いちごわさびの徒然草

アニメ大好き! ガンダム大好き! そんなこんなを徒然なるままに・・

<第49話>アロー市自衛軍 / [小説]ガンダム外伝

2011-04-17 19:10:40 | [小説]ガンダム外伝
<ここまでの話>
【第1部】
<第1話> から <第24話>までのリンク
【第2部】
<第25話> から <第46話>までのリンク

【第3部】
<第47話>月面着陸・・
<第48話>敵か味方か?
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YUKIKAZEから離れて、既に1時間以上は経過しているだろう・・

(マスミンはどうしているんだろう・・ エアーも気になるが・・
 無事でいれば良いのだが・・)

・・・

ぼんやりと高い天井のシミが目に入ってきた・・

(ん? そうだった・・ 監禁されているんだっけ・・)

疲れが溜まっていたのだろう・・
重力のある状態でベッドに横たわった事で、身体が睡魔に負けたようだ・・
また、相手がジオン軍では無いことから、命の保障が確保された事も一因か

いったい何時間経過したのだろうか・・
時計も取り上げられているため時間も不明だ・・
ベッドから起き上がり監視カメラを見上げる・・

(そういえば、用があったら通信モニターを、と言っていたな・・)

と思ったとき、ドアの鍵があく音がした、
ドアが開くと小柄な温厚そうな男が部屋に入ってくる・・

「やぁ・・ お目覚めかね? ワサビィ大尉」

「ええ不覚にも眠ってしまったようで・・ どのぐらいで?」

「3時間ほどだが・・ 大尉・・」

「あぁ・・ 3時間もかぁ・・」(ん?)

小柄な男の肩に記章が見える・・ 星が2つに線が2本・・ 中佐?

「と・・ 申し訳ありません・・ 中佐・・いや 二佐殿でしょうか?」

「ほう! 解りますか・・ さすがですな
 いかにも、私は自衛軍ウエストエンドベース隊の責任者・・ まぁ隊長ですな」

「はっ! 失礼な態度、お許しください!」

「いやいや・・ そんなに硬くならなくても良ろしい・・
 ところで、幾つか聞きたい事があるのだが・・ いいかな?大尉・・
 一つ目は、貴殿は何のために月面に降りた?
 二つ目は、大型戦闘機は貴殿の搭乗機か?  この2つだが・・」

小柄でな温厚そうに見えた二佐だが、眼光には威圧感が感じられる・・
僻地の自衛軍かもしれないが、それなりの修羅場は乗り越えてきたのだろう・・
邪険には出来ない事を理解する

「二佐殿・・ 一つ目のご質問には答えかねます・・
 二つ目は肯定であります・・」

「ありがとう・・
 実は、市軍中央局に問い合わせを行ったのだが、返答は『継続拘留せよ』だった・・
 それで、貴殿が寝てしまっていたので、起きるのを待っていた訳だ・・
 だがな・・ ちょっとおかしな事態が発生してな・・」

「おかしな事? どのような?」

「貴殿の大型戦闘機だが、ロストした・・
 うちの兵に戦闘機の回収を命令したのだが・・ 行ってみると機体が無い
 やはりパイロットがもう1人居たのではないかな?」

「えっ! そ、それは・・本当でしょうか?」
(マスミンは、どうなった? まだ彼らには拘束されていないようだが・・)

「貴殿に嘘を言ってどうする?」

「いや・・ あの機体は燃料も推進剤も既にエンプティです・・
 自力での移動は不可能なので消えるなどは・・」

「それでは、貴殿の知らない誰かが移動した? と言う事なのか?」

「あの地点に機体が無い・・ というのであれば・・ 」

「そうか・・ すまなかった・・
 貴殿はこの後、市軍中央本部に異動する、継続拘留だが場所が本部になる訳だ・・
 そして本部が取調べを行うそうだ・・ いや、そう聞いている・・
 これも急に言ってきてな・・ 詳細は不明だ・・
 まぁ、くれぐれも穏便にな、問題を起こさないよう、
 私の兵に従ってくれるよう節に願う、
 それから、その格好ではまずいだろ・・ こんな服しかないが、これに着替えてくれ・・」

作業着のような服をベッドに置く

「これは?」

「ああ・・ 市局の清掃員の作業服だ・・
 今着ているノーマルスーツよりはマシだと思うが♪・・」

「ありがとうございます・・ 実は着替えたくてムズムズしていました」

「ミストシャワー室へは、うちの兵が案内する・・ では私はこれで失礼するよ・・」

隊長を名乗った小柄な男が背を向けた・・

「あっ・・ 二佐殿! 最後に一つだけ・・
 機体は? どこに? いや・・ 本当に無くなったのですか?」

「ああ・・ 消えた・・ 我々もそれが不思議なんだよ・・」

と、言い残し、男は左手を上げながらドアから出て行った・・

消えたって? YUKIKAZEが消えた? 20メートルを越す大きな機体だぞ!
(訳が解らん!)

