いちごわさびの徒然草

アニメ大好き! ガンダム大好き! そんなこんなを徒然なるままに・・

某SNSの終了に想う・・

2007-10-31 12:19:27 | Weblog
この文書は昨日下記の某SNSにUPしたものを改変して記載しています。

・・・

いちごわさび、というハンドル名で初めて活動したのが
「大人のエンタメSNS」です・・
 そのSNSが本日2007年10月31日で終了します

      13人ほどが、こちらのSNSに移住してきました
             もうちょっと増える可能性もありますが・・
      gooの皆様!、我ら新参者です、よろしくお願いいたします。


たった8ヶ月のSNSでしたが・・
考えれば「よく続いたなぁ・・」とも言える状況でもありました・・
個々に心の中に「いつか無くなる」との準備は出来ていたのかもしれません。 σ(^^)

思えば、2007年2月末に新しいSNSの立上!という案内があり、
本当に沢山の人がバンバン入ってきて、
最初はみんな同じゼロ位置からスタート・・ 
それが新鮮で、新しい学校に入学した・・そんな感覚にとらわれました。

でも、例の(詳細は伏せます)ニュースが流れ・・ 
放置のまま、使わなくなった人・・
また、全てを削除し、消えてしまった人・・
そんな中、しぶとく「別に良いや♪」って残った人が 10数人♪!

この10数人だけのために「大人のエンタメSNS」は動きつづけて
くれました(考えれば、運営会社さんに感謝ですね!)・・

まぁなんとも、心地よい世界・・
でも 刺激が少ない世界でもあったわけです・・
              (人は刺激も必要なんですね)

そうした刺激を求めてか・・ アクセス数も減少していきます
しかし、その反面、外部からのアクセス数は増加していきます・・・

ちょっと不思議なSNSだったのかもしれません。
そんなSNSが宇宙を彷徨う宇宙船みたいだなぁ・・ と思ったのがきっかけで、
生まれてはじめてのライトノベルを書き始めてしまいました・・
SNSの住人達が出演する、1つの船に乗った仲間達・・ そんな小説です・・

そんな、新しい事を開始する事が出来たのは、ひとえにSNSの仲間の皆様の
暖かいご支援の賜物です・・・ それ以外にはありえません。
外部公開も反響がありました・・ SNSの終了前では 外部からのアクセスが
平均1日100アクセスを越え、MAXで 300/日アクセスにまで・・
               本当にありがたく感じていました・・

さて、そんなこんなと、あそばせて頂いた、我らのSNSでの
いちごわさびの「大人のエンタメSNS」活動記録です・・(青春の足跡かな?)
                            ↑どこが?(自爆)

滞在時期
 2007/02/26 05:20
 ~ 2007/10/30 12:09 まで(SNSは31日まで稼動ですが、昨日締めました・・)

投稿記事数 147件

 受信コメ 1747件
 送信コメ 2249件

訪問者数
ブログアクセス累計  11,576人(現在11,656人)
マイホームアクセス累計 499人
        (あと1人だったのだけど・・
           この原稿を書いた後に、
           ゆかさんが500番を踏んで頂きました 感謝!(^O^)/
           現在506人です)

お友達の数 26人(3人脱退:1人SYS障害?)
(最後の段階でアクティブだったお友達数は14人)

ということで! お疲れ様! 今までありがとう!

               バイバイ! 大人のエンタメSNS!(某SNSの名前です)

そして!
  さて、新天地! ここは80万人も会員さんが居るんだぞ
  今までの10数人と違うんだぞ・・ ちょっと大変だぞ(^O^) でもワクワク♪

  さて・・ 隣近所に「洗剤」を配らなきゃ・・ (゜_。)\(--;バキ

  ということで、宜しくお願いいたしま~す♪

相関図ジェネレータ

2007-10-29 21:03:11 | Weblog

相関図ジェネレータ
↓↓↓↓↓クリックだぜ! 
http://124.146.169.53/sokan/

大人の・・が閉鎖のタイミングでアップしてた奴を、再度アップしますね・・
                           (多分見てないでしょ?)


脳内相性メーカー  http://maker.usoko.jp/nounai_ai/
モテちゃった占い  http://make.vis.ne.jp/i/moteta/   に続く、第3弾(^O^)/

                       (そんな大層な物でもありませんが (^^);)

この相関図ジェネレータはネット型相関図やスター型 相関図などが表示されます

スター型は1人に対し9人までの関係の表示
ネット型は5人の相互の関係の表示 となっています・・ 使い勝手の良い方でOK!!


★スター型 相関図
1つ目に書いた名前と、それ以外の名前との相関が見れます・・ 相手は9人まで!
あくまでも、名前から分析?しているのかな? ですから「ひらがな」だけになっています。

例として、擬人化されているガンダム外伝の出演者名で説明しますね σ(^^)

(例)わさびぃ まめは ますみん くろひっつ りん ゆか みぃ ちこ おーりん と入れる 

   そして、一番最初の名前を順に ひろ くま びじー とかに変えて見ていく・・  (^O^)ゞ

逆の見方でも良いかも

(例)まめは わさびぃ ひろ さみー たーちん くま びじー

   あとは、同じく 一番最初の名前を順に
           ますみん くろひっつ りん ゆか みぃ ちこ おーりん とか・・

あっ・・ 別に男女に分ける必要もないんだ・・ (汗;)


◎ネット型相関図
こちらは 5人までしか見れません ということで気になる5人を入れてみましょう!

例えば ひろ まめは ますみん くま びじー とかいう感じかな?

これから外伝に出てくると予想される(ネタばれ?)

    まさ、やーく、たごっさ、うーみん なども試して見ると

今後の展開が見えるのかも・・(嘘)

  (いやいや・・決して小説の内容とは連動してはいないのですが・・
   意外と、ソフトの結果が小説の裏設定に合っている部分もあったりしてるので・・
   個人的にはこのソフトの推論エンジンを知りたいなぁ・・と σ(^^) ) 


で・・この作者さん・・ さまざまなソフトを作成されています(^O^)/

サイト上に案内がありますので、お暇な時に遊んで見てください。
 勇者名ジェネレータって ちょっと面白かったなぁ・・σ(^^)    では!


サイトが閉鎖されちゃった!

2007-10-27 12:58:32 | Weblog
初の書き込みです。(皆様 始めまして♪ いちごわさびで~す)

某SNSで活動していたのですが、諸般の事情で閉鎖されることになり
他のSNSを探してここに来ました♪

さて・・ 書いている最中の小説があるんだけど・・ 

        それを持ってこれるかなぁ・・
        ちょっとこのSNSの機能を調べていますが・・
        色々と出来そうですね。ちょっと楽しみで~す!


(第3話)イタメシ屋・・ / 甘い誘惑

2007-10-26 18:43:17 | [小説]甘い誘惑

<ここまでの話>
「(第1話)きっかけ・・」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/827b422f95e9ddae3b08ce289246af5f
「(第2話)待ち合わせ・・」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/4a0956c28ba3c0413de448371d2801d8

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「どうされました?」

「あ・・ いや・・ やっぱり昔と変わらず、可愛いね ♪」

と、思わず口が動いてしまう・・

「いやだぁ♪ 30半ばは立派なおばちゃんですよぉ・・
 そんな事、言わないでください ♪」

「そうか? まぁ・・良いじゃないか♪」

一体、私は何を言っているのだろうか? でも、彼女のまんざらではない顔を見て、
これはこれで良いのだ・・ と思っていた・・

今日の彼女は黒の光沢のある襟付きシャツに小さなブルーのネクタイ姿・・
なんというか、黒に青は新鮮な組み合わせだ・・
また光沢のある生地のシャツが妙に色っぽい・・
ストッキングなどでパール光沢と言うような感じの奴があったりするが
光沢と言う奴・・ あなどれない♪ 男にとっては反則だと感じる・・

その反則技の光沢のあるシャツに彼女の屈託の無い笑顔・・
この時は気付いていないのだが、この時点で刺されていた可能性は否めない・・


「じゃ・・ どこにしようか・・」

「この駅前って、何も無くって・・ 喫茶店が1軒だけなので・・」

「あの喫茶店か?」 と私は先ほどまでいた店を指差した・・

「ハイ・・」

「そこしか無いのか・・」

「そうですね・・ あとはハンバーガー屋さんかドーナッツ屋さん・・
 そして食事をする所ぐらいしか無いはずですが・・
 喫茶店って最近減りましたね・・」

「そうだな・・ 街中では簡単に缶コーヒーなどの販売機があるから、
 昔ながらの喫茶店という商売が難しくなったっていわれているな・・
 じゃ・・軽くなんか食べるか?」

「えっ? 良いのですか? 別に私は良いけどぉ・・
 あそこの喫茶店はお嫌いなんですか?」

「そんなことは無いのだが・・ まぁ、折角の再会だ♪
 ちょっとぐらい良いだろう♪」

と、ごまかすが・・
やはり同じ喫茶店に、再度入る事は・・ ちょっと辛い・・
ここは簡単な食事なら大意もないだろうし・・ 変でもないだろう・・

「どこか、良い店は? しってる?」

「そうですね・・ イタメシ屋さんとかだったら・・」

「ああ・・ ピザ屋さんとか、スパゲッティ屋さんだな?」

「そうと言えばそうですけど・・ もちろんパスタはありますよ♪」

ん? パスタって・・ なんだ?・・ まぁなんでも良いか?
ピザでも頼めばよいだろう・・

「じゃ・・ そこで良いか・・」

と、駅前に向かい合わせの雑居ビルの地下にある、イタリアンレストランに
入った・・ 空調が効いてて非常に心地よい・・ 

「ふぅ・・ 生き返るなぁ・・」

「そうですね・・ ほんと今年は暑いですね・・」

「いらっしゃいませ♪ 何人さまで?」

「ああ・・ 2人だ・・」

「では、こちらの席に・・」

ビルの地下にある小さなお店だが、雰囲気もよく店員さんも好感触だ!
テーブルごとに、小さなロウソクが置かれ、その炎が暖かさを感じさせてもいる・・
また、ほぼ8割ほどのお客が入っていて、人気がある事を実感させた・・

