いちごわさびの徒然草

アニメ大好き! ガンダム大好き! そんなこんなを徒然なるままに・・

<第27話>チーム戦! / [小説]ガンダム外伝

2008-07-05 23:40:19 | [小説]ガンダム外伝
<ここまでの話>
【第1部】
<第1話> から <第24話>までのリンク
【第2部】
<第25話>子にゃんこ
<第26話>緊急信号!
------------------------------------------------------------------------------

私は宇宙港デッキに向かう間に、クロヒッツ少佐からの情報を頭で整理する・・
緊急信号・・ つまりエマージェンシーコール・・ 救難信号では無い!
当に現在戦闘状態であるか、またはその直前だということだ・・

EFSF1116ヒポグリフと言ったな・・
グリフィンと同様にコロンブス改級補給艦をMS運用艦に改装した艦か・・
副長のあわてぶりから想像すると、「縁がある艦」と考えるのが筋だが
装備など友軍の戦力は不明だ・・(もちろん敵ジオンの戦力も不明だが・・)

「ユカ! ミィ! 準備が出来たら先に出ろ! 後から出る!」
私はヘルメットを装着し、マイクに怒鳴った・・

「・・・ 隊長! 了解! ミィもOK?」

「・・・ モチのロンよ いつでも良いわ♪」

「ユカ! 座標は転送されたか?」

「・・・ いいえ・・ でもサイド6方面よね! 行けば解るわ!」

「解った すぐに出ろ!
 目標ポイントについたらユカの判断で行動しろ、ドンパチも許可する!
 安全装置は外しておけ! 絶対にチームを崩すなよ!全方向・・尻で感じろ!
 コントロールへ ジムコマンド211、214、発信準備にかかってくれ!」

「・・・ 隊長! ベリーファイブ了解っ! ミィ良いわね♪」

「・・・ もちろんよ♪ でも隊長・・ 早く来てくださいね♪」

「ああ、すぐに追いつく、それまで絶対にやられるな!」

「・・・ 了解っ!」

「・・・ 大尉・・ B埠頭コントロールです、発進シーケンスに入ります!」

「了解! コントロールをベリーファイブに、委任する!」

「・・・ 大尉、了解しました! ・・・ ベリーファイブよろ~・・ 」

・・・

私が乗るジムコマンド213はBデッキではなくCデッキに係留されている
焦る気持ちを押さえつつCデッキに急いだ・・ 宇宙港Cデッキに入った時、
ヘルメットの中のスピーカが叫ぶ・・

「・・・ ベリーファイブ、ジムコマンド211 ユカ 発進します!」
「・・・ ベリーフォオ、 ミィ 出ます!」・・・

うん・・
いつもと同じ聞きなれたコールだ・・ 大丈夫! 2人とも落ち着いてやがる♪

と、感じるのと同時に、ジムコマンド213のハッチを開き、整備員が準備を
しているのが目に入った・・ 一気に方向を変えジムコマンドに向かい宙を飛ぶ・・

「整備兵! ワサビィだ!出れるか?」 マイクに怒鳴る!

「・・・ キャプテン(大尉)出れます! ビームガンもOKです!
     ただ・・ カスタムプログラムはベリースリーのままですが
     スタンダードにリセットしますか?」

「いや!! リセットは不要だ! リンの癖は解っている、そのままでOKだ!
 じゃあ出るぞ! 発進シーケンスに入ってくれ!」

「・・・ 了解です キャプテン!」

ジムコマンド213に取り付き、ハッチを閉める・・
モニターに火が入りジムコマンドのコックピットが明るくなった!

ふと・・モニターの端に写真が・・ リン少尉が飾っているのだろう・・
リン少尉を挟むように両脇に私とヒロ中尉がじゃれあうように写っている
L4方面第7MS小隊時代の写真だ!
たった数日前の写真なのに・・ 随分昔のように思えてくる・・
というか・・ 私の写りが良い♪ 「やっぱり私って、良い男?」

