夜のブログ

講評です

【+4】 念押し

2007-02-20 03:47:20 | 講評2007
内容: 3
文章: 1

ああ・・・惜しい。色々と・・・。
まぁ調理方法は色々ありますが、理解したまま書くのも手だと思います。
そうでなくともこの話は面白いのですから。

「間違いありませんね?」も非常に効果的。
といってもこの訳の解らなさですから、何にどう効果があったのか少しも解りませんが
心に響いたということで。

【-3】 絵の下の意図

2007-02-20 03:30:09 | 講評2007
内容: -3
文章: 0

「後ろの正面だぁれ」
「夢に出てきたあの女は誰?」
「夜道を尾けてきた死体」
「鞭を振るう狂気の継母」

思いつく限り駄目なタイトルを並べてみました。
これらと比較すればだいぶ良いタイトルに思えます。
タイトルに関しては不問、と。

どちらかというとこの作品の一番の瑕疵は、
タイトルを受けて「般若」の二文字に全てを任せてしまったことでしょう。

古来より、油絵は後ろに何か書かれているものですので
その部分に関して著者はある程度諦めがあったものと思われます。
だって美術史でやるでしょう?美大生なら絶対に知っていることです。
しかし「油絵の下の絵」という共通認識の元に立つことになると、
Oさんが夢に見たのは怪異でもなんでもない可能性はかなり濃密です。

とすると残った要素は「般若」のみになります。
般若という凡そ一般的な怒りや嫉妬の表現からは一段階離れた感覚は確かに凄く
それを描き上げる執念も怖い。
だけどこれは怪異とは違う怖さです。
それで進路を曲げてしまうOさんを見て、Kさんも恐ろしさを思い知ったでしょう。

文章そのものは血の通った書きぶりで好感です。
ですがその分ネタバレにも迫力がついてしまった点は無視できないので
プラスマイナスゼロかなと。

【-1】 はにわ

2007-02-20 03:01:50 | 講評2007
内容: 2
文章: -3

あまりにもマニアックなんですけど埴輪のある道は実際に存在します。
確か広島か岡山か、そっちのほうに。

女性教師が焼き殺された場所だという話も確かに聞き覚えありますが
本当かどうか定かじゃないです。

その話を知ってると、この話もすらりと読めるんですが
知らないと若干辛いでしょう。
場所についての説明があまりにも少なさ過ぎて。
少なくとも「山の途中」というのは「山を越える道の途中」と書くべきでは?
それが出来て最低ラインでしょう。

内容はそれなりに怖いです。
正直言うとかなーり怖いんですけど、それはきっとあの場所について
僕が付加情報を持っているからでしょう。
こんな書きぶりではせっかくの後日談も「取って付けたようだな」と言われかねません。
だからちゃんと書けばもっと怖くなったでしょう。
偶然とはいえ、怖いのは別に嘘じゃないから内容に+2で極端なマイナスは
避けようかと思います。


そしてたぶんこれで二度目ですが、
ですますでも何でもいいですけど基本は統一すべきです。
これを混在させるのは比較的高度なテクニックですから、混在していると
「なんか妙なスケベ心を出したな」と思わざるを得ません。
。でも.でもいいけど、ちゃんと文を終わらせるべきです。

【+2】 ここにいます

2007-02-20 02:34:18 | 講評2007
内容: 1
文章: 1

密告する人間はいなくても明らかな迫害を加える人間はいるんだ・・・。
まぁ身寄りのない野良が鳴きじゃくっていれば、そういう暴挙に出る輩も
いるかも知れませんね。

という感じの遣る瀬無い前段があっての怪異。
「また猫か。もうその手には乗らないぞ」
と身構えていても「ああ2匹来ちゃったよもう・・・」という感じであっさり流されるわけです。

ここにいます、というのは気づいてくれよという意味でしょうか?
それともここに居座るからよろしく頼むよという宣言でしょうか。
猫なら後者かな。後者に違いない。

文章的には過不足なくよく纏まっているかな。
強いて言うとアパートだったらキッチンというか台所のほうがいいんじゃないか、
くらいですかね。

さすがに猫話ばかりにいい得点出せないから多少調整しますが。