「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの教育論:4歳児が「空気を読んで!」と・・・?

2012年11月13日 | 教育



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「ねえ、空気を読んで!」と、4歳児が私に言いました。

どういった話の流れから、4歳児がそのように言ったのか覚えていませんが、ちょっとその大人のような言い方に驚かされました。

その時は、保育園の4歳児の間で、耳新しい言葉として流行っているのだろうと感じただけで、その言葉の意味するところなどを幼児に確認することなく、私は聞き流しました。

「空気を読む」とは、周囲の人たちの反応を意識して、自分の行いや言葉をコントロールしたときに、肯定的に評価する言葉として使われているようです。

逆に「空気が読めない・空気を読まない」という言葉は、「KY」という言葉が流行った時のように、協調性がない相手を非難する言葉として使われます。

特にこうした言葉は、集団が協調して農作業を行ってきた、日本人のような農耕民族にとっては、重要な意味を持っていたと考えられます。



その会話の後、少し経ってから、私は気になって、その幼児に「誰から『空気を読んで』という言葉を教わったの?」と、さりげなく問いかけてみました。

「保育園の先生。」

「誰が『空気を読んで』と先生に言われたの。お友達それともゆりちゃん?」

「ゆりちゃん!」

「・・・・・・、・・・・・・?」



「空気を読まない」という言い回しは、若者の間では「自己中」、すなわち自己中心的な言動をする者をなじる言葉として使われることが多いと考えられます。

すると、この子は保育園で自己中心的な言動をしてしまったのだろうか。

どちらかというと周囲の状況を気にし過ぎて、はっきりものを言わないことが多く、いわば「空気を読み過ぎ」な子と思っていたことが、違っていたのだろうか。

例えば、時折私も散歩ついでに保育園まで、この子についていくことがありますが、そんな時、綺麗に紅葉した桜の落ち葉を手に持って、「ほら、綺麗でしょ。保育園へ持っていって、お友達や先生に見せたら。」と言うと、「保育園にはこういうものを持っていってはいけないの!」とかたくなに拒否します。

その子どもらしくない言動に、何か精神的に抑圧されている印象さえ感じましたが、さまざまな子供を預かる保育園では、原則的なルールで子どもを縛ることも止むを得ないし、その子がそうしたルールを守ろうとすることも大切だろうと、その時は納得しましたが、神経質にルールを守ろうとするこの子が、今回はどうしたのかな。



この子に絵本を数回読み聞かせると、こちらが読み間違えると、聞いているだけで「違う!~でしょう。」と違いを指摘するほど、記憶力には驚かされる幼児なので、保育園の先生がさりげなく言った言葉でも、覚えていて使ってみたのだろうか。

どういった状況の時に、この子に対して「空気を読みなさい」と、先生は指摘したのだろうか。

平仮名と片仮名を読むことができるので、一人で本を読むことができ、4歳児にしては知識の豊富な子ですが、「空気を読んで!」という言葉が、何を意味するのかを仮にこの子がその時に理解できたとしても、この言葉を使う相手(幼児)が違うように感じるなあ~?

「・・・・・・、・・・・・・?」

このことを、私のwifeに話をすると「えっ!」と絶句したまま、全く返答はありませんでした。



たぶん、モンスターペアレントと揶揄される一部の保護者だったら、そうした疑問をそのままにせずに、確認のため先生に直接質問したでしょう。

無論、私はそのようなことはしませんが、それでもその「疑問」は解けぬまま、気のかかる出来事として脳裏に残りました。

肉親とは、そうした些細な出来事でも気にかけ、発言した人の思惑を越えて、言葉だけが一人歩きしていくものなのかも知れません。

振り返り我が身を考えると、指導している公立小中学校4校では、言葉に対して充分注意を払って指導していますので、そうした間違いをすることはありません。

しかし口調も、スピードも、話す内容やレベルも、公立学校とは異なる私の塾では、やって来る児童・生徒に対し、もっと身近に接し情熱を前面に出して指導を行うために、「問題発言もあるかも知れないなあ。」と反省させられた出来事でした。



上の画像:最近行ったお台場の科学未来館で、展示物に興味を示す4歳児。

東京には、幼児も楽しめかつ科学に興味を持ってもらうことのできる施設として、上野の国立科学博物館、北の丸公園にある科学技術館、そして今回のお台場の日本科学未来館があります。

いずれも一日楽しめますが、館内の飲食店はイマイチですので、お弁当を開く場所もありますから、お弁当を持参して家族でゆっくりと過ごすことをお勧めします。


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