考えられる事はマスミンだ・・
あの場所に置き去りで、この基地に連れられていない事を考えると、
多分彼女が何かキーを持っている・・
逆に最悪を考えると、他の市のパトロールに拿捕された可能性もある・・
(悪いほうは考えたくないな・・ )

脳裏にマメハ大佐とタゴサ中佐の会話がプレイバックする
『死亡フラグは立てるなよ・・』かぁ・・ 

(くそぉ・・ マスミン・・ 無事でいてくれ・・)

切な思いであった・・
そして彼女の任務についても考える『特務』・・

(というか・・ 終わったな・・)

この時点で私が特務に関して何もできない事を理解し、特務の失敗を意識した・・

・・・

ミストシャワーを浴び用意された作業服に着替え、30分ほど待っているとお呼びがかかる・・
2人の兵に従い、基地の中に連れて行かれたが、意外と大きな設備だ・・
長い通路を数分歩き、広い部屋に入ると目の前にカタパルトが見えた・・
奥の艇庫には3機のシャトルが見える・・ シャトルの宇宙港か?

(おお!ガボット級じゃないか!・・ 連邦製のシャトルだ!)

ガボット級は一般にも使用されている形式の古いシャトルだが、
並んでいるシャトルが、ジオン公国製シャトルではない事が小さな気安めになった

(いや・・ シャトルではなく突撃艇か? ならパブリク級か?)

艇庫から艇の前部が顔を出しているだけでは、ガボット級かパブリク級かの
判定は難しいのだが、良く見るとガボット級には無い2つの銃口が見える
いや・・ 銃口というより砲口だな・・ 100ミリほどありそうだ・・

(そうだよな、ここも軍組織だ・・
 やはり連邦軍の息がかかっていると見えるのだが・・ ただ・・
 パブリク級の機銃は60ミリバルカン砲4連装だったはずだが、こいつは連装だ
 そして、大口径だ・・ ガボット級のシャトルではなく、
 パブリク級モドキの突撃艇と考えたほうが正しいだろう・・)

パブリク級の突撃艇は、機体の下部に2発の大型ミサイルを搭載できるが、
見える機体にはミサイルは搭載されず、伸縮するの4本の脚は短いままだ・・
機体に近づくと、側面も視野に入ってくる・・
側面には小型ミサイルランチャーらしき物が装備されていた・・

(やはりな・・ ガボット級を独自に改造している突撃艇だな・・
 しかし、いくら大口径であっても
 進行方向にしか攻撃できない連装砲と小型ミサイルでは時代遅れだな・・)

などなど考えながら、2人の兵に促がされ手前のシャトルに乗せられた・・
二佐が言うように、アロー市自衛軍の中央本部に搬送されるのだ

シャトル発進のプロセスが開始された、訓練が行き届いている事が良く理解できる・・
(というか、目隠しも無い・・って事は? どう言う事なんだ?)

小さな違和感に襲われるが、そんな些細な事とは関係なく
手際よく発進プロセスが進み、シャトルはカタパルトに設置され、発進した・・

射出された後に高度を取る事もなく、月面の低い高度をシャトルは飛ぶ・・
高度を上げる必要性がないからだが・・ 超低空を飛ぶシャトルのパイロットも
中々の熟練者と見える・・ 技術レベルが高い・・
先ほどの発進シーケンスでの手際の良さ・・ そしてこのパイロットの手腕・・
アロー市自衛軍、侮る事ができない・・ というか感心する

シャトルは20分ほどで、アロー市の宇宙港に入港した・・
横付けされたエレカーに乗り換え、地下に繋がるトンネルに入る・・
5~6分でエレカーは地下3層目まで潜り、ある建物の前に停車した・・

建物から出てきた3名の兵に、金属探知機で身体をサーチされたあと
身柄を引き渡され、建物の中に入りエレベータに乗る・・
作りはどこにでもある軍施設と変わりない・・
そのまま、ある部屋の前で兵が立ち止まった・・

「大尉殿・・ 司令がお待ちです・・」

「何? 司令だと・・」

「再度、身体チェックをさせて頂きます、失礼します!」

と、言い、私の身体に対し、手での触診が実施された・・

(厳重だな・・ しかし? なぜ司令クラスなのだ?)

前に感じた違和感が増大する・・

検査が終わるとドアが開き、部屋には初老の男が待っていた・・
初老の男は即時に3人の兵を追い払い、部屋には2人になった・・

「ワサビィ大尉だね? 私はアロー市自衛軍 宙空防衛隊司令のヒックスだ
 遠路はるばる・・ と言いたいところだか、うちの若い連中に粗相はなかったかな?」

「はっ! 司令直々にありがとうございます!
 自衛軍の皆様は、錬度も高く、素晴らしいと感じました
 粗相など、とんでもないと感じております」

「そうか・・ ありがとう・・ 世辞でも嬉しく思う・・
 そう硬くなるな大尉・・」

「いえ・・ そう言われましても・・」

「大尉はお嫌いかな・・」

と、言いながら、司令はワインの瓶とグラスを2つ持ち出した・・

(一体・・ なんなんだ・・ 取調べではないのか・・)

「いえ、肯定です! 人並みに・・と言うレベルで・・」

「じゃ・・ 乾杯だ♪
 私はね・・ ここでの階級は准将だが、連邦軍では大佐だ・・ 」

グラスに注がれた、真紅の液体がルビーの如く輝きゆれる・・

「えっ? 今なんと・・」

「だから・・ 内緒だぞ♪・・ 軍機だ・・ 数名がアロー市自衛軍に
 出向しているが、全て極秘にされている、なんせ、ここは中立だ♪
 ジオン軍にマスドライバーを修理され、使用されては堪らんからな!」

