北海道言友会 公式ブログ

吃音者(どもる人)でつくるセルフ・ヘルプ・グループ 北海道言友会

マンデーナイト吃音カフェ 6月16日の報告とご案内

2014-06-16 20:01:12 | 活動報告
 先週と今週のマンデーナイト吃音カフェ、参加者は私一人です。
 そこで前々回の報告に少し記事を足したいと思います。
 最後の頃になって話題は「電話」になりました。自分はどういう電話に弱いか。どうやって電話対応をしたらいいのか。これは吃音のある人達の中でも長く「困っていること」のトップスリーに入っているような話題です。子どもと大人とは違うということを前提にしてですが、あらゆるシーンで共通している悩みは「自分に吃音があることを知られたくない」、「吃っている自分は醜い表情をしている」、「吃ると一段低い人間に見られそうだ」・・・。きっともっと色々な理由で電話で吃ることを避けるようになっていると思います。音声だけしか伝わらない電話では、私の吃音だけが伝わって、本当に私が言いたいことは伝わらないのではないかという恐怖とも悲鳴とも思える感情があるのではないでしょうか。
 吃音がある以上、避けられないのなら吃音を隠すよりは表に出して生きて行く道を選ぶべばいいのだと言われるかもしれません。自分が安全だ、自分は吃っても大丈夫だと心から言えて、実際にそのように行動している人って何人いるんでしょうね。ある吃音団体のリーダーと話している時、ああこの人も本音と建て前とは違うのかなと思ったことがあります。吃音が出ないようにちょっとコントロールしていらっしゃるのがわかってしまいました。
 私も吃音を出したくない場面があります。普段の会話でもなく、吃音の話をする場面でもなく、卒業式でした。卒業名簿に従って子どもたちの名前を呼ぶ場面です。私は仕事上人の名前をお呼びすること、話すことはしょっちゅうです。でも、できれば子どもたちにとっての晴れの舞台ではスムーズに名前を言ってあげたいと思いました。なんとかその時は緊張のピークに達しながらも読み終わりました。吃音は出ませんでした。ほっとしましたが、今でもそれに近い場面では吃らないで名前を言ってあげたいなと思うことがあります。心の中には「無理だなあ」という思いと、もうちょっとやってみなという気持ちが戦います。自分にある吃音は私の人格とは別物ですが、いつでも勝手に出てくる気まま者です。ある程度はコントロールできますが、そうできないこともあります。これが現実です。人によってこの割合は違うと思います。
 ですから、私は言友会の例会では「自己紹介」を大事にしています。自分をどれだけ開示出来るか。他者の開示をどれだけ丁寧に聴きとれるか。そこには吃音について悩むよりももっと真剣な心のありようがあるのではないかなと思います。
 こういうことを話したかったのですが、時間が無くなってしまいました。が、驚くべきことに、先日の北海道言友会札幌例会でグループに分かれた折に「電話」の事が話題になったのです。ここでも私は十分に話せませんでした。

 みなさん、マンデーナイト吃音カフェは毎週月曜日の夜7時~9時まで営業しております。美味しいお茶とお菓子を少し用意しています。持ち込みは自由です。次回は6月23日です。東京のお土産を持ってお待ちしてます。どうぞおいでください。そして美味しいお茶とお喋りで、吃音の重荷を少しだけ軽くしませんか。(Mi)

 
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