しかし・・ 案内されたテーブルを見て、少々戸惑った・・

向かい合わせの席ではなく 二人が並ぶ席なのだ・・
全部の席が壁に背をもたれるような形で配置されていて、真中の通路になる
フロアを客が全て見れるようになっている、もちろんテーブルの横にも椅子は
置いてあるが・・ 案内された席は2人用の席であった・・

彼女は数回来ているのだろう・・ なんの違和感もなく席に座る・・
そのあと、少々戸惑いながら、私は彼女の横に座った・・
部下等と食事をする時など4人掛けの場合は横には座るが、
通常は向かい合わせに座る・・と完全に思い込んでいた・・
特に異性のメンバーとの食事では、絶対に向かい合わせである。
まさか、横に座るとは・・

「このお店は、時間になったら、シェフがビザ生地を広げるパフォーマンスを
 この真中の場所で見せてくれんですよ ♪ それが結構楽しくって ♪」

なるほど・・ そういう事があるからこの配置なのだな・・
普通の考えだと、少しでも席数を増やそうと、真中のフロアにも机を配置するはずだ・・
その事が理解できると、妙にこの店が非常に心地よい店に思えてくる・・

「すみません・・ ちょっと席を外しますね・・・」

と彼女が席を立った・・ お手洗いだろう・・
『席を外します』という言い方も、好感がもてる・・
ずっと炎天下で待っていたので随分と汗をかいていた(申し訳ない・・)
オッサンのように、お絞りで顔を拭くなんてことは、レディとしては絶対に出来ない事
なのだろう・・

「いらっしゃいませ♪ ご注文はお決まりでしょうか?」

「ああ・・ すまない・・ 連れが席を外している、もう少しまってください・・」

「承知いたしました。では、お決まりになりましたら、お呼びください・・」

彼女が帰ってくる間にメニューを眺めていた・・
スパゲッティは無いのか? 良くわからない・・しかしピザはあるようだ・・
ん?、シェフのお勧めパスタ・・って・・ そういえば彼女がパスタって言っていたなぁ・・

などなど考えていた所に彼女が帰ってきた・・ 
汗を拭いて、お化粧を整えたのであろう・・

帰って来た彼女を見て、私はまた異変を感じていた・・
口紅も引き直したのか、ロウソクの光に映えて美しく光っているのだ・・
グロスというのか、濡れた感じで光る唇は妙に惹かれる物がある・・
口は性器を想像させると、何かの本に書いてあったが・・ なるほど・・

彼女は私が見ていたメニューを覗き込むように顔を近づけてきた・・・
ほのかに彼女の臭いが鼻をくすぐる・・ その臭いに包まれながら、
私は、彼女の光った口元を暫く眺めてしまっていた・・

「(第4話)ワイン・・」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/903f5a7c61509ec6822a28f0aa536914に続く・・・

(2007/10/26 18:43)


<第21話>作戦名は? / ガンダム外伝

2007-10-25 21:08:59 | [小説]ガンダム外伝


<ここまでの話>
「<第1話> から <第18話>までのリンク」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/0c1bc537b38adc5f8fc525ed33e7a750
「<第19話>10バンチコロニー・・」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/87f8316d9259230698040d84e13931c3
「<第20-1話>暇つぶし?(1)」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/578eeda53d49986d0545f48c80e78a4e
「<第20-2話>暇つぶし?(2)」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/709f110e3247be7fbe6b5a8e65330100
・・・・・

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ビジー軍曹の話が始まった・・

「・・・ はっ! ワサビィ大尉から送られた、10バンチコロニーの
     1週間の発電量と消費量から言えることだけを伝えます、
     10バンチコロニーには、現在小隊編成の宇宙戦闘隊が駐留すると
     判断されます。」

「・・・ ワサビィ大尉・・ 聞こえたかしら? 小隊編成らしいわよ・・」

「・・・ 続けます・・
     我、グリフィンの使用電力を100とした場合、3日前までは約 3.5倍の電力が使用
     されていましたが、3日前からは急激に激減し、現在20程度の電力消費しか記録
     されていません。この電力ではグリフィンの場合、ジムを2.5機運用する程度に
     なります。」

「ワサビィだ・・ ジム2.5機分ということだが・・ 写真にあるような宇宙戦闘機だと、
 何機ぐらいになるか解るのか?」

「・・・ そうですね・・ 使用される電力はメンテナンスなどですから、宇宙戦闘機だと
     ジム1機で1.5機から2機でしょうか・・」

「そうなると・・ 4機から5機か・・ 戦闘機だと5機編成だな・・
 一個小隊と考えてまちがいなさそうだな・・」

「・・・ たいちょぉ! ビンゴっすね!」

「おう!中尉! ビンゴだな♪
 で・・ビジー軍曹に・・質問なのだが?・・
 3日前までの電力消費から考えると・・ その規模はどれぐらいと想定すべきか
 わかるか?」

「・・・ 大尉・・ これも推測の域をでないのでありますが・・
     戦闘艦2隻と輸送艦1隻などのような、船舶が3隻に、
     モビルスーツが8~9体でしょうか・・ 3個小隊・・ 
     つまり中隊規模となります。
     あっ・・これは評価になりますので、参考値としてください。
     責任は取れません!」

「ああ・・ 良いんだ・・ 大体でも解れば・・という軽い気持ちだったが、素晴らしい!
 良くここまで数字を分析してくれた・・
 それで・・ 可能性なんだが・・ 現時点で10バンチにザクなどのモビルスーツは
 存在するだろうか? これは感であっても良い、参考にするだけなので、・・」

「・・・ 難しいですね・・ 無いように思えるのですが・・
     まぁ・・ あっても1機というところでしょうか?」

「そうか・・ ありがとう、現時点での戦力をMAXで考えてると、
 MS1機、戦闘機5機程度・・  それ以下であると推定されるのだな・・
 ただ・・ 艦船3隻程度が母港にしている可能性もある・・と言うことか・・」

「・・・ ワサビィ・・こいつは例の艦隊の母港では無いな・・」

「ん? マスミン大尉・・ それはなぜ?」

「・・・ 簡単な事だ・・ 前の艦隊が母港にしているのなら・・
     前回の戦闘で副長が放ったミサイルがパプア級にヒットしている・・
     であるなら・・ ここにパプアが居るはずだ・・
     しかし、あの戦闘の後に、この10バンチに艦船が寄港した形跡が無い・・」

「なるほど・・ さすが参謀殿♪ であれば・・・
 よほどの事が無い限り、援護の支援艦隊は来ないと考えても良い・・という事ですか・・
 戦闘のリスクがかなり低下しましたね・・
 では・・ 艦長・・ やりましょうか?」

「・・・ そうね・・ これは戦争なんだから、リスクが無い訳ではないけど・・
     でも、そのリスクはかなり低いと考えられるわね
     ただ、時間をかけてぐずぐずするのは、性に合わないわ!
     やるなら、一気に行くわよ!
     大尉! コロニー乗っ取り作戦の詳細のプランを検討しましょう。
     至急、グリフィンに戻ってくださる?」

「イエス!マム! 一旦帰ります・・
 ヒロ中尉、悪いがリン少尉とミィ少尉と3機は、このままここで待機だ
 小隊の指揮権はヒロ中尉に委任する・・ 緊急時は中尉の判断で行動してくれ・・
 また、10バンチの動きだが、出来る範囲でよい、監視を継続だ!
 チコ伍長! 一緒に一旦グリフィンに戻るぞ!・・」

「・・・ 了解っす!隊長! リン少尉、ミィ少尉・・監視は交代で行うぞ!
     最初は俺が見るから、二人は休んでくれ・・ では隊長! 後で!!」
「・・・ ベリースリー ヒロ中尉・・ありがとう了解よ!」
「・・・ ミィも了解です。ちょっと休んでおきますね♪」

「じゃあ、 中尉、しばらくだが頼んだぞ!・・ サミー・・機首をグリフィンに向けてくれ、
 チコ伍長・・ 護衛位置でついて来てくれ!」

「・・・ チコ、了解です!」

3機のジムコマンドを29バンチコロニーの残骸地域に残し、
2機のボールはグリフィンに向かった

「チコ伍長・・すまんなぁ・・行ったり来たりで・・」

「・・・ 大丈夫です!大尉!・・任務ですから♪・・
     でも、こんな気分で宙を飛ぶのは初めてなので・・ちょっと楽しいです。」

「どういう意味なんだ?」

「・・・ ルナ2での適性検査や机上の学習を履修した後は、
     実機での訓練だったのですが・・  適正検査ばかりで・・」

「適性検査って、ボールの適正か?」

「・・・ いいえ、マニピュレ-タの操作適性が主でした・・ マニピュレータの操作に
     適正が見られた訓練生は、みんな特務隊に配属され、180ミリキャノンを外した
     初期型の量産ボールを愛機としてあてがわれて・・
     最初は・・『いいなぁ・・先に配属になって・・』と、思い、残った自分達が
     落ちこぼれの様に思えていたのです・・
     ただ、私達の後の志願兵達は、パブリクとかいう、突撃艇のパイロット訓練に
     なっていましたので、少しはマシかな・・と自分に言い聞かせてモチベーションを
     維持していたりもしていましたが・・ 
     結局、特務隊には入れず、残った者たちはマウイなどの巡洋艦搭載の
     配属になって・・
     ボールは後期型にはなりましたが・・ 隊長からは、ひよっこ、落ちこぼれ!と
     毎日のように言われ・・ ちょっと落ち込んでいた事は事実で・・
     でも・・、グリフィンに助けていただいて、本当に感謝しています!
     おねえさん方にも色々と教えていただいて・・ ちょっと楽しくって・・」

