「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの教育:学力向上と親のコミットメント

2014年04月21日 | 教育

 

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 今日は、家庭学習と親のコミットメントに関する面白い資料がありましたので、その内容を紹介し考えてみたいと思います。

 今までに、教育学に関する様々な調査と、その調査資料の分析が、国や教育機関で行われてきました。しかし、それらの多くの調査結果は、科学的方法を用いた分析にせよ、調査した人物や団体の考え方が、色濃く反映しているように思います。したがって、すべてを鵜呑みにするのではなく、私たちは上手に分析結果を参考資料として活用することが重要です。

 今回取り上げた資料は、教育経済学が専門の慶應大学の中室牧子准教授に依るものです。この方は、教育の分野においても、統計データなどの科学的根拠に基づいて、政策判断を行うべきであると主張しています。



 では、中室牧子氏が主張している内容の一部を取り上げて考えてみます。

 「親の学歴が高い子どもの学歴は高い、この事実は無数の研究の中で明らかになっています。親の学歴が高い世帯は、総じて世帯収入が高いこともあって、塾や習い事など学校以外の教育にもお金をかけられる。そうすると、高学歴・高収入の親を持つ子どもは自分も高学歴・高収入になるチャンスが多いけれども、そうでない親を持つ子どもはチャンスが少ない。

 子どもの学力は、50%程度が家庭環境の要因によって説明されることを明らかにした研究もあります。また、2002年に学校週休2日制が導入された際、貧困世帯の子どもは勉強時間が減少し、学力が低下したことを明らかにしている研究もあります。親の社会経済的な地位が子どものライフチャンスにストレートに反映されるような制度というのはフェアとは言えません。教育格差の親子間連鎖が進むような政策や制度変更には慎重になるべきだと思います」

 「遺伝はいかんともしがたいですが、家庭環境が担っている部分をどう変えるかも重要だと思います。最近は厚生労働省の『21世紀出生児縦断調査』という統計を使って、2001年に生まれた子どもたちの追跡調査を用いた研究をしています。例えば、親のどういったコミットメントが学習時間を伸ばせるか。子どもの学習時間と学力にはすごく強い因果関係があって、学習時間を伸ばしてやると学力を伸ばしてやれるんですよ」

 「もともとはテレビやゲームをやめさせると子どもの学習時間は伸びるのかを調べていたんですが、結論としては伸びないことが分かりました。学習時間を伸ばすために効果的だったのは、子どもが勉強するのを横で見守るというコミットメントでした。しかも面白いことに男女差があり、母親に比べると、父親が横で勉強するのを見てやるのは効果が高い。一方、両親ともに、勉強するように言う、というのはほとんど効果がなく、時に逆効果にすらなる時があることがわかりました」



 さて、子供の学力と家庭の経済的要因が、密接な関係に有ることを、下記の最近のブログで綴りました。また、そうした経済的要因以外に、子どもの学力向上のために、家庭で行われるべきさまざまな行為についても、ブログで取り上げました。

 マッキーの時事問題:親の年収と子供の全国学力テスト正答率の相関関係 

 では、今回取り上げた中室牧子氏が主張している内容について考えてみましょう。

1.子どもの学習時間と学力には強い因果関係がある。

 学力を上げるには、学習時間を確保することは、まず第一歩でしょう。学習時間と学力には、間違いなく密接な相関関係があります。無論、学習時間だけではなく、その学習の質や仕方も学力向上の要素となるでしょう。けれども、こうした調査を行わなくとも、実際に子どもを指導している現場では、学習時間と学力に強い関連性があるという事実を、身に染みる程、実感しているはずです。ただし、現実における個人の学力動向は、学習時間を確保しても、前進と停滞を繰り返しながら向上することは、経験上分かっていることです。