「ああ・・ やっと話が合いました・・ といっても1つだけですが♪」

「少々苦労かけたかもしれん・・ 特務は聞いていた、まぁ内容までは知らんがな♪
 支援するように聞いている
 まぁ無制限とは行かないが、ある程度は自由に行動できるよう取り図ろう」

「ありがとうございます! ああ・・ そうだったのかぁ・・ 安心しました♪
 では、同行した特務大尉の所存もご存知なのですね?」

「いや・・
 悪いが・・ 彼女の事は分からん・・ 我が軍のパトロール網では確認できていない・・
 すまんな・・
 連邦からは2名と聞いていたのだが、ウエストエンドベースからは1名だと
 聞いて、おかしいな?とは思ってはいたが・・ やはりまだ1名、居るのだな?」

(マ・・ マスミンが・・ MIA?・・ いや・・ まだ・・)

「そうですか・・ あちらのベースで、私が2名居ると言っていれば、捜索されていた
 と言う事ですか・・
 しかし、友軍である事が確認できず、伝える事が出来ず・・
 ああ・・ 失態だ・・」

「そういうな、仕方が無い・・」

「そうなると・・ 私が搭乗してきた、戦闘機セイバーブースターですが
 それも、ご存じないと・・ 」

「悪いがな・・ 報告があったのだが、着陸地点から忽然と消えたそうだ・・
 そのように報告を受けている・・
 私としては大尉だけでも救出でき、良かったと思っているのだが・・
 ん? ワインはお嫌いか?」

「いや・・ 申し訳ありません・・ 仲間の事が心配で・・」

「そうだろうな・・
 パトロールを強化するか・・ そして隣市への問い合わせも行ってみよう・・」

「ありがとうございます! 司令!!」

「じゃ・・ 大尉のお仲間の無事を祈って・・ 乾杯だ♪」

「はっ♪」

・・・

「ところで大尉・・ 特務の期間だが、その格好では動きづらいだろ?」

「はぁ・・ 先ほども同じ作業服を着た人を見かけましたが・・」

「ああ・・ この館内では違和感は無いがな・・ ただ、その服では誰も外は歩かない」

「そうでしょうね♪」

「そこでだ・・ アロー市自衛軍の軍服と認識票を用意する・・ まぁ少々時間はかかるがな
 それだと、自由に行動できるはずだ・・
 職位は司令付、私の配下と言う事にしておこう・・
 そして階級は三等宙佐・・ 少佐扱いだ、給料は出ないがな♪
 まぁ佐官と尉官では、処遇も異なるからな・・ なにか問題はあるか?」

「そんな・・ そこまでして頂けるとは・・
 ただ・・ 他軍の軍服を着ると言う事は、ばれたらスパイ容疑で軍法会議ですよね・・」

「おいおい・・ 私はどうなるんだ♪・・
 私と同じ扱いになる・・ということだ・・ 問題ない♪
 ただ、ばれたら私は知らん振りするからな、巻き沿いはゴメンだ、それは理解してくれ」

「了解です」

「そうそう・・ 名前も変えておきたいな・・
 情報ではモビルスーツパイロットとも聞く、コールサインは何だ?」

「最近では『ベリーワン』とコールしています」

「そうか・・ では、大尉は今から『ベリー三佐』だ・・ それで通してくれ・・」

「そこまでの必要があるのですか?」

「ああ・・ どこから漏れるか分からんからな・・
 ここに自衛軍のおおまかな軍規を用意した、基本は連邦軍の焼き直しだ・・
 違和感は無いと思う・・ 軍服が来るまで目を通しておいてくれ・・
 ちょっと部屋を空けるが・・ 不在票を出しておくので、誰も来ないはずだが・・
 私が帰るまで、誰も部屋には入れるなよ、そこは頼んだぞ、ベリー三佐!」

「はっ、了解しました」

ヒックス准将(司令)は、机上のモニターに軍規情報を表示させ、部屋を出て行った
提示されている書類の量は非常に多いのだが、ヒックス准将が言うように、読んでみると
見慣れた文章で、内容は連邦軍の物とほとんど同一であった・・

(異なるのは・・ 組織構成か・・)

と、組織構成や、軍施設の配置、要員、装備・・ などの文書を確認する・・

(極めて小規模だ・・ 基本的な装備も古い・・)

アロー市自衛軍は2つの防衛隊に分かれている、1つはヒックス司令の宙空防衛隊・・
主に各サイド(サイド6)との航路と月衛星軌道の防衛が守備範囲・・
もう1つは月面防衛隊、これは陸軍に相当する。アロー市の東西南北の方面隊と
アロー市そのもの(地下都市)が守備範囲だ・・
私が拘束されたウエストエンドベースは、アロー市防衛軍月面防衛隊西部方面隊に
所属していた・・

(そうか・・ 組織が異なるんだな・・)

見ていくと、搬送時に乗せられたシャトルやパイロットは、宙空防衛隊に所属している
私への扱いに違いがあったのは、そのあたりが影響しているようだ・・

宙空防衛隊には宇宙戦闘機隊はなく、主な部隊の装備は突撃艇だ・・
艦船は戦艦や巡洋艦の所有は無く、コロンブス級の補給艦を数隻保有している、
補給艦ではなく輸送艦として使用しているのか、それとも突撃艇母艦に改装されているのかは
資料からは読み取れない・・

あのガボット級シャトルも思ったとおり突撃艇として登録されていた、
大口径に見えた銃口は大きく見えたはずだ120ミリもある・・
形式番号を見ると『M-120A1改』との記載が・・

(なにぃ!!このコード番号って・・ ジオニック社のザクマシンガンじゃないか!)

