回は水樹奈々さんで~す。

ゲーマーズなんかに行っても、CD売り場で大きな場所をとっている
声優さんって、大体5人ぐらい・・
要は、音楽CDも売れる声優さん・・なんですよね。
その5人は、水樹奈々さん、平野綾さん、田村ゆかりさん、
堀江由衣さん、茅原実里さん・・ となっているようです。

そんな中で販売量と歌唱力ではダントツの力量を持っているって思うのが
今回、話題にする「水樹奈々」さんなんですね♪

知っている人は知っている?ように、オリコンランキングでも
声優さんが、他の歌手さん達を差し置いて、シングル1位(デイリー)、
また、アルバムも1位(ウィークリィ&デイリー)を獲得した!って
ニュースも記憶に新しいと思います・・(えっ?知らないって?)
(その日は秋葉で号外が配られたほど大騒ぎだったのにぃ・・)


まぁ・・ いいか・・(復活!)
もちろん『ULTIMATE DIAMOND』は、持ってますから(笑)


でね、ちょっと言いたいことが・・
どの記事を読んでも「声優さんでオリコン41年の歴史で初の快挙!」とか
「声優が初のランキング1位!」とか・・
どれも、声優さん!・・って、なっているのです。

確かに水樹奈々さんは声優さんですが・・
レコード会社のレーベルは、アニメ専用の「スターチャイルドレーベル」
ではなく、メジャーレーベルの「キングレコード」なんです!
(田村ゆかりさんもそうだけど・・) つまり歌手扱い!

実は、小さいときから演歌で鍛えて!
芸能界には「歌手」としてスカウトされた人なんですね。(知ってた?)
ですから、日本武道館、横浜アリーナ、さいたまスーパーアリーナと
それぞれ単独では史上初となるライブを実施出来ちゃうほどの動員率も
納得することができちゃいます。(うん!)

やっぱ・・ 声優さんじゃなく、歌手さんかなぁ・・ (笑)

ということで、発売されるCDなんかでは、デジタル処理されるので、
歌の上手さが解らないのですが・・ 
ライブでは下手は下手なりに・・ ごまかせないって事で!
本当の上手さが見えると思っています。

ということで、一度、彼女のライブの模様をご覧ください!
(わぁ、いっぱいあるわぁ・・ じゃ私の好きな曲にしようっと!)

■水樹奈々 POWER GATE(NANA Summer Festa 2007)



あっ!、昨年のアニメロスーパーライブでの映像も見つけちゃいました!
行きたいなぁ・・ 夏の祭典・・ アニメロスーパーライブぅ・・

■水樹奈々 - 残光のガイア ANIMELO 2008
                    どう? パワフルでしょ? (笑)

※7月になってから、キングレコードさんがYouTubeのPVなんかの動画を
 著作権法違反で削除されています。上記も消えちゃうかもね(汗;)


<第28話>ジャジャ馬 / [小説]ガンダム外伝

2009-07-03 20:29:34 | [小説]ガンダム外伝
いちごわさびです。(汗;)
本当にすみません・・ 前回の27話を書いたのが1年以上も前・・
細かな設定を忘れちゃっている部分もあり、再開に時間がかかっていました。
多分皆様も忘れちゃっているでしょうね(笑)
ということで、忘れていたら下記の「ここまでのお話」を読んでください。(^O^)/

物語は現在「宇宙暦0079年12月19日」あの有名なソロモン海戦の5日前になります・・

<ここまでの話>
【第1部】
<第1話> から <第24話>までのリンク

【第2部】
<第25話>子にゃんこ
<第26話>緊急信号!
<第27話>チーム戦!
------------------------------------------------------------------------------
「・・・ 大尉! 急いで! 敵母艦から、新たな熱源が4つ出たわ!・・ 」
ヒポグリフ艦長、タゴサ中佐からの叫び声が耳に飛び込んでくる!

