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『聖の青春』

2016-12-12 21:21:30 | 鑑賞作品
【ネタばれがあるかも知れませんので、先入観なしに御覧になりたい方は、観賞後にお読み下さい】

皆さんは‘村山聖’と言う将棋棋士をご存知でしょうか。

この方は1998年に29歳という若さでお亡くなりになった伝説の将棋棋士なんですが、先日、名人位は佐藤天彦棋士に奪取されてしまいましたが、未だにタイトル3冠を保持していらっしゃる羽生善治棋士と同世代(いわゆる羽生世代ですね)の棋士で‘東の羽生、西の村山’とも称された方です。
5歳の時に腎臓の難病である‘ネフローゼ症候群’と診断され、終生、この病気と闘いながら、最後は進行性の膀胱ガンによって、その若い命を落とされました。
この方を題材とした‘聖の青春’というノンフィクション小説を、生前から親交のあった大崎善生氏が執筆され、今回、映画化されることになり、昨日、私も鑑賞してきた次第です。

私は将棋は指しませんが、私の父の趣味が将棋という事もあって、棋士に関しては結構頭に入っていまして、当然ながら‘村山聖’という人についてもそれなりに知ってはいたんですが、今回、映画を見て、とんでもない壮絶な人生を歩まれた方なんだなと、改めて再認識させられました。
劇中でも語られていましたが、まさしく‘命懸け’で将棋を指された方で、こういう言い方は不適切かも知れませんが、自分の命の期限がわかっているからこその強さというか、ある種、狂気というか凄みを持って生きられた方なんじゃないかと思いました。
その凄みは、映画でも存分に表現されていて、村山聖を演じる松山ケンイチと羽生善治を演じる東出昌大の対局は、迫真の演技で、将棋という完璧な頭脳戦にも関わらず、真剣勝負という言葉があまりにもしっくりくる感じの映像となっていました。
ただ、当時、現実にその場に居合わせた人達は、映画などとは比べものにならない緊張感、あるいはひょっとすると殺気に近い感じを体験されていらっしゃったかも知れませんけどね。

感動の涙という映画ではありませんでしたが、色々と考えさせられる映画で、見終わった後、満足感たっぷりで映画館を後にしました。

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