ガボット級の突撃艇は連邦側製の機体・・ そして装備はジオン公国製の装備・・
金銭で動くルナリアン達・・ その片鱗が見えたような気がするが、
決して非難する事はできない

(しかし・・ あの初速が遅いザクマシンガンなんて・・)

と一瞬馬鹿にしたようにも思えたのだが・・

(いや・・ ちょっと待てよ・・)

考え方によっては、自機速度を上げて一撃を加える突撃艇の攻撃スタイルでは、
初速が遅くても弾丸に加速度を加える事ができる大口径のザクマシンガンは有効かもしれない
更に考えると、安定した性能を提供できる枯れたテクノロジーは、使用する側や、整備する側
つまり運用に安心感と安定性を与える・・

(意外と合理的なチョイスかもしれんな・・)

少々唖然としながらも、妙に感心している自分がそこにいた・・
更に資料を見ていくと・・ 新たな驚きもあった、
モビルスーツ隊が一個中隊編成されているのだ!
月面防衛隊にではなく宙空防衛隊に組織されている・・

(時代はやはりモビルスーツなんだな・・ さて何が配備されているのだろう・・)

と探してみたのだが、装備一覧にはモビルスーツらしき名称は確認できない・・
まぁ、そこに『MS-06』などの記述があったら、完全に焦ってしまうのだが・・

また、准将が用意してくれたファイルの中には、ありがたい事にアロー市の地図もあった・・
現在の場所から、ウエストエンドベースはかなり離れた地点にあることを理解する・・
というか、『B-17』と記載されたベース?に非常に近い事も読み取れた・・

(B-17か・・ マスミンが居る可能性があるかもしれんな・・)

准将は『特務を遂行してくれ』と言われていたが、私は特務の内容を知らされていない
だから、私の最優先課題は、マスミン大尉とYUKIKAZEの所存確認だ・・
そしてその次が、如何にしてグリフィンに戻るかだ・・
ジオンとの決戦・・ 予定されている大規模な作戦(ソロモン攻略戦)までには
なにがなんでも帰艦しなければならない・・

ふと、地図に面白い物を見つける・・

(何? 地下トンネルか?)

どうやら、このアロー市の東に隣接する、フォン・ブラウン市とは、
なんと、地下トンネルで繋がっているようだ!
月面防衛隊の守備範囲に「地下」の文字があった事を思い出す・・
地下トンネルは月面都市において重要なインフラ・・
いや、ライフラインでもあるのだ! ここを守らないと意味は無い訳だ・・
アロー市自衛軍の必然性を理解する、私達の地球連邦軍に比べ、守るものが明確だ! 

(うらやましいな・・ いい軍だ・・ この戦争が終わったら私も・・
 ん? そ・・ そうか!
 あのガボット突撃艇の艇長・・ 民間シャトル出身のパイロット技量ではない
 あまりにも腕が良いと思ったが・・
 連邦軍の退役軍人なんだ! きっとそうだ! 間違いない!!)

小さな疑問に対する答えを導いただけなのだが、そんな些細な事でもなぜか嬉しくなる
この先、何をすれば良いのか、いや、できる方法があるのか、など暗中模索の状態で
不安があったのだろう・・ 少し気分が楽になり口元がほころんだ・・

地下トンネル・・ 確か、月面都市の間では証明書があれば、申請書(ビザ)無しで、
行き来ができると聞いている。
月の裏面にあるグラナダはジオン軍の基地なので例外だが・・ 

(フォン・ブラウンかぁ・・ そうだ!チーフが居るじゃないか!
 『特務』の何かが解るかもしれない! そしてマスミンの手がかりも・・
 B-17・・ あのチーフなら、何か知っているはずだ♪)

ヒックス准将に、これ以上の迷惑をかけることは得策ではない、
検索し、地下トンネルにはリニアカーがあり、自由に行く事ができることを確認した・・

(よし! フォン・ブラウンに行こう♪)

人間とは単純な生き物だ、目標や目的がわからず、不安になっているときは、気持ちも
沈んで覇気もなくなるのだが、些細な事でも、目標が決まると元気になる♪

(腹が減ったなぁ・・)

元気になった証拠だろうか・・ 急に腹が減っていることに気付き
グラスに残ったワインを一気に飲み干した・・ 空腹の胃にワインが染み込んでいく・・

そんな時、急にドアが開いた・・
准将が帰られたのか?と、顔を上げると、ドアから一人の自衛軍ウェーブ(女性兵士)が
入ってきた・・

(ん? 誰も入ってこないはずなのだが・・)