くそぉ・・ 二次攻撃隊を出撃させたか・・ 敵は真剣だな・・ 
そんなこんなを考えながら、私はヒポグリフの左舷デッキに飛び込んだ!
着艦と挙動停止を確認したと同時に、ジムコマンド213のハッチを開き、
機外に飛び出した・・ と、ほぼ同時に・・
背後の漆黒の宇宙に、鮮やかな閃光が輝いた!

ん? ジオン軍の退却信号弾?・・ 
となると、数分で二次攻撃隊が到着する! 急がないといけない!!
私はデッキの中を見渡した・・  オレンジ色に塗られたボールが1機・・
そこから出てくるパイロットが流れる先に、こちらを向いて手を振る士官が1人・・

「・・・ ワサビィ大尉! あちらを見て!」

その士官が指差す方向を見ると、作業員の数人が車体シートを剥がしている・・
剥がされているシートの中が見えた!

あっ? あれは!?・・  そこには見慣れた戦闘機の先頭部が!

この戦争が始まってから、ずっと乗ってきた、セイバーフィッシュ!
ハービック社(HERVIC社)が製造した、FF-3を宇宙用に改造したFF-S3宇宙戦闘機だ!
ん?練習機か? 単座ではなく複座のコックピットだ・・

というか、こいつがタゴサ艦長が言う「作戦」の答えなのか?
確かにセイバーフィッシュは良い戦闘機だ、使い方さえ間違えなければ
ザクとも戦える・・が・・しかしだ!
現時点ではモビルスーツの時代であり、戦闘機はもう古い!

と考えているうちに、後部のカバーも取り外された・・

「な! なんだ!! こりゃ!!!」思わず声が出てしまう!

「・・・ ねっ! すごいでしょ?」

セイバーフィッシュとは似ても似つかわない巨大なブースターが
後部に接続されている!
宇宙用のセイバーフィッシュも、地上用のセイバーフィッシュに4機の
ブースターロケットを上部に2機、下部に2機と接続した機体ではあったが、
そのブースターロケットなどとは比べようがない、巨大なブースターだ!

私は、手を振る士官の横に着地した・・

「ワサビィ大尉です・・ タゴサ艦長とお見受けしますが!」

「・・・ よろしく! タゴサよ・・ 大尉にはあれに乗ってもらいます!」

「あいつは・・ いったい・・」

「・・・ ワッケイン司令からのお土産なのよね・・
     V作戦の一環で作られたテスト用の機体なんだけど
     ハービックが開発してたFF-X7 コア・ファイター用のブースター
     コックピット部がない時にFF-3を流用しテストしたのね・・
     だから先頭部はFF-S3セイバーフィッシュなの。
     つまり、操縦系統もセイバーフィッシュと同じ・・
     でもね、あまりにもパワーがありすぎて、制御できないから
     単座から複座に改造したんだって・・
     それでも使い辛くって倉庫のゴミになってたのね・・
     まぁ、FF-X7はコックピットコンピュータが通常の10倍以上の
     性能なので単座でも使えるみたいね・・
     まぁ・・ 量産型はパワーも落としているし・・」

「ちょ・・ちょっと待ってくれ・・
 お土産って・・ いったい誰にだ?
 で・・ パワーがありすぎて・・って 倉庫のゴミだろ? こいつは?」

「・・・ そうよ『こんなジャジャ馬、使いこなせるバカは、広い宇宙でも
     4~5人だ!』ってワッケイン司令が言っていたわ・・
     その4~5人の中に2人もグリフィンに居るって言うじゃないの!
     私がこっちに来る事になったとき、
     司令が『種馬と雌豹によろしく!』ってね・・
     ワサビィ大尉とオーリン曹長・・ セイバーフィッシュの
     エースだもんね、有名よあんた達!」