2.父親が学習を見守ることが、学力アップに効果的である。

 「子どもが勉強するのを横で見守るというコミットメント」が、学力向上に効果的であるという調査結果については、以前から指摘されてきました。今の子どもたちが、子ども部屋という個室で、学習に集中できるかといえば、否と答える他ありません。マンガ・ゲーム・携帯電話・テレビ・音響機器……など、子どもたちを誘惑する様々な物が周囲を取り巻いています。

 学習するための極めて劣悪な環境は、子どもの親世代の子ども時代とは比較になりません。従って、子どもの学習スペースは、子供部屋ではなく、親の見守りができるリビングやダイニングの方が、学習効果が上がることは、様々なデータで言われてきました。

 この調査における「横で見守るというコミットメント」は、この言葉通り単に横に付いていることにより子どもの学習を促すだけの消極的関与なのか、質問に応えたり集中力が欠けた時には注意するような積極的な関与も含むのかが曖昧です。子どもの学習態度や学習内容に関与せず、親が子どもの横で見守ることは難しいと考えられるので、「横で見守る行為」には「学習への関与」も含むと解釈するのが妥当でしょう。

 今回のデータで興味深いことは、上の条件を加味した「学習の見守り」という点に関し、父親が母親よりも効果的であり、両親が関与すると、効果が無いか逆効果となるという調査結果でしょう。ただ、この結果もちょっと視点を変えれば、今まで言われてきたことを追認したに過ぎません。

 母親は、子どもとの接触時間が長く、そうした状況があるが故に、子どもと母親は、学習に対する指示と子どもの反応の双方とも、感情的になり易い傾向があります。けれども、父親の場合、母親よりも感情を抑えて指導できる状況があります。父親は一般的に、四六時中子どもを見守ることができないために、間(ま)を取った指導が可能です。この事が、父子双方の精神的な安定と、効果的な指示をだすことができる理由となります。

 
 また、両親揃って子どもの学習に関与する場合、いつも子どもは親から監視されている状況になり、自主的な学習を阻害する可能性があります。また、違った側面で考えれば、父母が全面的に学習に関与しなければ、一人では学習できない子どもであるという理由から、見守り効果が薄いという結果が出たとも考えられます。

 学習塾では、家庭における子どもと親が感情的になる指導などを、親に代わり塾教師が行うことにより、効果的に子どもが理解し実行できるよう配慮することがあります。こうした行為は、公教育に求めても無理なことであり、私的な契約で成立する教育現場だからこそ可能となります。

 また、両親が役割を分担して子どもに接することは、過保護・過干渉になることを避け、子どもの多少の逃げ道を確保し、精神的な安定を図る意味で、指導効果が期待できることを、父母に説明することがよくあります。通塾している場合、塾教師と母親・父親が上手く連携して、子どもに対応することが、学力をアップさせる秘訣とも言えるでしょう。

 経済的要因以外に、子どもの学力を伸ばすために家庭でできることは、まだまだあります。家庭における教育の重要性を認識しながら、効果的で持続可能な創意工夫が必要です。


【上の画像】
上から順に、ハナニラとムスカリ、ツバキ、ラッパスイセン。

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マッキーの時事問題:憲法9条にノーベル平和賞

2014年04月15日 | 時事随想

 

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 東京新聞が継続的に報道してきた、市民活動「憲法9条にノーベル平和賞」の努力が、一定の評価を収めたことが再び記事になりました。

 このアイデアを思いついたのは、神奈川県座間市の主婦鷹巣直美さんです。一昨年、欧州連合(EU)が「地域の統合により、国家の和解と平和を進めた」として平和賞に選ばれたことを知り、「戦後70年近くも日本に戦争をさせなかった9条にも資格がある」と考えたそうです。

 ただし、ノーベル平和賞の受賞資格は、個人または団体のため、「憲法九条を保持する日本国民」としてノミネートしました。市民実行委が昨夏発足し、推薦資格のある大学教授らに呼びかけ、学者ら四十二人が賛同し、約二万五千人分の署名と共に応募したそうです。

