「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの山登り:今年のワラビ採り・・・(2)調理編

2016年06月28日 | 日帰りの山登り



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 前回のブログで、6月19日〈日)にワラビ採りに、山菜師匠山縣さんと出かけたことを綴りました。今日は、採ってきたワラビと青山椒を使った料理についてお話しします。

 持ち帰ったワラビは、食べるために処理をする必要があります。ワラビはそのままですと毒性があると言われていますので、アク抜きをする必要があります。一旦火を止めた多めの熱湯にワラビと重曹を入れ、一晩漬け込んでアク抜きをします。毒性の成分は水溶性ですので、一晩漬け込んでおくと抜くことができます。お浸しとして頂くだけでなく、だし汁に漬け込んだ「ワラビの一本漬け」や、だじ汁に酢を加えて「ワラビのピクルス」を作り冷蔵庫に保存すれば、暫くの間ワラビの味覚を楽しむことができます。



 持ち帰った青山椒は、利用するためにワラビの下処理よりも大変な作業が待っています。その作業とは、青山椒に付いている細い
小枝を取る作業です。この小枝を付けたまま調理すると、柔らかくならない小枝が口の中で感じられて、イマイチの結果となります。ただし、圧力釜を用いた処理を行うと、小枝を取る必要がないことが、実際に試して分かっています。薬味として用いる青山椒を、圧力釜で処理することに違和感がなければ、どうぞお試しください。

 今回は、小枝を綺麗に取り除き、かつあく抜きをせずに、一気に青山椒の醤油漬けを作ってみました。この青山椒を使って、「ちりめん山椒」を作りました。青山椒をゲットしたら、まず手掛けたい料理です。






「青山椒の醤油漬け」「ちりめん山椒」の作り方について興味のある方は、以下のブログを参考にご覧ください。

マッキーの男の料理・その23…『青山椒の醤油漬けandちりめん山椒』

マッキーの男の料理・その53:今年の進化した「青山椒の醤油煮」and「ちりめん山椒」





 ちりめんじゃこを煮詰めて、そこに青山椒の醤油漬けを入れる前に、いくらかを取り出して子ども用の「ちりめんじゃこの佃煮」としました。今回は、できたちりめん山椒を天日干しせずに、室内でしばらく乾燥させた後、タッパーに入れて冷蔵庫に保管しました。

 できたちりめん山椒の山椒一粒を、子どもに食べさせてみました。直ぐに口から出しましたが、「山椒は小粒でもぴりりと辛い」という 諺を教えるには十分な説得力があったようです。この諺の意味は、山椒の実は小さくても非常に辛いことから、からだは小さくても、気性や才能が優れていて侮れないこともあるといったことでしょうか。




 上のワラビは、出汁醤油・酒に漬け込んだ「わらびの一本漬け」で、下の画像は、味付けを薄めにした汁に、適量の酢を加えて、「ピクルス風ワラビ漬け」です。塩分が控え目になる分、健康食と言えるでしょう。





 この時期になると、「ピリ辛こんにゃく」を作ります。火を止めた後に二つに取り分け、一方にだけ七味あるいは一味をかければ、子ども用と大人用を兼ねる料理となります。

マッキーの男の料理・その47:ピリ辛こんにゃく

 買ってきたアスパラガスを余すことなく使うためには、根元の部分の火の通し加減がポイントとなります。栄養素を含む袴の部分を含め皮を剥くことなく料理するために、3つに分けて時間差で茹で上げました。茹でたアスパラガスは、一つは「胡麻和え」、もう一つは「マヨネーズ和え」にしましたが、我が家の小学性は、マヨネーズが苦手。





 一緒に出掛けた2年生が、スーパーで牛肉を見つけて所望するので、一口大の大きさのステーキにしました。味付けはせずに、それを醤油に軽く付けて食べました。



 さて、料理ができれば、それを肴に一杯やりたくなるのが人情というもの。出かけた帰りに、「八海山・純米吟醸・精米歩合50」の日本酒を買ってきて、冷蔵庫で冷やして飲みました。