「つ・・つまり・・ こいつは私達への補給物資なのか?」

「・・・ そうよ! サプライズなのね♪
     で・・ 本題に入るわよ!
     作戦ってのは単なる思い付き・・
     応援に来たジムが新型だったから、グリフィンからかな?って
     思ったのね・・ で繋ぐと大尉だった・・
     すぐにこの子を思い出したの!
     この子は、現時点でどんな戦闘機やモビルスーツよりも
     早く飛ぶことが出来るの・・
     そして・・ あれが見えて? メガ粒子砲よ!
     でかい核融合炉を搭載しているのね・・ つまり、
     あの子は、サラミス級のメガ粒子砲を2門持っているの!
     あとはセイバーフィッシュと同じ25ミリが4門ね・・
     もう解ったでしょ♪」

「なるほど・・ こいつで敵母艦に私1人で突っ込め! って訳ですか・・」

「・・・ ぶっぶぅ~ 半分あたりで、半分アウトぉ♪」

な・・ なんだこの人・・ 

「・・・ 1人では操縦だけしか出来ないのね・・
     この子には砲術士が必要なのよ・・ だから2人で突撃!
     (いってらっしゃい!)
     その相棒がこの子・・
     ウーミン伍長よ・・ 射撃では特級ライセンス持ちよ!」

タゴサ艦長が横にいたパイロットスーツの小さな子を指差した・・
と、同時に、その子はペコリとおじぎをしたように見えた・・

「あっ、あのオレンジ色に塗られたボールのパイロットだよな?」

「・・・ そうよ・・仲良くしてあげてね♪
     ・・・ でも・・
     傷を付けたり、手を出したりしたらタダじゃぁ済まねぇよ!
     あたいの可愛いぃ部下なんだからさぁ・・ わかったわね!?」

うっ・・ 態度が急変したぞ
なんだこの重圧は・・ この人って一体・・ 

「・・・ 艦長! セイバーブースター、準備できました!」

「・・・ 了解! よくやってくれたわ!
     大尉! 伍長! じゃあ搭乗して!
     敵母艦の座標は送るわね、
     コントロール! 聞こえてて、セイバーブースターに
     索敵した敵母艦の座標を転送してね!」

「・・・ 艦長!了解です。転送します!」

「・・・ OKよ!」

その時

「・・・ こちら21独立部隊MS小隊のユカ少尉です!
     ヒポグリフ艦長どの・・ 居られますか?・・」

「・・・ 聞こえてるわよ、艦長のタゴサです・・
     応援ありがとう、用件はなに?」

「・・・ 敵MSが撤退しました、ザクが4機かな・・」

「・・・ ユカ!・・スカート付きもいたよ!」

「・・・ ありがとミィ・・ 訂正です、敵MS5機撤退しました。
     現在戦闘空域に敵は居ません・・ 補給をお願いしたいのですが・・
     特にビームガンが空っぽで・・」

「・・・ 了解よ、右舷デッキを開けるので、そちらに着艦してね
     予備のビームガンは無いので、ジム用のスプレーガンで良いわね?
     ・・・
     整備班!班長は居る? 右舷デッキで補給の用意を!
     予備のビームスプレーガンを3つ用意してね!
     バルカンも補給よ!」

「・・・ イエスマム! 右舷デッキ準備します!!」

「・・・ ユカ少尉、悪いけど2機を残し、1機ずつ着艦させてね・・
     順序だけど、少尉が決めてくれていいわよ!
     ヤーク軍曹!聞こえてる? ユカ少尉に従ってね!」

「・・・ ヤークです!了解してます。大丈夫です!」

「・・・ ユカ少尉です。 じゃ・・ 軍曹から先に補給を!
     続いてミィ、私が最後・・、いいわね!」

「・・・ あいさ!了解です、少尉!・・」

「・・・ わかったユカ!・・ じゃ先に入るね!」

セイバーブースターに流れながら、
そんな会話をスピーカから聞いていたが・・何かひっかかる・・

「タゴサ艦長・・ 敵母艦から発信したMSは、あと何分でここに?」

「・・・ ・・・ 大尉・・ やっぱりさすがね・・
     コントロール! 敵MSの到着予想時刻は?」

「・・・ 艦長!、・・・ あと4分30秒!」

「・・・ ユカ少尉!! ダメ!、あなたもすぐに入って!
     時間が無いわ!・・」

「艦長! 私の機体に補給できますか?」

「・・・ ええ・・ 大丈夫よ・・ あっ!そうね!
     ユカ少尉! あなたは左舷デッキに入ってくれる!
     ワサビィ大尉の機体を先に補給しておくから、それに乗り換えて!
     整備班! この機体にも補給を! 急いで!
     ワサビィ!は 早く乗って!」

