堀内徹夫(日本共産党福岡市議)の博多っ子ブログ

福岡市南区から、熱い情報を発信します。

ほりてつの映画鑑賞「野球部員、演劇の舞台に立つ!」

2018-07-01 21:40:40 | 映画
「野球部員、演劇の舞台に立つ!」を観て

皆さんは、青春時代にどんな仲間と出会い、どんな青春の体験を積み上げてきましたか?

私は、本当に、沢山の友人に恵まれて、かなりのご迷惑を周辺におかけしながら、現在、とても充実した日々を送らせていただいています。皆さんに、心から感謝です。

そんな自分の青春を想い出しながら、スクリーンに感情移入できる作品が、「野球部員、演劇の舞台に立つ!」です。

物語の舞台は、福岡県八女市の八女北高校野球部。実は、竹島由美子さんの同名原作を読むと、この野球部は、新庄剛志氏の出身校・西日本短期大学附属高等学校であることがわかる。この物語は、ノンフィクションであり、しかも、現在も続いているのである。

野球部と演劇部がなぜに?
甲子園出場を有力視されていた野球部で、中でも、エースのジュン(渡辺祐太朗)はドラフト候補としても注目されていた。ところが、予選1回戦で8回までパーフェクトに抑えながら、ファースト・カズマのエラーでまさかの逆転負け。チーム内には疑心暗鬼と不団結の嵐が。そんな時、ほとんど女子だけの演劇部の顧問・三上先生(宮崎美子)から、野球部員を助っ人として演劇部にレンタルしてもらいたいとの申し出が、野球部の八幡監督(宇梶剛士)にある。監督は、キャプテンと、エースと、エラーをしたカズマを送り出す。さて、演劇部のめざすコンクール福岡県大会、どうなるか…

監督は中山節夫さん。写真の方です。
八女地方の産業とそこに生きる人々を見事に映像化して、物語のリアリティある青春群像を子どもたちへの愛情満ち溢れる気持ちで仕上げた良作である。

ほりてつの映画鑑賞「甘い生活」を観て

2018-07-01 21:22:00 | 映画
ブログは放置なのですか?

と言われてスイッチが入りました。
今日から、この2018年7月から、ブログの更新を始めます。
気長にお付き合いください。

さて、しばらくは、映画のお話から。

今日は、福岡映画サークルの例会で「甘い生活」を観てきましたので、その感想から、書かせていただきます。

まず①「甘い生活」とはどういう映画か。
監督は、フェデリコ・フェリーニ。主演はマルチェッロ・マストロヤンニ。およそ3時間の長い長〜い映画なのです。

②時代背景
第二次世界大戦で、日本とドイツと一緒に、戦犯者・敗戦国となったイタリア。日本同様、1950年代に入って、奇跡に経済成長を遂げる。映画の冒頭に、その成長を遂げる街並みの中、イエスキリスト像がヘリコプターで運ばれるシーンが出てくる。そういう時代において、イタリア人の生活は少しは豊かになり、なに不自由のない「甘い生活」を享受しながら、生きる目的を失ったイタリア人の気持ちを見事に描き出している映画である。

③ストーリー
ネタバレにならない程度にストーリーを綴る。主演のマストロヤンニは、ゴシップ記者・マルチェッロ(この時代から、パパラッチはいたんだ、しかもこの映画が語源なんだと知る)。その記者が、高級ナイトクラブで金持ち娘と出会い、一夜を過ごす。翌朝、マルチェッロの同棲相手が薬を飲んで自殺を図るが、急いで病院に連れて行って命は食い止める。その足で、空港に向かったマルチェッロは、アメリカ・ハリウッドのグラマースター・シルビアを取材し始める。マルチェッロは、シルビアをものにしようとしたが、トレヴィの泉で夜が明ける。それから……………

④感想
最後に出てくる海岸に立つ女の子とシーン。一般的世間の人の声も聞こえなくなった上流階層のイタリア人の哀れ。結局、これだったのかと思ったけど、長い長〜い174分の映画でした。なぜに、キネ旬同年2位?