 今回は、取って置きの堂本印象が上絵を描いたお盆を使い、ぐい吞みは萩焼・坂田泥華を用いました。坂田泥華は単なる茶陶作家と思われがちですが、備前焼で言えば人間国宝・山本陶秀を私に連想させるほど、萩焼の伝統的技量がずば抜けている作家でした。

マッキーの現代陶芸入門講座(18)…坂田泥華と吉賀大眉のぐい呑みと湯飲み

マッキーの現代陶芸入門講座(29)…萩焼・坂田泥華さん死去






 夏至も過ぎた6月26日の日曜日、梅雨時の晴れ間の一日でした。まったりとした時間が流れる夕刻、山で採ってきたワラビと青山椒を使った料理に、自分が食べたいと思った物を簡単に料理して盆に盛りました。そして、冷たく冷やした日本酒を好きな作家のぐい吞みに注ぎ、子ども用にアレンジした料理を小皿に盛ってあげて、二人で季節を味わいました。




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マッキーの山登り:今年のワラビ採り・・・(1)採集編

2016年06月24日 | 日帰りの山登り



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 長年にわたり続けて来た事が、ついには欠かせない年中行事となり、その時期が来ると必ず予定に入れる方は多いことでしょう。私の山歩きの話をすれば、その時期にしか見ることのできない花や光景などを目的に、毎年出かける場所があります。また、山菜・キノコ・木の実などの採集を目的に、決まって出かける場所もあります。世界的にも稀なほど、変化に富んだ日本の四季折々の景色と味覚を楽しむ生活は、人生を豊かにするはずです。

 今年は恒例の春の山菜採りに、都合で出かけることができませんでした。それは、シドケ(モミジガサ)・ハナイカダ・ミツバ・タラの芽・ヤブレガサなどの山菜を採って、山中で山菜を調理し、酒宴を囲む楽しい山歩きです。6月19日〈日)、やはり恒例となっているワラビ採りに、山菜師匠山縣さんと出かけました。



 上の画像は、バス停から登山路に向かって歩き始める場所に、毎年咲いているホタルブクロの花。下は、登山路を歩き始めたすぐの所に咲いているユキノシタの清楚な花です。



 梅雨時で、気温・湿度とも高い条件での採集であり、藪に分け入りますので、私にとっては予想以上に疲れる山歩きです。何故か、山菜師匠山縣さんは、そうした条件での採集に慣れているのか、私ほど疲れた様子はありません。仮に縄文時代の狩猟採集生活の中で生きても、山縣さんは、その抜きん出た獲物をゲットする感性で、周囲から尊敬を受けることでしょう。



 いよいよ藪の中に入っていく山縣氏。下の画像はウツギの花で、季節的には終わりの時期ですが、まだ元気に咲いていました。ウツギについては、以前のブログで詳しく解説しましたが、本家のウツギは、花が半開の状態で咲いています。

マッキーの山登り:「5月の花に出会う」高尾山周辺の山登り(1)


マッキーの『四季を楽しむ』:5月の小石川植物園

マッキーの『四季を楽しむ』:知っていて損はない8種類のウツギの仲間



 ワラビ採りの季節は、木苺が沢山生っている時期でもあります。今年は若干遅かったので、生っている時期は過ぎていました。他には、山椒の木に青い実がいっぱい生っています。熟する前の青山椒を醤油漬けにしておくと、料理の薬味として年中使うことができます。ミツバも、登山路の低い場所を中心に、雑草と一緒に生えています。




 葉が白化現象を起こしているマタタビの木。決して病気ではありません。下の画像は、コアジサイの幻想的なほど繊細で美しい花です。

 ワラビシダ植物ですので、胞子で増えます。日当たりの良いところに群生していることが多く、葉の開く前の状態のものを山菜として採ります。中腹にカヤトと一緒に群生しているワラビを採り、長年に亘りその足で尾根伝いに登りますので、登山靴に胞子を付けて拡散させる事にもなります。したがって、かつてはあまり生えていない尾根(下の画像・葉が開いた状態)にも、最近はワラビが多数生えるようになりました。山菜師匠山縣さんは、ワラビを採集するだけではなく、ワラビを増やすことにも貢献しているようです。