「了解!」

どんどんアドレナリンが湧き出している・・
私は急いでセイバーブースターのコックピットに潜り込んだ・・
うん・・ 懐かしい・・ なんだか全部が良い感じだ!

「行けるぞ!!
 ウーミン伍長! 発進準備はOKか?」

「・・・ はい! 発進準備オールグリーンです!」

「ヒポグリフコントロール、ワサビィ大尉だ! 発進準備OKだ!!」

「・・・ あっ・・ 大尉・・これを使って!」

とタゴサ艦長が白い布を差し出してきた・・
絹で出来たパイロット用のスカーフだ・・

「・・・ ごめんね、私のだけど、大事な物だから必ず持って帰ってね♪」

「イエス!マム!! 助かります! 必ずお返しします!
 ワサビィだ! セイバーブースター! 出る!」

ズン! という音と強烈なGを背中に感じ、セイバーブースターは漆黒の
宇宙に飛び出した!
振り返ると、ミィ少尉が右舷デッキに滑り込むのが見える・・
ユカ少尉は、私が発進するのを待っていたようだ・・
少し距離が開いた時点でブースターをMAXで点火した・・
とんでもないGが体を襲う・・
こいつはトンだジャジャ馬だ! ドンドン加速する! すごい・・

ふと後部座席のウーミン伍長の様子が気になった・・

「伍長! 大丈夫か?」

機内の有線に切り替え問いかける・・ 返事が無い・・

「伍長! 伍長!! 聞こえているのか? 伍長!」

「・・・ えっ・・ 何? 誰・・」

「伍長! 気がついたか?」

「・・・ あっ! すみません! ちょっと・・
     はい! もう大丈夫です大尉!」

「よし! 頼むぜ、相棒さん!」

「・・・ 了解しました! 伍長ではなく、ウーミンでOKですよ♪」

「おう! そうか・・ でもなタゴサ艦長が怖いからな♪」

コックピットがエアーが充填された。
ヘルメットを取って、タゴサ艦長から受け取った絹のスカーフを首に巻く・・
戦闘機乗りにとって、スカーフは大事なアイテムなのだ

常に180度見回して、常に状況を把握する・・
前などはほとんど見ないとも言えるだろう、それだけ周りを何度も見る・・
それが戦闘機乗りの生き残るノウハウでもある・・

つまり、戦闘機の搭乗中は常に首を動かしているのだ!
そのため、スカーフが無ければ首が擦り切れてしまい
挙句の果てに血が出てしまう・・
これはパイロットにとっては死活問題だ!
Gのかかり方によっては、その傷口から血が噴出し、
出血多量で命を落とすこともある・・

スカーフは戦闘機パイロットであることの証で、カッコ良く見せる物のように
見られているが、実は命を守る必需品でもあるのだ・・
それをタゴサ艦長が貸してくれた・・ 大事な品なのだろう・・
絶対にこの作戦を成功させて、返さないといけない!

そんな事を考えながらスカーフを巻き終わり、再びヘルメットを装着する
もちろん、バイザーは開けたまま・・このほうが気分が良い
やっぱり、戦闘機の視界はMSのカメラ越しの物とは異なり気分が良い!

突然! けたたましくアラームが鳴り響いた!

何だ?! と考えている暇もなく、
突然いくつかの物体とすれ違い・・そして離れていく・・・・
相対速度が速すぎる・・ というか、センサーの感度が低い!!
どうやら、すれ違ったのは敵のMS隊・・ 二次攻撃隊であろう・・
あと、1分少々で、あちらも防戦態勢に入るのか、ユカ、ミィ・・頼むぞ!

