「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの『四季を楽しむ』:公園の秋と菊花壇展・・・その1

2015年11月10日 | 四季の植物と風景



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 秋の景色は、心に染みる
特別な何かがあるように感じます。今日は、新宿御苑で開催されている菊花壇展を中心に、秋深まった公園の散歩を2回に分けて綴ります。例年11月の初旬に行われている菊花展ですが、丹精込めて咲かせた菊は、見応えがあります。新宿御苑は、外国の方も多いのですが、菊の美しさと、労をいとわず菊を育てる日本人の情熱が、そうした人たちにも伝わったと思います。

【江戸菊花壇】
江戸で発達した江戸菊を「篠作り」に仕立てます。咲き始めから満開まで花びらの形が変化し、艶やかに姿を変える、花の変化が魅力の古典菊です。






【大作り花壇】
初冬に出てくる芽を1年がかりで枝数を増やし、1株から数百輪の花を半円形に整然と仕立てて咲かせる技法を「大作り」と呼びます。これは新宿御苑独自の様式で、全国各地の菊花壇展で見られる千輪作りの先駆けにもなっています。

私は無論のこと、菊を育てたことはありません。けれども、江戸菊花壇や大作り花壇を拝見していると、作り手の情熱がひしひしと伝わってきます。繊細な感性できめ細かい仕事をする職人気質が、日本人にはあるようです。

土左衛門じゃなくて・・・、そうそうホリエモンが、最近、寿司職人を愚弄するような発言をしました。この男は、刑務所に入って前科者になっても、やはり懲りずにえげつない生き方をしている人物であることが、一連の発言に表れています。これからの産業、特に物造りに関わる産業は、日本人の職人気質が大いに役立つと私は考えています。






【 伊勢菊・丁子菊・嵯峨菊花壇】
伊勢菊は、伊勢地方で発達した菊で、縮れた花びらが垂れ下がって咲きます。
丁子菊は、花の中心部が盛り上がって咲く菊で、アネモネ咲きとも呼ばれています。
嵯峨菊は、京都嵯峨地方で発達した菊で、細長い花びらがまっすぐに立ち上がって咲きます。






【懸崖作り花壇】
野菊が断崖の岩間から垂れ下がって咲いている姿を模して、1本の小菊を大きな株に仕立てる技法を「懸崖作り」と呼びます。古木の台の上に、花鉢を配色よくならべています。



 伊勢菊・丁子菊・嵯峨菊花壇や肥後菊花壇の菊は、変化に富んだ繊細な花弁を持っています。標準的な菊の形態と異なり、とても個性的な菊の仲間です。秋の七草に菊が入っていませんが、日本人にとって、秋と言えば菊の花を思い浮かべる方は多いはず。この時期、山に出かければ、様々なキク科の植物が、山野を彩っています。

【肥後菊花壇】
肥後菊
は、古くから肥後地方で作られた一重咲きの古典菊で、おもに武士の精神修養として発達しました。栽培方法や飾り方は、江戸時代に熊本で確立した、秀島流の厳格な様式に基づいています。






次回も菊花壇展の続きと、公園の秋を綴ります。


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3 コメント

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美しい写真と文を見ても (tsuguo-kodera)
2015-11-11 04:38:20
 流石ですね。綺麗な写真と論旨、ほとほと感服しています。
 菊は愛好家が多いですね。いろいろな形に育てられるのは知っていましたが、それぞれに名称があるのですね。愛好家による長い進化の歴史があったのでしょう。不思議です。
 私は菊は食べられる、いろいろな花があり、どんな味がするか、これらも食べられるのかと思ってしまうような欠食児童でした。
 お寿司に黄色い菊があるのは不思議ですね。食べられると言われ食べましたが美味しくはありませんでした。謂れは何でしょうか。知っていたら教えてください。
 そういえば、キャベツも確かキク科の植物だったのでは。胃にも良いし消化も助けてくれます。トンカツには大量の千切りが欠かせません。
 春菊は大好物です。和牛のすき焼きには欠かせません。そういえば、キク科の植物は根が凄いですね。大根もそうだったのでは。これもすき焼きで食べています。葉も大好物です。いろいろな料理を今でも作ります。栄養が多いので。
 花より団子ならぬ、花より大根。そういえば大根も小さな花が咲きますね。菜の花も同じ仲間ですね。キク科はみんな美味しいし、実ができたら食ほとんどべられるのでは。食べるのも管理人様の得意な範疇ですね。(笑)
 ここまで来て、菊は貧しかった飢饉の農民や差別された民などの大事な食材だったのかもなどと思ってしまいました。酷い時代があったのは歴史が好き、ガロのサスケを夢中で読んだためかも。そういえば庄助と言いましたっけ、庶民の味方だった悲惨な人。
 その程の勉強不足、意地汚しだから。管理人様とは大違い。恥ずかしい。
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秋深まった時期の食用菊と神社仏閣 (マッキー)
2015-11-11 12:14:21
 koderaさん、藤村さん、コメントありがとうございます。
 koderaさんの話から、ちょっと食用菊について、調べてみました。どうしてそのような反応となったのかと言えば、私の故郷新潟では、この時期に菊を食用とするからです。
 お浸し・酢の物などにして食べますが、我が家では味噌・ガーゼ・食用菊を繰り返して、食用菊の味噌漬けを作り食べました。新潟でも特に旧白根市、今の新潟市南区で栽培が盛んなようです。実家は新潟市秋葉区で、隣接しています。
 全国的に見ると、山形県が最大の産地なようです。あくまでもつまにする小さな菊ではなく、花弁を食べる大きな食用菊の生産です。味噌漬けなどの保存方法をしなければ、季節を味わう一時の食べ物と言えるでしょう。
 山で遭難して食べるものに困ったら、キク科の植物は毒が無いと言われていますので、食用として利用できるかなと、山に登りながら考えることが良くあります。
公園などでも咲いているツワブキは、食用にする方もいるようです。
 ところで藤村さん、「西武池袋線、西武新宿線は地味ながらおススメな場所があちこちにあります。」と言う助言は、確かだと思います。無論山登りの対象となる低山が、武蔵野から奥武蔵にかけて多数あります。また、秩父まで行けば三十四ヶ所の札所巡礼が有名ですね。
 古刹、そして地域で守られてきた小さな神社仏閣にさえ、心に染みる風景があります。秋のこの時期、ぶらりとそうした場所を訪れることは、気分転換にもなりますし、軽い運動にもなりますので、心身の健康維持にはもってこいと言えるでしょう。

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Unknown (藤村眞樹子)
2015-11-11 23:51:02
所沢近辺は観光地ではないので、神社やお寺は静かで物思いにふけるにはとてもよいところです。
お店も愛想がいいとはいえませんが、あれこれ売りつけるみたいなことはありません。
武家の商法的なところがあります。
道路があちこちで袋小路だったりして、江戸の守りを固めるみたいな雰囲気が気に入っております。
ブログ「椿峰のまち」の写真をご覧いただければと思います。

青森は、南部地方産(八戸など)の干し菊を酢の物で食べます。かつては冬の間野菜が不足したので、たくさんの漬物を
つくったり、干した野菜や干し菊を利用したりしていたようです。干し菊の酢のものは体に良さそうでおいしく感じます。
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