以下は東京新聞の記事に依ります。

《 「憲法九条にノーベル平和賞を」と一人の主婦が始めた活動で、ノルウェーのノーベル賞委員会から、署名を集めた市民実行委員会や推薦人の大学教授らに、二〇一四年のノーベル平和賞候補として正式に受理したとの通知が届いたことがわかった。通知が届いたのは九日夜。今年の候補は二百七十八件で、十月十日に受賞者が発表される。》



 憲法九条は、日本国民の間でさまざまな考えがあり、世論を二分する重要課題として、論議され続けて今に至っています。民主国家である以上、憲法に関しても様々な民意があるのは当然です。憲法九条を維持するのか、それとも改憲するのか、あるいは安倍内閣で行われようとしている解釈改憲をするのか、その評価も分かれています。けれども、今回のブログでは、憲法九条自体の可否は論ぜずに、ノーベル平和賞候補に選定されたことに関連して、憲法九条を取り上げます。

 そこでまず、国民が必ず学習したはずであり、塾では小6の社会科のテキストに出てくる憲法九条が、どのような内容なのかを確認するために、以下に載せます。

1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

 第1項が「戦争の放棄」、第2項が「戦力の不保持」「交戦権の否認」を定めています。朝鮮戦争を契機に設立された警察予備隊、現在の我が国の「自衛隊」は、世界有数の実力を誇りますが、この第9条第2項のいう「戦力」には当たらない組織と解釈されています。こうした対処は、燻製ニシンの虚偽」と形容できる、子ども騙しのような論点のすり替えがあります。

 今までの経緯を勘案すれば、憲法九条を維持しつつも、戦後における日本の安全保障に関わる政策は、「解釈改憲」を繰り返し行ってきたことが分かるでしょう。そうした対処が、今回大きな問題となっているのは、「解釈改憲」が立憲主義に反し、一線を超える限界に達しているからです。



 こうした状況を、ノーベル平和賞選定という観点で考えてみましょう。戦後に発布された憲法と、それを現状と照らしあわせ適宜解釈してきた事実との乖離を、どう評価するのでしょうか。

 極めて高い理想を掲げた現在の憲法が、他国で制定されたなら、日本国民の大多数は、その理念に対して純粋に賞賛することができるでしょう。しかし、この憲法が日本国憲法であり、私たちの安全保障に直結するが故に、多くの問題と様々な意見の対立があります。

 また、日本が敗戦国として、押し付けられた憲法であるから、そこに崇高な理念を盛り込むことができたとも言えます。その憲法九条の保持が、日本が平和であり続けた理由として是認できても、この憲法が国際平和に対してどう寄与してきたのか、そこが問われることとなるでしょう。

 現実の日本の安全保障政策を考えると、自衛隊を保持し、PKOにも参加して紛争国に自衛隊を派遣し、果ては集団的自衛権を行使して、他国に出かけて戦闘に参加する道を可能としようとしている現状を、国際平和という視点でどう評価するのでしょう。

 憲法九条の改憲を許さないという運動の一環として、今回のノーベル平和賞候補に選定される道を模索した運動は、とても奇抜で効果的な手法です。けれども、憲法九条自体ではなく、この憲法を保持し続けている日本国民が、ノーベル平和賞の受賞対象であることに留意する必要があります。私たち日本人が、国際平和に寄与した具体的な実績を顧慮する時、自省の念とともに、私たちの真の姿が見えてくるはずです。

 今回の「憲法九条を保持する日本国民」
に対するノーベル平和賞について私の考えを述べるなら、厳しい評価を下さざるを得ません。一国の国民に対して、国際平和に貢献した証としてノーベル賞が授与される正当性が、私たちに見当たらないからです。なぜなら、私たちは憲法九条を保持してはいますが、解釈改憲による憲法九条の形骸化を指摘される可能性があります。すべての法律の根幹とも言える憲法を、その時々の状況に応じで解釈してきた行為は、国際的に見れば信用出来ない国民だと認識される可能性さえあるでしょう。

