先日、友人が遊びに来たので、その時に一緒に食べようと、街で今評判の菓子屋に行ってきた。
連日開店前から行列ができている、と友人も言っていたそのお店、仕事が休みの午前中、行ってみた。
時刻は昼前の十一時過ぎ、たしかに5~6人の客がすでに並んでいた。
そのお店はカヌレの専門店で、まだ開店ひと月も経っていないだろうか? しかし、いろんな味のカヌレが味わえる、ということでめちゃ人気なんだとか。
行列嫌いの私だが、友人に食べさせてあげたい一心で並ぶこと15分ほど、ようやく自分の番がやってきた。
店は本当に狭い、畳一畳分くらいのスペースに、半畳分に客、もう半畳分にショーケースと店員一人、狭いわ~。
そのショーケースにはいろんな味のカヌレが6~7個ほど並んでいた、が、どれも思っていたより値段が高い!
私が待っている間購入していった客は8~10個くらい平気で購入していたが、いや~みんな金持ちなんだ。
一人2個づつとか思っていたのだが、速攻思い直して一人一個づつ、と、4個購入した。
のちにこの判断が賢明だったと判るのだが。
12時前に購入したカヌレの食べごろは14時頃とのこと。
ちょうど友達が一時半ごろに来るので、お茶を出すタイミングとしてはいい感じの時に出せるわ。と、ほくそえむ私。
そして友人が遊びに来て、しばらく話をしたのち、では件のカヌレを♡と出してきたのだが。
このカヌレが地獄のように固い。
普通にケーキとかを食べる小さなフォークがカヌレ本体に刺さらない!Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン
私はフォークが曲がりそうなほど力を入れてようやく差し込めたのだが、か弱き友人たちは全然歯が立たないので、ウチの台所からステーキ用のナイフを持ち出して来てようやく切ることができたほど。
なんじゃ、この物体は、マジで食いものなのか! と驚愕した。
実はカヌレを食するのが、私も友人もほとんど初めて。おばちゃんはそんなもんなのよ。
切った中身はトロッと柔らかく、歯につくような粘りがあるものだったが、いかんせん外側の鋼鉄のような衣が食べ物感を遠くに追いやっていく。
いや、前に食べたものはもう少し柔らかかったはずだが……、と友人とひそひそ話し合う。
嬉々として十個近くを購入していったあの客たち、本当にこの硬さを知っていて、それでもなお「食べたい!」と買っていったのだろうか?
単に「今はやりのお店のお菓子だからインスタに載せるの~」って感じで購入していって、家に帰って食べようとして前歯が欠けた、とかになっているのではないだろうか?
味はもう、うまいまずいのレベルではない。ただ、食べた後はものすごい満腹感があり、それ以外に用意していたお菓子などには手が出ないほどだった。
あれは本当にカヌレというお菓子だったのだろうか? 都会の有名店のものだそうなのだが、都会の住人は皆、あんな固いお菓子をハンマーとたがねを使って食しているのだろうか?
硬い菓子ならせんべいとかの方がいいなぁ、と、しみじみ思った昨日なのだった。