「良ぉ~し!」 気分も良い! いける! リンちゃん!感謝♪

コックピット越しに宇宙港のハッチが開くのが見える

「・・・ キャプテン! 左のF5のカタパルトに移動してください!」

「了解だ! F5だな・・」

モビルスーツ用ではなく、小型の宇宙戦闘機などを発進させるカタパルトだ・・
カタパルトの天板上に移動し、前部のバーを掴む・・

「・・・ 進路オールグリーンです!」

「了解!・・ ベリーワン、ジムコマンド213 ワサビィ 出る!」

ズンという音と共に、パイロットの背中に強いGを与えつつ、カタパルトは
ジムコマンド213を宇宙に放り出した・・
その瞬間にスラスターを全開にする! 「行けぇぇぇぇ・・!」

レーダに表示されている、先行する2つの光源はユカ少尉とミィ少尉だ
まだレーダに映るという事は、ミノフスキー粒子濃度は低いという事だ・・
これが消えたら・・

           そこは、戦場だ!・・


先行する2機もフルスロットルか?・・ 全く追いつけない・・
この距離では、ジムコマンドの通信機器では届かない・・
2機までの距離は時間に換算して約2分半・・
戦闘は最初の30秒で決着が付く事が多い! (頼むぞ・・ 残ってろよ!!)
そんな事を考えながらモニターを注視する・・
先行する2機の光点が点滅し・・ フッと消えた・・

それは彼女達2機のジムコマンドが、戦闘区域に突入した事を物語っていた・・

(くそぉ!もっとスピードが出ないのか!!)

レーダーをサーマルセンサーに切り替えるが・・ まだ捕捉は出来ない、
また、スピーカーは雑音が大きく、使い物にならないため
レーザー通信モードに切り替えるが・・ 同様に通信はまだ入らない・・
苛立つ気持ちを押さえてはいるが、2分30秒が非常に長く感じる・・

と・・ サーマルモニターに光源が光った・・ 見つけた!
目標座標をメモリーに登録し、スラスターを一旦止める、慣性で近づくのだ!
AMBAC制御で光源方向に向きを変え、サーマルセンサーの感度をMAXにする・・

大きな熱源が3つ・・ 3隻か?・・
小さい熱源が7~8・・ いや・・10?・・ 
一番左舷(向かって右側)の大きな熱源の近くに、小さな熱源が多く絡み合っている・・
光学モニターに切り替え、コンピュータが画像処理をしてモニターに映しだした
左舷はサラミス級巡洋艦、センターもサラミス級・・
右舷に位置するのがコロンブス級・・ ヒポグリフは右舷の艦だ・・

小さい熱源が数点が絡み合っているポイントを拡大表示し、熱源の軌道を見る
この軌道はモビルスーツ戦の軌道だ!
左舷のサラミスからは少々距離がある
上手く艦から引き離しMS戦に入っているのだろう・・
この距離なら艦への攻撃は出来ないはずだ・・ 左舷はまだ大丈夫か・・
と、安心した時、その大きな熱源から小さな熱源が飛び出すのが見えた・・と感じた?
嫌な違和感を感じる・・ 更にモニターをMAXで拡大する・・

汗が噴出した!

離れた場所でのMS戦に持ち込んでいるのではなく、逆に離されている!
小さな1つの熱源が、サラミスに取り付いているのだ! サラミスが危ない!! 

熱源の識別信号は? レッド! ジオンだ! 機種は? モニターを斜めに読む!
MS-09・・ リックドム! 距離? 2100! (くそぉ・・ 遠い・・)
スラスターを再度全開にし、目測でビームガンを放った!

距離があるため、簡単に回避される、
逆に、こちらの位置を敵に知らしめることになる・・
だが、サラミスに対する攻撃が、一時止まるはずだ・・ 時間が稼げる!

しかし、敵のパイロットはそんな私の浅はかな考えを、瞬時に理解したようだ・・
サラミスへの攻撃を継続する・・  (ちぃ! 眼中に無しか!)

狙われたサラミスは、ビーム砲で応戦しているが、懐に入られている状態では
分が悪い・・ というか、機動性に勝るMSに対しては艦艇では勝ち目が無い・・

(ええい! 間に合え!!) 再度、ビームガンを発射する・・ が、
リックドムは簡単に回避し、バズーカをサラミスに放った・・ 1・2・3発・・
サラミスの艦橋に被弾・・ 明るい閃光が周りを照らし、内部が誘発した、
目の前でサラミスの船体が2つに折れる・・

体中の血液が沸騰する!

