養蚕農家カフェ桑の実 ブログ 鹿児島県唯一の養蚕農家(鹿児島県指宿市)

鹿児島県指宿市の里山にある「いぶすき紬と養蚕農家カフェ桑の実」
養蚕と織物、養蚕カフェの四季と日常を綴っています。

座繰り糸♪

2014年01月27日 | 工程


青空の下
白と黄色の繭で座繰りをした糸が映える
いい天気でした。

夫は、次の織りの染め作業。
私は、残糸の整理。
それぞれに染めた糸が織り重なってできる、織物の色。
単体の糸の色。
どちらも綺麗ですね~
整理しながら、前の糸の色に見とれています(笑)

原図描いてる時から、色作りをしてますが、
やっぱり色って面白いですね(*^ー^)ノ♪

ヨコ糸作り

2013年01月27日 | 工程
黄白繭を使い、座繰りをしながら新しいヨコ糸作りの撚糸後の生糸付けです。
このヨコ糸は、甘い撚糸作業をして、生糸を添えながら巻き替え、更に撚糸作業、また巻き替ええ、更に撚糸をして、蒸してカセ揚げと、一般のヨコ糸に比べて異常なほど手間がかかります。
しかしこの手間も忘れるほど、織り上がりの地風は最高なんです。
一反分のヨコ糸の撚糸作業だけで、7日間かけるのはさすがにキツイです(笑)



撚糸器から木枠に生糸を添えた糸を巻き取り、再び撚糸器で撚り終えました。
試験機用で小型の撚糸器なので、時間がかかります・・・
カセ揚げ用に、再び木枠に巻き替えます。



カセを作るために、アルミボビンから木枠に巻き替える作業です。
撚糸屋さんには、アルミボビンから枠に巻き替える機械がありますが、私のことには御座いません(笑)
手作業で、巻き替えていきます。ひとつのボビンで約4000m以上の糸が巻かれています。
これが終わると、糸を染めるためのカセを作りです。



木枠に巻き替えたものを、カセにしてヒビロ付け作業中です。
カセの形状で、精練したり、染めたりと加工をします。
次は、精練無しで染め作業に入ります。



この作業だけで2週間ほどかかります。こだわりだすと、作業が進みません(笑)

上原達也

経糸巻き

2012年04月14日 | 工程
整経で作った経糸を織り機にかけられるように巻き取る作業です。


廊下と奥の部屋をフルに使い、二人で経糸を伸ばし張力が均等になるように巻き取ります。

画像は、整経した経糸を張りっている画像です。約15m程の長さの経糸になります。



巻き取り途中 その壱



巻き取り途中 その弐



巻き取り終わり



紐で縛り、解けないように固定します。



巻き取り完了。



巻き取リ後の糸の接写画像です。



次は、これを織り機にかけ、1500本以上の経糸を綜絖に通していきます。


上原達也

いぶすき紬染織工芸のHPはこちらから



精練後~染め・糊付け・巻き替え~

2011年11月26日 | 工程
作業の画像を各工程撮るつもりが、バタバタとしていると毎度忘れてしまいます。
細かな工程は抜けていますがご了承下さい。

開聞山麓香料園 でいただいた芳樟(匂い楠)で二日間かけて染色して乾燥させます。
(手前の淡い白っぽいのは茶葉で染めたものです)


経糸の糊付け用に、布糊(海草)を使います。




弱火で溶かしいき、濾過します。
冷ました後、糸を揉みながら浸透させ一晩寝かします。




軽く絞り陰干しで、頃合を見ながら何度も糸をさばき乾燥させていきます。




木枠に巻き替えます。






これを、整経作業用に必要な糸長にカセに巻き替えます。



更に作業は続きます。


上原達也

いぶすき紬染織工芸のHPはこちらから



巻き替え作業後

2011年11月14日 | 工程
昨日から草木の染色作業に入ってます。本日も草木染め2種類 + タテ糸ののり付け作業の前準備

先ほど、染色作業が本日分は終え、今から明日の糊付け作業用の布のりを作ります。


今回、試作の紬作りと書いていますが、注文のあった紬の新たな地風を出すため、下記の変更による試作を
行いながらの作業です。

① 糸繰り器の改造、撚糸器の改造  ②タテ糸・ヨコ糸のデニール(太さ)変更 

③ ヨコ糸の合糸の変更(引き方違いの糸の組み合わせ)

④ 精練方法の変更  ⑤ 精練目減りの変更(セリシンの落とす度合いの変更)

