養蚕農家カフェ桑の実 ブログ 鹿児島県唯一の養蚕農家(鹿児島県指宿市)

鹿児島県指宿市の里山にある「いぶすき紬と養蚕農家カフェ桑の実」
養蚕と織物、養蚕カフェの四季と日常を綴っています。

平成23年産 繭のデニール(生糸の太さ)

2011年10月24日 | 養蚕
晩秋繭の生糸の太さを測定しました。

蚕種に寄っても基本的な太さは変わります。育てる条件でも変わります。同じ地域で同じ蚕種でも飼育される方が違うと変わります。

その年の、桑の飼育状態でも変わり、その年の天気・気温・湿度でも変わってきます。

極端な話、毎年同じ太さの生糸は作れないということです。

その収穫した繭を測定してから、何本か合せて目的の太さの絹糸を作ります。



座繰りで特定個数の晩秋繭を糸を引きます。

その後、検尺器で巻き変えます。


この検尺器も年代物になります。既に生産されていませんが、大事な道具です。

検尺器で巻き上げた生糸の重さを測り、生糸のデニールを算出します。


今年の晩秋蚕は、低い気候で数日長く飼育してました。

その影響で春繭に近い糸質で、とてもいい織物になりそうです。

上原達也

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