「なるほどな・・ ただ・・前の隊長も、早く一人前にしてやろう・・と思っての行動だったと
 思うのだがな・・ ただ・・ 聞いた話だが、ボールの特務隊とは工兵の事だ・・
 新兵器の準備に20数隻のコロンブス級補給艦と、100機ほどのボールが必要だ・・
 と聞いている
 まぁ、敵前でドンパチしなくて良い・・という事もがあるが・・ それも任務だ・・
 任務は選べんからな!」

「・・・ 工兵って・・そうなんですか・・ 新兵器って? どのような?」

「うん・・ 軍機だそうだ・・ これ以上は聞かんでくれ・・
 ただ、でっかい虫眼鏡というか・・ 私も詳細は知らん!
 知っているのはマスミン特務ぐらいだろう・・  まぁ、いずれわかるさ♪」

「・・・ そうですね・・
     ところで・・ このボール3号機・・ 簡易カメラモードになっていましたが・・
     カメラモードをオフにして、ハッチ窓に通電すると、ハッチ窓が透明になって、
     外が見えるってご存じなかったのではないですか?」

「なにぃ? そんな機能があるのか? サミー曹長知っていたか?」

「いいえ知るわけ無いじゃないですかぁ ・・ そんな機能もあるんだ・・」

「・・・ やはりご存じなかったのですね・・ ハッチ窓を透明にしたら、外が良く見えて
     楽しいですよ、特にマニピュレータの操作は、こちらの方がずっと楽ですから・・
     肉眼で相手が見えるので、光学測光儀でマニュアル攻撃も可能ですし・・」

「このスイッチか?」

スイッチをオンにする、
すると、目の前のスクリーン部分が透けてきて、外がそのまま見えるようになった♪

「こいつは良いじゃないか! 状況によって使い分ければ良いのだな・・
 しかし・・ 外が見えるというのは・・ 気分が良いもんだ・・ 戦闘機を思い出す・・
 チコ伍長・・ 良い事を教えてくれた・・ ボールという奴が可愛くなってくるな・・」

「・・・ ハイ!♪ 良い子なんですよ・・最近私も再認識です♪
     そうそう・・この子・・見た目より実際には大きいのですが・・
     この球体の利点をご存知ですか?」

「ほう・・ 利点があるのか・・ この形状に・・」

「・・・ ハイ! ボールにはシールドが無いのですが・・ この球体のカーブが、実弾を
     外にそらす事があるのです。 敵の実弾が当っても、45度以下の角度であれば
     威力は半減以下になり、場合によっては、弾き飛ばしちゃいます・・
     ビームでは実弾ほどの効果はありませんが・・ 
     モロに喰らうよりはマシなのです。」

「なるほど、陸兵のヘルメットと同じなんだな・・
 考えると、直径10メートルのボール本体が、敵弾を受けるときは5メートルの大きさに
 相当する・・と言う事なんだな・・ 
 そうか! ひょっとしたら!! 昨日リックドムと戦った時にバズーカを受けたが・・
 思った以上の損害ではなかった・・ あれは・・ ひょっとしたら・・」

「・・・ そうですね・・ 直前に大尉が回避行動を取られたようです・・
     それで直撃ではなく軸線を外された・・ のですが・・ 散弾であったため、数発が
     当っちゃったのですが・・ 散弾の7割以上は斜めの斜面に当っていますので、
     弾き飛ばした・・のではないか?と私は推測していました・・」

「どうなのだ? サミー・・」

「そういえば・・ 
 斜面部分の弾痕は単に凹んでいるだけに見える個所が多かったですね・・」

「そうなのかぁ・・ 何気ない形状なのだが、そういう利点もあったのか・・」

「・・・ まぁ、元は民間の作業ポッドの改良でしたが、武器にしたとき、そのような効果が
     あることが判明しただけで、設計者の思いでこのような形状になったわけでは
     ないのですが・・ でも・・ 本当に良い子でしょう?」

「ああ・・ チコ伍長と同じでボールは良い子だ!
 さすがチコ伍長の素敵なパートナーだな!」

「・・・ ハイ!♪」

と、他愛の無い話をしながら、ボールはグリフィンのカーゴデッキに取り付き着艦した。

「サミー!すまんがボールを2機とも大至急整備しておいてくれ! チコ!行くぞ!」

すぐにコントロールルームに向かう・・
コントロールルームに入ると、オーリン曹長が声をかけてきた!

「あっ・・ ワサビィ・・ 先ほどヒロ中尉から伝言が入ったわよ!」

「敵が動いたのか?! 内容はなんだ!?」

「いえ・・ 作戦名は『サンダーボール作戦』で行きましょう♪・・とか・・??」

そうか・・作戦名か・・ 中尉は忘れてなかったのだな・・
しかし、前世紀の映画の題名のような名前だが・・ うん・・ 良い名だ!

「よし、その名を採用する! とヒロ中尉に返信しておいてくれ!」

「了解!」

「で・・ 艦長は?」

「作戦室でお待ちです、すぐに来るように・・と!」

「そうか・・ ありがとう・・ チコ伍長・・一緒にきてくれ・・
 オーリンも クマ軍曹を連れて、作戦室に来てくれ!
 あっ・・ ユカ少尉には、スクランブル待機の継続を伝えてくれ! 頼む!」

「ワサビィ・・ 了解だ! ユカ少尉には現状を伝え、クマを連れてすぐに行く・・」

「ああ・・ 頼む・・」

チコ伍長と一緒に作戦室に入った・・
中には艦長のマメハ大佐と参謀のマスミン特務大尉が待っていた・・

「なんだ・・ 伍長も連れてきたのか? ということは具体的なプランがあるのだな?」

「まだ詳細までは決めていないが、大枠は決めた・・ 作戦名は『サンダーボール』だ!
 ボール2機で囮になる・・」

「なんだとぉ!」

マスミン特務大尉の顔つきが変わった・・

「おい!また囮作戦か? リスクは高くないか?
 2機と言ったがパイロットは伍長とあとは誰だ?
 まさかまた貴様が出ると言うのでは?」

「マスミン大尉・・ とりあえず、ワサビィ大尉の計画を聞きましょう・・
 それから問題点を整理しましょうね・・」

「か・・艦長・・ 解っています・・
 しかしですね・・ またワサビィが・・勝手なことを!・・」

「後で、オーリン曹長とクマ軍曹も呼んでいます・・ 総力をあげて、一気にケリを付けます
 良いですよね・・ 彼らも戦力として使います。許可を!」

「この前に言ったように、いずれ辞令も届くと思うが・・、緊急時だ先行許可しよう!」

「あらあら? いつお話ししたのかしら?♪ まぁそれは良いとして・・
 大尉・・続けてくださる♪」

「先に、搭乗割を決めておきます。
 ジムコマンド212、213、214の3機はヒロ中尉、リン少尉、ミィ少尉のまま、
 コマンド211は現在、ユカ少尉がスクランブルスタンバイしていますが、
 ジム2号機に搭乗し、クマ軍曹のジム3号機とペアを組みます。
 尚、グリフィンをもぬけの空にする訳にはいきません。
 オーリン曹長をジムコマンド211で待機させます。
 となると、ボール2号機が私、3号機がチコ伍長となります。」

「オーリン以下、1名! 入ります!」

「あっ・・ オーリン曹長とクマ軍曹が来たようです・・
 2人とも、中に入って話を聞いてくれ・・
 クマ軍曹はジムで出撃、
 装備はB装備のバズーカで、ユカ少尉と同じ行動を取ってもらう・・
 オーリン曹長はしんがりだ・・ ジムコマンドを1機グリフィンに残す・・ 何かあったら
 死守してくれ・・ エマージャンシー待機をお願いする。」

「・・・ クロヒッツです・・ ヒロ中尉から連絡が入っています・・繋ぎましょうか?」

「ええ・・ 回線を繋いでくださる・・」

「・・・ グリフィンからベリーツーへ・・ 作戦室と繋ぐわね・・そのままお話して・・」

「・・・ 副長!ありがとうございます・・ 聞こえますか? ヒロです・・
     宇宙港のハッチが開き・・ ガトル3機が出てきました・・
     サイドの中心方向に飛んでいきましたが・・ ミィ少尉の話では・・
     観光コロニーのテキサスが中心部付近にあり、今だコロニーは生きているらしい
     との話です・・・ そちらも調べますか?」

「ワサビィだ・・ いや・・ そのままその場で待機して監視を継続してくれ・・
 それから・・ 作戦開始までまだ数時間と考えている・・ 
 その場で待機できるか? それとも、一旦戻るか? そちらで判断してくれ・・」

「・・・ りょぉ~かい! また連絡します! 以上です・・」

「敵のガトルがコロニーに帰ってきた段階で作戦開始とします・・
 外に居られると厄介ですから・・
 では、サンダーボール作戦の内容を説明します・・ いいですか・・
 目的は宇宙港を無傷で確保する事です。
 次に、できるだけ迅速に、できれば無血で勝利を収める事・・
 圧倒的な戦力差を見せ付け、作戦を終了させます・・

 では・・ 各自の役割りを説明します・・・」

・・・ サンダーボール作戦の内容に付いて、話を始めた・・
    話をしているうちに、具体性が見えてくる・・・
    問題点を洗いだし、その回避策が提示され、
    実現可能性が見えた事で会議は終了した

    全員が準備のための配置に付き、準備が開始された
    先行して、B装備(バズーカ)を換装したジム2機(ユカ少尉とクマ軍曹)を、
    スラスターを使用せずに、カタパルトで射出する・・
    ターチン軍曹のカタパルト射出の精度は、折り紙付きだ・・
    10バンチコロニーとは全くあさっての方向なのだが・・
    2機のジムは宇宙の闇に消えていった

    ジムコマンドのヒロ中尉ら3機は、結局その場で待機を続けていた・・
    その、ヒロ中尉から、待望の報告が届く・・ジオンのガトル3機が帰還した!