⑥ 織機の綜こう変更 ⑦ 筬の変更 ⑧ 試作品をつくるために新たな道具制作などなど

地風を変更するにもこれだけの試作をしながら進めてます。


今回糸の繊度変更や糸の組み合わせを変えたため、織り上げてみないと地風がなんとも分かりません。

当工房の風合いで、私の計算上はバッチリなんですが・・・


画像は、巻き替え後のおおまかな作業になります。

枠に巻き替えからカセに巻き変え作業


この道具は、このように綾状に巻かれていきます


生糸のセリシンを減らす、精練作業。
今までは、アルカリ精練の藁灰・椿灰・石鹸精練をしてましたが、今回は、より糸を痛めないクエン酸精練で。
(アルカリ精練より、クエン酸精練のほうが、毛羽も少なく染色後の伸び率もいいデータが工業技術センターから出てます)


均一にセリシンが落ちるように、位置をずらしながら常に糸を動かします。
又、セリシンの滑り具合を手で感じながら、八分練りになるように作業します。


八分精練後の絹糸です。セリシンが抜けると絹本来の白になります。


明日は、再度草木染めしたのち乾燥させて、布のりでタテ糸の糊付け作業にはいります。


上原達也

いぶすき紬染織工芸のHPはこちらから

巻き替え 作業

2011年11月08日 | 工程
本日、11月8日。

もう既に11月中旬ですが、指宿はまだ半袖短パンでOKです。



織物つくる作業は、とにかく糸の巻き変え作業が多いです。

撚糸した絹糸をボビンから木枠に巻き変え作業風景です。このあと、木枠からかせに再度巻き直しします。

絹糸を巻いている木枠、普通は4本足ですが当店は6本足を別注で作り使っています。

撚糸した絹糸は4本の木枠で全く問題ないのですが、生糸を扱うときに4本ではテンションが均一にならず糸切れをよくしてしまいます。

しかしこの6本足の木枠は、生糸の合糸・撚糸作業時には無くてはならない道具です。

明日には、カセまで終わらせなければ・・・



この振りつきの糸車ですが、釣りに使うリールの道糸の巻き替え作業にも絶大なる効果を発揮する便利な道具にもなります。



上原達也

草木染織 いぶすき紬のHPはこちらから

いぶすき紬の撚糸のこと

2011年11月06日 | 工程
晩秋繭で最初の織物を制作中です。現在、撚糸作業中。

当店の撚糸は、他織物と異なる手法で、試作を繰り返し手間をかけ風合いや強度を考えて作ります。

これが出来る理由は、工房内に撚糸器があり私自身が作業するからです。

撚糸が分からない方はこちらから (日本撚糸工業組合連合会のHPです)




織物産地・機屋・織物工房等は、撚糸を専門にしている撚糸業者に加工を出して撚糸を行います。
また、撚糸をするには、それなりの設備と技術がないと出来ないということもあります。

撚糸の設備がある工房は、ほんの一握りしかありません。全体の1㌫にも満たないのではないでしょうか。


糸つくり期間は、糸繰り器・撚糸器と、夜な夜な時には深夜まで動いています。



上原達也

草木染織 いぶすき紬のHPはこちらから

丹波黒豆と、撚糸のその後

2010年07月16日 | 工程
午前中に京都からお客様が。
お土産に、宝泉堂の丹波黒豆のしぼり豆をいただきました。大好物です。
お客様とお話しながら、いただいたお土産をほとんどを食べちゃいました。
またお越しの際は、お願い致します(笑)


ちりめん風の可愛い巾着に入ってます。丹波=ちりめん だからでしょうか。

午後から、桑の畑へ。

帰宅後、再び試作の撚糸作業に。機械を止めちゃっているので、糸がふにゃふにゃしてます。詳しくは書けませんが、新しい撚糸の方法を試しています。仕上がりもいい感じです。

精練して、今度の紬のヨコに使う予定です。




上原達也

草木染織 いぶすき紬 のHPはこちらからどうぞ。

撚糸なう

2010年07月15日 | 工程
特殊蚕種「青熟」の生繰り生糸21中を木枠に糸繰り中。もちろん国産繭からの生糸です。
画像の右3カセがそうです。原糸を繰るとき枠の大きさは大枠と言って円周が異なります。左の2つの枠の大きさと比べてもらえるとわかりやすいですね。
※蚕種「青熟」と生繰り生糸については、また詳しく書きます。



左端2つは、草木染めした撚糸、精練済みの絹糸です。
右は下の画像のように、繭7個~8個からきだしただけの細ーい生糸になります。



この原糸を数本に合わせ撚ったものが、着物に使われる1本の撚糸になります。
細ーいので時々切れます。手が当たるだけでも切れます・・・。このブログもこの糸繰りの前で書いています。
木枠に巻き終わると、数本の原糸を合わせて撚糸機で撚りをかけます。

明日か明後日あたり、ようやく鹿児島は梅雨明けのようです。

上原達也

草木染織 いぶすき紬 のHPはこちらからどうぞ。