 理想と現実、望ましい状態を希求する理念と現在起きている無視できない事柄、その連続した葛藤の末の対処が、日本人自体の評価として、今問われようとしています。

 

 今日、教室へ向かう途中、桜吹雪が舞うベンチの下で、その光景にしばし見とれていました。その後、歩道を歩いていると、八十歳くらいのおばあさんが、「アラッ!」と言いながら、私の服の肩に手を伸ばし、桜の花柄(かへい)を幾つもつまんで取ってくれたのです。「桜に見とれて、気づきませんでした。ありがとうございます。」とお礼を言いながら、私はそのおばあさんの手に、一昨年亡くなった母の手の温もりを感じました。

 さり気ない親切で、人の心を和ませることができる人は、素敵な心の持ち主です。

【上の画像】公園に咲くシャガとシャクナゲの花

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マッキーの『四季を楽しむ』:春の国立昭和記念公園散策

2014年04月11日 | 四季の植物と風景

 

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 立川市と昭島市の両市にまたがる立川基地跡地を活用した国営昭和記念公園は、東京ドーム約40倍の広さを持つ日本有数の国立公園です。園内には、四季折々の花が咲き、子どもの遊具が至るところに設置されているので、大人も子どもも存分に楽しめる公園です。

 今日は、4月の昭和記念公園の花々や、春の訪れを実感する景色を、画像で紹介します。当日は、私とwife、長女とその友達、そして5歳児の5人で園内をハイキングしました。



 昭和記念公園は、みどりの文化ゾーン(無料エリア)、
展示施設ゾーン水のゾーン広場ゾーン森のゾーンと大きく5つのゾーンで構成され、それぞれのゾーンが、より細かいエリアに分かれています。

 立川口よりも西立川口の方が最寄りの駅から近く、かつ主要なゾーンである「
水のゾーン・広場ゾーン・森のゾーン」の近くに入場できるので便利です。

 西立川口から公園に入ると、その先に綺麗な「水鳥の池」
(上の画像)が私たちを迎えてくれます。この公園内にある池は、人工的に作られているのか、水質を含めてとても綺麗です。



 今回、この公園を散策する目的は、桜の下のお花見ランチと、咲き始めているさまざまな木や草の花々を鑑賞することでした。都心から山側に少し離れているこの公園では、上の画像のように少し遅れてソメイヨシノの花が見頃を迎えていました。桜では、白い花を付けるオオシマザクラや、カンヒザクラの交配種である朱色のヨウコウなどが咲いていました。



 園内に咲いていた代表的な樹木の花を紹介しておきましょう。上の画像は、モクレンの花です。コブシハクモクレンの花も咲いていました。その他には、下の画像の順に、ハナモモサンシュユヒュウガミズキユキヤナギなどが咲いていました。画像の他には、シナレンギョウシャクナゲミツバツツジなどが咲いています。









 多少前後はありますが、この時期に咲く黄色い花を付け、知っているべき代表的な花木を挙げましょう。まず春先に咲く花として、ロウバイ・マンサク・サンシュユ・ヒュウガミズキ・ミツマタなどが挙げられます。その後に、レンギョウ・ヤマブキが続き、その後少ししてキンシバイ・ビョウヤナギ・ヒペリカムカリシナムなどが咲き始めます。




 水と緑と花々と青空の調和がとても良く、随所でヨーロッパの公園のように均整のとれた美しい風景に出会うことができます。親水性を意識し、伸びやかな歩道を確保し、木々の配置もゆったりとしていて、長閑な雰囲気を醸し出しています。









4月の初旬に咲いている草花は、下の画像順に、ハナニラ(珍しく赤みがかった色)・クリスマスローズチューリップムスカリなどです。他には、ヨウズイセンパンジーやビオラなどが目を楽しませてくれます。









 植物や動物に興味がある5歳児ですが、公園に来たら遊具で遊びたくなるのも当然です。この公園には、そうした子どもたちの欲求を満足させてくれる遊び場が至る所に設置してあります。