「くっそぉ! スカート付きめ!! やりやがったなぁ!!!」距離が500を切る!
ビームサーベルを抜き、リックドムに切りかかる!

リックドムはジャイアントバズーカでサーバルを受け止め、翻ったそのアクションで
ヒートサーベルを抜き、白兵に合わせてくる、ジムコマンドのビームサーベルと
リックドムのヒートサーベルが交わり、まばゆいビーム粒子が漆黒の宇宙に
飛び散った・・ 花火のように・・

「あんたとは、付き合ってる暇なんて無いんだよ!!」

振り下ろしたビームサーベルを、受け止められた瞬間に、ジムコマンドの脚部で
リックドムの胸部を蹴り上げた! 大きな衝撃を感じる(手ごたえありか?)
動きの止まったリックドムが、離れて宙に流れていく・・

(次はどいつだ!)

宇宙では、コントロールを失う事は死を意味する・・ このような、混戦の際は
深追いはせずに、次のターゲットに切り替えるのが常道だ!!

もう1隻のサラミスに取り付く熱源が5・・ 識別は? ブルーが2、レッドが3・・
RGM-79・・ 後は? RB-79K・・ ジムとボール・・ ボールは改造型か?
僚機の2機はサラミスを守る位置で援護行動に入っている・・
援護行動とは敵MSを撃破することを目的とはせずに、敵の残弾が尽きるまで耐える
作戦の事だ・・ 敵が攻撃体制に入れないよう、弾幕を張る作戦なのだが・・
先に弾が尽きるのはこちら側でもある・・ 時間稼ぎにしか過ぎない! 
敵は? MS-06, MS-14, MS-06・・ ザク2機と新型のトサカ付きか!
(分が悪いな・・)

じゃあ、あちらは?・・と、離れた場所でのモビルスーツ戦側をサーチする・・
ブルーが2、レッドが3・・2対3・・ ブルーはRGM-79GS ジムコマンド・・
間違い無い、ユカとミィだ! 敵は3機、全てMS-06との表示・・ 白兵状態か・・

となると・・ 脅威は新型(MS-14:ゲルググ)のビームライフル!
見ると、既にサラミスは数発のビームで被弾している・・ サラミスが危ない!

(目の前で2隻もやられるなんて、ごめんだぜ!)

まだ距離があるのだが、ゲルググの挙動にあわせ、ビームガンで3点射撃を行う・・
もちろん回避される・・ そしてゲルググがこちらを認識した・・ 早い!
宙をジャンプするように、こちらに向かってくる、かなりの高機動だ!
ジムコマンドとの性能差は無いに等しい! (くそぉ、やっかいだ!)

向かってくるゲルググに対し再度3点射撃を行うが、初弾を少ない挙動で受け流し
そのまま突っ込んでくる、あとの2発の意味が無い! (こいつ・・やるな!)

こりゃ、躊躇したらやられる!・・
というか・・白兵は不利だ! と根拠の無い直感が私に警告を鳴らした!
他と違う! そんな違和感を感じ、私はシールドを前に出した・・と同時に、
私のシールドが真っ二つに切り裂かれた!

鋭い切り口である・・ ビームナギナタ・・ 噂では聞いた事はあるが、実際に
遭遇したのは初めてだ・・ 迂闊に近寄る事が出来ない・・
距離を取るしかない・・(そうか・・ だから、ジムは距離を取っているのか!)
(数機、こいつにやられたな!)・・ 瞬時に色んな事が理解できた!・・

自分達連邦軍が、先に機動力のあるMSに装備したビーム兵器ではあるが、
その脅威がこれほど大きなものであった事を実感する。
彼らジオン兵が初めてビーム兵器を装備するMSに接した時の恐怖・・
その気持ちが解る気がした・・ が・・ そんな感傷に浸っている暇は無い!

(とにかく、こいつが先だ!)