スイッチ入ったので、引き続き、ブログ綴っていきますね。

「この世界の片隅に」を観て

2017-01-06 23:13:02 | 映画
戦争の惨さや違法性を訴える映画は数々観てきた。

この映画は、のんの演じる「北條(浦野)すず」という一人の女性の人生を、感情移入しながら、2時間数分を心地良く過ごせたという点で、全く新しいものであった。

原爆を扱う映画では、これまで、その大量殺人兵器としての破壊力と残酷さを表しているものが多いのだが、この映画は、普通の日本人の生活が、戦争から原爆投下、そして終戦まで、どう変わっていったのかを、実に丁寧にかつ詳細に描き出している。

そういう時代をのんびり屋さんのすずちゃんの目線で追っていく。

だから、変化をじっくりと実感できた。

特に、どんな努力をしながら、あの時代を日本人が生き抜こうしたのかを、記録映画のように残してくれたことに、心から感謝したい。

おそらく、この映画を観ることで、戦争前夜から戦時中の当時の日本人の体験に近いものを、未来社会に残すという事が可能になる点で、歴史的な映画と言えるかもしれない。

関係者のみなさん、ありがとうございました。(^o^)/

映画「ニュースの真相」を観て

2016-09-06 12:00:25 | 映画


私が人生で最初に映画館で観た字幕洋画は、中学校2年生の時に、友人に誘われるままに福岡・中洲の映画館スカラ座で観た「大統領の陰謀」である。

以来、ロバート・レッドフォードが大好きになり、彼がスクリーン上で繰り広げる正義感や爽快感が、自分の人生の理想にも思えてた青春時代なのである。

さて、その「大統領の陰謀」は、ウォーターゲート事件を描いた映画で、報道が国家権力に立ち向かって勝利するジャーナリストの金字塔を描く物語であった。

この事件は、1972年の米大統領選挙において、ニクソン大統領が、当時野党だった民主党本部に盗聴器を仕掛けていたことに深く関与していたことが明らかになる中で、米国史上初の任期途中の大統領辞任となった出来事であった。

ロバート・レッドフォードは、この事件で、関与を否定したニクソン政権を追い詰めていく二人のワシントンポスト紙の記者役を、ダスティン・ホフマンと共に演じた。

以上の長めの前置きの上で、今回の「ニュースの真相」について、記す。

この「ニュースの真相」で、CBSのニュースキャスターであるダン・ラザーを演じるのが、ロバート・レッドフォード。

しかし、「大統領の陰謀」とは違い、この映画では、権力との攻防の末に敗北するジャーナリストを演じ、結果としてジャーナリストと国家権力の関係を観る者に問題提起している。

物語は、2004年、ジョージ・W・ブッシュ大統領が再選を目指していたが、同時多発テロ発生後やイラク戦争開戦時の高支持率はすでに維持できず、大統領選挙の対立候補である民主党上院議員のジョン・ケリーと熾烈な争いとなっていたことから始まる。

CBS放送は、ブッシュ大統領が実はベトナム戦争の兵役を逃れており、軍歴を詐称しているとするスクープを報じる。

このスクープをつかんだのは、アブグレイブ刑務所の米軍兵士による虐待を暴露した敏腕女性プロデューサーのメアリーであった。

彼女を演じるのが、ケイト・ブランシェット。

しかし、メアリーがつかみ、ダンが報じたこのスクープの裏付けとされた文書が、偽造だとネットで大騒ぎとなり、ブッシュ大統領の疑惑という問題は、誤報をしたCBS放送の担当者の責任追及へとすり替えられてしまう。

メアリーは、最後まで、権力を監視し真実を報じるジャーナリストの使命と自らの信念で、たたかう。

映画はこのたたかいを通じて、今日のジャーナリストがなぜと質問することを忘れて、権力者の発表する事だけを垂れ流し、視聴率を上げればそれで良しとするのかと、鋭い批判を浴びせている。