艦内に艦長の声が響く!

「サンダーボール作戦・・ 開始します!」 グリフィンの艦内が緊張に包まれた・・


<第22話>サンダーボール作戦!http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/3507286239e3c2ee3743c8a05ee21640に続く・・・
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(2007/10/25 21:08)


(第2話)待ち合わせ・・ / 甘い誘惑

2007-10-15 18:04:45 | [小説]甘い誘惑

<前回の話>
「(第1話)きっかけ・・」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/827b422f95e9ddae3b08ce289246af5f

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そんなこんなで朝が来た・・
毎朝の事ではあるが、あまり気にしないネクタイだが、毎日スーツに
合わせて選んでいる物が、ちょっと、オッサン臭く感じた・・

ちょっと地味だなぁ・・ と、考えている自分に気がつく・・
何やってんだ・・ ちょっと会うだけじゃないか!・・

とは言うものの・・
結局、ちょっぴり派手なネクタイを選んでしまう自分がいた・・

まぁ良いか・・

仕事のほうは、やけに順調に進み少々早く終ってしまった・・
些細なことかもしれないが、気力がアップし生産性が高い・・
営業所の女の子が言う

「今日は良い事があったんですか? なんか、たのしそうですね ♪」 と・・
そうか・・表情にも出ているのか・・

「いや・・ なにも無いよ・・ いつもと同じだよ♪」 と答えるものの・・
その返答も、ちょっとウキウキモードなのかもしれない・・
女の子は敏感だ・・ ちょっとした違いを感性で感じ取るのだろう・・
注意、注意♪・・

そのまま雑談等で時間調整し、待ち合わせの郊外の私鉄の発着駅に向かう・・
しかし、30分以上も早い・・

外は暑い・・ 今年の夏は暑すぎる・・
仕方が無いので、駅前の喫茶店に入り時間をつぶすことにした・・
店に入り、駅前を見ることが出来る窓側の席に着き、コーヒーを注文する・・
こんな用事で喫茶店を利用した事など、何年ぶりだろうか?
いつもはブラックで飲むコーヒー・・ 
でも今日は砂糖とミルクを入れたくなっていた・・

甘い・・ コーヒーってこんなに甘かったのだろうか・・

時間がまったりと流れて行った・・

・・・

20分ほど経っただろうか・・ 喫茶店の窓から駅前を見る・・

ん? 彼女かな? 駅前の柱の陰に女性が見えるが・・
特定する事が出来ない・・ 時間は約束よりも15分ほど前である。

もし彼女であったら、この暑さの中、15分も待たせるのは申し訳ない・・
ひょっとしたら、5分以上も前から、駅前で待っているかもしれないのだ。
でも、彼女でなかったら・・ 今度は私が15分待つ羽目になる・・
こういう時に、携帯電話の電話番号でも知っていれば・・と思う・・

会ったら携帯でも聞いておくか・・

いや待て!
そんな彼女のプライベートな電話番号など、簡単に聞きだすことなど
出来るのか? 聞き出す理由は何だ? そうだ「必然」だ!
これからも、待ち合わせの時に必要ではないか?・・
待て待て・・ これからも・・とは何だ? また彼女と会うつもりか?
いや・・ ひょっとしたら、私は彼女に再度会いたいのか?・・

それは無い! 答えはノーだ! そのはずだ・・彼女もそのように考えるだろう。
自分なりに結論が出た・・ 彼女の電話番号など、聞き出す必要は無いのだ!

と、結論を出すものの・・ 目の前の問題は解決してはいない・・

気になり何度も何度も、窓から駅前を見る・・
彼女らしい人影は、そのままそこに立っている・・
ここまでの10分は異様に長かった・・
この先の5分は・・もっと長く感じるかもしれない・・

そうだ・・ 何気なく、駅前を通過して確認すれば良いのだ!
そうと決めたら私は伝票を掴み会計に向かっていた・・
しかし・・ なぜ、今来た所だよ! というポーズをとらないといけないのだろうか
心のどこかに、待ち遠しくって早く着ちゃった! とは思われたくない・・という
変な気持ちがあったからなのだが・・ この時はそんな心境の変化など、
気がつくはずも無かった・・

・・・

駅前を何事も無いように通過する・・
やはり彼女だった・・ 彼女から声をかけてきてくれた・・

「お忙しいのに、ありがとうございます! 今日は暑いですね♪」

「そうだね・・ 暑いね・・ ずっと待ってたの?」

「いいえ 今さっき来た所です・・」 

うそだ・・ 額にうっすらと汗を浮かべているじゃないか!・・
どうして、もっと早く喫茶店を出てこなかったのか・・
罪悪感が私を襲った・・

「そうなんだ・・ でも、暑いだろ・・ すぐにどこかに入ろう!」

「はい♪」

彼女は真っ直ぐに私を見て、目をそらさずに返事をした・・ ただそれだけなのに・・

このときの彼女の顔を見た瞬間、私は前身に衝撃のようなものを感じた
良く、電気が走った・・というが、それに近い・・
屈託の無い笑顔・・ 邪心も何も無い・・無垢な笑顔・・ 
うっすらと汗を浮かべているのに、そんな事を何も感じさせないぞ!
と言わんばかりの笑顔に、私の罪悪感が一層大きくなり
暫く、彼女の顔を見つめてしまっていた・・


「(第3話)イタメシ屋・・」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/afaf8f9efa58817468018f27cc5e6013に続く・・・
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(2007/10/15 18:04)


<第20-2話>暇つぶし?(2) / ガンダム外伝

2007-10-12 20:12:54 | [小説]ガンダム外伝

<ここまでの話>
「<第1話> から <第18話>までのリンク」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/0c1bc537b38adc5f8fc525ed33e7a750
「<第19話>10バンチコロニー・・」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/87f8316d9259230698040d84e13931c3
「<第20-1話>暇つぶし?(1)」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/578eeda53d49986d0545f48c80e78a4e

・・・・・

「・・・ あはぁ? ひょっとしたら隊長ぉ?・・」

通信の回線が開いた瞬間に、リン少尉のあきれた声がコックピットに飛び込んできた・・

「なんだよ、リンちゃんかよぉ~、殺さないでよぉ、俺だよぉ俺ぇ!!」

ヒロ中尉が叫ぶ・・

「・・・ ごめんごめん・・ だって超ぉ、怪しくってさ♪
     サーマルセンサーには感知しているのに
     見てもデブリだし・・ ドンドンこっちに流れてくるし・・
     識別は UNKNOWNだし・・
     異常を察知したら、こちらの判断で対処しろ・・って隊長命令だしぃ♪・・」

(そうだった・・ 確かにそのように伝えた・・・)

「・・・ でもね、最初のビームはレベルを落として撃ってもらったから、
     大丈夫だったでしょ?」

「リン少尉・・ やっぱり君は優秀な部下だ・・
 今日はリン少尉の隊に遭遇したジオン兵の心情をすごくリアルに体験する事が出来た・・」

「・・・ ひょっとしたら・・ おしっこちびった?♪」 

「いや・・ でも、危なかったかもしれんな ♪
 こっちは、1機のボールに全員が集まっていたからな、ろくな回避もできず・・」

「・・・ ああっ!隊長・・ いつもおっしゃってますよね?・・
     『戦場では気を抜くな!』って」

「すまんすまん・・ しかし・・的確な動きだった、左舷はミィ少尉だな?」

「・・・ ハイ!隊長! ミィで~っす♪
     ・・ でも・・ 近づいたらボールと認識できましたので
     多分、撃たなかったと思いますよぉ ♪」

「じゃあ、正面から撃ったのは誰だ?」

「・・・ 秘密の新兵器ですぅ」

「なに? 新兵器って・・」

「・・・ チコ伍長で~すっ!」

「なんだと? チコ伍長って・・」

「・・・ はい・・艦長のご命令で、チコ伍長を212に乗せて、
     ターチン軍曹必殺のカタパルト発射!
     といっても、チコちゃんも素人ではないので、ある程度の操縦もできますから・・」

(また、艦長のファインプレーだ・・ 現在の状況下では、チコ伍長が一番の適任だ・・)

「・・・ でも、ターチン軍曹・・凄いんですよぉ29バンチにピッタリ到着です!
     今度、隊長もやられたらいかがですか? カタパルト発射♪」

「そうか・・ カタパルトな・・ ミサイル発射管よりはましかもな・・
 なぁ・・ヒロ? ♪」

「たいちょぉ~ その話は・・」

「で、チコ伍長! 聞こえるか?」

「・・・ ハイ! 大尉! 聞こえています。 申し訳ありません!
     上方向に外すつもりで撃ったのですが、当っちゃいました ♪
     リン少尉から直前に、ビーム出力を下げてね・・と言われなかったら・・
     今ごろは・・ 本当に申し訳ありません!」