アラームが鳴る! ロックオンされた! トサカ付きからビームが飛ぶ、
それを意識して左に、更に左に受け流す・・ そう・・MS戦はチーム戦が基本だ!
左側の戦域では、ユカ少尉とミィ少尉が居る!
即時にレーザー回線をユカ少尉の211号機と接続した

「ユカっ! 援護できるか?!」

「・・・ た・・ 隊長? どこ?・・ 右舷ですね・・
     位置確認しました!
     ミィ・・ 隊長の位置情報送るね! 援護できる?」

「・・・ 隊長が来たの? 良かった♪ って・・ あれ? 
     隊長!! 敵に食いつかれてますよぉ・・ 」

「おう! すまん! ちょっと強い奴に絡まれている!
 そっちも大変だろうが・・ ちょっと援護を頼む!・・」

「・・・ ラジャ! でも弾数が・・ ファーストパックがもう切れます!」

「解った! 1発で良い! すぐに白兵に入る、離れる直前に頼む!」

「・・・ 了解! ・・・」

あちらも3機のザクを相手にしている最中だ・・ 余裕は無いだろうが・・
この均衡を打破するには、不均衡の状態を作り、1つづつ潰すしかない!

ミィ少尉との連絡を切った瞬間にAMBAC制御で180度方向を変える・・
大きなGが身体の自由を奪い、頭部の血液が体側に流れ意識が飛ぶ・・
「くそぉ!! いっっけぇ~!」
突然の方向転換に対し、追っていたゲルググの動きが遅れた・・
そう・・ビームライフルからナギナタに装備変更するタイミングが一瞬遅れたのだ!
すかさずビームサーベルを振りかざす・・ ゲルググはシールドで防御する
合わせて、頭部バルカンを一斉射、ゲルググの左腕部に着弾し、弾が弾け飛ぶ!
その瞬間、ロックオンアラームがけたたましく鳴った・・ ミィ少尉だ!
左腕の半分になったシールドで、ゲルググを殴打し、その反動を利用して
その場を離れる・・ 瞬間・・

ピンク色の光跡を残し、一閃のビームがゲルググの腹部をかすめた
ゲルググの動きが一瞬止まる・・ 予想外の攻撃に躊躇したのだ!

「戦場で止まる事は、死を意味するんだっ!!」

私はゲルググに向かって、ビームガンを放った・・・

すぐさま、AMBAC制御で180度方向を変え、ユカ少尉とミィ少尉の戦域に向かう
背後でゲルググの爆発を確認しつつ、サーチを開始した・・
ジオンの3機のザクはバラバラに動いているように見える・・
(良し! これなら大丈夫!)
現在2対3と数では負けているが、均衡を保ってられるのは、ジオン側の3機が
チーム戦ではなく個人戦で挑んでいるからだ・・ ユカとミィが連携し戦う事で
数の不利を補っている・・ 
(さすが、ユカとミィ! 同じ誕生日の2人だけに息もピッタリだ!)

現在ザクの2機がユカとミィに白兵を仕掛けている・・ あとの1機は・・

やはり・・ 予想した通りだ・・
2つの白兵戦闘の具合を見ながら、次にかかる準備をしてやがる・・
どうやら私には気が付いていない・・ (こいつ戦果を焦っているな?・・)

バーニアを吹かし、離れた位置からザクの背後に一気に回り込む・・
ミィ少尉のジムコマンドが白兵中のザクと離れた・・
次を狙っていたザクが動き始め・・ミィ少尉に向かった!
(予想通りの動きだ・・ これだと外れない♪)
私が放ったビームガンが、1機のザクを貫いた!

「・・・ やったぁ! さすが隊長!♪」

「おう・・ これで均衡が崩れる! 一気に畳み掛けたいが、サラミスが危険だ!」

「・・・ 了解! でも・・ 敵も合流しちゃいますよ・・」

「かまわん! それより艦を守る事を優先だ! 援護する!
 ユカとミィは、サラミスの援護に回れ!」

「・・・ 了解! 行くよミィ!」

「・・・ オッケ~♪ 隊長ぉ遅い! 待ってたんだからぁ♪ でも大好きよん♪」

「ふん♪ そういうセリフは、今度は二人きりの時に言ってくれよ♪・・」

「・・・ はぁ~い♪ 了解です!」

などと、バカ話をしなががらでも目視でザク2機に対し、威嚇射撃を行う・・
ユカ少尉とミィ少尉がサラミス護衛のジムとボールに合流するための時間稼ぎだ
距離を詰められると数では分が悪いが、機動力はジムコマンドの方がザクより上回る
ザクマシンガンなど、そうそう当る物では無い! 逃げるのは簡単だ