 ワラビの地下茎からデンプンを取り、ご先祖はわらび粉として利用して来ました。クズ
の根から取ったデンプンは、葛粉と呼ばれています。わらび粉は、その抽出に手間がかかるために、現在ではわらび餅には芋のデンプンや葛粉を原料としているようで、わらび粉だけで作ったわらび餅は高級品なのだそうです。





 下の二つの画像は、麓に生っているユスラウメグミの実です。かつて、このユスラウメの木は、綺麗に手入れされ、赤い実がたわわに実っていました。手入れしていたおばあさんがいたからです。そのおばあさんから、初めてこのユスラウメの実を食べさせてもらいました。けれども、今のユスラウメの木は、雑草が絡んでわずかばかり実を付けた状態になってしまいました。





 次回は、採ってきたワラビと青山椒を用いた料理を紹介しましょう。

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マッキーの学習指導法:今年の女子学院中学校入試問題「算数」・・・その2

2016年06月20日 | 学習指導法



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 今春の中学入試に出題された、男女御三家算数の問題を取り上げ、その傾向と対策について幾つか問題をピックアップして、問題傾向を分析しています。今日は、下のブログに続いて女子学院算数の解説二回目です。

マッキーの学習指導法:今年の女子学院中学校入試問題「算数」・・・その1

 今日取り上げる問題は、最後の問題6です。通学時間に関する平均の問題で、時間の範囲を含む与えられた条件が理解できるかどうかがポイントとなります。


【問題6】

 あるクラス30人の生徒の通学時間を調べたら、次のことが分かりました。

  50分以上の生徒の通学時間の平均は、58分
  50分未満の生徒の通学時間の平均は、24分
  60分以上の生徒の通学時間の平均は、65分
  60分未満の生徒の通学時間の平均は、27分
  50分以上60分未満の生徒の人数は、5人

 通学時間が60分以上の生徒の人数は□人で、クラス全体の通学時間の平均は□分□秒です。


【解説】

 様々な解き方が考えられますが、通学時間が60分以上の生徒人数を□人として、文字式で条件を整理し、その式を解くことにより求めるのが、最も簡単な方法です。上位校を受験する場合、文字式で条件を整理する力が求められます。

 通学時間が60分以上の生徒の人数を□人として、クラス30人の通学時間の合計を求めてみます。

 60分以上の生徒と60分未満の生徒の通学時間の平均を用いると、
  65×□+27×(30-□)

 50分以上の生徒と50分未満の生徒の通学時間の平均を用いると、
  58×(□+5)+24×(25-□)

 無論のこと、二つの式は等しくなりますので、
  65×□+27×(30-□)58×(□+5)+24×(25-□)

 左辺と右辺を整理すると、
  38×□+810=34×□+890
       4×□=80
         □=20(人)・・・60分以上の生徒数

 クラス全体の通学時間の合計は、上の式に代入して、38×20+810=1570

 よって求めるクラス全体の通学時間の平均は、1570÷30=52と1/3(分)

  52と1/3(分)52分20秒・・・クラス全体の通学時間の平均

 平均の問題は、総和(合計)を求めて計算する問題が基本形で、応用問題として面積図を用いて条件を整理する問題などが一般的です。今回の問題は、数値の範囲を絡めた問題で、文字式で解くと比較的簡単に解くことができます。


【追記】
 ある方から、「この問題を満たす解が無い」のではないかという指摘がありました。今回問題を解いた数値を用いて、問題の確かめをしてみると、明らかにこの問題は、出題ミスだったことが分かりました。

 では、皆さんが分かるように確かめをしてみましょう。

 「60分以上の生徒の通学時間の平均は、65分」という条件から、その20人の総和は、65×20=1300(分)
 「50分以上の生徒の通学時間の平均は、58分」という条件から、50分以上60分未満の生徒の人数5人を加えた25人の総和は、58×25=1450(分)

