サロン・風変わりな人材開発の宴 

人の育成について、色々な視点から書いていきます。これは、体験記であると同時に、次の人材開発施策に対するトライアルです。

企業内における優劣による口惜しさを越えて、ともに戦うことで他社でも通用するスキルが身につくはず。

2016年12月07日 22時14分34秒 | キャリア開発
 「成功した」「失敗した」「どちらだかわからない」「どちらでもない」「そもそも勝ち・負けなんてない」。仕事を「成功・失敗」という軸で考えるとすれば、だいたいこのどれかに当てはまると思います。この五つの項目の中で、我々企業人は、どれが一番多いのか少ないのか。パソコンでの間違っキー龍力。そのことは「失敗した」という分類ですが、いちいち気に病むものでもないでしょう。従って、「どちらだかわからない」「どちらでもない」「そもそも勝ち・負けなんてない」のどれかでしょう。では、パソコンでの正しいキー入力は「成功した」分類ですが、いちいちそれを「成功した」と思う人も多くないと思います。そう、我々企業人の通常の慣れ親しんだルーティンでは、この「勝ち・負け」的な判断でとらえることは難しい。どこか無理がございます。
 10回の仕事のうち7回は失敗する仕事。しかも、本人も周囲も誰もが気がついている。そう言う仕事があります。そう、一流の野球選手。打率三割なら一流です。しかし、一流の彼らが何故努力を続けられるか。野球が好き。年俸。ファンのため。いろいろあるでしょう。しかし、七回の失敗というのは、大きい。「なぜ、打てなかったんだ」「なぜ、こうやるのがわかっていたのにできなかった」の繰り返しでしょう。多分、そのくやしさは会社員の比ではないはず。衆人監視の中でのミステイクだから。
 我々会社員には野球の選手のような口惜しさがあるでしょうか。口惜しさは向上心のバネです。向上心が無いと、どうしても育ち方もうひとつ。しかし、会社員の口惜しさに対する向上心は、社内の同僚に迷惑のかからないフェアプレーでなければなりません。嫉妬や妬み、仕返しのようなものでないことを期待しています。残念ながらそういうものは無いとはいえませんが。
 そこで、提案があります。企業内における優劣で、口惜しさ、とくに憎しみの感情を覚えるのをやめましょう。所詮、井戸の中の蛙ではないですか。これを変えていくことで、この姿勢を堅持し続けることで相手もわかってきます。ともに手を取って戦おうと思うはず。社内の戦いに明け暮れている場合ではないです。外敵はもっと強い。もし、ここを取りもどすことかできれば、日本の会社も昔のように強くなると思っています。
 きれいごと? そう思いますか? そういうことの繰り返しを通じてチームによる力が身につくのです。それが個人における新たなキャリア開発となって、他社でも通用する能力になるとは思いませんか。