サーマルセンサーでユカ少尉とミィ少尉がサラミスを狙うザク2機の背後に迫った事を
確認したと同時に、自機の軌道をサラミス方向に変えた

突然スピーカが鳴る・・

「・・・ ヒポグリフ艦長タゴサです! 聞こえたら返答ください!!
     救援のMS隊の隊長へ 返答願います!!・・
     こちら、ヒポグリフ・・ MS隊隊長へ! 聞こえてて!!・・」

なんだ? 副長が言っていたタゴサ中佐からか?・・

「聞こえます! 第21独立部隊MS小隊のワサビィ大尉です! ご用件は?」

「・・・ あっ・・ ありがとう♪ (やっぱりだわ!)
     ヒポグリフ艦長のタゴサ中佐です。 大尉、救援ありがとう!
     で・・ 要件を先に言うわね・・
     敵の母艦らしき艦を捕捉したの、そっちを叩いてくれない?」

「母艦ですか? そいつは美味しい情報ですね! で・・ 距離は?」

「・・・ ちょっと遠いの・・ モビルスーツでは時間がかかるわ・・
     それで、作戦があるんだけど・・ 至急ヒポグリフの左舷デッキ来てくれる?
     そこでお話します・・ 急いで来てね! これは命令よ!」

(なんだ? 作戦? 命令だと?・・ )

「了解! 左舷デッキですね・・
 戦闘空域から少しでも離れてハッチを開けて待っててください・・」

「・・・ ありがとう大尉! 急いでね!
     ウーミン伍長! 聞こえてて・・ そこはMS隊に任せ、あなたも戻ってきて!
     ボールの残弾も少ないでしょ? ちょっと手伝って欲しいの! いいわね!」

「・・・ ボール2ウーミン了解しました! 帰還します・・
     ヤーク軍曹・・ すみません、後をお願いします!・・ 」

「・・・ 伍長! 気にすんな!
     助っ人さん達は頼りになりそうだ!、早く帰艦しろ!」

(ん? ウーミン? 聞いた事があるような名前だが・・ ボールのパイロットか?
 え・・ ヤーク軍曹・・ ジムのパイロットは軍曹か・・)

アドレナリンが沸騰状態の頭に冷水をかけられたように、ス~っと意識がクリアに
なっていった・・ ここの状況は私より正しく把握している中佐の命令だ・・
ボールのペイロットにも帰艦命令・・ 全ての状況を判断しての命令だ・・

そう感じた瞬間に機首をヒポグリフに向け、再度通信を開く

「ユカ! 聞こえるか! 残ったジムと連携し、サラミスを守れ!
 じきにヒロ中尉達が到着する! ジムのパイロットは軍曹だ!
 それまでの指揮はユカが取れ!
 私は別働タスクが発生した、そちらに回る!」

「・・・ ベリーファイブ、ユカ少尉です!・・
     ヒポグリフとの通信も聞きました・・ 了解なんですが・・
     隊長ぉ・・ まだ、ザクは4機もですよ・・
     こっちも弾数が少ないし・・ 」

「・・・ そうよそうよ! 私なんて、あと弾数2なのよ~!」

「・・・ ミィ・・ あんたは撃ち過ぎ!・・」

「・・・ だってぇ・・ ザクがザクザクとぉ・・」

「・・・ だからぁ・・ザクザク出てくるから、ザクなんでしょ?」

「・・・ へぇ・・ そうなんだ・・ じゃぁグフグフ言うからグフなの?」

「・・・ そんなの!知らないわよ!! もう・・ 」

「解った解った 漫才はその辺で止めて・・
 ミィ、私のビームガンと交換してやろう、
 さっきセカンドパックにチェンジしたばかりだ・・ 」

「・・・ ほんとですか?隊長ぉ~!! やっぱり、持つべき物は隊長ですね!」

「・・・ それを言うなら 持つべき物は友でしょう?」

「・・・ てへっ♪ ユカぁ ナイス突っ込み♪
     でね・・ あの子って・・緩いな・・ これで、おしまい!! っと!」

そんなバカな事を言いながらも、ミィ少尉がビームガンを放った・・
そのビームがザクの右腕部を打ち抜き、ザクマシンガンを持つ腕が飛び散る!
見事HITだ! 