 この結果から、50分以上60分未満の生徒の人数5人の総和は、1450-1300=150〈分)
よって、この5人の平均通学時間は、150÷5=30(分)となります。

 通学時間50分以上60分未満の生徒5人の平均時間が、30分となってしまいますので、この問題の条件を満たす解は無いということになります。与えられた条件を鵜呑みに問題を解くと、私が出した答えが出てきます。しかし、設定された条件が、実は矛盾する設定だったという出題ミスでした。

 入試を実施する前に訂正を出したのか、事後に配点考慮したのかは、情報はありません。明らかに恥ずかしい出題ミスも、毎年見かけます。今回の問題の出題者は、構成した問題を注意深くチェックして見るべきでした。私自身も、同様の表面的な解答をしただけでした。訂正して、お詫びします。

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マッキーの随想:「脳死後の女性が出産」というニュースで思ったこと

2016年06月14日 | 時事随想



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 今日は、AFP通信の以下のニュースを読んで感じたことを綴ります。

 『ポルトガルで7日、4か月近く脳死状態だった妊婦から健康な赤ちゃんが生まれた。「2350グラムの男の子の赤ちゃんが帝王切開で生まれた。妊娠32週目で合併症はない」とリスボン(Lisbon)市内の病院が声明を発表した。』

 先月も、同じAFP通信によるニュースで、『脳死に陥ったポーランド人女性が、55日間の延命治療後に子どもを出産した』といった内容が報道されました。こうしたニュースを読んで、「人の死とはいったい何なんだろう」と考えさせられたのは、私だけではないでしょう。

 多くの人が認識し、そして現代
医学においても、「脳死」が「人の死」であると一般的に解釈されています。無論のこと、医療技術の進歩により、生死の境界が不明瞭となり、断定的な判定基準を決めることが難しく、様々な異論があることも事実です。かつては、「自発呼吸の停止・心拍の停止・瞳孔が開く」という三つの条件が、死の判定に用いられてきました。ところが、臓器移植の技術が進歩した現代では、より新鮮な臓器を移植する必要が出てきました。そこで脳死をもって人の死であるという解釈がなされるようになったようです。

 中高年であれば、札幌医科大学の「和田心臓移植事件」を記憶している方は多いはずです。臓器移植が一般的な医療となった現代では考えられない、センセーショナルな話題として、賛否両論が日本中に渦巻きました。医療と倫理、死の判定・・・その時に突きつけられた課題は、未だに論争のテーマとなっています。

 ところで、「脳死」と「植物状態」を混同して理解している方もいるようです。「植物状態」は、脳幹の機能が残っているので、自ら呼吸できる場合が多く、回復する可能性があります。それに対して、「脳死」は、脳全体の機能が失われた状態であり、脳幹が機能せずに不可逆的な状態と言えます。

 現在では、自らの臓器提供の意思を示すために、臓器提供意思表示カード(ドナーカード)を持つ人も相当数に上ります。その場合でも、脳死判定後ではなく、心臓が停止した後に、臓器を提供してもよいという意思表示をすることも可能です。脳死が人の死と理性的に理解しても、心臓が動いている状態を死と受け入れ難い感情が働くからだと思います。脳死状態でも、薬剤や人工呼吸器を使用して、心臓を動かし続けることができます。それは、人間が死んだと判定された後も、体の細胞を生かし、心臓を動かし続けることが可能な医療行為があるからです。

 今回の二つの事例では、母親は「植物人間」ではなく「脳死」と判定されましたが、医療機器により胎児と母親の体を構成する細胞や臓器を生かし続けた結果、出産できたのでしょう。一方は4か月近く、そして他方は55日間、人の死と判定されている「脳死状態」で、胎児を生かし続ける母体を維持したことになります。出産後は、いずれも母体に付けられた医療機器は外され、母親のすべての体の機能は停止しました。

