「若手が育たぬ標準化の怖さ」 何のことだか分からないかもしれないですが。
すべての業務は、俗人化せず誰が見ても明確であることが望ましいです。
そのため、ある形でまとまったお仕事は、階層構造を作って細分化していきます。
これによって、役割分担も明確になります。そして、細分化されたお仕事の進め方は、実は、他の業務でも使えるように、業務そのものが標準化するように全体の設計がなされています。
これは、全体最適なコストダウンには有効な手法です。設計開発のお仕事には、よくプラットフォームとかいう言葉が挙がりますが、これは製造業にあっては必然となるお仕事の姿です。
一方で、細分化によって専門化が進展するのはよいのですが、ひとつ間違えれば、「それしかできない」人をつくってしまいます。或は、同じことの繰り返し。
皮肉なことには、世の中はシステムが求められます。様々なものがつながる。 これが細分化して育った人には、他の仕事が見えない。階層構造を成していることにも気づかない人もいます。
これがシステム化に向けた足かせになります。
これ、全体を取りまとめできるリーダー候補には、全体がをまとめる仕事をさせればよいとなりますが、一つ困ったことは、ものを作りたい技術者にとっては嬉しくないことのようです。たいして技術利がつかない。実際には、全体を統括するものですから、組織や全体のバランスを見るようなマネジメントの仕事になっていく。
「自分は技術者としての仕事をするために入ってきたのに」そう言う思いになっていく人はいるようです。
このパラドックスの中にいて、「育つ」と言うことに対して停滞感を感じる人が出で来る現実との戦いです。