本当にこの数日で見違えるようになった・・
部下の成長を目の前で見てしまうと、戦闘中であるのに顔が自然とほころぶ・・

「おい!・・ 私に渡すビームガン、カラッポにしたなぁ!」

「・・・ いえいえ・・ 一発だけ残してあります、大尉どのっ♪」

「ありがと・・ 優しいねミィ・・ 涙がちょちょ切れるぜ!」

ミィ少尉のジムコマンド214とラインを交差する、
その際にビームガンを交換し、私はヒポグリフに向かった・・
前にスラスタ炎が見える・・ 先ほど通信で入った、ウーミン伍長のボールか?
そのボールがヒポグリフの左舷デッキに吸い込まれる・・
バーニアを吹かし、ヒポグリフのデッキに軸線をあわせた・・

「・・・ 大尉! 急いで! 敵母艦から、新たな熱源が4つ出たわ!・・ 」

                              「<第28話>ジャジャ馬」に続く・・・
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                 Copyright ichigowasabi


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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ひさびさの (あんじー)
2008-07-06 23:59:43
こんばんは。
最近はお忙しかったのですか?
久しぶりの続きですね。
また楽しみにしていますね~
返信する
おおっ! (やっくん)
2008-07-07 09:43:58
相変わらず素晴らしい!
返信する
あんじーさま へ! (いちごわさび)
2008-07-07 12:49:37
コメントありがとうございま~す♪

>こんばんは。
>最近はお忙しかったのですか?

月の半ばは出張が重なってて・・
そして月末は・・ 四半期末と重なり・・(笑)

毎回、この外伝は、8000文字前後で1話として、
その中で、リズムを持たせるよう意識し書いていますが・・
今までは、2日ほどあれば書けたのですが、
今回は2週間かかっちゃいました(汗;)

>久しぶりの続きですね。

はい! でも、次回は早い時期にリリースできそうです。
今回の分・・ もっと長くなってて・・ ブログの文字数制限(10000文字)に
ひっかかっちゃったので(笑)

次の分も半分ほど書けています! (^O^)

>また楽しみにしていますね~

はい! 励みになります。  頑張って書いちゃいますね!
返信する
やっくんさん へ (いちごわさび)
2008-07-07 12:51:45
お待たせしちゃって、本当に済みませんでした。

>相変わらず素晴らしい!

ありがとうございま~す!

と・・ このコメントでは・・ 気がついてないかな?(笑)軍曹さん♪
返信する
光栄です! (やっくん)
2008-07-07 19:18:55
いや、ねえ、ほら、恥ずかしかったので(笑)

もっとコメント書きたかったのですが、さて

どうやって書こうかと考えたあげく・・・(笑)
返信する
ついに♪ (田子作)
2008-07-08 10:43:18
遅くなってしまい、ごめんなさい!!
ちょっと色々ごたごたして、なかな時間が取れなかったんです~。
(昨日なんて、朝ご飯抜きの上、お昼ご飯食べられたの、4時……)

やったーー、ついてに登場できましたぁ♪
なんか、言葉使いがすんごく丁寧なんですけど~(笑)
性格に裏表ありそうな艦長さん、かも?(笑)
あの艦長さんとの絡みもあるのかな?(笑)

どんな作戦が繰り広げられるのか、ワクワクしちゃいます♪
続き、待ってまぁす♪

別の方のコメントですが、8000字というと、結構ありますね。
実は昔、私も文字書き(素人レベルの同人誌・笑)やっていたので、ついつい原稿用紙換算で考えてしまうクセがあるんですよ。
いちごわさびさんのように、楽しそうに書かれた文章を拝見すると、ちょっとウズウズきちゃいます(笑)
かといって、行動に移せるほどの気力がないのですが……(笑)

これだけの物を、定期的に書かれるのは、本当に大変だと思います。
忙しいお仕事しながら、なのですから、なおさらですよね。
遠くから、いちごわさびさんを応援させて頂きま~す!!
返信する
やっくん軍曹さん へ (いちごわさび)
2008-07-08 19:00:00
>いや、ねえ、ほら、恥ずかしかったので(笑)

あは(^O^) なるほど♪ 軍曹殿は恥ずかしがりや・・ と・・ φ(..)メモメモ

>もっとコメント書きたかったのですが、さて
>どうやって書こうかと考えたあげく・・・(笑)

