先日、よく行く千円カットの店に髪を切りに行った。
ショートなのでしょっちゅう髪を切るし、待つのが嫌いなもんで安いカット屋さんで十分なのだ。
先日も千円カットの店で順番を待っていたら、私の二人ほど前に七十代くらいの男性が呼ばれてカットの椅子に座った。
ちっちゃなハンチング帽をかぶったちょっとおしゃれなおじいさん。髪の毛は軽いくせ毛なのだろうか? しっかりとある髪はグレイヘアで、ゆるいウエーブがかかり、耳の上あたりに少しかかっているくらいの長さだった。
椅子に座ったおじいさん、お店の人と何やら表を見ながら二言三言話をしていたと思ったら、お店のお姉さん、いきなりバリカンを取り出しておじいさんの頭をジョジョジョリ~ッと刈り始めた。
ええええええええ~っΣ(・□・;) バリカンで髪の毛そってはる~っ(゚д゚)! 髪の毛もったいないとか思わないんですか~(゚д゚)!
私がひそかに驚愕している間、おじいさんはひょうひょうと髪を刈られ、お坊さんのようになった頭にまた、来るときにかぶっていたハンチングをひょこっと乗せ、颯爽と去って行った。
ある程度の年齢になると、女の人以上に髪の毛に執着を持つ男の人がいる。
頭頂部なんかほとんど毛残ってないのに、すだれヘアにして脳天にのっけている人たちがいるが、未練の塊のような気がして好きではない。
他人事ながら、いっそ剃り上げてしまえば少なくとも暑苦しいとか不潔そうだとか言われなくて済むのに、と、いらん心配をしてしまったりしているのだが、その未練がましいおっさんたちの対極にいるようなおじいさんだった。
髪の毛にもひょっとしたら生きていくことにさえも無駄な執着を持っていないのではないか? だからあんなに身軽に自分を変えることもいとわないのだろう。
なんかいいよな、いなせだね、って気がした。(^◇^)
私もあんな風に、軽やかに生きていきたいなぁ、と切に思う。
とりあえず、その日のカットはいつもよりもっと短めにしてもらっちゃいましたわ。
仕事場の仲間には「また切ったの?」と言われたが(^◇^)