折々スケッチ

小さなスケッチブックやハガキに水彩と鉛筆ペン等で描いた絵を中心に、感じたこと等日記代わりに添えています。

あたりまえの日

2018年03月13日 | 
  クリスマスローズ

親友のMさんが倒れてから2か月半、今も病院でリハビリ中。
見舞いに行く度に少しずつ快復しているのが分かります。
1週間前と比べると表情も動きも良くなって、小さい声ながらよく話せるようになりました。
ご主人がしっかり話しかけて、動かない方の足を丁寧にマッサージして・・・
いいご夫婦だな、と思う。


最寄りの駅まで車で送ってくださるというご主人とエレベーターに乗ると、ふと漏れる
将来への不安「まだ3ヶ月にもならないし、少しずつでも前に進んでいるのだから」と私。

夫が脳出血と脳梗塞を続けて発症した時、1ヶ月余で退院したもののその先がとても不安でした。
「ダメージを受けた脳は混乱して新しい回路が動き出すまで、3ヶ月から半年はかかります」
先生の説明を思い出しながら過ごした3ヶ月、その時の不安。
「初めてのことだから心配で・・・」ご主人の不安がが痛いほどわかります。
わかっても私には時々見舞って、言葉をかけて、祈ることしかできない。

ベッドの上で頷きながら少し笑顔でむかえてくれたMさん。
でも、まだ「私の名前わかる?」とは聞けない。
もし答えられなかったら・・・。


病院を出ると青空に明るい陽射し、夫が入院していたのも3月から4月でした。
外は桜が咲いて春盛り、いつもと何も変わっていないのに…とあのころを思い出しました。
あたり前の毎日が、あたり前でなくなる日が来るなどと思っても見なかった。
それなのに、喉もと過ぎれば・・・あたり前の有難さを忘れている。
少しだけ反省した帰り道でした。


   八重のクリスマスローズ

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