 広大な公園の敷地を散策しながら、大人も子どももさまざまな意味で、満足させてくれるのが、昭和記念公園です。サクラとムラサキハナナ下の画像)、そしてサクラとナノハナ(下の二番目と三番目の画像)、それぞれの色の対比が美しい季節でした。ポピーの花壇も、もう少しで咲き始める気配で、一面のポピーが春風に揺れる時期も間近です。









 とっても面白かったので、また連れてきて・・・5歳児の感想ですが、大人も同様の印象を受けた、春がいっぱいの昭和記念公園でした。



【今回歩いたルート】
JR西立川駅→西立川口→水鳥の池→花木園→わんぱくゆうぐ→渓流広場→こどもの森→ドラゴンの砂山→日本庭園→桜の園→原っぱ東花壇→ハーブ園→西立川口→JR西立川駅



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マッキーの時事問題:親の年収と子供の全国学力テスト正答率の相関関係

2014年04月07日 | 時事随想

 

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 昨年4月の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)資料を分析した、文部科学省の委託研究結果が発表されました。全国の小学6年生と中学3年生のおよそ800人を対象に分析したそうですが、その分析結果が世間の耳目を集めています。

 家庭の収入と親の学歴を「社会的経済的背景」として、4つの階層に分けて調べたところ、階層の高い家庭の子ほど、問題の平均正答率が高いことが分かったそうです。

 この結果は、教育に携わる者にとって、肌感覚で認知していたことでしたが、文科省が委託研究費を出費した今回の調査で、あらためて認識させられた事実でした。

 「家庭の収入と親の学歴」というファクターで分類した上の階層では、子どもに対する学校外教育費の支出額が多くなり、必然的に学習量も確保されることとなります。

 また、家庭の経済的余裕度により、「家庭風土」と形容してもよい家庭の文化的生活度・教養度家庭内の教育力に大きな差が出ると考えられます。例えば、学習スペース、参考書・辞書・文学書などの書籍類、学習用パソコン、絵画・彫刻・陶磁器などの美術品、そうした広範囲な「家庭の学習リソース」の差異が、子どもの学力差に表れている側面も指摘できるでしょう。

 今回の調査で、経済的に不利な環境にある家庭の子でも、親が本や新聞を読むように勧めていたり、朝食などの生活習慣がしっかりしていたりする場合には、学力が高くなることも指摘しています。親の家庭内教育に対する意識や、躾とも言える生活習慣の良さが、家庭の経済力を補完する重要な要素になっているということです。けれどもこの事実も、今までのさまざまな調査結果を追認しているに過ぎません。

 
「子どもが小さいころ、絵本の読み聞かせをした」・「博物館や美術館に連れて行く」・「ニュースや新聞記事について子どもと話す」・「子どもにいろいろな体験の機会をつくるよう意識している」など、家庭内の教育の重要性を理解した保護者の元で育った子どもの学力は高くなります。

 
逆に、低学力層に位置する子どもを持つ保護者に多く見られる行動は、「テレビのワイドショーやバラエティ番組をよく見る」「携帯電話でゲームをする」「パチンコ・競馬・競輪に行く」「カラオケに行く」などであることは、かつて行われた「家庭背景と子どもの学力等の関係」調査などで示されていました。

 子どもの学力に重要な影響を持つと考えられる、家庭における経済的要因の負の部分を補完する要素として、生活習慣を含む子どもの生活態度に対する、教育的側面に留意した躾が考えられます。そうした日々の自助努力は、大切でしょう。

 けれども、家庭の経済的余裕度→→学校外教育費の支出額が増える・家庭の文化的生活度・教養度が高まる・家庭内の教育力が増す→→子どもの学力・教養・知的好奇心などが高まる、と言った図式があらためて認識させられた分析結果でした。



