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新宿御苑の菊花壇展のブログに、koderaさんからコメントをいただきましたが、その中に食用菊についての話がありました。この食用菊の話題について、藤村さんからコメントをいただき、耳寄りの情報を教えてもらいました。
私の故郷新潟では、秋のこの時期に食用菊を食べる習慣があります。と言っても、菊の香りや色を楽しみ、季節を味わう簡単な料理を作る家庭がほとんどです。ところが、食用菊を「干し菊」として保存して食べている地方があることを、藤村さんから教えてもらったのです。その文面の中で、岩手ではなく青森に「南部地方」と呼ばれる地域があることも初耳でした。調べてみると、なかなか面白い歴史があるようです。
キク科の植物に薬効があることは、古くから知られていましたので、菊を観賞用として楽しむだけではなく、食材にできる味と香りを持つ菊を品種改良していったと考えられます。その食用菊を、季節を味わう一品として扱うだけではなく、冬や春以降にも味わう工夫をした結果、保存方法として「干す」ということを考えたのでしょう。
私が子どもの頃、周囲の家々では行っていない、菊の味噌漬けという方法で、我が家では菊を食べることもありました。味噌・ガーゼ・菊・ガーゼの順に繰り返して、さっと茹でた菊を漬け込みます。たぶん父親が、この菊の食べ方を、どこからか覚えて来たのだろうと思います。食用菊が出回る時期になると、手間をかけて漬け込み、しばらくしてから食べていました。
私は、菊の味噌漬けを椀の中に入れて、その上から熱いお湯を注いで頂くのが好きでした。湯気の中に菊の香りがして、湯の中で菊の花弁が舞い踊り、とても美味しかったことを覚えています。
この食用菊は、山形では「もってのほか」「もって菊」、新潟では「かきのもと」と呼ばれているそうですが、私は新潟でそう呼ばれていたことを知りません。花弁を食用とする大きな菊の生産量が最も多い山形で、「もってのほか」と呼ばれていることは、菊を食用にすることに対して、とても微笑ましいジョークが含まれていて、面白いと思いました。
絶え間ない努力で鑑賞用に品種改良された菊、天皇家を象徴する菊・・・、その菊を食用としてしまうことから、「もってのほか」と呼ばれたのだと、私は推測します。食用に耐える品種改良を行い、もってのほかですが、その花びらを秋の味覚として食べずにいられない、そうした魅力が食用菊にはあるのでしょう。
そして食用菊を一時の季節物から、保存して長く楽しもうという発想が、「干し菊」となったのでしょう。できれば、その干し菊を手に入れて、酒の肴として味わってみたいと思いました。また一つ、願望が増えてしまいました。
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最近私は甲府や諏訪の料理や遺跡見学や温泉を楽しむ旅をしています。親友だった黒沢幸昭元山梨大学副学長に会っていろいろ教えてもらったからです。彼は倫理学や武士道の専門家です。研究できず調整や管理しかできないと大学時代は嘆いていました。
一昨日と昨日も、彼から教えてもらったウナギや牛肉や温泉を味わうため、諏訪湖の周辺の神社や博物館や美術館巡り、温泉の旅をしてきました。
高額な有料博物館や美術館の常設展示や地方ニュースに出てくる特別展示を数か所見学してきました。多くは商業主義、箱物行政の結果が色濃いと、30分も見ない駆け足見学になりました。タクシーを待たせているのも出費になるからです。
その中で秀一だと私が感銘した博物館は無料の諏訪市立美術館でした。ホテルの隣でした。この一帯は生糸生産で儲けたお金や財産を市に寄付されたようです。
ここに古い建物、長野で最初の博物館ができたそうです。今となれば目立たない小さな建物と展示です。その隣に市の大きな、日帰り温泉もあります。この一角すべてその家の寄付が元のようです。
上諏訪から諏訪湖に歩き、すぐのところにあります。管理人様も諏訪湖周辺の温泉旅行を娘さんや奥さまとして、博物館めぐりをしてみて見るのも良いかもしれません。