 ニュースの記事では、「脳死判定後に、長期間の延命治療をして、子どもを出産した」という文面になっています。しかし、
「脳死後」の「延命治療」という文面は、妥当な表記ではありません。なぜなら、脳死判定後に体を構成する臓器や細胞を、医療機器で生かし続ける状態を「延命」・「生きている」と理解するなら、「脳死」は「人の死」と定義することができないからです。

 「脳死」という状態を考える時、以上のことをまず理解していることは重要です。けれども、今日綴りたかったことは、実はそうした医療問題を取り上げることではありません。何らかの理由で「死」を宣告された母親が、今までは生まれるはずもない赤ちゃんを産んだことに、私が純粋に感動したことをまとめてみたかったのです。母親と胎児は一蓮托生の関係ですので、母親の死は即胎児の死と直結します。そこに、医療行為が介在して、奇跡のような出来事が可能となったのです。

 母親の脳死から数えて、死者があの世へ旅立つ期間の四十九日を越えた後に、子供を出産する不思議。現代医療は、驚くスピードで死生観さえも変えつつあるようです。末期医療における延命治療は、人間の自然な死を越えて体の細胞を生かし続けることができる現代医学の問題点を、私たちに考えさせます。高齢になれば、尊厳死も現実の課題として考えなければならない時代となりました。

 今回生まれた二人の赤ちゃんの母親は、天国から天使の眼差しで、我が子の誕生を見つめていたに違いありません。けれども、生まれた赤ちゃんは、その大きな瞳で自分の母親を見つめることは叶いませんでした。その無念を乗り越えて、母親の分も健やかに幸福に生きてほしいと、私は心から願わずにはいられません。


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マッキーの学習指導法:今年の女子学院中学校入試問題「算数」・・・その1

2016年06月10日 | 学習指導法



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 2月から3月にかけて、今春の中学入試に出題された、開成と桜蔭算数の問題を取り上げ、その対策について綴りました。今度は、女子御三家の残り、雙葉学校の算数について、幾つか問題をピックアップして、数回に分けて
問題傾向を分析します。

 まず、今日は女子学院の算数を取り上げます。今年の女子学院の算数は、問題1で計算を含む6題で構成された小問が出題されています。(1)の計算は少々複雑な□の問題です。次の(2)は、演算記号を用いた整数の性質に関する問題。(3)は速さに関する基本的な問題、(4)が図形の角度、(5)が図形の周囲の長さを求める問題、そして(6)が正六角形に含まれる4つの三角形の面積を求める問題です。いずれの問題も、基本的な問題ですので、ミス無く素早く解く必要があります。

 問題2は、つながれた犬が動くことができる範囲の面積を求める問題で、どちらかと言えば陳腐な問題です。

 
問題3は、機械の仕事率に関する問題で、今日はこの問題を取り上げます。

 問題4は、容器を傾けて、こぼれる水の量と、元に戻した時の水面の高さを求める問題です。

 問題5は、1週間を8日、1年を10ヶ月とする新たなカレンダーを作り、曜日と日付を考えさせる問題です。

 最後の問題6は、通学時間と平均に関する問題で、時間の範囲を含む与えられた条件が理解できるかどうかがポイントとなります。最後の問題6は次の機会に取り上げます


では、問題に入ります。

【問題3】 🔳にあてはまる数を入れ、【  】内はいずれかを◯で囲みなさい。

 ある製品を1個作るのに、機械Aは0.6分、機械Bは1.2分、機械Cは1.3分かかります。この製品を2016個作るとき、Aだけで作る場合にかかる時間は🔳時間🔳分🔳秒で、BとCの2台で作る場合に比べて🔳分🔳秒だけ【長い、短い】です。


【解説】

 機械の仕事率に関する問題です。Aだけで作る場合の時間の計算は、出されている数値の単位が1個あたりに費やす時間(分)で出されています。いわば、0.6分/個という数値です。したがって、所要時間を求めるためには、作る製品の個数にこの数値をかけて求めることができます。