と顔を上げ思った瞬間に、自衛軍女性兵士が銃を抜く・・

「きっさまぁ! そこで何をしている! 清掃員の分際で!
 司令の端末から離れ、手をあげろっ!! スパイだな?  警備兵! 警備兵はいるかっ!!」

<第50話>大丈夫だよね・・に続く・・・

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海上保安庁「PC217」いそなみ・・

2011-04-05 01:30:49 | Weblog
  「PC217」巡視艇いそなみ
  ※「PC217」巡視艇いそなみ どこでひらった画像か不明です・・ すみません


もう4~5ヶ月前になるでしょうか・・
尖閣諸島での中国国籍漁船らしき船と、海上保安庁の巡視船との衝突映像が
YouTubeにアップされ、問題になる事件がありました・・

なんか、結局は「誰がアップしたのか?」って犯人探しになっちゃって
本質はそこじゃないのにね・・ とか思いつつ、大騒ぎにしちゃって・・
(あかんのは日本政府っしょ?
 現在も竹島に新基地を作るって韓国が言っているのに、放置っすか?)

そんな時期に、またしても海上保安庁の動画が、同じYouTubeにアップされ、
マスコミにも取り上げられていたのですが・・

   記事を書こうと思って、草原稿を書いていたら・・
   ブログをアップするタイミングを逃したというか・・
   貼り付けようと思ってた動画が、
   著作権うんぬんで、見れなくなって・・
   原稿が「ゴミ」になってたんです

それがですね(笑)・・
昨日ネットでくりくりしていたら、見つけちゃった(^O^)/  わーい♪
(でも・・ 書いた原稿はどこに行ったのか見つからないし・・
 まぁ・・ いっか! 何度書いても代わり映えしない内容だし(自爆))

ということで、昨年の2010年、終戦記念日の8月15日に催された
海上保安庁のイベント「JCGキャラバン奄美の海2010」でのフィナーレの動画です。
(JCGってのは、ジャパンコーストガーズの事、アメリカ流で言うと沿岸警備隊っす)

イベントは、海上保安庁が誇る、大型巡視船「おおすみ」に乗艦し、
綺麗な奄美の海を遊覧するイベントで♪

このPLH03「おおすみ」って、つがる型の2番船で、総トン数:3,221トン、
全長:105.4メートルの大型巡視船で、ヘリコプターも常設で1機搭載していて・・
(えっ? もう良いって・・ そんなぁ・・ もう少し聞いてくださいよ・・)

大きさこそ海上自衛隊の小型の護衛艦と同じぐらいで、軍艦じゃないのですが・・

えっとぉ(^^)ゞ

    なんと40mm単装機関砲1門と20mm機関砲を1門装備しています!

うっ・・ 乗りたい・・ (汗;)

で・・ 話を戻しますが、その大型巡視船に、お客様が沢山乗っています・・
その、背後から、高速で近づく1隻の小型巡視艇!

 (巡視船はPL, PM, PS に区分されていますが、それより小型の船は「巡視艇」で
  PC, CL で区分されています・・)

見ると・・「PC217 いそなみ」と読めます・・
「いそなみ」は「おおすみ」と同じ第十管区の所属艇ですね(^O^)

1978年より23隻が製造された、むらくも型巡視艇(30メートル型巡視艇)の17番艇で、
同型艇は既に老朽化で14隻が除籍になっています・・ 残籍数はたったの9隻・・・ 
いそなみ自身は「1981年3月19日」に、奄美(第十管区)配備ですので

  えっとぉ・・
  81年って昭和50年やん・・ 私が会社に入った年と一緒だぁ・・(自爆)
  というか、同期がまだ現役だけど、どんどん老朽化で・・ってのが・・(大汗;)

実は、この形式の巡視艇、好きなんですよ♪
外国漁船による密漁が多発する、国境海域に集中的に配備された形式で
ブローニングM2、12.7mm機関銃を1丁装備し、戦闘時を想定して、
船橋窓に装甲板をかぶせるようになっていて、さらに放水銃も装備!
そして速力が竣工当時、最速の、30ノット(55.56キロ/時)早いっす (^O^)/
(さすがに、最近では鈍足になっちゃいましたが・・)


   えっ? 動画はまだか? ですか・・
   もう・・せっかっちなんだからぁ(笑)


で・・ いよいよ動画を見てもらいます、
この巡視艇、乗員が10名なので・・ 船長、副船長、航海士、機関長、通信士などを
除くと、ほぼ全員参加? (爆笑)

海保ダンス ~会いたかった(AKB48)~



   なんだ・・ わちゃびん・・
   やっぱりAKBネタじゃね? との声は無視して(笑)


どうですか? 凄いですよね、艇の揺れを見てください、
こんなに揺れて、こんなに小さな前甲板で・・(船首の人など2メートルも無いです)
ふらつくことなく、しっかりと踊って(笑)います♪
(あっ・・ この前甲板の中ほどにカバーをかぶせている奴が12.7mm機関銃っす)


   さすが、海猿♪ これも日々の鍛錬の賜物か(^O^)/


日本の海は任せたぞ~♪ ほんと、こんな動画も、いい物ですね ♪

(自衛隊もすごいけど、海保もすごいよね♪
 最後に潜水服を着た人が1人出てきますよね・・
 この人、万が一メンバーが転落したら、救助するための救助要員なんです!
 遊んでいるみたいに見えても、影ではちゃんと安全を押さえているんですよね
 そんな所も感心しちゃいました♪)