 私は、こうした現状を肯定的に見る側に立っているわけではありません。けれども、私的な教育機関である学習塾を経営する立場でもあります。家庭の貧富の差が、子どもの学習の機会均等を損ない、その結果が次の世代にまで影響を与えるという悪循環の連鎖を断ち切る必要があると考えています。

 私は数年前に、家庭の経済力が子どもの学力に影響を与える現状を是正するために、地域の教育力を高め、また中高年の方の力を活用して、子供たちの教育全般の向上を目指すNPO法人を立ち上げました。しかし、諸般の事由により志半ばでこの事業は頓挫気味ですが、このブログ読者を含め、周囲の協力を得て前進させたいと考えています。

 公的な教育機関に、より多くの予算を計上するか、または家庭で出費する教育費に対して、何らかの形で行政支援が行われるといった取り組みが必要です。教育は、各家庭の問題でもありますが、本質的には国家の根幹に関わる問題であることをもっと真剣に考える必要があります。



上の画像は、ムラサキハナナとサクラ。下の画像は、ナノハナとサクラ。
ムラサキハナナの正式名称はオオアラセイトウで、ナノハナと同様にアブラナ科の植物です。
同じ時期に咲くムラサキハナナに似た植物に、ハナダイコンがありますが、区別ができますか?


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マッキーの男の料理・その72:ツクシの卵とじと佃煮

2014年04月02日 | 料理



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 春分の日の少し前、近くの川の土手て見つけたツクシを、5歳児と一緒に摘んで、それを料理したことを綴りました。

マッキーの『四季を楽しむ』:5歳児と周辺の春を見つけに

 今日は、そのツクシ料理を紹介します。私の故郷新潟では、ツクシを食べる習慣はありません。私の山菜師匠Y氏は福岡出身ですが、ツクシを食べる地域の一つのようです。

 ツクシは、美味しいというよりは、春の到来を告げる植物を、味覚で味わうといった趣向で食べられているようです。



 まず、摘んできたツクシの袴と呼ばれる、茎を取り巻く硬い部分を、根気よく取ります。ツクシの料理は、この修業のような作業からスタートします。袴を取ったツクシをきれいに洗い、熱湯で5分ほど茹でて、冷水に取りアク抜きします。

 ツクシは、その頭の穂の部分が開いた方が良いという人と、穂が開く前のツクシが美味しいという人がいます。ツクシの出たては、ハカマとハカマの間隔が狭く、ハカマを取るのに苦労します。一方、ツクシが成長すると、袴の間隔が広がり、茎の部分が長くなります。およそ、茎に3つ程度の袴が付いた状態が、調理しやすいように思います。



 上の画像のように袴を取った状態のツクシを茹でると、下の画像のような状態になります。茎がオレンジ色に変化します。

 季節感を味覚と視覚で楽しむために、様々な料理のトッピングとして利用すると、食卓を楽しくするでしょう。また、本格的にツクシを味わうために、今回は「ツクシの卵とじ」「ツクシの佃煮」を作ってみました。

【ツクシの卵とじ】




 酒・味醂・出汁醤油・砂糖をフライパンで熱し、そこに湯がいたツクシを入れて火を通し、溶いた卵を入れて、半熟程度で火を止めできあがりです。味付けは、あまり濃くない方が、ツクシを味わうには良いでしょう。卵とじは、食材の風味を味わうのに適した調理法で、卵が香りを閉じ込める役割りをしていると、経験上断定することができます。


【ツクシの佃煮】



 茹でたツクシをフライパンで炒め、酒・味醂・醤油・砂糖を適宜入れます。今回はピリ辛の佃煮に仕上げるために、唐辛子の粉末を入れ、水分を飛ばしたらできあがりです。

 ツクシは、意外と個性的な味がします。若干の苦みと、野草の持つ独特な風味を味わえます。ツクシを味わう方法は、他にもいろいろとあるようです。季節の食材を味わうことは、日常の生活をより楽しく豊かにしてくれる一つの知恵です。





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