夜のブログ

講評です

【-1】勝負の世界

2008-08-17 06:15:02 | 遺伝記
八幡バットにあったような落ち着きや葛藤はなくて、こちらはもっとプライベートな葛藤に縮こまってしまった印象。
分かり易くなった反面、スケールダウンは著しいものがあるなぁと。
後出しでこれはちょっと厳しい。

オチはダークな感じなんだけども、比較的ダークな感じってだけでただ目先の欲に走っただけだしなぁ。
後味は良くはないけど、悪くもないなというところ。

【-1】受継

2008-08-17 06:04:45 | 遺伝記
割と難しい話だとは思うんですよね。
結局、鬼になれる薬なんてなかったということでしょうか。
しかし実際には鬼にならなくても殺人事件は起きますので、薬云々妹云々というよりこの人個人の問題だったのでしょう。

小指を集める話はえっとなんだっけ「ハリウッドから来た男」じゃなくて、そういうのありましたよね。
あといかんせんリンク元のボリュームがあるので、あらすじだけで相当な量になってしまったのは苦しいところ。
世界観作りとしては必要だったとは思うけど、ここまで引っ張ってこなくとも成立したんじゃないかと思ったり。


【0】あなたが欲しい。

2008-08-17 05:52:48 | 遺伝記
うーむ。
流木を掘るってところにまず無理を感じる。
深いひび割れが走っていて掘るのは厳しいんじゃないか。
新鮮な流木を使えばいいのだろうけど、それなら山行って伐って来いよと思ったり。
で、一番のポイントは小刀を手にしたときから近所の女をばらしに行こうと思うまで、いかに飛躍なく描かれるかだと思います。
アキレス腱になってるのは突然腕と頭を落とそうとするあたりだよなぁ。ここが微妙。
作ってみたら腕と頭がなかったので、そうかこれでいいんだ、となる方が説得力あるんじゃないかなぁ。

展開が、というか主役の興味の先が「小刀」「女彫像」「小斧」「破壊活動」とぽんぽん移るのはいいです。
しかし小刀は飛ばせたんじゃないかな。小刀に始まって斧に終わるのでは、像とか女とかはオプションに過ぎず、
結局刃物振り回したいだけなんじゃないのと思えてくるので。
いや、まぁそっちが本流だったのかも知れないけども。
最後に主人公の一人称が登場して収束する感じがあるんですけども、振り返ってみると今までのは一体なんだったのかと。
特別悪いところがあるってわけじゃなくて、なんとなく無理のある筋に無難なキチガイ話を乗っけた感じを受けるなぁ。

ホームセンターで小斧や小刀を買うくらいは「金のかからない趣味」だよなぁ、と趣味貧乏な私が叫んでおります。


【-3】お裾分け

2008-08-17 05:18:58 | 遺伝記
このシリーズは内容も展開もあまり好きじゃないんですけど、これは一番下かなぁ。
あまり使いやすい素材とも思えないんですが、人気がありますね。
正直、よくわかんないんですけども。
基本的には装置の再利用で始まってて、それをひっくり返すだけの要素がないというか。
また部長の災難はやけに書いてあるのに、肝心の自分の災難が妙に叙情的にぼかされているのは謎。

幸せの絶頂を定義できないからこのオチの不安は理解できるものではあります。
もともと曖昧な条件を設定したリンク元のせいでもあり、それにうまいこと乗っかったとは言えるでしょう。
しかしやはり曖昧すぎて、続く苦悩は気にしすぎじゃないの?ってレベルに留まってるのが残念。


【+3】アンブッシュ

2008-08-17 05:02:44 | 遺伝記
松代の何を考えてるのか解らないところがキモですかね。
中盤の、3人のゾンビの部分も物語的には盛り上がるところだけれども、鈴木が割と平和的に構えてるので
装備以外に緊迫感がなかったのはやや残念。
後半はなんかもう無茶苦茶やってます。
ボートに乗ってからの会話が好きだなぁ。

読み物としての完成度は高いと思います。
しかし所々深夜だってことを忘れて書いているような感じが・・・。
ゴーグル越しに鈴木の目が見えたりとかね。ゾンビが潜んでいるのに鳥居を懐中電灯で照らしてみたりとか。
特に最後の戦闘ではもうちょっと夜間だってことを強調して欲しかったなぁ。


【+3】桜チップ

2008-08-17 04:31:11 | 遺伝記
好きだけど、首吊った枝でチップ作ってスモークはちょっと迂遠過ぎるだろおおお、と思わずにいられない。
首吊った彼も苦しかろうが俺も苦しい。
苦しいけど、面白いからいいか。
好き放題なことをもっともらしく語るこの「俺」もいい味出してるよなぁ。実は作るより材料向きだったりして。


【-4】こども嫌い

2008-08-17 04:26:06 | 遺伝記
この話は過去に出た装置をそっくりそのまま別の人に当てはめてみたという点で発展性が非常に低いです。
まぁアレになった清孝君が出てきたり、子供嫌いだった人が好きになって嫌いになってというところで、
何にも書いてないってことはないのですがそれだけで点数をひっくり返せるはずもなく。
後半はとりあえず色々盛って行こうと飾り気が出てくるけど、それがまた上滑りしていて悲しく見えます。
「恐ろしい力」ってねぇ。人一人持ち上げる力はそりゃ小さくないけど、恐ろしいかな。
エレベーターが恐ろしい力で7人を同時に持ち上げたって言うかな。
「いかにも固そうなコンクリート」ってねぇ。普通コンクリートは固いよなぁ。
ストップモーションでは溶けていけないよなぁ。撮影技法だし。


【-1】拾った手紙

2008-08-17 04:04:17 | 遺伝記
まぁ、古典的だなぁ。
いまどきこれはないよとは思うんです。
なにもないよりはサプライズではりますが。
すでにこの間児童書でチャレンジした方がいらっしゃいましたね。
一方で個人的にはあまり好きな類のトリックじゃないんだよなぁ。アナグラムとかもなぁ。
でも頑張った感じはありますよね。
ご大層な呪いの手紙とちゃんとリンクしてるわけですし。
めんどうな仕事ではあるんですよね。実際。
んんー。


【+1】徘徊

2008-08-17 03:50:36 | 遺伝記
徘徊老人と思ったら死んでた、という話はどこかで読んだような気がする。
ありがちと言えばありがちなのかもなぁ。
嫁姑シリーズの一作としてみれば面白いです。