「・・・ チコちゃん、あなたは悪くないわよ・・ 悪いのは、すべて隊長ですよね ♪」

「ああ・・ リン少尉の言うとおりだ・・ 
 ワサビィ、ヒロ、サミーのボール三勇士、ルウム29バンチに散る・・ かぁ・・
 ただ・・ リン少尉、そしてミィ少尉・・ 動きは良かったぞ! さすがベリー小隊だ♪」

「ほんと、そうっすね! 訓練の賜物っすか ?
 でも・・ おしっこはチビってないけど、心臓は破裂しそうだったよん・・
 本当に怖かったっす・・」

「・・・ ヒロぉ・・ こっちだってよ・・ 隊長は居ないしさ・・
     先任は私だし・・ チコちゃんは慣れないMSだし・・
     こっちに来ないで! 来ないで! って何度叫んだか・・ ねぇ!みんな?
     3人ともドキドキ物で対処したんだからぁ・・」

「そうか・・ 変な言い方だが・・ 良くやった・・ ・・ やっぱ変か・・
 ベリーの2人はともかく、チコ伍長も・・ 偉いぞ!」

「・・・ あ・・ ありがとうございます!
     でも・・ ビームガンって凄いですね・・ ちょっと、か・い・か・ん♪
     私もジムに乗りたくなっちゃいます・・
     あっ・・あの子(ボール)も好きですよ!
     でも、たまには乗ってみたいな?なんて ♪」

「そうか・・乗りたいか・・ じゃあ、また機会を考えておこうか?・・」

「・・・ 本当ですか?! 是非!その節は、宜しくお願いいたしま~っす」

「よし! じゃあ、ヒロ中尉は212号機に、チコ伍長はボール3号機に搭乗してくれ」

「・・・ 了解しました!」
「了解!・・ で・・ 隊長は?」

「私はこのままボールだ・・ 作戦を考えながらだと、操縦もおろそかになるしな・・
 サミー曹長・・頼むぞ!」

「了解です! 大尉!」

・・・

「よし・・ サミー・・ グリフィンとの回線を開いてくれ・・」

「回線開きます!」

「こちら、ベリーワン ベリーベースどうぞ!」

「・・・ こちらベリーベース! 連絡を待ってたのよ、それでどう?」

「おう・・ ちょっとバタバタがあってな・・ 写真を今から送る・・
 まずは、それをみんなで見てくれ・・」

「・・・ 了解・・ ちょっと待ってね・・
     で・・ 随分時間がかかったわね・・ みんな焦れちゃって・・」

「まぁ、色々あってな・・ おしっこもちびりそうになったしな ♪」

「・・・ そんな危険な状況なの? あっ・・ 写真が届いたわ・・ これは・・
     ジオンの宇宙戦闘機! 新型の方じゃない? 宇宙艇も写ってるわね・・
     艦長に回すわね・・ 回線はオープンよ、自由に喋ってね ♪」
     
「おう・・ オーリン、いつもすまん・・・
 艦長! 聞こえますか? ワサビィです・・」

「・・・ 今見たわ・・ でも、こんな危ない真似は、今後は謹んでね!
     で・・ 後のモニターの写真はなに? 意味が解らないのだけれども・・」

「その写真は、クロヒッツ少佐に渡してください・・
 副長が分析してくれると・・ 副長! 居られますか?」

「・・・ クロヒッツよ・・ 今、艦長と一緒に見ているわ・・
     発電機の制御管理の画面かしら? これをどうしろと?」

「先日話された、ビジー軍曹なら・・ この数字を解読して、ジオン軍の規模が
 推測できるのでは?と・・ 数字は、この1週間分の発電量と電力消費量の数字です
 消費電力から、要員の数が把握できれば・・ この機体だけなのか、
 他にも部隊がいるのかが、推論できるのでは?と考えたのですが・・」

「・・・ なるほど・・ 想定使用電力で確かに規模が解るわね・・
     早速、ビジー軍曹に分析をお願いするわね。これは大至急ね♪」

「分析できたら、ご連絡ください・・
 で・・ 艦長・・ 今の通りです・・ 分析の結果で戦闘方法を変更したいのです」

「・・・ プランがあるのね どのようなプランかしら?」

「規模が小隊規模以上であれば、正面からモビルスーツとグリフィンで落とします。
 しかし、小隊編成であったなら、宇宙港を乗っとってやろうか!ってプランです。
 グリフィンの外壁の修理も出来ますので、宇宙港が欲しいですよね・・
 どうでしょう?」

「・・・ 敵の規模が小隊だ・・との前提条件付なのね?
     まだ時間はあるので・・もう少し検討の余地はあるけどぉ・・
     宇宙港があると良いわね・・」

「ですよね♪ そっちの線で考えていこうと・・・
 基本的にグリフィンも含め、全部隊出撃です!
 オーリン曹長、クマ軍曹、チコ伍長にも作戦に参加してもらいます・・」

「・・・ そうとなったら、ビジー軍曹の分析結果が待ち遠しいわね♪」
     あら? クロヒッツが帰ってきたわ・・
     結果はどうかしら?・・」

「・・・ ビジー軍曹を連れてきましたので、軍曹から説明してもらいます・・
     マスミン参謀にも入ってもらいますので、ちょっと待ってくださる?」

「・・・ そうね・・マスミン参謀にも入って頂く必要はあるわね・・
     ちょっと待ちましょうか?
     そうそう・・ 軍曹? あなた・・ 特性のカレーを作っているって・・
     そのカレーはおいしいの?」

「・・・ はっ!・・ 艦長殿のお口には合わないと思われますが!」

「・・・ どうして? 食べもしていないのに・・ なぜ?口に合わないって解るの?」

「・・・ それは・・ 試行を想定すると、軍務に影響が出ると思われっ!」

「・・・ そんな・・ 昔から、海軍では艦ごとに特徴をもった、カレーがあった・・って
     聞いているわ・・ このグリフィンにも、そんな特性カレーが出来たら良いわね♪って
     妙案とは思いませんこと?」

「・・・ いや! しかしっ! 自分は良いのではありますが・・多分死ぬかと・・」

「・・・ 死ぬって・・ そんな大げさな・・ あれ・・ 皆さんどうされたの?・・
     本当にそんなに凄いの?」

「・・・ 艦長・・ 軍曹の言う事は本当です・・  そうですわね軍曹?」

「・・・ はっ! 肯定でありますっ!!」

「・・・ どうしてよクロヒッツ! なんだか、私は無性にカレーを食べたくなったわ・・
     誰かが試して見て、大丈夫だったら、・・というプランはどうかしら?」

「・・・ では・・ 一度どのような物なのかを、ワサビィ大尉に食してもらうというのは?」

「・・・ うふ♪ それが良いわね♪」

「ちょっと待て!
 黙って聞いていれば・・ 軍曹が『死ぬ!』と断言しているじゃないですか?
 それを食べさせるって・・ それじゃぁ死刑とおんなじじゃぁ?」

「・・・ そうかしら? ミサイル発射管からのロケット人間とどちらが良いかしら♪」 

「・・・ あのぉ・・ 大尉殿、ビジーですが・・ 死刑は言い過ぎと思われます。
     カプサイシンは身体に非常に良く、新陳代謝を整え・・」

「解った解った軍曹・・ では? 死なないのだな?」

「・・・ 保証しかねます・・」

「やっぱり死ぬんじゃないか?!」

「・・・ はっ! 肯定であります!♪」

「あ~あ・・ やっぱり肯定したな・・
 艦長! これは、ヒロ中尉も一緒ですよね?」

「・・・ あっ!! たいちょぉ~ 何を言ってるんすか?
     艦長は忘れておられるのに・・」

「・・・ そうだったわね・・ ヒロ中尉も大尉と一緒よね・・♪」

「・・・ もう・・ バカバカ! たいちょぉのばかぁ~ 」

・・・

「・・・ こら!何を通信をフルオープンにして遊んでいるのだ! 職務中だろ!」

「えっ?この話、全艦で流れているのですか?」

「・・・ フルオープンと言っただろ?それとも、ワサビィは耳も悪くなったのか?
     とにかく、先ほどから、艦内で大爆笑だ♪ そうそう・・根性はあるんだっけ?」

(あちゃ~・・マスミン特務まで参戦かよぉ・・ )


「・・・ それは、置いとき、艦長・・どんなご用事で?」

「・・・ マスミン参謀が来られたので、話を本題に戻すわね・・
     オーリン! 通信をクローズにして!・・
     じゃ軍曹、良い暇つぶしにもなったし、リラックスできたでしょ?
     説明してね♪」

「・・・ はっ! ワサビィ大尉から送られた、10バンチコロニーの
     1週間の発電量と消費量を確認しました・・
     とにかく、この情報から言えることだけを伝えます、評価と提案は控えさせて
     頂きます・・
     10バンチコロニーには・・ 」
 
「<第21話>作戦名は?」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/b11c407291f2cc9bccfc290f3a45b79bに続く・・・
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(2007/10/12 20:12)


<第20-1話>暇つぶし?(1) / ガンダム外伝

2007-10-12 20:12:02 | [小説]ガンダム外伝

<ここまでの話>
「<第1話> から <第18話>までのリンク」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/0c1bc537b38adc5f8fc525ed33e7a750
「<第19話>10バンチコロニー・・」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/87f8316d9259230698040d84e13931c3
・・・・・

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ライン(ロープ)を使わず、宙を流れるのは危険を伴なうのだが・・
私は宇宙港の壁をけり、ボールに向かって宙を流れた。
敵の基地のそばだ!無線の使用は控え、そのままデブリを掴み、
デブリの陰のボール側に方向を変える・・ 
ヒロ中尉が流れる体を掴んでくれた・・ 
 