と・・また続けてアラームが鳴る!・・
前方をセンサーモニターで注視すると、5つの熱源がサーチされている・・
識別は? レッド! そうか・・さっき撤退した奴らだな・・

「ウーミン伍長・・ ビーム砲の準備は出来ているか?」

「・・・ 大尉・・メガ粒子砲エネルギー充填はすでに100%です!」

「そうか、じゃ、試し撃ちでもしてみるか?」

「・・・ 前方のザクですか?」

「ああ・・ 練習だ!計器に頼らず、目視で狙って撃ってみろ!」

「・・・ ラジャ!・・ 大尉軸線合わせてください!」

「OK・・ウーミン!」

「・・・ そのまま・・ そのまま・・ GO!!」

突然大きな轟音とまばゆい閃光に包まれ、機体を大きく軋ませながら
一閃の閃光が前方を飛行するMSに向かって進んでいく!
すごい!これがこいつのビーム砲か!!
サラミス級と言うのは嘘ではないな! 当たれば勝ちだ!!

しかし、敵もしたたかな奴らばかりだ、
ビームの束がMSの編隊に届く直前に、編隊が瞬時に散開した!

「・・・ ちぃ!! 外しちゃいました・・ ごめんなさい!」 

「そりゃ、そうだろ・・ 敵は機動力のある、MSだからな・・
 そうは簡単には当たるもんじゃない!
 しかし・・ すごいパワーだな、こいつは・・」

「・・・ でも・・ 私に出来るのかなぁ?」

「大丈夫だ! ターゲットは宇宙船だ、機動力は無い!」

「・・・ はい! そう、信じます」

「うん・・ いい子だ!」

とか言っている内に、敵MSの編隊に追いついてしまう・・
と同時にリックドムが行き先をふさぐように前方に立ちふさがり
突然、バズーカを撃ってきた!

「くっそう! 回避ぃ!!!」

ちょいと迂闊だった・・
また急激なGが襲う・・というか、軌道に変化が出ない!

「やばい! 制御できん!! こなくそぉ~!!」

力いっぱい機体をロールさせる・・
同時に機体下部のバーニアにスロットルをくれてやる!
すー・・と頭から血が低下し、目の前が白くなる。ホワイトアウトだ・・
九九の3の段を口ずさむ!・・ 意識を保つために!!・・

機体の底部をかすめ、敵のバズーカは後方に飛び去った・・
リックドムはバズーカが外れると同時にヒートサーベルを抜いて
襲い掛かってくる!

「くそぉ!! ダメかぁ!?」

めくら撃ちで25ミリを連射!・・

と、同時に再び轟音と伴に閃光が輝き、ビームが放たれ
敵のリックドムを貫いた!!
リックドムが爆散する横を通り過ぎ、敵MS編隊をも通り過ぎていく・・
ザクなどMSにはスピードでは追い付く事は出来ないし、
ザクマシンガンの弾丸も届かない・・
敵の部隊にゲルググのようなビーム兵器が無いので、もう安心だ・・

「・・・ やりました! 大尉♪」

「おう! ウーミンちゃん! やるじゃない♪
 助かったぞ! こいつ、思った以上に制御が難しい・・」

「・・・ 出来ることをやらずに負けちゃ嫌だもん!
     でも、良かった! ちゃん付けになりましたね ♪」

「すまんすまん、どうも気に入った相手には軽口になるようだ♪」

「・・・ でね。ウーミンちゃんじゃなく、うみちゃんって呼んでよぉ♪」

「えっ? 何だって?(うみ?・・ うみちゃん??・・)」

「・・・ おにいちゃん! まだ解んないの?
     大尉はサイド1の出身でしょ? わちゃびさんのおにいちゃん!」

えっ? おにいちゃん? えっ? わちゃび・・それって?・・

<第29話>一撃離脱・・」に続く・・・
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