ということで、彼らの「ダンスも完璧!」って言う事を証明するために・・
こちらもご覧ください (゜_。)\(--;バキ  

AKB48 「会いたかった」 Team Ogi祭


AKBの中で、プロダクション尾木に所属しているメンバーだけでの奴ですが・・
中に・・

     いとうあさこ さん


が居るのが解りましたか?(笑)  では、今日はこの辺で(*^_^*)

6/26追記・・ (12/3 消えてたので補填・・(汗;)
【LIVE】 ノースリーブス(no3b) ~ 会いたかった


4/8追記・・ なんか消えちゃいました(ogi祭の奴全部消えましたね・・)
じゃ・・ 練習用の奴を・・(なっつみぃ♪です・・ もちろん尾木所属で(笑))

AKB48 - Aitakatta Choreography 松原夏海
 

独り言・・(もう1つのプルトニウム「もんじゅ」)

2011-04-01 08:14:15 | 独り言・・(時事ネタ)
ああ・・ 3月中にアップしたかったのに・・ 4月になっちゃいました・・

ども、いちごわさびです(^^)ゞ
4月1日の記事ですが、エイプリルフール記事じゃないですよ~ (^O^)/

前に書いた「独り言・・(福島第1原子力発電所)」に続き、今回も独り言です。

 (ごめんなさい・・ 実家の事務所移転で撲殺されていました・・31日まで多忙で・・
  gooだけでなく、amebaなどへのもコメントやメッセージを頂いていますが
  震災でのモチベーション低下と、引越しの疲れで、返答が遅れちゃっています)


で・・ 独り言・・(汗;)
東京電力の福島第1発電所では、土壌からプルトニウムが検出されました
懸念していた状態なのかな?・・と心配です(といっても何も出来ないのですが・・)

もちろん、自然界には存在しない、極めて毒性の高いプルトニウムです。

福島第1発電所の3号炉には「MOX燃料」という、プルトニウムとウランの合金が
使用されていることは周知の通りですが、ウランが核分裂する際にも、生成される
事から、1号炉か3号炉かどちらから漏れたかは不明ですが・・
水蒸気爆発時に空中に飛散し土壌に舞い降りた・・ と考えるのが自然です


<余談>
ここで、ちょっとだけ、プルトニウムってどうやって発生するの? を・・

前にもどこかで書いた記憶がありますが・・
天然ウランには、地球上では唯一の「核分裂核種」である、ウラン235と、
通常では核分裂しない、ウラン238が存在しています。
(地球上で産出される元素のうち最も原子番号・原子量が大きい元素)
その比率は、0.7 : 99.3 で、ウラン238の方が、断然多いのです
(この235とか238って数字の違いは、中性子の数の違いです。
 同じウランでも含まれる中性子の数が違う奴があるんですね
 これを「同位体:アイソトープ」って言います。
 というか天然ウランの放射能って凄くって、植物は天然物は吸収しないんです!
 植物が吸収するのは、人工的に生成された物で・・ 
 ちなみに、ウラン235の半減期は約7億年、ウラン238の半減期は約45億年
 この半減期の差と、上記比率を調べると、何億年前・・など知る事ができるのです
 地球が出来たのが45億年前だから・・ なんか不思議ですね)

で、日本の大半の原子炉発電は軽水炉です、この軽水炉は燃料にウラン235を
使用しますが・・ 発電に使用するため、純度を4%まで上げています。
この純度を上げる作業を「濃縮」と呼んでいますが・・ 核兵器の濃縮ウランは
90%以上!ですので。濃縮=核兵器ではありません・・ 原子力発電では4%っす・・
(この濃縮技術があると、核爆弾を作れますので、北朝鮮などの軽水炉の
 燃料作成施設などに、アメリカは気を揉む訳なんです・・)

ということで、軽水炉の燃料棒には、4%のウラン235が混じっていて、
残りの96%は、邪魔者のウラン238・・ って事になります。 

ここで、核分裂の仕組みを簡単に・・(汗;)

なんらかの操作で作成された中性子が、ウラン235にぶつかると、
ウラン235は2つに核分裂を起こし、その際に高速中性子を放出します。
この高速中性子は強力で、実は邪魔者ウラン238にぶつかると、
邪魔者のウラン238であっても、β崩壊を起こしちゃいます・・

ですから、高速中性子を減速させ、熱中性子に戻すのが「減速材」の役目で
この減速材に「軽水(普通の水です)」を使用しているのが、軽水炉になります。
(水は重要な「冷却材」にもなります!
 また、軽水ではなく重水を使用するのを重水炉と言います
 それは、軽水は中性子を減速するだけでなく、中性子をも吸収しちゃうので、
 原子炉発電技術が低かった昔は、中性子の稼動損が出るため軽水は使用されず
 高速中性子を減速させても、中性子を吸収しない重水(重水素と酸素の化合物:
 重水素は水素の同位体)を使用する炉があったのです)

ここで、大事な事は、
高速中性子は怖いので、水で減速させ、ウラン235だけに核分裂を起こさせる事!
が、ポイントなのです・・(これが日本の軽水炉の考え・・)

   つまり、現在の技術力では、
   このあたりまでしか、コントロールできない・・ って事なんですね。

   ですから、燃料棒の96%のウラン238は、核廃棄物になり
   劣化ウランなどと呼ばれるゴミにするだけなのですが・・
   (劣化ウランに関する記事はこちらに少し書いています

でもね・・
もし、高速中性子をコントロールできたら・・ この核廃棄物のウラン238を
燃料にすることができるんです!(β崩壊を起こさせる事が可能になる訳で・・)

で・・β崩壊ですが・・
高速中性子はウラン238にぶつかり吸収されると・・ な・・なんと・・

  プルトニウム239を生成しちゃいます!