いえいえ・・ 本当だったらもっと早くご出演だったのですが、
途中3ヶ月もの中断期間などがあって(大汗;) すみませんでした

ということで、今後の活躍をご期待くださ~い!!
返信する
田子作艦長さん へ (いちごわさび)
2008-07-08 19:04:11
>遅くなってしまい、ごめんなさい!!
>ちょっと色々ごたごたして、なかな時間が取れなかったんです~。
>(昨日なんて、朝ご飯抜きの上、お昼ご飯食べられたの、4時……)

ありゃりゃ・・ 晩御飯、食べれました?
          (って・・ 突っ込む所は そこかい!)

>やったーー、ついてに登場できましたぁ♪

本当にすみませんでした。
登場まで、かなり時間がかかっちゃって・・ 何ヶ月かなぁ・・ 4ヶ月?

>なんか、言葉使いがすんごく丁寧なんですけど~(笑)

ですねぇ・・ (笑) 丁寧な方が怖いんですよね・・

>性格に裏表ありそうな艦長さん、かも?(笑)

うんうん♪ (笑)  というか? そうなの?  φ(..)メモメモ 

>あの艦長さんとの絡みもあるのかな?(笑)

そうそう・・ あっちの艦長さんね うふふ♪
(できれば、なにか良い情報があればください (゜_。)\(--;バキ )
 
>どんな作戦が繰り広げられるのか、ワクワクしちゃいます♪
>続き、待ってまぁす♪

はい! ご期待くださ~い♪

・・・

>別の方のコメントですが、8000字というと、結構ありますね。

多すぎず、そして少なすぎず・・ と試行錯誤の結果でしょうか・・
でも、確かに結構あります(笑)
今、27話なので、総数では原稿用紙500枚を越えている量でしょうか?

>実は昔、私も文字書き(素人レベルの同人誌・笑)やっていたので、
>ついつい原稿用紙換算で考えてしまうクセがあるんですよ。

同人誌ですか? ♪ 読みたいなぁ~ (^O^)

で・・ 私も同じです・・ 昔、雑誌のライターをしていたので・・
感覚的に枚数換算しちゃいますね(爆笑)

紙にするときは、文字数って大事な事ですが、ブログってその辺が、気楽ですし・・
また、締め切りが無いのが一番いいですね(笑)

>いちごわさびさんのように、楽しそうに書かれた文章を拝見すると、
>ちょっとウズウズきちゃいます(笑)
>かといって、行動に移せるほどの気力がないのですが……(笑)

いやいや・・ ほらほら・・ 書きたくなってきた・・
妄想が・・ 妄想が広がって・・ こっち艦長xあっち艦長 とか(笑)

>これだけの物を、定期的に書かれるのは、本当に大変だと思います。
>忙しいお仕事しながら、なのですから、なおさらですよね。

最初は月に3話ペースではじめたのですが・・
月末などきついです・・ 「甘い誘惑」なんかも書き始めちゃったので(苦)
ですから、自分で納期を設定するのを止めたんです・・

そしたら、気楽になって書きたい時に書けるって感じで・・
(でも、間が3ヶ月や1ヶ月 空いちゃったりします)

もし、無理に書いていたら・・ 今ごろ書くのが苦痛だったのでは?って
想像できますね

>遠くから、いちごわさびさんを応援させて頂きま~す!!

はーい、これからも、ぼちぼち書いていきますので、
お付合いいただけると嬉しいです♪         では!!

で・・ たごさんも、また書き始めたら教えてくださいね ♪
返信する
ええ~ (豆葉)
2008-07-08 23:58:30
田吾作の…
言葉遣いに、馴染めない…
あ、五七五になった(笑)

ヤーク=やっくん
ってのも、全然わかりませんでした…

さて、次はどうなるのかな~
早くしてね~
待ってるからね~(脅迫w
返信する
それは(笑) (田子作)
2008-07-09 06:23:26
>>豆っち

あり、おかしい? 言葉使い??
それとも、艦長さんの方?

大尉さんから、情報提供を求められているんだけど、さて、何をどこまでリークしていいん?(笑)
とりあえず、一緒に某所のバイトネタか、学校帰りの食い物ネタか?(笑)
それとも、寂れた部活ネタか(笑)
返信する

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