ほしちゃんの「続・なるようにしか、ならん」。

安くてウマいもんと料理と旅行と音楽と競馬が好きなサラリーマンの暮らしを、ありのままに綴ります。

最もいい加減なのは、大衆だった。

2021-08-08 23:03:59 | 思うこと

未曾有のcovid-19のなか行われた東京2020が、今日閉幕した。
まずはアスリートの皆さんと、それを支えた関係者の皆さんに、心からありがとうございましたと伝えたい。

これまでにないメダルラッシュに何度も感動をもらったが、個人的にはメダルには届かなかった人達の奮闘に心が動いた。
男子3000㍍障害決勝で7位入賞の三浦龍司。
女子1500㍍入賞の田中希実。
準決勝の延長後半ラスト5分までスペインを0点に抑え込んだ男子サッカー。
そして今日の男子マラソン、6位入賞を果たした大迫傑の粘り…

今回の東京2020は、いろんなものを見せてもらった。
まず、IOCバッハ会長はとんでもなく銭ゲバだった事。
尾身会長の忠告に、政治家は一切耳を貸さなかった事。
その政治家は森喜朗から河村・名古屋市長まで、クズばかりだった事。
五輪誘致の際は「東日本大震災からの復興五輪」を掲げ、世界がcovid-19に席巻されると「人類がcovid-19に打ち勝った証としての五輪」にすり替わったが、政治家が五輪を利用しただけでそれらのメッセージは伝わって来なかった。
すべからく五輪とは選手のためのものであり、支持率回復の道具では絶対にない。

ダブルスタンダードと批判されるマスコミ各社だが、ワイドショーはともかく普通の中継はそれほどハシャがず、covid-19のニュウスもちゃんと伝えていた。
新聞も、一般紙は五輪を中面に集め、covid-19はいつも通りの扱いをしていた。
「ちょっとメダルを取れたからって、大騒ぎしやがって」
などと批判する人がいたら、アナタはまず本当に新聞を読んだのか?と聞きたい。
そもそもヤフコメなどは、新聞を購読してないヤツの集まりなので(笑)。

それと世論調査では、半分から8割ほどの人が開催に反対していたのではないのか。
ならば、この視聴率は何なのだ。


あんだけ反対していたのに、いざ始まったらみんな観ていたのだ。
今日も今日で、男子マラソンの沿道をおびただしい数のファンが埋め尽くした。
そのほとんどが、こんな連中だったらしい。

このように沿道に詰めかけたファンを批判する声は、あまり上がってこない。
おそらく、開催前は反対していたがいざ始まるとメダルラッシュに感動し、観てみたくなった人が多いのだろう。
報道によると、閉会式会場の新国立競技場の外側には多くの人が詰めかけ、密になっている。
「感動をくれた五輪を、少しでも近くに感じたくて…」
との事だそうだが、そうやって札幌のマラソンや国立競技場に詰めかけた人達の中には無記名をいい事にヤフコメで五輪反対と書いていた人達も少なからず混じっているはずだ。
あの世論調査の数字をみれば、閉会式の会場を取り囲むのは開催反対派のデモ隊でなければおかしい。

大衆とは、その程度の存在にすぎない。
よく政治家のインタビューを切り取って放送し「印象操作だ」と叩くが、キチンと新聞に目を通し、全ての放送局の報道をちゃんと見た人が一体どれだけいるのだろうか。
自分がたまたま見たTVの一部分だけを観てコメントしている人がいたら、それこそ逆に大衆による切り取り、印象操作に他ならない。

東京2020を通じて、最もいい加減な存在は大衆である事が、よくわかった。
これからマスコミは「マスゴミ」と揶揄される事を恐れずに、大衆の事は一切気にせず、それぞれのスタンスを明確にし情報を伝えてほしいものである…