 0.6×2016=1209.6(分)・・・20時間9分36秒

 では、BとCの2台で作る場合はどうでしょうか。この場合、仕事率を1個あたりを作る時間で考えるよりは、1分あたりに2つの機械で何個作ることができるかを計算した方が楽です。

 Bは1分で、1÷1.2=5/6(個)作ることができます。また、Cは1分で、1÷1.3=10/13(個)作ることができます。したがって、BとCの2台で作る場合、1分で5/6+10/13=125/78(個)作ることができます。

 このことから、BとCを用いてこの製品を2016個作るために要する時間は、個数を単位時間当たりの
125/78(個)で割って求めることができます。

 2016÷125/78=1257.984(分)

 上の計算以外に、Bの1.2分と、Cの1.3分の最小公倍数15.6分で、二台の機械で計25個の製品を作ることができますので、これを使って計算することも可能です。15.6分を一周期として、何周期と幾つかの半端として計算します。子どもたちにこの問題を解かせた場合、この周期性を利用する考え方を使う生徒が多いかも知れません。

 実はこの問題、ここからが勝負です。上の計算では、最後のところが、二つの機械が未完成品の合算で、2016個の製品ができた数値となっていることが理解できるでしょうか。ですから、ほんとうの完成時間は、この数値よりも多少長くなります。そこを微調整する必要がある問題です。計算で、正解の近くまで一気に持って行って、最後は微調整を行う問題は、上位校の問題で多く出題されます。

 上で出した数値の整数部分1257分で、どのようになっているかをチェックしましょう。

 1257分で、機械Bは1047個の製品を作り、0.6分余ります。機械Cは966個の製品を作り、1.2分余っています。よって、1257分では、二つの機械で製品を2013個作り、それどれちょっと時間を余しています。

 最後の3個の製品が完成するのは、機械Cが1257分から1.4分後のこととなることが、調べると直ぐに分かるはずです。よって、機械BとCで製品2016個を完成させるための時間は、1258.4分後となります。

 1258.4分=20時間58分24秒

 20時間58分24秒-20時間9分36秒=48分48秒

 よって、Aだけで作る場合にかかる時間は20時間9分36秒で、BとCの2台で作る場合に比べて「48分48秒だけ短い」となります。


 単位量当たりの大きさ(仕事量)を考える問題です。Aだけで作る場合は、1個を作る時間の単位を、そのまま使うことができます。ところが、BとCの2台で作る場合は、2台で1分当たりで作る個数を単位として計算して求めます。そして、最後に題意を考えて微調整を行う必要のある問題でした。

 小学校の5・6年で学習する、「単位量当たりの大きさ」は、日常生活でも様々な領域で使われる重要な考え方です。今回の問題は、速さの考え方や仕事算的な考え方ができるかを試す問題です。理解して使うことができるようにしておくことが必要です。仕事に関する特殊算には、仕事算・のべ帰一算・ニュートン算などがあり、その考え方を学習しておきましょう。


 仕事に関する特殊算がどのように入試で出題されているのか、そしてそれらを体系的に学習したい方は、以下のブログを参考にご覧ください。

マッキーの算数指導法『特殊算』…『仕事算…その1・中学入試問題《青山学院中等部》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『仕事算…その2・中学入試問題《ラ・サール中学校》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『仕事算…その3・中学入試問題《鴎友学園女子中学校》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『仕事算…その4・中学入試問題《聖光学院中学校》』


マッキーの算数指導法『特殊算』…『のべ算…その1・中学入試問題《江戸川学園取手中学校》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『のべ算…その2・中学入試問題《星野学園中学校》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『のべ算…その3・中学入試問題《海城中学校》』


マッキーの算数指導法『特殊算』…『ニュートン算…その1・中学入試問題《桐朋中学校》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『ニュートン算…その2・中学入試問題《城北埼玉中学校》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『ニュートン算…その3・中学入試問題《渋谷教育学園渋谷中学校》』

マッキーの算数指導法『特殊算』…『ニュートン出題の《ニュートン算》を小学生が解く!』

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