ヘルメットを接触させる。

「みつけたぞ・・ 私の予想では偵察隊の基地と思う・・ ガトル基地だ!
 ボール2号で作戦会議だ!」

「やっぱ・・居ましたか・・ ビンゴ!っすね!
 上側の宇宙港は破壊されていたので、使用不可能です・・
 センサーの反応もありませんでした・・ でも、入り口が空いているので
 中には入れそうです。
 そうか・・ 偵察隊かぁ・・ 見つけたからには放置できませんね・・」

2人はボール2号機に入った。

ボールにエアーを注入する・・

「サミー・・ボールの操作を頼む・・ この場から慎重に離れてくれ・・
 距離を取ったら29バンチに向かってくれ・・」

「了解です!」

「中尉・・ これを見てくれ・・」

先ほど撮影した数枚の写真をヒロ中尉に見せる・・

「ガトルとジッコですね・・ 他には?」

「これ以上は危険と判断した・・ ただ、発電制御モニターから、電力の使用量を
 パチって来た・・ これで規模が推測できるはずだ・・」

「うっっへぇ~・・ こんな数字で解るんすかぁ?」

「ああ・・ 無いよりはましと思うが・・ サミーは・・ どう思う?」

「そうですね・・ 機関部のメンバーなら解析可能ではないですか?
 グリフィンの使用電力を100と仮定して、同じぐらいなら小隊と判定できますね・・
 多かったら、中隊とか・・ 複数の小隊と言う事が言えるのではないでしょうか・・」

「だよな・・ 一つの基準が解れば推測できるはずだよな・・ 機関部か・・
 ん? 機関部の情報室だな? サミー!!」

「ですね・・ あそこには優秀なメンバーが居ますから・・
 1人心当たりがありますが・・」

その時、頭の中でクロヒッツ少佐の言葉を思い出した・・
ビジー軍曹と言っていたなぁ・・ 彼なら分析できるかもしれない

「ああ・・ 私にも1人心当たりがある・・
 よし・・
 10バンチのエリアから外れたら、グリフィンにこの写真データを転送してくれ!
 そして、クロヒッツ少佐に伝言し、機関部のビジー軍曹に分析を依頼するよう
 伝えてくれ!」

「はい! 大尉! ビンゴですね! 私もビジー軍曹が適任と思ってました!
 彼をご存知なのですか?」

「いや・・ とある事で彼の事を聞いた・・ 出来る奴だとな♪」

「アイサー! 了解です!!」

・・・

「ところで中尉・・ この状況で、貴様ならどうする?」

「そうっすねぇ・・ 奇襲かなぁ・・ 規模が解って、敵が小隊の規模なら
 ジムコマンド2機とボール2機で簡単に落とせますね・・
 あっ・・ ジムを使ってバズーカ装備にしたら・・ ジム2機だけでも
 何とかなるかもしれません・・  やるのは簡単ですね・・」

「そうだな・・ 当方の戦力を考えると、私も簡単だと思う・・
 あくまでも、敵が小隊規模であるならな・・
 他に問題は無いか?」

「そうそう・・そこなんですよ・・ 気になってるのがドクロ野郎の隊ですね・・
 奴らはここには居ない可能性が高いのでしょう?
 連絡されて、援軍が来る・・ そんな気がします・・」

「ああ・・ 奇襲をかけても時間がかかると援軍が来るだろうな・・
 しかし、短時間で行ったら・・ どうなると思う?」

「援軍は引き返しますね・・ 多分ですが・・ 彼らの今までの戦い方を見ていたら
 絶対に引き返すでしょう・・ 確率は非常に高いです・・」

「やはりそうなるか・・ となると・・・
 わざと時間をかけて戦うか、短時間でケリをつけるかのどちらかだな・・
 ところで、生きている宇宙港は確保したくはないか?」

「あっ・・一緒ッす・・ 占領ですよね・・ でも、グリフィンに白兵戦が出来る
 兵は少ないっすよ・・ 専門部隊ではないし・・ 」

「いや・・ 白兵ではなく、モビルスーツで脅す・・ どうだ?」

「えっ・・ 脅すのですか?・・」

「ああ・・ 攻めちゃうぞぉ~ 全滅させるぞぉ~ って 降参させる♪
 ただ、時間が勝負になる・・援軍が来ると厄介だからな」

「そんなの出来るんすか?」

「いや・・
 オーストラリアのアリススプリングを、ジム3機で無血開城した奴がいる・・」

「あっ・・! ニュースで流れていましたね・・ ホワイト狼とか言う・・」

「おいおい・・
 ホワイト狼って 白狼じゃないか・・ それじゃジオンのエースだぞ!
 ホワイトディンゴだ 狼ではなく野犬だな・・
 そのホワイトディンゴ隊がやったように、
 私達も無血で10バンチを奪還できれば楽しいな・・と・・」

「たいちょぉ・・ 良いっすね♪・・
 実はあっしも弱い者イジメは性に合わないんすよ!! その作戦に乗ります!
 となると、作戦名が必要だな ♪・・」

「ああ・・ 格好良い名前を考えてくれ ♪」

「アイッサァ~ ♪ 何が良いかなぁ・・
 ふもっふ温泉作戦? 超閉鎖空間開放作戦?
 う~ん・・ もってけセーラー服作戦・・
 ええい! ジェットストリームアタ~ック~・・」


・・・


「大尉・・ なんか、楽しくなってきましたね・・ で・・具体的な戦法は?」

「フン! 聞いて驚け! ・・ 無い! ♪」

「ええっ・・ またですかぁ・・ この前ボールでドムの迎撃に出たときも、
 ジムへの乗り換えノープランでしたよねぇ!」

「ああ・・ 細かな事を決めても、実態はそんなに上手くは行かん物だ!
 だったら、プラン等無い方がマシとは思わんか? ♪」

「やっぱりそうか・・・
 私はMS隊にはついて行けません・・ ほんとみんな良くついて行けるなぁ・・」

「曹長さぁ・・今更何、言ってんのぉ?♪
 隊長は野獣さんなんだから・・ なんとかしちゃうのよん♪」

「野獣って こら!ヒロ!
 てめえ、その話をあっちこっちで広めてるんじゃないだろうな?
 最近、野獣だの、種馬だの変な噂が飛び回っている・・
 言ってないだろうな!?」

「そんなの言って無いっすよぉ・・ 
 でも、『根性無し』 ってのもあるようですぜ ♪」

「なにぃ・・ おい! 一体誰から聞いた! ええっ? 」

「こればかりは隊長!・・ 本当に軍機であります!! ♪」

「きぃ・さぁ・まぁ・・!! 今度、後ろからズドンと撃ってやろうか!!」

「ああ・・ そんな事言ってイイのかなぁ・・ 」

「ハイハイ! ご両人・・ この続きは後でやってください・・
 29バンチに近づきます・・ どうします?」

「ああ・・にゃろう!・・ 後で覚えとけぇ!・・
 で・・ リン少尉とミィ少尉が近くにいるはずだ・・コンタクトを・・」


!! ビー!ビー!ビー! LOOK ON! LOOK ON!!
急にアラームが鳴り響いた!

「なんだ? どうした? ロックオンされたぞ!」

「高エネルギー反応です! ビームです! 来ます! やばい!!」

正面29バンチ影からのビーム攻撃だ!
回避が間に合わない! モロにガードに使用していた、マゼランの側板を直撃する!
大きな震動がボールを襲うが、ビームのパワーが弱いのか、
マゼランの側板の貫通は免れた・・

「ビーム発射位置を特定しろ!」

「ラジャ!」

センサーをオンにした・・モニターに火が入る・・

「ただ・・ ボール3号機が無人でウインチで繋いでいるので、こちらも
 回避運動に支障が出ます・・」

(迂闊だった・・ ここは戦場だった・・)

「2射目、来ます!」

「上方に回避!! 急げ!!」

ビームは下方にそれる・・

「良し! それたか!・・ 次射に備えろ!」

モニターにセンサー結果が表示された・・

「なんだ?? ビームの発射点以外に熱源が左右に分かれて2つ!
 左右に挟まれるぞ! 早い!」

「隊長! この機動・・ ジグザグに起動して・・ モビルスーツじゃ・・
 ん? ひょっとしたら、リンかぁ??!!」

「識別信号がOFFのままだ! ヤバイ! 敵と思われている!!
 サミー! 無線を! 回線を開け!!
 中尉! 識別信号をONにしろ!!  駄目だ! やられるっ!!」

・・・

※サイズオーバーのため、2つに分けています。  (ichigowasabi)

「<第20-2話>暇つぶし?(2) 」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/709f110e3247be7fbe6b5a8e65330100に続く・・・
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(2007/10/12 20:12)


<第19話>10バンチコロニー・・ / ガンダム外伝

2007-10-03 22:19:53 | [小説]ガンダム外伝


<ここまでの話>
「<第1話> から <第18話>までのリンク」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/0c1bc537b38adc5f8fc525ed33e7a750
・・・・・


サミー曹長がボール2号機のハッチを開けて待っていた・・
エアーノズルを調整しつつ、ボール2号機に取り付く、宇宙空間では小さく見えるボール
ではあるが、近くに寄っていくと思っている以上に大きい・・・
直径10メートルの球体は見方によってはモビルスーツより、威圧感がある。
ハッチを開けて、パイロットが体を乗り出している・・
その人間の大きさと比較する事が出来たとき、初めてその大きさを実感するのだが・・
ついつい、ボールは小さい物と勘違いをしてしまっている。
この勘違いは修正しておかねば命取りにもなる・・ 意識しなければ・・