博物館や神社巡りはタクシーでしましたが、近くの移動は歩きでした。それだけでも1時間以上、両日歩きで移動したはずです。重たい荷物がありましたので大変でした。なおタクシーを使わない歩きとバスの移動も可能のようですが、日程の関係でタクシーがメインになりました。
博物館の展示の話は割愛します。実際に現地でものを見ないと私の感動は伝えられそうもないからです。お会いできる機会がある時、購入した写真集をお持ちしたいと思っています。
koderaさんのコメントを読んで、私も思い出したことがあります。
もしかしたら、菊は思い出させる働きがあるのかもしれません。
どこかでも書いたような気もするのですが・・・・・
私の主人は人生で1度だけ、テレビに出演したことがあるのです。NHKのきょうの料理で、無着成恭さんの想い出の料理?といった番組でした。
無着さんとは若いときに下宿先で一緒だったそうで、そこで皆で鳥だんご鍋料理をつくって食べたのだそうです。
主人がその世話役だったようで、番組に呼んでもらったのです。無着さんは山形出身で、そのときに食用菊「もってのほか」も紹介されたのです。
「もってのほか」は暗めのピンク系、青森の干し菊は黄色ですがどちらもおいしいと思います。
カニと合せた酢の物などがお勧めです。
ところで、藤村さんの出身県の青森は、平均寿命が最も短い県として有名ですね。東北地方には「~汁」という郷土料理が多いですが、長い冬の間、具沢山の汁物で栄養を摂っていたのでしょう。ただし、塩分を考えると他の地方よりも多めであることは確かです。
藤村さんの話を聞いていると、菊は「効く」から来ているのかと思ってしまいます。様々な薬効が知られ、菊を食すると、思い出も浮かんでくる効果があるという説は、秋の季節にぴったりの追憶を、菊はその色と香りで提供しているのかもしれません。
ところで、無着成恭さんは、「全国こども電話相談室」の回答者として一世を風靡ししました。あの冒頓とした話口調は、「ものまね」の材料にもなりましたが、真にあの口調で語ることは、とても難しいと最近感じるようになりました。私にとって、関心のある「生活綴り方運動」に積極的に取り組んだ人として、忘れられない人でもあります。「無着さんとは若いときに下宿先で一緒」というのも、興味深い話です。
首都圏の美術館が企画する展示会は、世界的な作品が展示されますので、中高年が大挙して鑑賞します。人混みの中から、気忙しく作品を眺めることに、嫌気がさしていることも、足が遠のいている一つの理由です。
地方の美術館で、常設展示されている作品をじっくりと鑑賞するのも、楽しいことかもしれません。美術史的な評価は別にして、心に響く作品は多いと思います。個人的に評価できる作品を、人知れず発見するのも喜びです。
koderaさん・藤村さん、そうした情報を教えていただければ幸いです。また、訪れた地方の食・温泉・神社仏閣なども楽しい話題になりますね。お二人のそうした体験を、私も想像の羽を広げて楽しめればと思っています。
午後3時少し前ぐらいからだったので、すいていてゆっくり鑑賞できました。広い庭園がよかったです。
常設展示(確認が必要のようです)の愛染明王像が心に残りました。伝運慶作とのこと。
愛染という言葉の意味するところがわかりにくいですが、もしかしたらハニートラップ防止というか、愛染明王の姿をいつでも思い出せみたいなことか、いや北条政子などは修羅場続きだったはずとかそれこそ想像力を広げてしまいました。
特別展「一休 とんち小僧の正体」も興味深いものでした。
たくさんの書があって、上手下手があるように思われて同一人物の書なのだろうか、もしかしたら、わざと下手にも書けた?と勘繰ったりでした。
南北朝との関わりで、何度かブームになった人物ということのようです。
力強い書があって、とんち小僧というよりは、生命力の強さを
感じさせる人物という印象をもちました。
マッキーさんやkoderaさんは美術にお詳しい方たちのようで
書き込むのはためらわれましたが、いつもの厚かましさをお許しください。