夜のブログ

講評です

【+3】 そら

2007-02-14 02:03:34 | 講評2007
内容: 2
文章: 1

死後硬直じゃないと思うけど。ひき逃げかねぇ…

なんて思いながら読んでたら、こういう落ちだとは。
事故現場に遺体が、という話は比較的よく聞くものと思いますけれど
妊婦だというのと最後まで気づかなかったのが新規性というか
この話の光る部分だと思います。

もちろん、怪異が起きるのか今か今かと待ち受けながら読んでいる人もいるでしょうから
そういう人に対してはやや効力が薄いかも知れませんね。
怖い話の本でなくて、普通の本にこういう話が載っていたらかなり効果的でしょう。
いや、いい話聞いちゃったよ。

技術的には、秋元さんの行動が非常にスムースに描かれていて好感です。
キョロキョロして交番を見つけたわけじゃなくて、
目を逸らして見つけたから、警察官の記述にも唐突さがない。
聞いたことをそのまま書いたお陰なのかも知れませんが。

唯一明らかな難点があるとすれば最後の一行。
たぶんこれは著者に対しての言葉を、著者はスルーして読者に投げたのでしょうが
そんなことを読者に問われても何とも困る上、
平山さんの超怖を読み慣れてない人には友人に対しての言葉に見え違和感になるでしょう。
(直前まで友人と会話してますからね)


…それにしても、なんで空だったんでしょう?

【-6】白い糸

2007-02-14 01:37:18 | 講評2007
内容: -3
文章: -3

あーあ、まさかと思ったけどもう一作これで来ちゃったんだ。
携帯で書いてるのでしょうか?
まぁ、だからといって考慮には入れませんが。

今回は前よりも数段ひどくなっています。

読みにくい。
形式的にもスキル的にもUCS的にも破綻している。
物凄く基本的なリテラシの欠如と言えるでしょう。

内容もない。
爪の間に白い何かが挟まっていたらエンガチョ?
それで店移動?
本当にそれだけなの?もっと話してないことがあるんじゃないの?
或いは、疲れるから書かずに済まそうと思って書いてないことは?
もしそれが聞けたらもう一度、ちゃんと人に読ませる体裁で送って欲しいと思います。

【-6】 ありがとう

2007-02-14 01:27:51 | 講評2007
要素要素は好きなタイプの話なんですが、
心に訴えてくるものを感じないのです。
箕輪さんの心情を逐一追ったという形式なのでしょうが
著者はもう少し考えて書いて欲しかった。
猫を見つけたあとの記述は、リズムも良かったのに
その前や全体的な唐突さにとても入りきれませんでした。

内容も、いい話だとは思うけれどそれ以上の感想が持てるような
書き方には少なくともなっていません。
偶然とかこじつけという人もいるだろうけど
それでも奇跡だと信じたいと思える表現を心がけなければ。

良かったのは猫の動きの描写が念入りだったくらいで
それ以外は何もかも裏目に出たと思います。
一番よくなかったのは後半。
散々振り回された後に突然登場する「かつて唯一愛した女性」。
これが僕にとっては致命的です。
そりゃ大事な人だったのだろうけど、こういうことは言葉で修飾すればするほど
安っぽく写るものです。
まして一人称ならともかく第三者にそんな深い部分を断言できます?

不幸にして、この作品の奇跡を信じようとすればするほど
この文章の評価は低くならざるを得ません。
全くもって残念なことです。