現在、日本では、高市早苗総務大臣が、政治的公平性を欠く放送を繰り返した放送局に、電波停止を命じる可能性に言及するなど、マスコミへの規制と、それによる報道の萎縮が懸念されている。

日本における民主主義の発展のためにも、多くの人に観ていただき、考えていただきたいと思う。(^o^)/

映画「シン・ゴジラ」を観て

2016-09-03 12:00:54 | 映画


子どもの頃から、ゴジラやガメラは、身の回りにあるおもちゃであったり、家族に連れて行ってもらった映画であった。

そのゴジラの日本国内29作品目が、「シン・ゴジラ」。

毎回、ゴジラ映画からは、何らかの強いメッセージを受け止めるわけだが、今回も、期待を裏切らなかった。

物語は、ある日、突然、東京アクアラインにゴジラ出現。

内閣は、各省庁の守備範囲で右往左往。

目前に迫る危機に対し、柔軟で横断的な具体的な対策が打てない官僚体制と、アメリカにトコトン振り回される自主性・自立性の弱い国であることが露呈していく。

2011年の「3・11」を体験した日本人は、この映画に、津波と放射能に襲われる東京の街を重ねてみることとなるのかも。

初代ゴジラは、アメリカの水爆実験で動き始めたことも想起される。

監督の庵野秀明氏は、「エヴァンゲリヲン」で有名だが、「風の谷のナウシカ」での巨神兵の部分も担当している。

ゴジラを巨神兵と重ねてみれば、人類が作り出したものによる大暴走は、止めるに限るいう決断が必要とのメッセージとして、私は受け止める。

この映画のエンディングロールで、ビックリしたのは、「新日本出版社」が協力企業に名を連ねていた事。

よく世間では、日本共産党系の出版社だと言われ、実際に、日本共産党関係者の本をたくさん発行しているのであるが、まさか、ゴジラ映画に協力しているとは驚きであった。

おそらくは、研究室などの背景の書棚に相応しい物を提供したのだろうが、原発、地震、防災関係なのか、はたまた弁証法などの哲学関係なのか、わかる方がいたら、教えてくださいませ。(^o^)/

映画「トランボ」を観て

2016-08-23 12:00:44 | 映画


この映画はハリウッドの脚本家ダルトン・トランボを描いたものである。

副題は、「ハリウッドに最も嫌われた男」。

時代は、第二次世界大戦後のアメリカ。

アメリカ政府は、共産主義者の排斥活動、いわゆる「赤狩り」を行い、後に大統領となるロナルド・レーガンなどによってハリウッドにも持ち込まれる。

アメリカ共産党員だったトランボも、下院非米活動委員会に呼び出され、「君は共産主義者か」に答えよと言われ、「『はい』か『いいえ』で答えるのはバカか奴隷だ」と言って、米国憲法で保障されている思想信条及び結社の自由を訴えたのだが、議会侮辱罪で国家転覆を企むとして、投獄されるのであった。

以後、ハリウッドは、率先して下院非米活動委員会の言いなりとなり、映画産業における共産主義者リストを作成して、俳優も監督も脚本家をはじめ、映画では仕事ができない状況を自ら作り出した。

だから、刑期を終えてもトランボには仕事は来なかった。

この映画は、ここから、トランボが、様々な名前で、脚本を書いていくたたかいを描き出す。

それは、トランボにとって、自分の名前を取り戻すたたかいでもあった。

誰もが知っている「ローマの休日」をはじめ、「栄光への脱出」「スパルタカス」も彼の別名での脚本であり、2本のアカデミー賞まで獲得するのである。

日本の政治では、憲法を変えようとしている輩がいるが、「赤狩り」同様に、言論と思想の自由を国民から奪おうとの考えも見え隠れしている。

トランボがたたかい「赤狩り」を過去のものにしたハリウッドのことを伝えるこの映画を、民主主義求める多くの人に観て欲しい。(^o^)/