  (つまり核分裂しなくてもベータ(β)崩壊を繰り返し(ウラン238が
   ウラン239になり、それがなんちゃら239になって、そいつが・・)
   核分裂性のプルトニウム239になるのです
   でね・・ その純度は高くって・・ 核兵器に使用出来ちゃうんです
   そして、この方法で既に純度97.5%のプルトニウム239を、62kgも生産
   しちゃってます・・ 良いのか日本? これ・・ある種の核兵器だぞ!!
あと・・ 科学的に「毒性が極めて高い」ってのもあります・・

   ちょっとまとめると、プルトニウム239って
    1)強い放射能を持っています(半減期:2万4千年)
    2)化学的に毒性が非常に強いです(人類史上最悪の合成された物質)
    3)原爆の材料になっちゃう(ウラン型より簡単に作れます)
    4)原子炉さえあれば簡単に作れちゃいます   って事なんです )


話を戻して・・(^^)ゞ
この仕組みを確立すれば!! 資源が無い日本でも、プルトニウムを作って
再利用できる! って事なんですね。
(それが、プルサーマル発電って事で、「ふげん」や「もんじゅ」で実験となり・・)


さてさて・・ ここまで理解すると、答えが見えてきます
今回の福島第1発電所近郊の土壌からプルトニウムが検知された・・ってのは・・

水(冷却材)が無くなった1号炉か3号炉の中で、高速中性子が減速されずに
ウラン238にぶつかって吸収され、地球上には存在しない

   プルトニウム239を生成しちゃった・・ って「証拠」になるのです

(余談ついでですが、プルトニウム239はα線(ヘリウム原子核)を出して
 ウラン235に変りますが・・ このα線がまた厄介な奴で・・)


で・・ 余談の余談(笑)

冷却材に中性子の減速効果が無い物を使用した原子炉を作っちゃえば、
高速中性子をウラン238に衝突させる事が可能になるって事は、もうご理解できる
と思います・・

じゃあ・・ それって日本でやっているの? って疑問も出てきますよね

その1つの答えが、日本原子力研究開発機構の実験炉「ふげん」や「もんじゅ」です

天然ウランとして、わんさかあるウラン238や核廃棄物の使用済み燃料棒の大半を
占めるウラン238を有効に使うことができる!って考えは、ご理解できると思います。

転換炉「ふげん(現在廃炉)」は、冷却材に重水を使用し実験をしていました。
この発展型が、高速中性子型増殖炉「もんじゅ」なんです

ゴミでしかなかった、ウラン238を燃料(MOX燃料)として使用するため、
中性子が減速しない金属ナトリウムを冷却材にした高速炉、
そして、発電と同時にプルトニウムを生成する転換炉の機能を併せ持ち・・
そのプルトニウムはMOX燃料に精製でき、また燃料として繰り返し使えちゃいます・・
(使用した以上の燃料が作成されちゃいます!)

    これは夢の技術でもありますね! それが高速増殖炉「もんじゅ」なんです。
    (高速は中性子が高速(ウラン238用)、増殖はプルトニウムができる事)

そうそう!
あのビルゲイツと東芝でやっている、話題のTWR(トラベリングウェーブリアクター)
もウラン238を燃料としちゃいますが、基本的には同じ考えです。冷却材もナトリウムで
最初の機動に、極少量のウラン235を起爆剤で使用する・・と聞いています。


ということで、脱線ばかりですね・・(汗;) 本題に戻ります・・

今日も福島第1原発では、状況が刻々と変化しているようです・・
燃料棒を冷却する事が大事な作業でもありますが、その水が漏れて地下の施設や
トンネル内に溜まっている状況から、現地では日夜作業に没頭されています・・


   ほんと・・ 頑張ってください!! 日本の将来のためにも・・


というか・・ 核処理会社の求人案内を見て、驚きました・・
事故当初は日当8万円での求人が、その後40万円にもなっているとか・・
被曝量が制限を越えないよう、人の入れ替えが必要なのは解りますが、なんか複雑です・・

このような情報から、ドンドンと要員を代えていかないといけない状況が読み取れますが
技術者は? 代わりが少ないですよね?