ボールに入り、コックピットの席に付くと、通信のスイッチを入れた、

「中尉・・ 聞こえるか?」

「・・・ 聞こえてまぁ~す! 隊長!」

「グリフィンには伝えたか?」

「・・・ 伝えたのですが・・ ちょっくら問題が・・」

「なんだ?」

「・・・ いやぁ・・ 艦長にばれちゃったかも・・
     無断でボール乗っちゃった・・って・・
     まぁ・・ 隊長の声色を真似して、ごまかしたつもりですけど・・
     ヤバイっす・・」

「すまんすまん! そうだったな、うっかりしていた・・
 通信はサミー曹長に頼むんだったな・・
 まぁ・・ 緊急事態だから許してくれ・・
 しかし、艦長のお仕置きも、ある意味楽しいかもな♪」

「・・・ そんなぁ・・ たいちょぉ~ いざとなったら、かばってくださいよぉ~・・」

「泣くなって♪ ただ・・ 噂では・・ 怖いらしい・・ なぁサミー?」

サミー曹長が追い討ちをかける
「そうですねぇ・・ 聞いた話ですが、○△ピー♪ が×□ピーピー♪で・・
 中尉も大変ですねぇ♪」

「・・・ ええっ!・・ ×□ピー♪が △○ピー♪で、□△ピーピー♪ なのぉ?・・」

「ああ・・放送禁止用語ばかりだが・・ 本当らしい・・ あきらめろ ♪」

「・・・ あ~あ・・ 参ったなぁ・・」

「と・・冗談は置いといて、ボールにエアーを入れる・・ ちょっと通信を切るぞ!」

「・・・ 了解っす・・でも冗談には思えないんだけどぉ・・ 」

コックピット内へのエアーの注入は2段階で実施される。
まずは酸素と窒素の再充填用エアーを注入後、次に水蒸気が混じった人間が必要なエアーを
抽入し完了する・・
これは真空蒸発で、空気中の水蒸気が一気に氷結し冷却される事を避けるためである。

ボールのコックピットにエアーが充填された事を確認し、ヘルメットのバイザーを開けた・・

「サミー・・ すまんな・・ 任務優先だ・・ 」

「良いですよ・・ 仕方がありません・・
 というか、回転するコロニーに取り付く自信も無かったですから・・」

「そうだな・・ かなり危険が伴なうな・・ 
 速度をあわせたとしても、コロニーに接した後に急激にかかる重力にボールが耐えれるか?
 など、やってみないと解らんからな・・」

「そうですよね・・ あの時ちょっと計算したのですが・・
 コロニーは約2分で1周していますよね・・(1分50秒で1Gの遠心力になる・・)
 コロニーの直径が6キロメートルだから・・
 単純計算すると外周部分は時速 565キロで動いてるんだな・・って・・
 ボールのロケットでその速度までは上げることは簡単ですが・・
 問題は重力ですね・・ ボールでもフル装備だと49トンです・・
 0.8Gだと言っても・・ 」

「まぁ地球の自転速度は赤道上で、時速 1677キロだからな・・
 それに比べたら・・ って 比べるのが変だな♪・・
 と言うか、大気と慣性力ってバカにならんなぁ・・ 地球って偉大だぜ!
 だとしたら 宇宙港ハッチを爆破するしか方法がないか・・」

「そうですね♪ 今、考えると、やらなくて良かったですね♪」

「ああ・・そうかもしれんな・・
 それで・・ お目当て、ってのは、ショップ528なんだろ?」

「さすが、大尉ですね♪ サイド5の28バンチって言えば、ショップ528ですね
 実は、戦争前に注文したのですが、戦争になっちゃって・・
 入金したお金も返ってきませんし・・ 更に・・ ちょっと訳があって
 きっと、この戦争が終ったら、発売中止になっちゃうだろうな・・って物で・・」

「発売中止になる物って・・ それはレアだが・・ 一体物は何だ?」

「ジオン軍ウェーブのフィギアです・・ 限定生産物なんです・・
 また・・ ショップ528オリジナルで、キシリアモデルもあるんですよ・・」

「なるほど・・ 憎っくきキシリアかぁ・・そいつは確実に超レア物になるな!・・
 マニアには政治など、関係ないからな・・
 よし・・ なんとか・・次の索敵プランに入れておくから安心しろ!!・・」

「ほんと・・ 宜しくおねがいします・・」


通信のスイッチを入れる・・

「中尉・・ 聞こえるか?」

「・・・ ミノフスキー粒子が一杯で、なんにも聞こえませぇ~ん・・」

「なんだ・・ まだ落ち込んでるのか?」

「・・・ そりゃ、落ち込みますよぉ・・ 」

「まぁ・・ 艦長には私からも伝えておくから、元気を出せ!」

「・・・ たのみますよぉ・・ たいちょぉ・・ 頼りにしてますよ・・」

「ああ・・ 解った、解った・・ で・・ ジムの手配はどうなった?」

「・・・ スクランブル待機中のリンちゃんとミィちゃんが、29バンチの残骸の陰に
     向かっているとの事です・・
     見つかっちゃまずいので、10バンチを29バンチで隠れる方向から来るよう
     伝えておきました・・」

「そうか・・ 了解した・・ じゃ・・ 10バンチに行くぞ!
 近辺に浮遊する残骸から、適度な大きさの残骸を探してくれ! 偽装するぞ!」

「・・・ 了解っす!」

 

ヒロ中尉が隠れ蓑になる残骸を探している間にグリフィンとの回線を開いた、

「こちらベリーワン ボール2号機ワサビィだ・・ グリフィン聞こえるか?」

「・・・ こちらベリーベース、オーリンよ! ベリーワン 感度よろし!」

「エマージャンシー対応、感謝する、ベリースリーとベリーフォオの位置情報を教えてくれ!」

「・・・ 現在、29バンチコロニーの手前 1000と言ったところかしら?」

「そうか・・ じゃ、29バンチに到着したら、そのまま10バンチの見える位置で
 待機するよう伝えてくれ・・ ただし異変を察知したら、自分の意志で行動しろ!
 とも伝えてくれ・・ 連絡できない可能性もあるからな・・」

「・・・ 解ったわ・・ 無理はしないでね・・」

「いつも優しいね♪ サンキュー♪・・
 でな・・ 物は相談なのだが・・
 私のジムコマンドは、既にユカ少尉がスクランブル体制で使ってるだろうが、
 ヒロ中尉の212が残っている筈だ・・
 212号機を、29バンチまで持っていけないだろうか?」

「・・・ またぁ・・ 難しい事を言うわね・・艦長に相談ね・・」

「ああ・・ 頼む・・ 方法は任せる! MSが必要になるかもしれん・・」

「・・・ ☆ ピー♪ ★・・ ガ・・ガ・・」

ん? どうしたんだ・・

「・・・ あらあら? 大尉どうしたのぉ? さっきは中尉の声がしたと思ったのだけどぉ・・」

「かっ・・ かんちょぉ・・ いや・・ その・・ 
 ちょっと、リクレーションにと、中尉の物真似を取得中でありまして・・
 良く似てたでしょ♪ 」

「・・・ ふう~ん・・ そうなんだ・・ 
     じゃあ・・ 今度みんなに公開しないといけないわね♪」

「いや・・ まだ 修行中ですので・・ まだまだ人前で披露することは、疲労するだけで・・」

「・・・ オヤジは良いから・・ で・・ 212号機を搬送したいって?」

「は・・ ハイ! 出来れば搬送していただければ・・と・・」

「・・・ そんなの簡単じゃないの? ヒロ中尉に搬送させれば良いのでは無いかしら ♪」

「いや・・ その・・ 中尉は・・ 
 あっ・・そうそう、あのエマージャンシーコールを聞いて、ヒロ中尉は『これは一大事!』と
 急いでこちらの空域に向かい、先ほど到着したところで・・ 現在ボール3号機に搭乗中です。」

「・・・ へぇ・・ どうやって? そちらに移動したのかしら?」

「まぁ・・ ミサイル発射管からでも、飛び出した・・のかなぁ・・」

「・・・ まぁ凄いわね! ねぇクロヒッツぅ・・聞いた? ヒロ中尉って、ミサイル発射管から
     ロケット人間技ができるんだって!」

「いや・・ そうかも・・と言っただけで・・ 出来るとは・・」

「・・・ うるさいわね・・ 出来るわよね・・
     で・・中尉が出来るなら、もちろん隊長の大尉だって出来るわよね♪」

「いや・・ あの・・ 」

「・・・ 出来るわよね!!」

「は・・ はい・・」

「・・・ まぁ素敵!♪ 今度見てみたいわ♪」

鬼だ・・ ドSだ・・ さすが艦長だ・・ 参った・・ 

「・・・ じゃ・・本題ね ユカ少尉はエマンジェンシー待機で、
     クマ軍曹が現在自機の調整中でカーゴデッキにいるわ・・
     オーリン曹長はオペレータとセカンドパイロット待機をお願いしているので・・
     ・・・ちょっと待ってね・・ なんとかするわね・・
     方法が決まったら、また連絡するわね・・
     で・・ 2人揃って、ちゃんと帰ってくるのよ 解ったわね!」

「イエス! マム! 了解です! 212号機の件は宜しくお願いいたします! では!」


通信を切った瞬間に、ヒロ中尉からコールが飛び込んだ!

