
交流電圧及び直流電圧に重畳する交流電圧を測定する機器で最小は特殊なものでは10マイクロVから最大は1000Vくらいまでですが、普通は1mV-300V 或いは 300マイクロV-100Vのレンジを持つのが普通です。これより広いレンジが必要となるケースは殆どありません。高感度であるほど良いようにも思えますが、周波数選択性の無い普通の交流電圧計は高感度レンジになるに従ってノイズも拾ってしまうので、あまり意味が無いのです。また周波数特性も上限は高級品でも10Mhzまでが普通です。しかし、数百Khz以上を測る場合は、それなりの知識が必要となるので、初心者は広帯域、高感度を求める必要はありません。普通に1mV-300V、帯域も10Hz-500Khz程度で十分でこれ以上の性能のものが必要になるケースはあまりありません。
キクスイの164D、164E、1633A、1653A等の出品がよく見かけられ、これらは古くても性能は安定し、調整箇所が少なく、価格も高くて6000円くらいまでのようです。キクスイ以外でも性能は似たりよったりです。トラブルはレンジスウィッチの接触不良がよく見かけます。それ以外はあまりありません。
平坦型では高感度レンジになるにノイズも拾ってしまいましたが、選択型は限定的なバンド幅で測定するので相当高感度に出来ます。構成はスーパーヘテロダインの受信機と同じです。早い話がこれにディスプレーを付けたのがスペアナというワケです。測定電圧も1マイクロVくらいは何でもありません。ただ、構成上上限周波数が高い場合は下限周波数が高くなります。選択電圧計、選択レヴェル計、セレモ、ウェーブアナライザー等がこれに当たりますが、気持ちとしてはディスプレーが付いていたほうが良いのであまり人気はありません。国内では電電公社のファミリー企業、アンリツやアンドウが作りました。
機器自身の中に電圧源を持ち、被測定電圧と比較して分圧比を出し、結果的に被測定電圧を示すものでHPやフルークが製造しました。
直流電圧を電子的に切り刻んで交流に替え、交流電圧増幅器とするものです。チョッパー型と呼ばれます。併せて微小電流を測定出来るのが普通です。抵抗も測れてエレクトロメーターと呼ばれることが有ります。
高周波電圧を一旦整流したあと、チョッパーで切り刻んで交流に替え、交流電圧増幅器とするものです。有名なHPの410CのAC電圧測定部がこれです。
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