       技術者の限界超えてない? やっぱ心配です・・


というか・・ ACジャパンの広告ばかりだけど・・ ACジャパンの「理事」って

       ほとんどが「電力会社」の社長や副社長や専務・・
       (だからTVからは、正しい情報は出ないかもね・・)


あかん・・ 本題に戻そう・・
(脱線が多いってのは、言いたいことが多すぎるって事なんだけどね・・)


心配・・ って繋がりというか・・(やっと本題に入れそう・・ 汗;)

最近のニュースが福島第1原発ばかりなので、他のニュースが報道されていないのかな?
(本来、大事件のみずほ銀行のトラブルでも・・ ちっちゃな記事ですもんね)

前の記事で、私が危惧したのは3号炉でした・ その理由は、プルトニウム燃料
(MOX燃料)を3号炉が使用している事!・・ でしたよね・・
3号炉にどうしてMOX燃料が使用されたの?は、「もんじゅ」のせいでもあるのです
この高速中性子型増殖炉「もんじゅ」の再稼動が国の方針で決定したから、
サイクル燃料であるMOX燃料を、福島3号炉を含む各社の軽水炉でも使用する事に
なったわけなんです・・


      この再稼動した「もんじゅ」実は今、止まっています・・


というか、先月の2月14日に、もんじゅの燃料環境課長が敦賀市の山中で自殺された
ニュースは、まだ記憶にも新しいと思いますが・・ (震災のニュースがインパクト
強すぎて、随分前のニュースに思えてきますね)

ちょっと過去の流れから説明しますと
1995年12月8日に起こした、ナトリウム火災の際に、マニュアル無視の不手際や、対応の遅れ
情報の隠蔽などで、もんじゅは停止されていました・・
(確か・・ このときも、担当の次長が自殺されています・・)

それが、15年の歳月を経て、昨年の2010年5月6日に運転を再開したのです・・
(核燃料サイクル推進とかプルサーマル発電とか、政治が働いた事は明確ですが・・
 というか、国が決めた事に電力各社は従うしかなかった・・ って、
 電力会社の誰かが言ったとか・・
 それって・・ 何? って思っちゃいますが・・
 それを傘に、電力会社は「自分達のリスクヘッジを行っている」つもりなんです・・
 なんだかな・・ やっぱり電力会社も、お役所なんですよね・・)

しかし・・運が悪いというか・・ 重大な事故を起こしちゃいました・・
(再度、書いておきますが、電力会社ではなく、日本原子力研究開発機構の運営です)
2010年8月26日に原子炉の中に、筒型の炉内中継装置(直径46cm、長さ12m、重さ3.3トン)を
落としちゃったんです・・
その後、何度も(24回ほど)引き上げようとしましたが、落とした棒が中で折れて炉内に
引っかかり全て失敗・・(放射能が高くって、目では見れないし、落下物は重いし・・
 曲がっているし・・ 無理に出そうとすると、炉が破損するし・・ 回りは、発火性の
 高い金属ナトリウムだし・・ 金属ナトリウムは水と反応すると容易に化学変化を起こし、
 爆発的に大量の熱を発生します(つまり・・ 爆発です)・・
 水は液体ばかりではありません、空気中に普通に存在する水蒸気も水なんですね・・)

      その作業が、今も続いているんです・・
      (最近、ニュースが全くなくなっていますが・・ 作業継続中です)

でもね・・ もし、この「もんじゅ」の復旧作業が失敗したら・・
(引き上げ時に炉に傷を付けちゃったら
 漏れる冷却材は水じゃなく、ナトリウム・・ これはきつい・・
 そして、漏れると燃料棒が露出・・ その燃料は毒性の高いプルトニウム・・
 で・・ 引き上げる事が出来なかったら・・ 永久に炉は使用できません・・)

「もんじゅ」があるのが、福井県敦賀市です・・
ざっくりですが 50キロ圏内には京都、大津が・・ そして100キロ圏内には大阪が・・
確かに、現時点では、東北地方と関東地方がリスクが高いかもしれませんが
関西方面も

      「めっちゃ やばいねん!・・」って事なんです。 

さて・・
日本の原子力政策って・・ リスクが高すぎると思いませんか?
確かに、技術的には世界の追随を許さない、凄い日本の技術なんですが・・

もしもの時に発生するリスクの度合い(住民や地域の産業が受ける代償)は
とんでもなく大きい物である事が理解できちゃいます・・

テスト炉の「常陽」「ふげん」「もんじゅ」と、かかった経費は約20兆円・・
そして、もんじゅは発電をしなくても、年間550億程の経費がかかります・・
まぁ・・ 今すぐに廃炉にしても、10数年経費はかかるのですが・・

これらの経費を「太陽光発電」などの研究や補充に使用していたら・・
今頃は、世界一の太陽光発電の国になっていたんだろうな・・ とか思っちゃいます。

で・・ 言いたいこと・・ 明日への技術のために研究する事には文句はありませんが

化学エネルギーで生きている人類が、別世界の核エネルギーを制御できるのでしょうか?
というか、人類が完全にコントロールできない力を、手にする必要があるのでしょうか?

原子力でも、原子力電池(アイソトープ電池)などの研究は、継続すべきとは思います
でもね、原子力発電は・・ 大きなリスクを伴う事を、今回の災害で学習しました、
(そして、それはまだ継続中であることも・・)

綺麗な水と綺麗な大気! そんな自然がある日本を、子孫に残してあげるべきじゃ
ないのかな・・

なんて事を考えてしまいます・・ 皆さんは? どう思われますか?

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