「・・・ たいちょぉの ばかぁ~ だめじゃん! だめじゃぁん!!」

「えっ・・ そうか? 上手く行ったように思うが・・」

「・・・ もう・・ 最後の言葉聞きました? 2人揃って帰って来いって・・」

「ああ・・ 優しい方ではないか・・」

「・・・ 違うっすよぉ・・ 私達に・・『逃げんなよ!』っていってるんッスよぉ・・
     ああ・・ ミサイル発射管から打ち出されちゃったら、どうするんですかぁ・・」

「いやぁ・・ あれはギャグだろう・・」

「・・・ ギャグが効いたら苦労は無いっす・・
     クロヒッツ少佐にも話を振ってたじゃないっすかぁ・・
     たいちょぉも一緒っすよぉ!」

「まぁ・・ そのときはそのときだ・・
 とにかくこれで、ヒロ中尉がここにいてもおかしくなくなった・・ そうプラスに考えよう・・
 ところで・・ デブリはこれだな・・」

と・・中尉が運んできたデブリを見る・・ 
マゼラン級宇宙戦艦の側板だ・・30メートルほどあるので、
ボール2機ががすっぽりと隠れる事ができる・・

「・・・ あ~あ・・ 帰りたくないなぁ・・
     中年のオッサンの気持ちが、ちょっと解ったような・・」

「まぁ、どうのこうの考えても、仕方が無いだろ・・」

ボールのマニュピレーターで側板を掴み、10バンチコロニーに向け軽くロケットを吹かした・・
あとはゆっくり流れるだけだ・・

「・・・ 責任とってくださいよぉ・・」

「ああ・・ 解った解った・・ 」

我ら2機のボールは、徐々に10バンチコロニーに近づいていった・・・
コロニーにはケツから近づくのがセオリーだ・・
コロニーは宇宙放射線を避けるために、ケツを太陽側に向けるよう挙動する・・
つまり、ケツから近づく事は、太陽を背にして近づく事になり、サーマルセンサーに
発見され難い利点があるからだ・・
そのため、レーダなどでの探索が強化されている・・
(ミノフスキー粒子の散布は逆に異変と取られ警戒される)
そのため、デブリと思わせる速度での移動しかできないのだ・・ 速い速度は察知される。

・・・

数10分が経過し、10バンチにかなり近い距離まで近づいて来た。
サーマルセンサーの感度を最大レンジにして、索敵を開始するが・・
こちらもバッテリーを使用することから、発電機が回り始める・・
こちらも熱を出しているのだ・・ 
太陽を背にしていたとしても逆に相手に察知されることも考えられる・・
センサーでの探知は短時間が鉄則だ!

センサーに数点の反応が現れていた・・
コロニーがまだ生きている事を示している・・
しかし、移動している熱源は見当らず、反応も全て小さい・・

ヒロ中尉が見た人為的な光源なのだが・・ ヒロ中尉の目は確かだ!・・
間違いなくここには何かがある・・ 

と私は確信していた・・  というか、そう感じていた・・

「中尉! 聞こえるか?」

「・・・ アイ・・ なんか妙な感じっすね・・」

「やはりな・・ 実は私も感じている・・ 確かめるぞ! 外に出る! ついてくるか?」

「・・・ 了解! 行くしか無いっしょ!」

「マニュピレーターはロックしておけ!
 サミー・・ 3号機をウインチで2号機と繋いで置いてくれ!」

「了解です・・ コックピット交代します・・」

「ああ・・ 頼む・・ エアーを抜くぞ! 良いな・・」

「アイサー!」

ヘルメットのバイザーをロックし、ボールのエアーを抜いてハッチを開けた・・
ヒロ中尉も外に出ていた・・ 

2人はボールを隠している側板から顔を出し、コロニーを目視する・・
太陽光を取り込むミラーは稼動をしていない・・
コロニーの中が、太陽光を取り込む透明部分の川と呼ばれる部分から見ることが出来る・・
街には光が見えない・・ やはり人は住んではいないようだ・・

コロニーには、太陽光採取用のミラーが接地されている上側の宇宙港と
食物プラントが接地されているケツ側にあたる下側の宇宙港の2つの宇宙港があるが
この位置からは下側の宇宙港が見えている・・
ハッチは閉まっているが、コロニーの回転に合わせ、静止するよう回っているので、
宇宙港は機能していると判断される・・

「ここは臭いな・・ 上側はどうだろう?」

「・・・ 見に行きますか・・?」

「そうだな・・ いけるか?」

「・・・ たぶん大丈夫です・・」

「2機で行け・・ 私はハッチ下のメンテ口から中に入ってみる・・
 1430までに、ここに戻ってきてくれ!」

「・・・ 了解!」

ヒロ中尉がボールに戻り、2機のボールは側板を掴んだまま、上の宇宙港に流れて行った・・

そういえば中尉の無駄口が消えていた・・ 彼も異様な何かを感じているのだろう・・
今までの教訓でもある・・ 中尉が無駄口を止めたときは注意しないといけない!
エアノズルを噴射し・・宇宙港の外壁に取り付き、メンテナンス口のレバーを引いた・・
ロックが解除される・・ そのままメンテナンス口をあけると、エアーの吹き出しが無い・・
機能が生きているのだ・・
私は中に入り、メンテ口を締め中のスイッチを押した・・ エアーが充填される・・
ランプが赤から青に変わったことを確認した後、ゆっくりと奥のドアを開けた・・
ドアの隙間から、光がこぼれる・・ ドアの隙間から覗き込む・・ 宇宙港の地下の部分だ・・
各種タンクや発電装置の機械が所狭しと並んでいる・・ 宇宙港部分は上だ!
そのまま、中に体を入れ、上部に流れて行く・・ 

拳銃を抜き、安全装置を外した・・ 

明るさが増してくる・・幾つかの鉄骨を避けて上って行った時・・
 

  見えた!!

  ジオンの戦闘機だ!!


ジオン軍の3機のガトル戦闘爆撃機と1機のジッコ突撃艇らしき底部が見える・・
また、2~3人ほどの人影も確認できた・・

  息を殺す・・  偵察用のカメラで撮影する・・

宇宙港は3段になっていたはずだ・・ だとすると まだ上に8機?・・ 合計12機?・・
いや・・ 上の大型ドックには艦船がいる可能性もある・・ ザクもいるかもしれん・・
敵の戦力を知りたいのだが・・・ もう少し、中を探索したい・・
しかしこれ以上、上部デッキに昇ることは大きなリスクを伴なう・・ どうする?

ガトル型とは、以前ヒロ中尉とユカ少尉が交戦し、ユカ少尉が撃墜した宇宙用の複座戦闘機だ
ふと・・ 最初の戦闘時のヒロ中尉の言葉を思い出した・・

(そういえば・・ 
 ガトルと交戦したあと、追跡した時・・ ガトルはパプア型輸送船に収容されず
 そのまま飛んで行った・・と言っていたなぁ・・ )

妙にひっかかる内容だったが。その後の戦闘で忘れてしまっていたのだ・・
点と点が線で繋がった! 

(そのときの発見は3機・・撃墜は1機・・ ここにも3機・・行動は3機編隊か?
 だとすると・・ 戦闘隊では無い可能性が高いか・・   偵察隊?・・)

よし!偵察小隊と仮定しよう!・・ (ドクロ野郎とは別部隊だ!)  
となると・・・ 偵察隊なら、このサイド5にどのように配置すれば効率的だろうか??
私なら・・ サイド5の残骸の中で三角形の頂点部分に近い、稼動コロニーに偵察隊を配備し、
本隊は別・・ それがセオリー・・ いや、そうすべきだ!

偵察隊なら発見されるリスクがある・・ その時は、おとりにもなりうる!
本隊が別だったら、偵察隊が襲われたら、襲われている間に対戦戦略を考案できるからだ・・

違和感無く推論が繋がってくる・・ だとすると・・ ザクなどの配置は無いだろう
開戦時ならともかく、現在のジオン軍はMSも少なくなっているからだ・・
ザクがあるなら、本隊に配置する・・ 存在しても1体か2体・・
いや、そのための整備員などが必要だ・・
戦闘機とモビルスーツでは整備員のスキルも別物・・ だったらザクはいない可能性が高い!

ガトルやジッコだけであるなら、ジムコマンド2機で十分に撃破可能だ!

ここを奇襲し、ヒロ中尉が言っていたように、本隊をおびき出すか?
それも妙案かもしれん・・

そうとなったら仮説に対する検証が必要だ!

発電機の使用状況と消費量を知れば、ここの部隊の大まかな規模が把握できる、
通常なら、点検以外では無人のはずだし、入ってきた時には誰もいなかった・・
 
発電機はMSに搭載されている物より大型の物だ、早い話が核融合炉である。
要はヘリウム3に高温高圧をかけ、プラズマ化し、ミノフスキー粒子の特性を利用して
核融合炉に閉じこめているタイプだ・・
(地球上で使用されている原子力発電は核分裂炉であり、核融合炉ではない・・)
そのため、制御する監視コンピュータが併設されている・・ Logさえ取れれば・・

私は上ってきたルートを逆行し、機関部に下っていった・・
やはり、下部には人の気配が無い・・ やはり小規模の隊なのか?・・

発電室に入り込みモニターをオンにする・・ やはりな・・ パスワードかぁ・・
参った・・ ここはコロニー公社の情報リテラシーにかけてみよう!
リテラシーが高いか?低いか?・・

駄目もとで、打刻してみる・・ a d m i n i s t r a t o r ・・
モニターに管理画面が表示された・・
コロニー公社の情報リテラシーに感謝だ! パスワードの意味が無い♪

過去1週間の発電量と電力使用量を表示させ、偵察用のカメラで画面を撮影した・・
よし! 脱出だ!

思わぬ戦果に心が躍る・・ 
入ってきたコロニー公社様のメンテナンス口から、外にでると、見慣れたデブリの
陰から発光信号だ ヒロ中尉が手を振っているのを確認した・・


「<第20話>暇つぶし?」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/578eeda53d49986d0545f48c80e78a4eに続く・・・
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(2007/10/03 22:19)